PERSONA EPISODE of SHADOW WORKER   作:漆竜 黒鍵 

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「ふざけるな!!ふざけるなぁ!!!バカやろぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!!!!」

 巌戸台寮全体に響き渡る怒号。その主である綾崎はアイギスに鎖で拘束されて引き摺られている。
その後ろ、開け放たれた玄関から見えるみつ姉の顔は笑顔なのに冷たい。

 まぁ何だ、この前の小テスト……点数悪かったもんなお前。

「頑張ったんだァ!!私は頑張ったんだぞぉ!!その仕打ちがこれか!?これがお前達のやり方かぁ!!!!」
「そういうことはまともな点数取れてから言えよ綾崎」
「まぁなんだろう……この点数はちょっと擁護できないや」

「玖城ぉぉぉ!!天田ァァァァァァ!!!ラビリスuuuuuuu!!!!」

 俺らを睨まれてもなぁ……擁護できねぇよ……30点満点の小テストで3点は。

「むしろ一問だけ正解出来とったんが奇跡やろそれ」
「選択問題だったんだよそこ」
「当てずっぽうかよ……」

 綾崎凛、桐条式個人授業へ。よって彼女にゴールデンウィークは無い。

「うわぁぁぁあぁああああああああああああああぁぁぁ!!!!!」

─────────────────

「さてと……」

「おん?ああそうか生徒会か」

「うん、ゴールデンウィーク中にも少し打ち合わせがね。あと真田さんがその後にロードワークに付き合えって」

 うっへぇ……あの人のロードワークとか……想像もしたくねぇ〜

「ご苦労さん」

「うん、それじゃまた夜にね」

 天田も忙しそうだな……。綾崎とは違って有意義な連休だろうなアイツも

──────────────────

「ほなコロちゃん、ウチと散歩行こか」
「ワンッ!」

「お前も出掛けるのかよ……」
「光合成がてらってとこやな。コロちゃんの」
「あーな」

 確かに適度な日射で毛や肌のノミダニを処理するのに散歩は適してるもんな……。

「なんなら樹下君も一緒に……」
「いや誰も居ないのはダメだろ」
「あ、そか」

 そしてラビリスとコロマルが寮から出ていくのを見届ける俺。今言った通りたった一人になってしまった。
 テレジアもゴールデンウィーク始まる前から桐条のラボにメンテナンスに行ってる……さて。

「寝よ」

 未だ満たすことの出来ないこの空腹感から逃げる為に


当時は色褪せず強さを保つ、たとえ世界を跨ごうとも。

 

 ゴールデンウィーク後半というか最終日の5月6日、綾崎は連休初日から桐条式個人授業に連行され通しで天田は生徒会の社畜。

 ラビリスはコロマルとお散歩、そして俺こと玖城樹下は自室のベッドで目を閉じて居る。

 

「……ちっ、実家にいたなら気にせずマスかいてたが……流石に寮では無理だな……」

 

 と言ってもペルソナに目覚めて向こう、性的な興奮を催しそうな場面は何度かあったが拒食症による不摂生や精神的不安定etc.....理由は多々ありあまり性欲が湧くことがない。

 んー不健全極まりなし。

 

「やることもないしなぁ……夏休みとかなら課題をやって気を紛らわせれたんだろうが……まぁたかが四連休だしなぁ……」

 

 その綾崎じゃなし、2日目時点で片付けた……答え見て適当に間違え混ぜたカンニング方式だけど。

 

「でもそんなやり方でもある程度理解できるのに……どうやったら30点満点で3点なんてことになったんだよあいつ……山はずしたか?」

 

 寮で勉強してる姿を見てる身としては非常に不思議でならない。努力すれば実るみたいな言葉があるが、努力しても実どころか蕾にさえならないこともあるらしいことを反面教師となって体現する綾崎に心の中で敬礼。

 

 そんな事をぼんやり考えながらふと時計を見る。

 

「嘘やろ、まだラビリスとコロマルが出てから20分しか経ってないの?」

 

 今までなら一瞬で過ぎたゴールデンウィーク、例年より振替休日がある分1日多いとはいえ余りにも時間が遅い。

 人間暇やら不充足状態だとこれほど経過が苦痛になるのか……。

 

 絶望にも似た感情を抱いていたら気配を感じる。自室の扉の向こうに何かが立っている。この気配は

 

「玖城さん、いらっしゃいますか?テレジアです」

 

 その声に応えるように扉を開けて相手の顔を見る。

 

「よぉ、メンテナンスはもう終わったのか?」

 

「はい、本日の朝7時に全メンテナンス事項が終了致しました。何か異常はありませんでしたか?」

「綾崎が地獄に落ちた」

「知ってます」

 

 やっぱ同じ施設にいたのか。

 

 

─────────────────────

 

 どうせやることもないので俺とテレジアは一階のラウンジに降り、そのカウンターにて茶でも飲むことにした。

「俺緑茶飲むけど……お前はどうする?」

 

「同じもので。……私のも淹れてくれるのですか?」

 

「二人で降りてきて座って自分のしか作らねぇ程不紳士じゃないつもりなんだが?」

 

 そんな会話をしつつ適当に緑茶の茶葉を急須に入れ、沸かした湯をそこに注ぐ。

 

「しっかしゴールデンウィーク最終日まで掛かっちまって大変だったな。もう1日早けりゃみんなでどっか行くかなんて話も出せてたが」

 

「申し訳ありません……何分15年の停止期間は様々な不具合を産んでいたようで」

 

「別に詫びられる程の事じゃねぇよ。それに俺としてもお前が十全になってくれるなら嬉しい訳だし」

 

 等など話をしていると寮の裏手から響くエンジン音。この音は……あーはいはい。

「?玖城さん緑茶だけじゃなく紅茶も飲むんですか?」

 

「うんにゃ、俺茶は日本の茶か烏龍茶しか飲めねぇ。これはまぁもうすぐ来る人用」

 

「もうすぐ?」

 

 その時、カウンターから少し奥に入った場所にある裏口が開く。

 

「この香り、ダージリンを淹れたのか樹下?」

 

「みつ姉が来たからな、味は保証しないけど飲む?」

 

「頂こう。やぁテレジア、昨夜以来か」

 

「お疲れ様です総帥」

 

 みつ姉とテレジアの前に湯のみとカップを置いてそこにそれぞれの茶を注いでいく。

 あのみつ姉、そんなに見られると淹れにくいっす。

 

「案外様になってるじゃないか、将来喫茶店でも開くか?」

 

「いやそんなに拘ってないよ。たまに喫茶店とかに行ってそのやり方を真似ただけだよ。」

 

「玖城さん喫茶店に行くんですね、なんか意外」

 

「樹下は幼い時から妙に趣味が渋い傾向があったな、昔はよくお父様に連れられて喫茶店へ行っていたものだ、な?」

 

「懐かしいな、武治おじさんにはたしかに昔よく構ってもらってたな」

 

「なるほどな……お二人の親戚思い出トークというやつですかこれが」

 

「厳格な人で少し怖かったけど、根がいい人だったなぁ……もう5年経つんだ」

 

「嗚呼……全く何をやっているだろうな、こんな湿っぽい雰囲気では茶の味を楽しむことも出来ないじゃないか。

頂くよ樹下」

 

「どうぞ。ほらテレジアも、緑茶は熱いうちの方が美味い」

 

「はい、頂きます」

 

 三者三様に茶を啜る。その音が静寂なロビーに響き渡り、少し湿った雰囲気を温めていくような気がする。

 

「この香り……オータムナル、秋摘みを使用したな?」

 

《説明しよう!

 ダージリン オータムナルは、10月~11月に摘採されるダージリン紅茶で、1年で最も甘みが際立つのが特徴だ。

 秋の涼しい気候でゆっくりと熟成した茶葉は、甘く濃厚な味わいを持ち、フルーティな香りを感じさせる。

 また、他のダージリン紅茶に比べて渋みが少なく、飲みやすいとされている》

 

 へぇ……

 

「しかし勿体ないな、これを秋に飲めたなら秋の味覚と共に嗜めたもの。

それに使った湯が少し冷めていたんだろう。香りの引き立ちが甘い、まだまだだな」

 

「おうブブ漬け食いたいんか23歳コラ」

 

「ふ、冗談さ。美味しいよ樹下」

 

 全くこのバカ鶴が……

 

────────────────

 

 3人の手に持っていた容器が乾いた頃、みつ姉が口を開く。

 

「今日の正午、今から3時間後にいつもの訓練施設に来てくれ。綾崎には私が伝えておく」

 

「いつも通り天田とラビリスは別行動?」

 

「そうだな、基本はお前とテレジア、そして綾崎の3人での編成となるだろう。」

 

「不安ですね……実力としては玖城さんも綾崎さんもこのテレジアもそこそこであると自負してます。しかしエルゴノミクスの物量はその比ではないと予想出来ます。」

 

「俺一人でも20人くらい戦闘不能にしてた記憶あるけど、それでも普通に人員補充してるもんな」

 

「本音をいえば我々も人手を増やしたいが、何分エルゴだけに戦力を集中という訳にもいかなくてな。出来るなら新規戦力を発掘したいが……そう都合よくペルソナ使いは見つからないものだ」

 

 その新しいペルソナ使い、俺は1人心当たりはあるが……あいつの事だ、頼んでも来ることは無いだろうしな……。

 

「つかバイク乗って来たのってそれ伝える為?」

 

「可愛い親戚の茶を飲みに来たとでも言って欲しかったか?」

「馬鹿言え」

 

 そろそろマジでぶぶ漬けを出そうかと思っている。

 

「たまたま近くを通ったからついでに寄っただけだ。それと今日の訓練は相応に厳しくなるだろうから、ラボに着いたら君達用の装備を渡すつもりだ。

 遅刻はするなよ?」

 

「ほーい」

「了解しました」

 

───────────────────

 

 片付けを終え手を拭きながら時計を眺める。予定の時間まではまだ随分とある。

 テレジアを手持ち無沙汰なのか椅子に凭れ掛かり、後ろへ絶妙なバランスで傾いている。

 

 え?凄いな机に手を置かずにバランス取っとる。

 

 しかしこの暇な状況はマズイ、余りにも退屈だ。何かやることは無いものかと思案しようとしたところでバランスを取りながらにテレジアが口を開く。

 

「事後報告なのですが、おそらくお姉ちゃんは玖城さんの拒食症を知っているようですね」

 

「ラビリスが?言ったの?」

 

「いえ、然しお姉ちゃんの様子や反応から推測は可能でした。時期的にここで玖城さんが私に話した時辺りでしょう」

 

 なるほど……ふーむ。

 

「どうしますか?」

 

「まぁ放っておいて良いんじゃねぇかな。現状綾崎やみつ姉、天田からなんのアクションもないから他言してるって感じもなさそうだし。

 

 そんなことよりテレジア、暇?」

 

────────────────────

 

 正午、桐条グループ施設内。

 

「玖城にテレジアも、なんでそんなに埃っぽいの?」

「訓練終わったら教えてやるよ」

 

 ラボ内で地獄の個人授業を受けていた綾崎の問いをはぐらかしながら更衣室へ歩いている。

 入口で俺とテレジアはそれぞれアタッシュケースを受け取っており、綾崎も同様の物を手に持っている。

 

「けどコレ何が入ってるんだろう?武器はこの前貰ったばかりだし、もしかして鎧?」

 

「鎧だとすると私には不要な気もしますが……」

 

「いや鎧だったらこんなに軽くねぇだろ」

「あ、そっか」

 

 そして更衣室の前に到着すれば男女、つまり俺だけが二人から別れて入室する。

 

「おっ……ほぉ……」

 

 アタッシュケースを開いて中身を見て自然と声が漏れる。これはいい物だ。

 

────────────────

 

 そして

 

「うっはぁ!!これよコレ!見た時ビッと来たもんね!!!」

 

 興奮して大鎌を振り回す綾崎。

 その装いはアタッシュケースの中身、黒いスーツ姿に赤の腕章を身につけた正しくエージェントといった装いだ。

 

「確かにいい物だ、スーツだけど伸縮性も高いしなにより丈夫そうだ」

 

 指抜きされたグローブを弄り落ち着きを装ってはいるが、俺も少し興奮している。

「良いな指抜きグローブ、私も欲しかったかも」

 

「お前の大鎌よりもガンブレードは握りが重要だからな。滑り防止の面が強いんだろ」

 

 そしてそんな俺達よりも目を引く衣装になっているのは

 

「テレジア長丈カッコイイ!!でもカッコ良さと同じくらいきゃぁぅわうぃい!!」

「きゃ……え、それどうやって発音したお前?」

 

 俺や綾崎の者がTheそのものというような黒服に対し、テレジアのそれは俺達と同色でありながら長丈、テレジアの踝程度まで下ろされている。

ん?

 

「いや待て、可愛くないぞこれは」

「え……」

「……玖城……」

 

 ……なんでそんなにガッカリ顔なんだよテレジア……そしてなんでジト目で見てくんだよ綾崎……。

 

「お前それ擲弾入れてんだろ」

「はい!?」

 

 綾崎の顔がジト目から驚愕に染まる。

 

「……あ、あぁハイそうです、よくぞお気づきになりましたね玖城さん。

 その通り、この装備の丈の中には私テレジアの専用装備である特殊パンツァーファウスト用の擲弾がなんと20も備わっているのです。

 そしてこの背面に備わる収納バックにも同様に擲弾を収納しているので私の継戦力は格段に上昇しました。」

 

 POWER is POWER……ってか……

 

「脳みそにナチ飼ってるの桐条って……?」

「否定要素が無いんだよな……」

 

─────────────────

 

「みっちゃん?」

 

 和気藹々と新衣装に興奮中の子供達を眺めながら隣にいるみっちゃんを真顔で見る。

 

「みっちゃん、訓練するって話は聞いてたけどさ、50位のパンツァーファウスト搭載の対シャドウ特別制圧兵装とか聞いてないよ?」

 

 まだ口を開いてくれないなみっちゃん。

 

「解るよ?みっちゃんどさくさに紛れて私の事殺すつもr」

「そんなことは無い」

「嘘だ!絶対殺すつもりだ!その即答が物語ってんだよスットコドッコイ!!何年の付き合いだと思ってんだ幼馴染舐めんなよコラァ!」

「真千琉、樹下や綾崎に未成年飲酒させた罪は重い。刑事事件として処理しないだけ慈悲だ」

「事故に見せかけた偽装暗殺が!?」

 

 

─────────────────────

 

 大人2人、みつ姉と真千琉さんが何やら賑やかに話している。なんか若干鬼気迫ってるようにも見えるけど、ガチの喧嘩って感じではない。

 

「それで美鶴さん、今日の訓練ってどんな感じです?

 対人訓練ですか?それとも前みたいにシャドウ?」

 

 綾崎からの問い掛けを受ければ大人2人は此方に目を向ける。マダオこと真千琉さんの顔が若干引きつっている。しかし浅く溜息を吐けば俺達の前まで歩み寄り

 

「対人戦闘訓練だよ今日は。そしていい機会だから教えてあげようかなってね」

 

 その言葉と笑顔。いつもと変わらない彼女。だと言うのに、俺達の背筋に悪寒を走らせた。

 それを受け俺は極自然に、そうしなければ死ぬと錯覚したかのように必要に駆られガンブレードを構える。俺だけではない。綾崎もテレジアも同様に構えている。

 

 久遠真千琉。彼女はただの数言を口から出しただけだと言うのに、俺達を戦慄かせ即座に戦意を宿らせた。

 

 

 それ程までに彼女は強い。

 

 

「構えるだけ?そんなんじゃ君達……私から攻めちゃうよ!」

 

 瞬間弾けるような響音。真千琉さんの手には既に武器が、一度の撃鉄で数十数百という鉛の塊を撒き散らすサブマシンガンが持たれその脅威を発揮する。

 

 「っ、ペルソナ召喚シーケンス、バートリー!」

 

 撒き散らされた弾丸に対するのは、俺達3人の中で唯一召喚器を使わずにペルソナを喚び込むことが出来るテレジア。

 そのペルソナバートリーが顕現すれば俺にはどのような方法で使われるか想像もできない石の群れを何重にも積み重ね弾丸を遮る。

 

 そしてその石壁左右から俺と綾崎が同時に飛び出せば一閃。ガンブレードと大鎌の刃が走る。

 訓練用の切断力のない武器故に行っているが当たれば相応に痛い。そんな一撃を左右同時、対応は難しい筈だ。少なくとも俺にはまだ出来ない。……と言うのに

 

「まじかっ……!」

「うっそぉ!?」

 

 俺達2人の挟撃を読んでいたかのように彼女は召喚器でのペルソナの召喚を完遂。吹き荒れる力の本流の中から伸びる2つの手が俺たち2人の武器を受け止め防いでいる。

 

「さぁ、それじゃ始めようか。猛れ、ペルソナ・リョウメンスクナ!」

 

 俺達を睨む四つの眼光。奔流の中から躍り出たペルソナ・リョウメンスクナは受け止めた武器を握り俺達諸共に投げ飛ばす。

 

「うっぉぉぉ!?」

「っ!オグニイェナ!!!」

 

 そのまま石壁へと激突という間際、綾崎がオグニイェナを召喚し石壁を炎属性魔法により爆破させ通過。

 それと入れ替わるように2発の擲弾、障害物の消えた瞬間を狙い定めたかのようにテレジアのパンツァーファウストが射出する。

 

「おー怖いねぇ〜?パンツァーファウストだぁ。この二十一世紀、和暦平成26年でこれを真正面切って向けられた人間私くらいじゃない?」

 

 そんな軽口を言い放ちながら彼女は動じることはなく、リョウメンスクナの4つの腕、各2つずつによる掌握にて擲弾を受け止めてしまう。

 

 受け止めてしまったな。

 

「お?」

 

「……っ!ペルソナ、カズィクル・ベイ!」

 

 リョウメンスクナが擲弾を受け止めたその時、俺自身もペルソナを召喚。その能力により擲弾内部に闇の杭を生成、弾けさせることにより敵弾内部の火薬を攪拌、そのまま爆発を起こさせる。

 そしてその爆発により大きく煽られたリョウメンスクナはその巨躯を後方へと仰け反らせる。

 

「テレジア!!合わせろ!!」

 

 そこを勝機と見た俺は即座にペルソナを付け替える。カズィクル・ベイは淡い群青の粒子となって霧散、その後別の形のペルソナへ移行する。

 

「このまま押し切る!メサイア・影神!!」

 

 粒子が純粋な力の流れへと至る。その奔流から腕を伸ばす黒色の装束を纏う荒んだ救世主、メサイア・影神。そのまま前進しリョウメンスクナへと体当たりを実行する。

 

 そこに合わせるようにリョウメンスクナの背面に現れるのはテレジアのバートリーによるスキル、拷問器具アイアン・メイデン。

 狙いはそこ一点、ペルソナへのダメージはそのまま召喚者の身体や精神にフィードバックされる。

 

「アイアン・メイデンの威力を味わえ!パンツァーファウストより貴重だろうぜ!」

 

 

「だが断る。貴重な体験なんだろう?なら君が味わって起きなさい。」

「ごっ……っ!?」

 

 腹部に圧迫感が走る。

 メサイア・影神の頭部がリョウメンスクナの腕で押さえつけられており、残った腕にて背面からその胴体を捕縛し持ち上げている。

 

「ぐっ……ふぅ……!……っ!や、やめ」

「そぉい!」

 

 そのままリョウメンスクナは後方へ仰け反る。それに連れられてメサイア・影神もその躯体を浮かび上がらせ放られ。

 

「ぎっ……ぎぅ……がァああああああああぁぁぁ!!!!!」

 

 アイアン・メイデン内部の剣がメサイア・影神の全身を刺し貫いて切り刻み尽くしていく。

 

「っ!?バートリー!!」

 

 テレジアが即座に拷問器具の展開を中断。それによりメサイア・影神を閉じ込めていたアイアン・メイデンが消滅、しかしこの痛みは……きっつぅ……!!

 

 元より荒んでいたメサイア・影神はその装束を鮮血の色に染めあげており、躯体全域に渡り剣による重傷を晒している。

 

「玖城!平気?!」

 

 綾崎のその声に軽く頭を振り回し気を保つ。

 

「あ、あぁ……吐きそうだがまだ何とか……」

 

 血を吹き出しながらもその躯体をくねらせ立ち上がるメサイア・影神。こういう時は高耐久であることには有り難さを覚える。

 

「まるでゾンビだな……。でもその位不屈性を見せられると、こっちも本気でやってあげたくなるな」

 

 彼女のその言葉に応えるように再び真正面からメサイア・影神と相対するリョウメンスクナ。

 

 余裕かましやがって……メサイア・影神のフィジカルを

 

「舐めんな!!!!」

 

 抜剣。メサイア・影神の持つ血濡れの大剣が荒々しく振るわれその狂気を撒き散らし疾走する。

 下手な小細工や搦手等使用しない、真正面から真っ直ぐ突き進み叩き伏せる。しかし

 

「馬鹿な……!?」

 

 その大剣の一刀を真正面から白刃取り受け止めるリョウメンスクナ。そして止めるのみならず拮抗、更に押し返して来る。

 これらが意味すること、それはリョウメンスクナがメサイア・影神よりも膂力にて上回るということに他ならない。

 

「……メサイア・影神が押されてる……」

 

 綾崎もそれを見て驚愕している。実際こいつはメサイア・影神の膂力を体感している。しているからこそ今目の前の現象がどれ程の意味を持っているかを最も理解している。

 

「ここで1つレクチャーだ子供達」

 

 普段と同じ声音同じ表情だと言うのに目の前の女は想像を絶する程にデカイ。これが大人のペルソナ使いの力……。

 

「ペルソナにも人間やその他の生き物の様にステータスがある。そんなことは感知型の素養もある玖城ならよくわかっていることだろう。

 そして現状や過去の訓練から見るに玖城のメサイア・影神はパワー傾倒型ではあるもバランスタイプと言えるだろう。そして先程のカズィクル・ベイは妨害制圧型で以前召喚したルシファーは魔法含む特殊型と分類できる」

 

 そして次に綾崎とテレジアを見つめる。

 

「凛ちゃんはメサイア同様バランス型、その中でも速度や魔法を得意としている。テレジアはカズィクル・ベイに似た制圧力と拘束力を強く持つペルソナと言えるだろう。

 皆とても有用で強力なペルソナだが、そこで止まっている。 」

 

 リョウメンスクナが猛り叫ぶ。その咆哮はただ響くだけで俺達三人を吹き飛ばしかねないほどの暴力的な力で満たされている。

 

「なら……アンタのペルソナはその逸物を持つペルソナって事かよ」

 

「言って欲しいのかい?」

 

 いや……聞くまでもない、答えられるまでもない。メサイア・影神と自身の精神に刻まれた痛みが証明している。間違いない。

 

 つまりリョウメンスクナとは、絶対的な膂力を有する究極のパワー型ペルソナという事だ。

 

「さぁ訓練を再開しよう。次は凛ちゃんが来るかい?それともテレジア?」

 

 無理だ。タイマンで真千琉とまともに闘うのなら最低でもリョウメンスクナと同等の膂力か、それを圧倒する他の性質を持つペルソナが必要だろう。

 しかし現状此方の手の内にあるペルソナにそれが出来る物は無い。

 

「………っ!」

 

 だが無いものを欲しても意味が無い、現状手元にある手札でやれることを最大限に活用する他に手段は無い。

 

「………玖城」

 

 思案の中、綾崎が俺に声をかける。その目には何やら手が思いついたかのような力強さがある。奇遇だな綾崎、俺も少し思いついたことがある。

 

「テレジア、さっきの石板は置くだけじゃなくくっつけることも出来るか?」

 

「?可能ですが……何を?」

 

 それだけ聴ければ充分だ。テレジアはまだ理解してないようだが、綾崎は今ので何を狙っているのか解ったらしい。勉強は出来ねぇくせに地頭はおそらく俺より良いなこいつ。

 

「覚悟、決まったかな?」

 

「無論」

「次は有効打を当てさせてもらいますよ真千琉さん!」

 

 メサイア・影神とオグニイェナが起動。メサイア・影神による叫喚の後発生する爆発属性の特殊魔法ギガオンがリョウメンスクナの顔面付近にて発生する。

 

「おっと……!」

 

 その一発は確かにリョウメンスクナの体勢を揺らがせる。そしてその刹那迸る白色の一閃。

 

「オグニイェナ!!マハラギオン、からのぉ!!!!」

 

 その一撃の速度は明らかにオグニイェナの持つ敏捷性では到達しない領域。

 その理由はマハラギオンによる爆炎。それをオグニイェナの足元で発生させることで推進力が発生、圧倒的な初速の勢いを込めた大鎌の一撃の重さと鋭さはおそらく膂力にて圧倒的なリョウメンスクナに対して有効打を獲得したらしい。真千琉の顔は少し歪んでいる。

 

「速度は力って?物理法則なんて凛ちゃんの頭で把握してるとは思ってなかったな。「表情を歪ませているところ大変申し訳ありませんが」?………?!」

 

「俺のも受けてくれよ!!」

 

 施設の天井。そこより室内を見下ろすメサイア・影神が落下を開始する。

 

 爆発属性や綾崎の瞬撃のインパクト、目眩しとしては随分豪華だろ?

 

 そしておそらく真千琉さんが驚いたのは天井から降りるメサイア・影神だけじゃない。

 

「ちょっ、その手に持ってるの何!?」

 

 規則性も法則性もない、ただ無闇矢鱈に、無骨に、見栄えなど一切考慮していないかのような巨大な岩の塊がメサイア・影神に携えられている。

 

「何って、ただ大剣にバートリーの石板を何重にも纏わりつかせた特製の大槌だよ!!」

 

 それを真上から振り下ろす。不格好な大槌の重さに加え落下による加速、それにより得られる重撃はリョウメンスクナの攻撃力とも張り合えるだろう。

 その証拠に重撃を受け止める為に用いられた腕は4つ、つまり全霊による防衛を強制させるに至ったのだ。

 

「「テレジア!!!」」

 

 全ての腕を大槌への防衛に回しすことの意味、それはその後の追撃に対する防衛策の一切を失うということに等しい。

 

「バートリィイイイ!!!!」

 

 鮮血の機械令嬢がその狂気を剥く。

 数多の拷問刑具を侍らせ従えるペルソナが手にしたのは長さ2mを超える鉄の杭。それをリョウメンスクナのガラ空きとなった脇腹へと叩きつければ一蹴、後ろ回し蹴りにてその頭を打ち深々と穿ち抜く。

 

「ぅっ!ぐぅぉっ……!?」

 

 アレは痛い。内蔵の上から肉越しに殴られるだけでもかなりの衝撃、それが直接刺し貫いて来るというのだから寧ろ膝を折らないだけ耐えていると言えるだろう。

 

────────────────────

 

 成程、これが今の若い子達の力か。飲み込みが早くて成長も急激、この子達のようなペルソナ使いがシャドウワーカーに増えればエルゴノミクスやシャドウにも対抗出来る。

 けどさぁみっちゃん、今絶賛成長中のこの子達に私をぶつけるのは少し酷いんじゃない?折っちゃうよ?

 

 そんな事を思いながら訓練場の隅にいる彼女を見る。その手が軽く振られている……そのサインを見て内心ため息を吐く。

 

「折れたら折れたで良いって?みっちゃんスパルタだねぇ」

 

 ボヤきながら私は懐の中に入れてあったカートリッジを召喚器へ装填する。

 

 「折れるなよ、若者達───テウルギア起動、戦略級ペルソナ・千手千眼観世音菩薩」

 

───────────────────────────

 

 なんだ……何が起こっている?

 

 気がついた時には体が宙を舞っている。それは俺だけじゃなく綾崎やテレジアも同様、こちら側の誰一人として地に足を着けられず、なおも着地を許して貰えない。

 

 暴力的な力の荒波。視覚的な意味合いだけでなく物理的な力学として俺達の体を打ち上げ続ける。

 奔流の中心は脇腹を鉄の杭で貫かれたままのリョウメンスクナ、その姿が次第に奔流へと溶けていく。

 

「何なのよこれぇーーー!?」

「なんというエネルギー量……これが話に聞くテウルギア……!」

 

 視界が力の流れに煽られ絞られる。その閉じそうになる瞼の隙間から辛うじてその正体を視認する。

 

「で……か」

 

 まず何よりも目に付いたのはその規格外のサイズ。未だ形成途中で頭部から肩までしか現れていない状態で既にリョウメンスクナの大きさを超えている。そしてその背後から数え切れないほどの巨大な腕が蠢いている。

 

 その内の三つの手の中にはメサイア・影神、オグニイェナ、バートリー。此方の戦力であるペルソナが掌握され囚われている。

 規格が違う、ジャンルが別物だ。ただそこに現れようとしているだけでこの出力のペルソナが存在するのか……!?

 

「…………くそ……たれ……が。負けて…………たまるかぁああああああああぁぁぁ!!!」

 

 俺の叫びに呼応するメサイア・影神。その全身に力を滾らせ掌握から脱出する。その行動に真千琉さんが一瞬のみ驚いていたが意味は無い。

 一度は逃れられようとも迫り来る数多の腕に襲われ地面に叩きつけられる。

 そこで俺の意識は暗闇の中へ誘われた。

 

──────────────────────────

 

「一度だけだ、力を貸してやろう小僧。あの女のやり方は悪くない、俺も少し付き合ってやろう。

 今から垣間見せる力、何れ自らの力で至って見せろ。」

 

 声が聞こえた……確かこの声は夢の中や戦いの中で聞いたあの黒い凶戦士のものだったと思う

 

──────────────────────────

 

「……ふぅ」

 

 メサイア・影神が拘束から逃れた時は焦った。まさか普通のペルソナで戦略級から1度だけでも逃れることが出来たのは正しく規格外だと言える。

 5年前、有里君が使ったというメサイアも相当な力を持ったペルソナだったと聞いている。多少差があるとはいえ同名のペルソナなのだからその力も近しいものなのかもしれない。

 

「さて……凛ちゃんとテレジアももう戦う気はなさそうだし……そろそろ下ろして」

攻撃強化(サーム)、攻撃強化、攻撃強化、攻撃強化」

「え?」

 

 今何か───「……瞬間移動(シェバーティール)消し飛ばせ(アラストール)

 

「っ!?ぁっ!!」

 

 メサイア・影神を押さえ込んでいた観世音菩薩の腕の全てが刹那のうちにへし折れ千切れ飛ぶ。その損傷の仕方は何かが信じられない程の速度で通過した為に寄る物と同様。

 そしてその何かは今、観世音菩薩の頭部と肉薄している。

 

 メサイア・影神だったもの。しかしその姿は先程よりも更に荒み、その衣装も黒衣の外套から数え切れないほどの損傷を経た鈍黒の鎧へと変わっていた。

 

「死ねぇぇぇえええ!!!!!」

「───っ!!!」

 

 直後走る顔面の痛みに意識が遠のく。しかしこれを放って気絶なんて

 

「出来るわけねぇだろぉ!!!」

 

 頭部が真横から引き裂かれ大損害を受けた観世音菩薩、しかし消滅はしない。

 そして損傷した腕も含む千手その全てをソレへと注ぎ込む。地面に押し落としその後幾千幾万と叩き殴り制圧する。

 

 注ぎ注ぎ殴り潰し砕き続け完全にソレが消滅するまで続ける。

 

 その攻撃を止めたのは美鶴の声だった。

 

「真千琉、そこまでだ!もう終わった。」

 

「はぁ……はぁ…………」

 

「やり過ぎだぞ真千琉。

 しかし……今のペルソナは一体……、まさか暴走か?」

 

「分からない……けど……、アレをそのままにしていたら多分」

 

 

 

  皆あれに殺されていただろう。

 

 

────────────────────────

 

「もう見飽きたぞ」

 

 何度目になるかの医務室の天井に辟易としていると扉が開く音が聞こえた。身体を起こして音の方を見ればそこには真千琉さんが居た。

 

「よ、玖城くん」

 

「うっす」

 

───────────────

 

「しかし君達には驚かされたよ。リョウメンスクナで攻めきれなかったのものそうだけど、あの短時間であんな風に新しい戦い方を思いつけるんだから。

 やっぱり若いが故の柔軟な思考が影響したのかな?」

 

「嫌味っすか?あんな圧倒的な負け方したの初めてだわ……、ペルソナ以外のことでもあそこまで惨敗したことねぇっすわ」

 

 お互いに先程の訓練の内容について話していた。しかし

 

「で、最後のメサイア・影神の変化、何あれ?」

 

「え?なんの事っすか?」

 

「あ〜……うん、覚えてないならいいや。だとすると君はもっと強くなるよ。

 それとごめんね、君は今日一日は安静にって話になったんだよね。」

 

「まじっすか……」

 

「一応ね、明日はここから学校に登校してくれたら良いからさ。

あ、それとバーベキューセット出してくれてありがとうね、皆楽しんでたよ。」

 

「俺だけじゃなくてテレジアにも手伝ってもらったんで、肉とかは斉川さんやみつ姉にお願いしたし。

 でも出した本人食えなかったんすけどね」

 

「たっはは、まぁまた何時かラーメンでも奢るよ、それじゃおやすみ」

 

 医務室から出ていく姿を見送ればそのまままたベッドに倒れ込む。まぁ元々参加出来てても飲み物だけ飲みつつって感じで時間を潰すつもりだったけどな。

 騒いでる奴を見るのは気が紛れたんだが、まぁ仕方ないか……。

 

「さて……また寝るとしますか……」

 

───────────────────────

 

「ということはやはりあの時のは暴走だったということか」

 

「そうなるね、だとすると怖い話になってきたな。また暴走した時運良く彼より遥かに強い人がいるならともかく」

 

 真千琉からの報告を聴きながら頭が痛くなる思いだ。済し崩し的とはいえ私は随分と危うい爆弾を引き入れてしまったかもしれない。

 

「その為のチームだ……負担を掛けることになるが」

 

「良いよ別に、みっちゃんの頼みだしね。」

 

「ふふっ」

 

かつての特別課外活動部のみんなや菊乃、そして目の前の真千琉……本当に

 

「私は頼もしい友人や仲間に囲まれたものだな」

 

 

 

────────────────────────

 

「ようこそ我がベルベットルームへ」

 

 病室で意識を手放せば次はここ、ベルベットルームで目が覚める。ここはいつも変わらないな。電車の座席に深く凭れ込み息を吐く、ある意味1番リラックスしている気がする。

 

 まぁこれで窓の外が真っ黒じゃなければ最高なんだがな。

 

「余り無茶な要求をされましても少々手に余りますな」

 

 サーセン

 

「まぁ私共としても外の空気というものを吸う機会は設けたいものでありますので、時折ここを留守にすることもある訳ですがね。

 

 さて、今回貴方は随分と強力な力を垣間見たご様子。確か、戦略級ペルソナと呼ばれていましたな」

 

 イゴールは隣に従えているエルフリーデへ目を向ける。

 

「おそらくあの力は深層心理のより深みから呼び起こされる力なのでしょう、通常のペルソナよりもより密度の高い神秘を内包しております。

 それ故に現界に伴って共に顕現する力の奔流は並のペルソナの10倍から20倍といった出力になるのでしょう。それ程多くの層を巻き込んで現れている、我々力を司る者に近い様に見受けられます」

 

「ふふ、貴方様の周りは多くの刺激で溢れておりますな。そしてその刺激は周りだけではなく貴方自身の中にも。

 

 覚えておられないでしょうが、貴方は先の戦略級ペルソナとの戦いの中でそれに比肩する力を瞬間的とはいえ垣間見せております。

 実行したのが貴方なのか貴方の中の何かなのかは測れはしませんが、紛れもなく貴方から出た力。であればその経験がいつの日か貴方の成長のトリガーとなり得るでしょう。

 

 さて、今宵の邂逅もここまでのようですな。そろそろお目覚めになった方がよろしいでしょう。

 

 何時もと違う道を辿って学び舎へと行くのですから、何が面白いものが見れるかもしれませんな。

 

  それではまた逢える日まで、御機嫌よう。」




 どうもお久しぶりです。それと神咒神威神楽の二次創作は一度削除致しました。

 色々と構想を練るうちにより良いストーリーを思いついたらまた再開しますので、黒曜ノ書の新生にご期待ください。

それでは今回のあとがきは人物紹介とペルソナ紹介を

久遠 真千琉 (くおん まちる)
基本情報
年齢 23歳
性別 女性
誕生日 3月8日
居住地 巌戸台近辺
外見
身長 176cm
体型 平均よりやや細め
髪色 茶色
目 黒茶

服装 黒とクリーム色を基調とした服を好んでいる。若い子供ほどはしゃいだ服装はしないが、それでも自身の美体を理解しているのか体のラインを意識させる服装を纏っている。
 玖城がその服装を見た時に言った言葉を忘れていない(次回言わせる)

性格 自由奔放でユーモアがあるが、責任感もある。
 しかしだらしない面が目立ち子供たちからは「真千琉はダメな女」や「全くダメな女」を略してマダオ扱いされる。
 玖城たちをからかうが、深いところでは彼らを気にかけている。
 幼馴染である美鶴や菊乃に対しても気さくで、時には美鶴の抜けているところを指摘する場面も見られる。


リョウメンスクナ
アルカナ 戦車
概要
 仁徳天皇の時代にて飛騨に現れたとされる異形の人物、又は鬼神。計八本の手足に頭の前後両面に顔を持つという姿で描かれ、多くの異形同様その容姿は王化に服さない勢力に対する蔑視を込めた形容とされる。

能力
 メサイア・影神を上回る膂力と頑強さを持つ究極のパワー型。高い白兵能力をその巨躯から繰り出すことで単純故に崩されにくい強力な制圧を実行できる。


え?千手千眼観世音菩薩の説明?次回にやるよ。
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