不可能を可能にする男   作:展開郎

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第三弾:巫女と怪盗とヤバい奴

桜も咲き乱れるそんな日になった。そういつの間にやらといった感じだが、今日俺は東京武偵高校に入学する。

残念と言うべきか、やはりと言うべきか、卒業式には風邪をひいて出席できなかった。GⅢ(ジーサード)の言う通り俺と卒業式には縁がないかもしれん。

卒業式に出席してないと言うことで、風魔がわざわざ電話まで寄越して来やがった。初めて声を聞いたが、うん…本当に忍びなんだなぁと。

そして武偵ランクはSだった。やはり入学試験の内容を見たら、そりゃSランクにもなるだろう。しかし、一石ってやつには申し訳ない。もしあれで不合格になっているとしたら、なんというか可哀想な気がする。

そうそう、とりあえず合格が分かってからは寮の契約から荷運びから色々とやることがあったもんだ。

まぁ荷物の中には()()()もあるんだが、まーそれは後にしよう。

時刻は7時45分、そろそろ武偵高行きのバスに乗らなければ…次の便は確か58分だった記憶が。そーろそろ、寮から出るか。

 

バス停は寮の目の前にある、寮から武偵高までの直行便なのだが、その割には便数が少ないし、昼間の方が便数が多いまである。

そりゃ一巻であんなにキンジが乗らなくなるわけだ。こりゃバス乗れなかった時用に自転車買うべきかぁ…?と

いうか自転車って車軸科(ロジ)か?それとも装備科(アムド)どっちなんだ?それか普通にチェーン系列の自転車販売店で買ってもいいのか?

そんなふうにバス停でボケーっと突っ立ていると誰かが話しかけた。

 

「あれ、君って遠山キンジ君だよね?」

 

振り返るとそこにはさっき考えていた一石マサトがいた。試験開始すぐに脱落したもんだから、不合格になってそうだと思ったら合格してたのか。

てことは後期の方で入って来たのか…それはそれで強いな一石。とりあえず受かっててよかった、良かった。

 

「久しぶりだな一石。後期枠か?」

 

「いや元から僕は推薦枠だったんだけど、無茶を言って前期の実技試験に入れてもらったんだ。」

 

す、推薦枠ぅ!?

それって日本各地の武偵付属中学校が1年に1人出すかどうかも怪しい名ばかりの制度だったと思ったんだが、現実に一石はここにいる。

後期枠とは比べもんにはならない強さな訳だ。

 

「へ〜、どうりで強い訳だ。で、どうしたんだよ。俺に話しかけて来て。」

 

「君が見えたから話しかけただけなんだけれども…いや試験で僕が誰かに負けるだなんて思っていなかったよ。特に君の頭突きはもう二度と喰らうのはごめんだよ。」

 

「そりゃ、こっちももうあの手をもう一度使ったところで対策されそうだし、やめておく。」

 

「君は第三寮かい?」

 

「そう言うお前もこのバス停にいるんだから、第三寮だろ?」

 

「それは違う。ちょっと朝の準備運動がてら第一寮から第三寮までランニングしてたんだ。」

 

第一寮から第三寮をランニングだと?この学園島は人工島で横2km、縦500mの長方形の形をしている。

そして俺がいる第三寮と第一寮は真反対の位置どころか、対角線を結べる場所だぞ。だからこいつは朝からゆうに最短距離、えーっとピタゴラスの定理を使えばいいから………えっとだから、2キロちょっとぐらいか。

それを一つの汗も流さず、息も乱していない。制服に一つの皺もない。

 

「朝から頑張ってるな。ところでクラスは?」

 

「君のせいで残念ながらCだよ。」

 

「Cか、俺はAだ。てか残念ながらって何だよ?」

 

「X組といえば分かるかな?」

 

こいつX組配属希望者だったのかよ。ん?そーいや、X組にいるやつが誰かいたような。

推薦枠、それにX組配属希望者とか、一石って武偵の中でエリート中のエリートだな。X組なんて強襲科の俺が言えたもんではないが、所属したくないしな。

噂によれば各地で起きている内戦の最前線に出されるとか、出されないとか。X組まで行ったら、武偵じゃなく傭兵って感じもしてくるがな。

 

「じゃあ、僕は行かせてもらうよ?」

 

「え?どこ行くんだよ、お前」

 

「歩きで学校まで行くのさ」

 

歩きって、もうバスは着いてるし残り30分以内に学校に歩いて向かうって…やっぱし規格外の奴はやることも規格外だな。

その点俺はバスで登下校か。あれ、俺Sランクなんだよな?こんなボケーっとしているのがSランクで本当にいいのか。なんか心配になってくるな。

 

 

 

 

「えー、ですから皆さん。武偵になったからには————」

 

あれが校長先生の顔。確かに分からない顔をしている。

入学式中、チラチラと何度も校長先生の顔を見たが、その度に“こんな感じの顔なんだ”となる。

もし緋弾のアリアのアニメ2期や続編を作る時校長先生の顔の作画はどうなるかなとか考えていたが、この顔ならいけそうだ。

しっかし、校長の話は古今東西どの学校でも眠い。だが寝ないようにしている。

何故かって?壇上にいる先生たちが先程から寝ている生徒にゴム弾を撃ち込んでいるからだ。

この学校、偏差値どころか倫理観というかちょっと道徳の成績も低すぎるぞ。

普通の高校の体罰教師とか雀の涙レベルの教師しかいない。

は〜、こんな学校だからせめて担任は優しい先生でお願いします。本当にお願いします。

 

「えー、ではこのへんで私の話は終わらさせていただきたいと思います。それでは各クラスの担任の先生について紹介していきたいと思います。まずはA組から。」

 

武偵高校は入学式で担任の先生を発表する形式か、楽しみだな。うーん、出来ることなら高天原先生とかだとありがたい。

綴とか蘭豹とかだけは勘弁。それならまだ、修学旅行Ⅰ(キャラバン・ワン)でほんのちょっとだけ出た南郷先生でもいいから頼むっ!!

 

さぁ、誰が壇上に登るんだ?

ポニーテールにタンクトップの上にジャケットを羽織っている…あ、あれは、入学試験の時の教官か!!

誰かは知らんけど、まぁまだやばい奴らよりはいいだろう。

 

「ではお願いしますよ。」

 

「んんっ…」

 

ヒス的にはちょっとキツイけど、まぁ担任の先生だしそんなに関わることもなかろう。

どっちみち強襲科の担任は蘭豹だし、ちょっとだけマシになるかどうかなだけだ。

 

「お前ら、死ねやっ!!!!!」

 

キキーン……

 

え、え?

気のせいなんてことはなく、このポニーテールの女教師、第一声からとんでもないこと言ってないか!?

まだマシそうかなぁと思ってたけど、やっぱし武偵高校の教師陣は頭のネジどころか構造が違うんだろうなぁ。

俺のちょっとでもマシな青春ハイスクールは儚く散った。散らせるもんなら、もうチェンソーで木ごと切ってください。

終わったなぁ…

 

「とりま一遍死んだら、お前らのその腐り切っとる目がちょっとは輝くやろうな。まぁここに入ったからには、何遍も死ぬやろうけど。」

 

良い先生かと株価がまだ上がったら、やっぱ最後の言葉で株価が下落した。

はぁ、入試でわざと負けて普通の高校行くべきだったかなぁ。いや元々の学力的に、治安の悪そうなヤンキー高校しか選択肢はなかったと思う。

そう考えたら東池袋高校に転校して入れたのってかなり良い選択肢なんだなぁ。

 

「お前ら1年A組の担任の()()や、1年間よろしくな。」

 

退学届ってどこで書けるんだ?あと、携帯電話で退学届の書き方調べよう。

 

 

 

 

 

 

嘘だろ、蘭豹が担任だって?もうそれは終わりじゃないか。強襲科の教習授業以外でも一緒とか嫌よ嫌よも大いに嫌だ!!

この1年間、あの悪魔のもとで学ぶとか正気じゃない。入学試験の時からこの人、ちょっと戦闘狂のケがあるなぁと思ったら、蘭豹とか予想できんだろ。

確かにあんまり蘭豹のイラストとかって無かったから分からなかったけど、俺入学試験の時に銃向けたとかマジ?

俺来年、原作が始まる時まで生きていけるかなぁ。もうここで、完ッてしてもおかしくない。

俺の出席番号は30番、廊下側から三列目の後ろの席か。

まぁこの席なら多少寝てても問題はない気がする。

いやぁ良い席を———んっ。

 

(今、俺は何も見ていない。そうだ…うん)

 

断じて大和撫子みたいで、ヤンデレな女の子などは知らん。

ちょっとヒス的にヤバそうな胸を持っていて、どっかの神社の巫女とか俺は知らない。見たことも聞いたこともない。

俺に幼馴染なんてこの世にだっれ、一人もいない、そうに決まってる.

もうこれ以上、厄ネタは背負い込みたくない。

 

「あ、あの、キンちゃん…だよね?」

 

「ああ、俺だ。Aクラスだったのか。」

 

「うん、そう。こ、こんな奇跡があるだなんて凄いことだよキンちゃん。今日という日は再開を記念して祝日にしましょ!!」

 

あぁ、こんな子だったな、星伽白雪。

弘前市南西部の山々に建立している星伽神社の巫女にして、今代の()()()()

というか俺の隣に星伽が座るってどうなってんだよ。な行とは行が苗字のやつどんだけ少ないんだよ。いや、ま、まだ慌てるな。

なーに、確かに白雪は暴走したら末恐ろしいが、制御さえ出来たらこっちのもんだ。とりあえず、武偵たるもの最初に攻撃して主導権を俺が握るっ!!

俺ってば冴えてるぜ。原作の遠山キンジに見せてやりたいぜ、こうやるんだと。

 

「なぁ、先生が来るまで暇だから電話番号交換しないか?」

 

ふっ、決まったぜ。携帯電話を見えるように白雪の机の方に向ける。

これにはヤンデレ化したときであろうが、通常時であろうがバーサーカーの白雪も目が指数関数的に大きくなりながらぴくともしない。

先制攻撃と不意打ちの組み合わせで、俺はこの武偵高校生活で限りなく出来る範囲のストレスフリーな学生生活を送るんだ!!

 

「…で、で、で」

 

んん?なんか非常に嫌な予感がする。

変だな、俺何も変なことしてないよな?あれ?

 

「電話っ、番号っ!!交換するよ、交換する!!そーだよね、そうだよね!!まずはどんなことも最初の一歩からが大事だもんね。現代ではそれが電話番号!!まずは私の電話番号を教えるね。えーっと、とりあえずメモにして渡すね。ふふふ、こ、これでいつでもキンちゃんに連絡できる、24時間365日、どこでも、何をしてても連絡できる、ウフフフフ

 

(あれ、俺ちゃんと制御しきれてるよな?用法容量通りにきちんと出来ている…はず)

 

そうこうして白雪と電話番号交換をしていたりするが、一向に蘭豹は来ない。そのせいか、どんどん教室は騒がしくなっていく一方だ。

始業式が終わってから、もう30分以上は経っているぞ。仮にコミュニケーションを築くために時間を取っているにしても10分もあれば事足りる。

何故来ない?蘭豹何か企んでいるのか?それこそ本当にドラマみたいに急にふらっと教卓の前に“今から殺し合ってください”とか言いかねない。

いや、それか窓から強襲してきて俺たち全員を倒しに来るかも、いやいや他にも蘭豹のことだから、俺の予想以上のことをしているのか?

とりあえず警戒するに越したことはない。

 

「先生、来ないな白雪。」

 

「そうだねキンちゃん、えっと担任の蘭豹先生だっけ?遅いねぇ。」

 

「ああ、遅い。いや遅すぎる。」

 

いつでもベレッタを取り出せる準備だけはしておく。

やはりこうやって蘭豹が来るのを待っている間だけでも、ヒステリアモードとそうじゃないかとでは全然違うのが分かる。

圧倒的な思考力がない、それに伴って判断力もダメだ。

あの時の聴力と視力、空間判断能力、さえあればある程度蘭豹が近づいてきていても分かるんだがなぁ。

手を頭の後ろで組みながら小さい声でさっきから、音の反響から物体や人間の位置関係などを把握しようと思うが、全然出来ない。

如何にヒステリアモードが強いかが分かる。

 

「私が呼びに行こうかな?」

 

急に白雪がそんなことを言い出した。

“やめとけ”と言うところだったが、そっちの方が良いかもしれない。流石に蘭豹でも白雪に攻撃したりはしないだろう。

 

「気をつけて行ってこいよ。」

 

何故なら白雪の東京武偵高校の入学は宮内庁からの指示なんだから。

東京武偵高校は武偵庁の管轄内だからこそ、ある程度権力は持っている。だが、宮内庁と戦う場合は流石に武偵庁が折れる。

同じ省庁ではあるが、設立年数が圧倒的に宮内庁の方が長い。

仮に、蘭豹が俺らに奇襲攻撃を仕掛けてきても今なら白雪はなんの被害も及ばない。蘭豹がどんな風に出てこようと、白雪の安全だけは守られる。

こんな風に色々考えたりするのも幼馴染だからなんだろうな。

それに久々に会ったのもあるか。

 

白雪が教室から出ていった。

はぁ、本当に暇だし携帯のニュースサイトでも見ようか。

 

 

・福山内閣の権力と金を追求して…

 

・明石海峡大橋開通10周年を迎え…

 

・相次ぐ女子高生の行方不明、元警…

 

・本日の花粉散布情報 本日は昨日…

 

・米ノースカロライナで女性が失踪…

 

 

はぁ、どのニュースもつまらなさそうなものしか上がってないな。

ガラケーをパタリと折って、目を閉じる。

もう1時間ぐらいは経ってそうな気分だ。いくら、先生を呼びに行ってるからといってこんな時間がかかるか?

いやありえる。この校舎はそれなりに広いし、構造も入り組んでいる。

さっき地図をチラリと見たが、まぁ新宿駅より酷い。ありゃダンジョンはダンジョンでも不思議そうな方のダンジョンだ。毎回毎回、マップが変わっていそうだ。

本当に暇だ、暇だ。大事なことだから二回言う。

 

ちょっと今暇だし考えてみるか。

俺は緋弾のアリアの世界の展開をおおよそ知っている。3巻の“十字架”、10・11巻の“Gシリーズ”、20・21巻の“天から降ってきたモノ”、31巻の“静かなる鬼(サイレント・オルゴ)”、40・41巻の“教授(プロフェシオン)”。

この世界の物語は、ある種“教授”の条理バタフライ現象で成り立っている箇所も少なくはない。そして条理予知(コグニス)をぶち壊す不可能を可能にする男(エネイブル)可能を不可能にする女(ディスエネイブル)によって世界の動向はリアルタイムで変わっていく。

だからこそ、この先のことを俺が知っていて先回りしたところで原作通りになるという保証が出来ない。いやそもそも原作の流れを壊しかねない。

まだ“教授”は俺のことを知ってはいないだろう。ただ、それを本来より早めにバレてしまった場合に俺は奴らと対抗するのは不可能だ。組織…いや世界全体と個人一人が戦うのはどんなに俺でも無理だ。

そして基本的にスリーマンセルで戦う奴らを仮に一人で戦うとなれば、それは…地獄以外の何者でもない。

現状、俺がヒステリアモードになったところでその限界はせいぜいノルマーレとアゴニザンテの30倍が精一杯。技に関しても、銃弾円弧(スプリット・アーク)以外は一切使えん。

当たり前に雪花がいないのもあるし、肝心の巻物もないせいで『鏡拳(キョウケン)』も使えない。

精々次習得できる技は銃弾切り(スプリット)…それも習得までに時間も数ヶ月はかかる。

 

「どう考えたってこの一年間はクソゲーだ」

 

活躍しすぎるのも、活躍しなさすぎも、原作を大きく壊す。

問題は一年の遠山キンジの動向なんて一切わからんってことだ。せいぜい武藤と特殊な形式の喧嘩したことぐらいしか覚えてない。

冬の海難事故が起きてからはズル休みしたらいいが、そこまでの期間をどうしたらいいのやら。

 

喋る相手がいなくて手持ち無沙汰である。暇なんで辺りを見回すと、何人か…というかお馴染みのメンバーがいる。

まず一人目は俺から見て左斜め前に、不知火亮。当初はホモ要員かと思ったが、中身はまさかのゼロ。相変わらずのニコニコとした顔を続けてやがる。というか女子に囲まれてるなぁ。

女子たちよ、そいつの母方の爺ちゃんは次期内閣総理大臣だから、玉の輿狙うなら狙っとくんだな。まぁ数年後には与野党が入れ替わるが。

そして二人目、右斜め前にいる奴、恐らくあの馬鹿面…武藤だろうな。下の名前は忘れた。まぁ…特に言うことはないな。

なんかの雑誌を読み込んでいるようだが…多分写真の内容的に自動車かバイクらへんだろう。

そして三人目は、武藤の前に座りながらゲームをしている金髪金眼で身長は平均より低め、そして白雪には劣りはするが大きめな胸…サイズで言えば白雪が戦艦なら重巡洋艦といったところだ。

怪盗リュパンの末裔、峰・理子・リュパン4世、そして『武偵殺し』。

SUNNYのプレイターミナルポータル(PTP)で遊んでやがる。恐らく恋愛ゲーム、いやギャルゲーというのか?ああ言うのには疎くて正式名称をなんというか分からない。

暇だし、理子にでも話しかけにいくか。

 

「何やってんだ、それ?」

 

「んー?これぇ?これはね黒衣性愛症候群っていう百合ゲーなんだよ。特にこのパッケージのね、うんとうんと。」

 

初日からさっそく制服の袖やあちこちにフリルが付けてある改造制服を着るとは、恐るべしリュパン4世。

そして百合ってなんだ?もしかして盆栽系のゲームなのか?理子って意外とドラグーンクエストとかファインファンタジーとかを原作でもやっている描写がされていたし、ゲームオタクというかサブカルチャーオタクなのか?

 

「これこれ、見てみてこの子メインヒロインなんだけど、作中すんごい泣けるの!!ストーリーの12章までやってもらえると———」

 

パッケージイラストを見せたいか、猫背気味にこっちを見るせいか改造制服のせいか出来たトンネルからは重巡洋艦サイズの胸と、金色の恐らく無地の下着がチラリとみえる。

ヤバいこれはヒスりそうだ。原作を読んでいる間はこんなにヒスる訳がないだろと思ったが、この体になってから分かる。

超ヒスりやすい。思春期の男性がちょっとドキッとすることでさえ、精神力で耐えなかった場合にはヒステリアモードになっちまう。

理子の胸のことを考えないようにしようと思うと、今度は白雪が頭に出てくる。このままなら、レヴェリの方にでもなってしまう。

 

「そうだ、私の名前教えてなかったね。峰理子よろしくねぇ。」

 

「俺も自己紹介をしないと、遠山キンジだ、よろしく。(やべぇ、耐えろ耐えろ耐えろ俺)」

 

「遠山キンジ…か。うーん、うーん、うーんとね、キーくん。キーくんでいいかな?」

 

「は?何を?(心頭滅却してたせいで何も聞いてなかった)」

 

「だから、あだ名!!キンジからとってキーくんってどうかな?」

 

「まぁ、いいんじゃないかな」

 

くそ、過去の俺よ。何故峰理子の方へ向かおうとした。暇なら武藤の所へでも言って男の友情、ラブアンドピースでも築き上げればよかった。

最悪の場合、不知火のところいって女子どもから変な黄色い声援をあげられてもよかった。

これじゃ初日からヒステリアモードになって今までと同じように黒歴史を大量生産するだけだ。

耐えてくれ、俺のβエンドルフィン。というか武藤、俺たち未来で友達になるんだから助けてくれよ、そんな雑誌なんか読まずにさぁ!!

 

「そういやキーくん、ランクは?」

 

「ランクって、武偵のか?」

 

「勿論、それ以外何があるの〜面白いねキーくん。」

 

「それならSだ。」

 

「え、エスゥ〜、本当に面白いねキーくんは、Sランクっていうのは一人で一個中隊を倒す実力のことなんだよ〜」

 

「あぁ、そうだなそれは知っている。何度も言うが俺はSランクだ、真偽を確かめたかったら教務科(マスターズ)にでもいって資料でも貰ってこい。」

 

無理矢理話を切ってやる、これが俺の新技『話題切り(スプリットⅡ)』だ。話題逸らし(スラッシュⅢ)とはまた違う俺の日常を平穏に生きるための技。

………こういう技ばっかしか出来てないような。とりあえず席は戻ってもう一度ニュースでもぼーっと見よう。やはり峰理子恐るべし存在。

 

 

 

 

 

そうこうしていると入学式が終わってから丁度1時間が経った。

未だに白雪は帰ってこない。おかしいな、少しばっかし様子を見にいくべきか?

まさかこの武偵高校内で事件が起こるとは到底思えないが…

 

———ガラガラガラッ

 

「お前らぁ、煩いぞぉ。」

 

そこに現れたの白雪でも、蘭豹でもない。

タバコを口に挟みながら器用に喋る女、綴梅子だ。

さっきの始業式で確認できたが、あぁこんな感じの人だったなぁという印象だった。

 

「あぁ、お前らにはすまんが蘭豹なら酔い潰れて完全にダウンした。という訳でもう帰っていいぞ。」

 

 

へ?????

 

 

 

BBⅠのシナリオ展開アンケート

  • オリキャラたちで回していく展開
  • 原作のストーリーを強化する感じの展開
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