もう一人の僕状態の存在の憑依先は   作:黒旗

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もう一人の僕状態の存在の憑依先は

ヘグニ・ラグナール、【フレイヤ・ファミリア】所属のLv.6の第一級冒険者である黒妖精(ダークエルフ)。二つ名は【黒妖の魔剣(ダインスレイヴ)】。

 

彼は極度の対人能力皆無(コミュ障)臆病(ビビリ)で残念である。

 

そんな彼にあるスキルが発現した、いやしてしまった。

 

そのスキルの名は【憑依魂魄(もう一人の僕)

 

どこかの○○王とかに出てきそうな単語ではあるが、このスキルの発現によってヘグニ・ラグナールはある意味人格(キャラ)崩壊することが多くなった。

 

「はぁ・・・、なんでこんなスキル出てきちゃったんだろ」

 

『いや、俺も知らね』

 

「少しは考えてくれよ・・・」

 

普通に会話は成立してはいるが、傍から見れば独り言を呟いているようにしか見えない。

 

『まぁ、モヤモヤしててもしょうがねぇからダンジョン行こうぜ』

 

「それもいいかも・・・」

 

もう一人の自分の声に従ってヘグニはダンジョンへと足を運ぶ。

 

『にしても、上層とは言えモンスター少なすぎじゃね?』

 

「確かに・・・」

 

ダンジョンに来たヘグニはモンスターの数の少なさに疑問を持つ。

 

「ヴヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」

 

「この声は!?」

 

牛肉(ミノ)だな、中層で異常事態(イレギュラー)でも起こったのかもな。さっさと片付けろ』

 

「いや、他の冒険者に・・・」

 

『馬鹿か、こんな上層にまで上がってくるミノタウロスが普通なわけねぇだろ。血塗れのトロールの一件忘れたのかよ』

 

「うぐっ」

 

血塗れのトロール、それは魔石を大量摂取したトロールはLv.4の【ステイタス】を保持し冒険者を蹂躙するも【フレイヤ・ファミリア】の手で討伐された。

 

『それにこの異常事態(イレギュラー)お前が収めたってなれば女神様からご褒美が貰えるんじゃないか』

 

「・・・・・・・・・・・・行こう」

 

『おう、さっさと斬滅しろ〜』

 

その言葉とともにヘグニは我が愛剣(ヴィクティム・アビス)を抜き放ち駆け出した。

 

 

 

「ほぉあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!?」

 

僕の名前はベル・クラネル、新興派閥【ヘスティア・ファミリア】所属団員でLv.1の新人冒険者です。

 

おじいちゃんが死んじゃって僕は英雄になることと出会いを求めてこのオラリオにやってきました。

 

冒険者になって幾日が経った頃、僕は何を思ってか五階層に足を運んだ。

 

その結果、僕はミノタウロスと出会ってしまった。

 

「ヴヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」

 

「ほぉあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」

 

ミノタウロスは今も叫びながら追いかけてくる、このままじゃ殺される!!

 

そう思ったその時、「黒」が現れた。

 

その「黒」はミノタウロスを剣の一振りで命脈を断った。

 

「えっ?」

 

「迷宮を徘徊せし猛牛の怪物は疾く死ね」

 

『{あれ、この冒険者ベル・クラネルじゃね?あれ、これ不味くね?}』

 

ヘグニがミノタウロスを斬殺している中、ヘグニの中にいる存在(もう一人)は別のことを考えていた。

 

 

 

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