GENTILE BRAVERY ~Female ver.~   作:ヤガミ

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GENTILE BRAVERYの女性主人公版となります。
男性主人公を優先して投稿するため、こちらの方は遅めになるかもしれません。
それでも良いという方はどうぞ!


序章
異邦人


 ○は、どこにでもいるごく普通の人間だ。

 現在、ソロキャンプをしている。

 景色が良く、空気が美味しい。

 

 その中での食事は格別だ。

 家や飲食店とはまた違った楽しみ方がある。

 この時間がいつまでも続けば良いのにと思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの事態が起こるまでは─────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、帰宅する準備をし、下山する事にしていた。

 その途中、顔に冷たさを感じた。

 

 そう、雨が降ってきたのだ。

 

 その上、雨脚が強まっていき、これはまずいと思い、雨宿りできる場所を探していた。

 濡れるのは嫌なので、早足だったのだが、それが間違いだと気付いた時にはもう遅かった。

 

 

 

 

 

 足を滑らせ、転んでしまった。

 

 そして運が悪く、何やら地響きが聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 土砂崩れだ。

 

 ○は、土砂崩れに巻き込まれた。

 

 全身が土や瓦礫で埋め尽くされ、ついには身動きすらもできなくなった。

 

 

 

 

 

 あの後、○はどうなってしまったのだろう。

 

 何も感じない。痛みも、苦しみも。

 

 ○はもしかして、死んだのだろうか?

 

 冷たい空気が、どこもかしこも感じる。

 

 

 

 ああ、そうか。○は─────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ─────もう、消えてしまったんだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ─────ここは、どこだろう?

 

 

 

 

 

 ─────だんだん意識が戻ってきた気がする。

 

 

 

 

 

 ─────気付いた時には、○は仰向けになっていた。

 

 

 

 

 

 ─────身体が軽い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目の前には、見覚えの無い景色が広がっていた。

 どこを見渡しても、木や低木ばかり。

 ここは森なんだろうか?

 どちらにしろ、何かわかる為にも歩くしか無さそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガサガサッ!

 

 「…!」

 

 しばらく歩いていると、近くの低木から音が聞こえた。

 何かいるのだろうか?

 恐る恐る近付いてみる。

 

 すると……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガサッ!!

 

 「○△□×!」

 「!!!」

 

 低木から何かが飛び出してきた。

 人間の形をした、頭蓋骨を被ったような生物だ。

 何処と無く不気味な雰囲気が漂っている。

 

 「○△□×!」

 「○△□×!」

 

 すると、また2体飛び出してきた。

 3体の生物が、○を見ている。

 それに、棍棒か何かを持っており、何だかヤバそうな感じがした。

 

 「○△□×!」

 

ブォンッ!

 

 「…!!」

 

 そう考えていると、いきなり殴り掛かって来た。

 間一髪で避けたが、まだ攻撃してきそうだ。

 

 「○△□×!」

 

 ○は、戦える術を持っていない。

 逃げるしか無いのだ。

 そう思い、○は一目散に逃げた。

 

 

 

 

 

 かなり長い距離を走っただろうか。

 ここまで来れば安心─────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「○△□×!」

 「○△□×!」

 「○△□×!」

 

 ─────という訳には行かなかった。

 あんなに遠くまで逃げたというのに、奴等はまだ追ってきていた。

 

 「○△□×!」

 

ブォンッ!

 

 「っ…!…!!」

 

ドタンッ!

 

 追い詰めた○を好機だと思ったのか、飛び出して攻撃してきた。

 回避はできたものの、体力に限界が来たか、足がふらつき転倒してしまった。

 そして、3体同時に飛びかかってくる─────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズバァッ!!

 

 「○△□×!?」

 「○△□×!!」

 「○△□×!!!」

 

 

 

 

 

 ─────いつの間にか、生物達は倒れていた。

 気付くと、武器を持った騎士?が立っていた。

 助けてくれたのだろうか。

 

 「……大丈夫?」

 

 透き通った声で、○にそう問い掛けた。

 顔は仮面て隠れていて見えないが、髪、体つき、声で女性だとわかった。

 

 「……ここ、危ないよ。……一般人が、ここにいて良い場所じゃない。」

 

 静かに語り掛けるように、彼女はそう言った。

 何だろう、彼女からとてつもない強者らしさを感じる。

 

 「……じゃあ、私はまだやる事があるから。」

 

 彼女はそう言い、さっさと行ってしまった。

 お礼を言いそびれた。次会ったら言っておかないと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……しかし、これからどうするか…。

 食料無し、寝床無し…。

 完全にサバイバル生活になりそうだ。

 そんな事を考えているが、こんな森の中では出来る事が限られるだろう。

 

 

 

 

 

 『ねえ、そこの人ー!』

 

 

 

 

 

 すると、声が聞こえてきた。

 声の主は、赤髪のショートヘアの女性だった。

 

 「この辺りで騒ぎがあったみたいだけど、大丈夫?怪我は無い?」

 

 彼女も見るからに騎士のようだ。

 この辺りを調査していたのだろうか?

 

 「…ところであなた、見慣れない顔だね。どこから来たの?」

 

 そう問い掛けて来たので、○は答えようとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……あれ?

 

 

 

 

 

 ○って、どこから来たんだろう…?

 

 

 

 

 

 ○は目覚める前、何をしていた?

 

 

 

 

 

 ○は目覚める前、何が起こっていた?

 

 

 

 

 

 ……駄目だ、思い出せない。

 

 

 

 

 

 ○は、首を横に振った。

 

 

 

 

 

 「え?分からないって…。もしかして、記憶喪失なの?」

 

 記憶喪失…。

 もしかすると、○はそうなのかもしれない。

 

 「じゃあ、せめて名前だけでも教えてくれる?」

 

 赤髪の女性は、そう問い掛けた。

 

 名前…。

 

 そうだ、○の名前は……。

 

 

 

 

 

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