転生したら敵対種でした   作:有神要素

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人との繋がりと温もり ~中編~

 

「……友達?ヴォイドレンジャーとですか?……冗談はよしてください。」

 

 

アスターに非難された防衛課スタッフは反論した。

 

 

「たとえ、所長が友達だと言っても私は認めません。そもそもレギオンに所属しているヴォイドレンジャーは人類の敵ですよね?彼がそんな姿になったのはレギオンの一員だから記憶をわざと失わせたりしたんじゃないんですか?」

 

 

「……ッ!あなたは……」

 

 

「いい加減にしろ。貴様はお嬢様の意見を聞かずに反論できる立場を持っているのか?」

 

 

アスターが再び怒ろうとしたその時、アーランが制した。

 

 

「アーランさん?あなたはさっきヴォイドレンジャーをここに入れるのは反対だって……」

 

 

「俺は確かにそのことを言った。だが……お嬢様に言われて、やっと気づいた……彼は他のレギオンとは違う要素がかなりあることを。」

 

 

アーランは続けて言った。

 

 

「虫の良いことを言っている自覚はある……だが、お嬢様が言ったことはどれも正しかった。それを分かっているのに見て見ぬふりをすることはできない。……意見を何度も変えてしまってすまない。貴様も混乱しているだろう。」

 

 

「アーラン……」

 

 

「だが、このままだとヴォイドレンジャーの姿である彼に警戒をし続けて、いつも通りの予定ができないだろう。なら俺が彼を経過観察しながら勤務を……」

 

 

 

「もういいです!あなた達には失望しました!」

 

 

「……!」

 

 

 

「私はレギオンが大っ嫌いだ!私の大切な家族や宝物を奪うだけ奪って……何も施しを与えなかった!なのに、あなた達はレギオンのメンバーを受け入れてそれどころか仕事を与えて……何でお前は与えられてばかりで、私は失ってばかりなんだ!()()()だろうが!」

 

 

『……俺は』

 

 

「いい加減にしなさい!彼はレギオンのメンバーじゃ……!」

 

 

「もういいです!私は辞めます!さようなら!」

 

 

そう言った彼はアスター達がいる部屋から出ていった。

 

 

「あ、ちょっと!待ちなさい!……もう!」

 

 

「すみませんお嬢様……それに貴様も……不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。」

 

 

「アーランのせいではないわ……私がなるべく早くスタッフ達と仲良くなればファクターのことをレギオンだと勘違いされて攻撃してしまうのを防ぐためにと思って紹介したのだけど……逆効果だったみたいね。」

 

 

「いえお嬢様……このことを打ち上げるのが遅かれ早かれあのスタッフがあのような態度を取っていたのは変わらなかったでしょう……寧ろ早く伝えてくださったことでヴォイドレンジャーである彼に対するイジメなどの対策が早く取れます。」

 

 

「……!じゃあアーランはファクターのことを仲間として認めてくれるのね!」

 

 

「……正直に言いますと彼のことは信用していませんでした。しかし、彼は非難された時、逆上して襲いかからず、ただ黙って意見を聞いたこと、そして苦しそうにあのスタッフの意見を聞いたことで俺は信じようと思えました。……貴様らは彼……いや、ファクターのことを信じてくれるか?」

 

 

「「「「「はい!私たちはアスター所長とアーランさん、そしてファクターさんのことを信じます!」」」」」

 

 

「……全員感謝する。」

 

 

『……つまり俺はここで働けるのですか?』

 

 

「ええ!ハプニングはあったけど今日からあなたは防衛課スタッフの一員よ!」

 

 

『ここから俺の人生は始まるのか……』

 

 

「ふふっ、確かにそうね!」

 

 

『改めまして俺の名はファクターです!これから信用されるために一生懸命頑張ります!』

 

 

「ああ。よろしく頼む。早速だが、これから貴様が同僚となるメンバーと共に仕事を覚えて……」

 

 

アーランがファクターに仕事のことを教えようとしたその時!

 

 

ビー!ビー!

 

 

突如、宇宙ステーション「ヘルタ」中に強敵が侵入したことを知らせるサイレンが鳴り響いた。

 

 

「お嬢様!」

 

 

「もう繋いでいるわ!」

 

 

アスターがスマホで緊急事態を知らせる緊急通報システムを作動させ、スタッフ達に向けて放送した。

 

 

「緊急事態発生!危険度の高い反物質レギオンが出現!総員直ちに安全な場所へ避難を!繰り返します……」

 

 

「お嬢様は今すぐ避難を!ここは俺達が。」

 

 

「アーラン今調べてるからもう少し……待って!レギオンが侵入した場所を確認したけど……これを見て!」

 

 

「……な!」

 

 

アスターが見せた地下1階の廊下の監視カメラの映像にはファクターのことを非難したスタッフが『ヴォイドレンジャー・蹂躙』*1に襲われている姿が映っていた。

スタッフはヴォイドレンジャーの攻撃を受け流したりなどをして何とか致命傷を避けてはいるが、このままだとやられるのは時間の問題だろう。

 

 

「今は何とか持ちこたえてるけどこのままだと……彼は……」

 

 

「ッ!腕に自身のある者は俺についてこい!お嬢様とファクターは非難を……」

 

 

『俺も連れて行ってくれ!』ドンッ!

 

 

アーランが言おうとしたことを遮ったのはファクターだった。

 

 

「駄目だ!貴様は戦闘をしたことはないだろう!それに相手は巨体であるが身のこなしが軽いうえに仲間を呼び寄せることができる厄介な相手なんだぞ!今の貴様を連れていってもなすすべもなくやられてしまうぞ!」

 

 

『確かにアーランさんの言う通り、相手は強敵だ。今の俺が行っても足手まといになるだけかもしれない……』

 

 

「なら『だけど!』ッ!」

 

 

『俺は彼のことをここで見殺しをしてしまったらもう二度と自分の本心に従って生きることはできなくなる!それに俺は彼に見せたいんだ!俺は他のヴォイドレンジャー(ヤツ)とは違うんだってことを証明したいんだ!無理を言っているのは分かってる!ごめんなさい!だけど俺は彼を助けたいんだ!アーランさんどうかお願いします!』

 

 

と、ファクターはアーランに懇願した。

 

 

「ファクター……」

 

 

「……危なくなったらすぐに撤退する。それが守れるのなら行ってもいい。」

 

 

『本当「ただし!」』

 

 

「自分の身を犠牲にして助けようと行動したら即座に解雇する……分かったな?」

 

 

『ああ!分かりました!』

 

 

「行ってらっしゃい、みんな!気を付けてね!」

 

 

「分かりましたお嬢様。貴様ら行くぞ!」

 

 

「「「『はい!』」」」

 

 

 

こうして強敵と戦っているスタッフを助けるためにファクター達は地下へ向かった……*2

 

*1
「反物質レギオン」が「戦争洪炉」で戦士と古獣の残片を鋳造して融合させた産物。

数は比較的少ないが、戦士の知性と古獣の強さと機動力を併せ持ち、そのいななきは大量のヴォイドレンジャーを呼び寄せることができる。

*2
ちなみにアスターは他の防衛課スタッフと共に避難している。




後一回でアーランとの過去回想編は終わる見込みです……
ちなみにアンケートは崩壊スターレイル内にある【アーカイブ】という要は世界の情勢などを記録した情報があるからその情報を後書きに書いてもいいですか?ということです。

アーカイブの情報を後書き欄に記載してもいいですか?

  • 良いよ!
  • 駄目だよ!
  • 状況次第による!
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