転生したら敵対種でした   作:有神要素

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ベロブルグ中編に突入です。


クラーラを訪ねて千里の道

サンポを筆頭に歩くファクターたち。やがて、流浪者などの難民が集まっている雪が積もっている場所――「機械集落*1にたどり着いた。難民たちが集まっている場所には道がある。ファクターたちはその道に行くと、奥には巨大な鉄格子が見えてきた。

なのかが鉄格子に近づいた。

 

「凄く大きな門……よし、見てて!――ひらけ~ゴマ~!

 

なのかはアラビアの有名な千夜一夜物語(アラビアンナイト)の1篇とされる『アリババと40人の盗賊』に登場する岩の隠し扉を開く呪文を唱えた……が、

 

「「「「……」」」」

 

当然、鉄格子は開かなかった。ブローニャと丹恒が言う。

 

「それは何、パスワードなの?」

 

「童話に登場する呪文は、ここでは通用しないだろう。」

 

「言っていた手がかりは?」

 

星がサンポに言った。

 

「ちょうど言おうとしたら、三月さんが変な呪文を唱えだしたんですよ。教えてあげましょう、この門の仕掛けは既に把握しています。スヴァローグのアジトには、誰もが出入りできるわけではありません。スヴァローグに会いたい人は、「認証」を受ける必要があるんです。」

 

「認証?」

 

ゼーレが問う。

 

「はい、認証を得た「遺探者(スヴァローグのクズ拾い)」しか出入りはできません。スヴァローグの遺探者が地底で機械の残骸を集め、それをスヴァローグが修理しているんです。

まさにノーリスクハイリターン、もっと早く知っていれば…へへ、コースキボスと呼ばれていたかもしれません…」

 

「無駄話はいいから、どこで「認証」を受けるのよ?」

 

「簡単です。流浪者の近くにいるロボットが見えますか?あれこそスヴァローグの眼で、彼の指示に従ってここの秩序を維持しています。流浪者の一挙手一投足を見守るほかに、「試練」を与えることも任務の1つです。「遺探者(スヴァローグのクズ拾い)」になりたいのなら、あのロボットたちのテストをパスする必要があります。」

 

「テストの内容はどうなんだ?」

 

「もしかしてくじ引きなの?」

 

「それは知りませんよ、僕はスヴァローグとやりあうつもりはありませんからね。皆さんがロボットに直接尋ねてみてください。」

 

「まぁ、こうなるとは思ってたけど……よし!「試練」を与えるロボットを探しに行くぞ!」

 

「おー!」

 

『おー』

 

「おー!丹恒もほら!」

 

「お前たちがやれ。」

 

「もう丹恒ってば……あれ?」

 

ファクターが流浪者の元へ行こうとしてるのを見て言った。

 

「ファクター?どうして流浪者へ行こうとしてるの?」

 

『「試練」の内容が何なのか気になって……少し、情報収集をしようと思いました。』

 

「確かに彼の言う通り、情報収集して臨んだ方がいいな。」

 

『そういうことですね。まぁ、とにかく行ってみますよ。』

 

「私もついて行く!」

 

「俺も行くぞ!」

 

『じゃあ、3人で行くか。丹恒さんたちは「試練」を与えるロボットたちの居場所をお願いします。』

 

「分かった。行くぞ三月。」

 

「何かあったらすぐ言ってね~!」

 

「じゃあまた。」

 

「実りのある収穫を祈ってる。」

 

そして、丹恒たちは「試練」を与えるロボットたちを探しに行った。

 

『さぁ、俺たちは情報収集だ。』

 

「聞きこみだな!」

 

「カチコミだね!」

 

「穹の言う通り探偵漫画みたいなことをするのだが、今回は聞きこみはしない。後、星、物騒なことを言うな。」

 

そんなことを言いながら流浪者の元へ……行く前に、

 

『よし、じゃあ隠れて……種族変身(モードチェンジ)

 

そして、俺は『自動機兵・ジューク』に変身した。

 

『ヨシ、キュウ、セイ、コノママイコウ。』

 

「口調変わってない……?」

 

「まぁ、ロボットだし……」

 

『……』

 

ファクターは聞こえなかったふりをして、流浪者の元へ向かった。

 

~~~~

 

~数分後~

 

『ヨシヨシ、キキタイコトヲキケタカライクヨ。キュウ、セイ。』

 

「字幕だと見づらい……」

 

『メタハツゲンスルナ、セイ。』

 

ファクターたちはジュークを引き連れた子どもたちという設定で、流浪者の元へ怪しまれず立ち聞きすることができた。

 

「だけど、ファクター。『「内燃機関ラップ大会」のチャンピオン』とか、『「超小型水晶振動子」はどのパーツに接続するのか』とか、立ち止まって聞いていたけど、「試練」の内容を聞かなくてよかったのか?」

 

『ダイジョウブダヨ。コレデアッテルハズダ。』

 

「「……?」」

 

そしてファクターたちは丹恒たちが認証ロボットを発見したというメッセージを確認したため、指定された場所へ向かった。

 

…………………………………………

 

ファクターたちは機械集落の片隅に自動機兵・ジュークの前に丹恒たちがいるのが見えた。ファクターが丹恒たちに近づいて言う。

 

『オマタセシマシタ。タンコウサンタチ。』

 

「……何でアタシらの名前を知ってんのよ。」

 

ゼーレがジュークに変身したファクターのことをスヴァローグの手下だと思い、訝しげに見た。

 

『ア、ジュークノママデシタネ。モードチェンジ(種族変身)*2

 

そして、ファクターがゼーレたちの目の前でシルバーメインの形をした永冬の災影に変身して、ファクターだと証明した。

 

『というわけで、ロボットのふりをして情報収集していました。』

 

「……アンタって本当に何でもありね。」

 

「シルバーメインにも彼がいたら被害が少なくなるのかも……」

 

「お母さんは絶対に渡さないからね!」

 

「そうだぞ!ブローニャ!母さんは俺たちと一緒にいるんだ!」

 

『母さんアピールやめてくれ……俺は男だし。』

 

「まぁまぁ、ファクターたちが来たことだし、早速「試練」を受けよう!」

 

そして、6人は一つ目の「試練」を受けに、認証ロボットへ話しかけた。

 

「なんか…凄く簡素な造りだね。」

 

「起動できるのかしら?壊れてたりしないわよね?」

 

なのかとゼーレがロボットが動くかどうか確認していると、

 

ピ――ピ――

 

認証ロボットが突如、起動し4本の足で立ち上がった。ゼーレが驚く。

 

「うわ!びっくりするじゃない。」

 

プロトコル…起動。スキャン…開始…検証。認証失敗…アクセス許可なし。「試練」を開始。

 

「え?も、もう始まるの!?」

 

なのかが驚くが、認証ロボットはそんな彼女の言い分に聞く耳もたず、「試練」の内容を言い出した。

 

「試練」第1開始、問題――「内燃機関ラップ大会」のチャンピオンは誰?

 

「内燃…何ラップ?そんなの知ってるわけないじゃん!」

 

なのかが抗議したが、星と穹はドヤ顔していた。

 

「…何でドヤ顔してんの?」

 

「ふっふっふっ…なの、運がいいね。」

 

「なぜなら、俺たちはその問題の答えを知っているからだ!」

 

「え!何で答え知ってんの!?」

 

『聞き込みしていたら偶然、流浪者がその内容を話しているのが聞こえてきました。他にも、ロボットのパーツについても知っているから安心してください。』

 

「さっすが、ファクター!やる~!」

 

答えよ――「内燃機関ラップ大会」のチャンピオンは誰?

 

「「『88ロックボトル』」」

 

星と穹、ファクターが答えると認証ロボットは

 

正解――右手を出してください。

 

なのかが疑問に思いながら、右手を出した。

 

「右手?はい、何するの――ちょっと、いたた!」

 

認証ロボットが1本の足で、なのかの右手の甲にスタンプを押すように押し付けた。耐えられない程…という痛みではないが、突然の痛みでなのかが悲鳴を上げる。認証ロボットがなのかの手を離すと、右手に認証マークがついていた。

 

「…これが認証マークなの?」

 

「いいですね。あと2つですよ、さあ行きましょう。」

 

その後、ファクターたちは2体の認証ロボットの「試練」をクリアし、鉄格子の鍵を入手することができたのだ。

……最後の認証ロボットは壊れていたため、強制突破したのだが。

 

とにかく、なのかの右手の甲の痛みを引き換えに、鉄格子の鍵を開けることができたのだ。

 

「ひらけ~ゴマ~!」

 

なのかが例の呪文を唱えながら、鉄格子を開けるとサンポが自慢してきた。

 

「ほら、このサンポ、役に立ちましたよね?オレグさんはとっくにこのことを――」

 

「はいはい、アンタのおかげだよ。」

 

「ボスにも言っておくから、今は黙っててちょうだい。」

 

「はい、では一言だけ。この先は未知の領域ですので、くれぐれも気をつけてくださいね……」

 

「行こう!スヴァローグを見つけて、事をはっきりさせなきゃ。」

 

「…もしもし、僕の言ったことちゃんと聞いてましたよね?」

 

ファクターたちは鉄格子の奥の道へ進んで行った……

 

 

………………………………………………………………

 

道の奥の方へ行くと、今度は重厚感のある鉄の扉が閉じていた。ブローニャが言う。

 

「構造からみて、さっきの門より複雑そう……」

 

「サンポ、これはどういうこと?」

 

ゼーレがサンポに問おうと振り向いたが、サンポの姿はどこにもなかった。

 

「……サンポ?アイツは?」

 

「ええ?逃げられた、さっきまでここにいたのに!」

 

「…いつものことだ。」

 

なのかが非難し、丹恒が呆れの声を出していると、自動機兵・ジュークがこちらへ向かってきた。

 

「またあのロボット!スヴァローグに会うには、他の「試練」もパスしなきゃいけないわけ?」

 

ゼーレが愚痴を言うが……

 

スヴァローグさんの訪問客を発見。プロトコル…起動。スキャン…開始…検証。

 

「気を付けろ、また何か仕掛けがあるのかもしれない。」

 

穹が警戒をするよう促したが、

 

「いい子だから、この認証で中に入れて。よーしよしよし。」

 

と、星がジュークを子犬のように扱った。なのかが言う。

 

「なるほど!ロボットを番犬のように扱うなんて、冴えてるじゃん!――って、絶対効果ないよね!」

 

「えへへ……」

 

2人がコントしていると、ジュークが言った。

 

認証失敗…アクセス許可なし。要求拒絶。クラーラさんから情報を貰ってください。

 

「クラーラ?あ、ウチらが大鉱区で見かけたあの女の子?あの子の立場って、何なんだろうね、彼女に権限を申請するなんて……」

 

『彼女はスヴァローグの家族だと思います。』

 

「「家族」…うう、ウチにはよく分かんないや。」

 

『……そうでしたね。(まぁ…なのかさんは氷に閉じ込められてて、宇宙に放浪してたしな……それに運命を前世のゲームでは簡単に取得できたし……オンパロスという星に近づいただけで、体調不良を起こしていたし、一体何者なんだろう?)』

 

「…確証はないが、一応試してみるとしよう。クラーラは、今どこにいる?」

 

音声検索中、少々お待ちください……

 

すると、ジュークからクラーラの声が聞こえてきた。

 

「エネルギーコアのベアリングが壊れている…早く直さないと、集落が真っ黒になっちゃう。ティミー、再利用できる部品がないか、もう1回リベットタウンに行こうと思うの。いない時は、クラーラの代わりにしっかり門番をしてね。」

 

そして、クラーラの声が聞こえなくなると、ジュークの声が聞こえた。

 

音声検索終了、クラーラの命令を継続。

 

「またあそこに戻るの?まさか、人探しのためにもう一度行くはめになるなんて。」

 

「あっ、ウチらと合流する前、別の町で観光してたんだっけ?」

 

「…アンタが思うほどいい場所じゃないわよ。」

 

「あの町にはあらゆる場所に危険が潜んでいる……」

 

「あそこに戻ってクラーラを探そう。」

 

星と穹が言った。ブローニャが同意する。

 

「確かに、あの女の子が1人で裂界に行っていると思うと、心配になる。彼女が、見た目ほどやわじゃないにしても……」

 

「アンタもやわな見た目してるわよ。よし、さっさと彼女を見つけるわよ。門の向こうで待つ、スヴァローグに会うためにね。」

 

こうして一行はクラーラがいるとされるリベットタウンへ向かった。

 

*1
文字通り、ここには機械もたくさんいるため、そのように呼ばれているのだ。

*2
※ファクターが倒したロボットは発音がカタカナなので、その表現を表すためにわざとルビの立ち位置を変えました。by 有神要素




ベロブルグまだまだ続きます……

崩壊3rdからやってきたオリキャラと13英傑を崩壊スターレイルに登場させてもいい?

  • 良いよ!
  • 駄目だよ!
  • 作者がやりたいことをすればええ。
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