『つ、つまり俺は敵ならその能力を
「おそらく……だがな。」
『そうですか!じゃあ、今すぐ、強敵に変身しますね!』
そう言ったファクターはアーランから離れて念じた。
『はぁぁぁぁぁ……!ヴォイドレンジャー・蹂躙になれぇぇぇぇ!ヴォイドレンジャー・蹂躙になれぇぇぇぇ!!』
……早速ファクターは敵のなかで一番戦闘力が高そうなヴォイドレンジャー・蹂躙になることを願った。……だが、
『……変化しない。何故!?Why!?』
ファクターはヴォイドレンジャー・蹂躙になることはできなかった。
『サイズが違うから変形できないのですかね?』
「……!ファクター。今度は反バリオンに変身してくれないか?」
『いいですよ……また、あの地獄の痛みを経験しないといけないのか……』ボソッ
そして、ファクターは反バリオンに変形することができた。
『痛てて……今度は成功しましたね。……何ででしょう?』
「多分だが、俺は分かったぞ。」
『え!?何ですか!何が分かったのですか!?』
「ああ。ファクターが今、変身した敵は
『はい、そうですけど……あ!』
「そう、変身するにはおそらくだが、
『やっぱり……!そう考えるとなぜ変身できなかったのか納得します!』
ファクターが敵に変身する方法を掴めたファクター達だった……が、
『……だからどうしたって感じですね。』
「……そうだな。」
2人はいまだ解決の糸口を掴めていないのであった。
『姿を変えれるとしても結局どう乗り越えればいいんでしょうね……敵の攻撃をそのまま使えるとかなら……敵の攻撃……!あ!』
「どうした?ファクター。」
アーランが問いかけると、ファクターがにやけながら*1言った。
『一つ作戦を思いついたのですが、協力してもらっていいですか?』
~~~~
その頃、レギオン達はファクター達が籠っている会議室の前で待機していた。
ここで退散をした振りをして、でてきた
……だが、その未来が訪れることは無かった。
突如レギオン達の背後に現れた『反バリオン』に攻撃され、態勢を崩されたからだ。
『!!?』
レギオン達は、反撃しようと反バリオンに臨戦態勢を取り、反バリオンを消滅させた。
……それが彼らの命取りの行動となった。
『今です!』
「ああ!」
突如、会議室のドアが開き、アーランの大剣と銃弾が飛び出したのだ。
そして、その攻撃がヴォイドレンジャー・蹂躙の頭部に当たり、
『Gyaaaaa……』サラサラ
致命傷を与えられたヴォイドレンジャー・蹂躙は塵となった。
大将がやられたことで、レギオン達は急いで逃げようとしたが……
『よぉ。俺達に向かって随分と好き勝手なことをしてくれたな……』
ファクターはそう言いながらレギオン達に近づいた。
『もしかしたら、2人だけなら勝てるとでも思ったのか?残念だが、その未来は訪れない。』ゴキゴキ
ファクターは変身しながらレギオン達を追い詰めていた。
『よくも俺の上司や仲間に手を出そうとしたな……今、ここでお前らの切り札の大将の能力で葬ってやるよ!』
ファクターは『ヴォイドレンジャー・蹂躙』となり、レギオン達を殲滅していった。
~~~~
『ふぅ……生き残りはいないようですね。』
「本当に感謝する、ファクター。貴様の活躍のおかげで犠牲者は出なかった。本当にありがとう。」
アーランはそう言った後、頭を下げた。
『気にしないでください。部下として当然のことをしたまでです。』
「……そうか。」
アーランはそう言って、頭を上げた。
『アスターさんやみんなが心配しているし、早く帰りましょう。』
「ああ……だが、その前に聞きたいことがある。ファクター。」
『?何でしょう?』
「さっきの反バリオンのことだ。あの時、貴様は反バリオンにレギオンを攻撃させたのだが……あれは、洗脳のようなもので操作したのか?」
『あ~……正確に言うと、ヴォイドレンジャー・改ざんの能力を使ったんですよ。』
「使ったとは?」
『ヴォイドレンジャー・改ざんは反バリオンとか召喚できるじゃないですか。今回はその能力を応用して、敵の背後に召喚させ、気をそらした隙に攻撃したんです。』
「なるほど……しかし、本当に貴様が味方でよかったぞ、ファクター。」
『安心してください。そもそも俺は人ですから。良心は持っていますよ。』
「そういう意味ではないのだが……いや、そうだな。とにかく感謝している。貴様のおかげで無事に完遂したから感謝の印として何かを渡したい。何か欲しいものはあるか?」
『ッ!じゃあ!アーランさんの手料理をお願いできますか!?』
「そんなのでいいのか……?構わないが。」
「そんなのでいいんですよ!」
こうして、ファクターとアーランは敵を倒し、みんなが待つ避難所へ帰還することができた。
~~~~
「ファクター?聞こえてるか?」
『あ、アーランさん……すみません。初めての任務のことを思い出していました。』
「あの時のことか……」
アーランは当時のことを思いだしているのか思案顔になった。
「ファクターの変身を見た時は今でも驚くのだが……」
『いや、慣れてくださいよ。』
「冗談だ。」
アーランが少し笑い、話した。
「しかし、4日間何も問題を起こさず、それどころかスタッフのケアもしてくれるとは……過去の浅はかな自分をぶん殴りたいほどだ。」
『それについてはもう気にしてませんって……あ、そのことと言えば……』
と、ファクターが言った時だった。
「おはようございますッッッ!!!アニキィ!!!!」
と、馬鹿でかい声が部屋中に鳴り響いた。
『いつも元気だなぁ……てか、アニキってよばなくてもいいんだよ……』
ファクターが大声の主に窘めたのは、かつてファクターのことを邪険に扱ったスタッフだった。
「いえ!そういうわけにはいきません!俺はあなたに酷いことを言ったにも関わらず救ってくださり、ましてや後遺症が無いか心配してくださったのに、後輩扱いなどそんな恩知らずなことはできません!俺はあなたの器量に感服しました!ですので俺はあなたの配下です!」
『えぇ……』
ファクターは少し、引いた。
「なんでもご命令を!リセマラやパンを買う、なんならスマホを支える壁代わりにしても構いません!」
『いいの?人間としての尊厳無くしてない?あー……じゃあアーランさんのために水を買ってきてくれないか?お金は出すから……』
「分かりました!今から行ってきます!」ビュン
『あ、ちょっ……お金……』
「……大変だな、ファクター。」
『まぁ……贖罪ではなく自ら進んでやっているみたいだから強く断れませんけどね……』
ホントにどうしてこんなことに……そう思ったファクターであった。
「まぁ、何はともあれ今後もよろしく頼むぞ。ファクター。」
『こちらこそ。』
これにてアーランとの過去編は終わりです。
次回 本編 星と穹編に突入します。
ファクター『……俺は未来について知っているけど話すべきだろうか……?』
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伝えよう!
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やめておこう……