藤丸立香に救われたいカグヤヒメ 作:二次元好きの匿名さん
以下、許可を頂いたスレッドです。興味があれば是非覗いていってください(クソ多いので2/3現在最新のモノを貼っておきます)
https://bbs.animanch.com/board/4485648/
読んでくれた諸君はきっと、最後に「お前これ言わせたかっただけだろうが!!」と言うだろう!! それを見越した上で言っておく!!
その通りだ!!!
プロローグ(1/3)
あの日、わたくしは運命に巡り合ったのです。
過ぎ去った過去、遥か未来、無数のもしも。それら全てを見通すわたくしの眼にとって、人々の誕生から臨終は闇夜に流れ続ける流星雨の如く。蛍のような儚い輝きも、周囲を圧倒する一等星の輝きも、皆等しく愛でるモノでした。
……そう、あの獣が人理を焼き払うまでは。
老若男女問わず、時代を問わず、一切の加減をせず。手心を加える余地も、立ち止まる猶予も与えず。わたくしの視界に映る満天の星の輝きを、彼は無情に、或いは平等に刈り取ったのです。
怒りがなかった訳ではありません。
悲しみがなかった訳でもありません。
ただ、それ以上に──1人の少年の輝きに心を奪われたのです。
古今東西、数多の英霊と友誼を結ぶことのできる精神性。
7つの特異点を踏破したという、不可能に近い奇跡を成し遂げた実績。
清濁併せ呑むことができた上で、それでも人道に背かず、多くにとって善しとされる道を行ける魂の在り方。
わたくしにとって、それはまさしく理想の人だったのです。
……本当ですわよ?
(でなければ、あの方の
逸れた思考を元に戻す。問題は、その先の話。
獣の企みを阻止した後に発生する人理漂白。7つの異聞帯を切除し、4つの“
「ふぅ……」
息を吐く。
霊脈から魔力を吸い上げ、全身に循環させる。
失敗は許されないという緊張感と、もうすぐ出会えるという高揚感の相反する感情がグルグルと頭の中でループする。
(原因は明確。ですが、問題は時期ですわね。……元々存在するモノをかさ増しするのは簡単ですが、減ったモノを増やすのは大変だというのに……。まぁ、致し方ございません。ベストに間に合わなかったのはわたくしの落ち度。ベターに間に合わせれた事を今は喜びましょう)
……正直な話、ではありますが。
わたくしは人理がどのような結末を迎えるか、という点においては、あまり興味がありません。現代のテクスチャに則り、30億年という膨大な年月の果てに太陽によって地表が焼き尽くされようが、76億年の歳月を経て地球が自壊しようが、
あるいは、地球が死の星となり、死に際のSOSにより顕れた他天体の
故に、赦せないのです。
人理継続保障機関フィニス・カルデア、初代所長──マリスビリー・アニムスフィア。その行動原理に理解はしましょう。しかし、永く続く果ての先を、言うなれば人理の晩節を汚す事は許容できません。それならば、自決による最期の方がまだ物語として完成されるというもの。
故に。
(この特異点で詰ませてはなりませんね)
住み慣れた地から遠く離れた西の大地にて、月光に照らされた少女は笑みを浮かべる。いずれ降り立つであろう
ふと、空を見上げる。幾千幾万と見て来た夜の天蓋に輝く星と、欠けているものの存在しない、白い月が視界を埋め尽くす。その光景に、思わず声が漏れる。
「……あぁ、気が付きませんでしたわ。今宵の月は──こんなにも、綺麗な──」