不可能を可能にする男   作:展開郎

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白雪「正妻ですので」(16票)

理子「アリアより上だーい!!」(6票)

蘭豹「おいおい、いつの間に遠山のヒロインレースに入ってるんだよ!!」(6票)

アリア「私に入れなかった奴、風穴で済ませない」(右目キュイーン)(5票)

中空知「メ、メ、メガネ、どこ〜?」(3票)

リサ「ご主人様、私…リサは嬉しいです」(3票)





望月萌「遠山くん…東大不合格にさせよっか?」(0票)


第六弾:最初の習作(Study in ■■■■)

俺たちは今、郵便局の非常用出入り口から潜入している。

まずこの郵便局は、地上四階建ての平凡な構造をしている。

では正面から突入して直接撃ち合うかと言われたら、それはNoだ。となれば、スパイ映画の如く上空から降下でもするのか?それも違う。

答えは至って単純、それは———

 

「いやぁ秘密通路がある所の突入作戦はまだ楽だな。」

 

「僕もその点については賛成するけど、いかんせん…匂いが…ね?」

 

「まぁ、そこには同意しかない。あと単純に狭い。」

 

答えは簡単、下からである。勿論ドリルを使って掘って通るのではなく、元ある通路からである。

日本が銃規制開放および武偵(DA)ライセンスの国際化に批准してから、凶悪犯罪の件数上昇に伴って、政府の行政機関や役所、または民間のメガバンクなどに突入用の秘密経路が設置されることとなった。

一応つい最近まで郵便局は国営だったので、その通路は日本各地の郵便局にもあるわけだ。尚、その通路は公開されておらず、情報を知っているのは警察関係者及び武偵のみである。

と言ってもその秘密経路というのは基本的に、無理矢理作ったものが多いせいで、快適性はほぼ0に等しい。

まだ、ダクトや通気口の方が通るには良い気がする…というか、こんなに狭かったら先輩たち通れるのか?

 

「なぁ、俺らって、ここを通ってどこに出るんだ?」

 

「えーっとねぇ、遠山君はそこまで聞いてなかったよね。三階の資料室に出ることになってるね。」

 

「3階…ってことは、どこかでダミー柱の中を上手いこと登る感じか。梯子か?螺旋階段か?」

 

一階に隠し通路の出口を置く構造もあるが、ここの郵便局は防犯上の為に3階に設置されたものと見てとれる。

そして3階に出口を作るからには、3階まで上がる構造を作らなければいけないのである。

上に行く構造を隠す為に、ダミー柱を作り、その中に色々な構造物を入れる。民間系列の場合は、中にエレベーターをそのまま入れている所もあるらしい。

残念ながら郵便局、すなわち国営なのでそんなご大層なものは入っていないだろう。

 

「残念ながら、ロープ」

 

「相当ケチってるな、この郵便局」

 

「ここの郵便局、民営化の前後に改築されたみたいで、予算が少なくなったそうだよ」

 

『お前ら無駄口叩かずに、さっさと出口へ迎え。後、物音はあまり出すな。こちらも外からメガホンや、上からダミーの報道ヘリを飛ばして、音を掻き消しはいるがお前らの行動一つ一つでどうやって潜入しているかが分かるやもしれん』

 

(へいへい、分かってますよ)

 

そーいや郵便局って民営化されたんだっけか?この時代だから、そのぐらいかぁ…

この秘密経路、空調がちゃんとしてないせいか、息苦しいし暑い。

ここから更に、ロープを上るってのがしんどい。三階まで上るとなると、ここは地下通路なので4階分…高さは最低でも12mといったところ。

強襲科(アサルト)の訓練の一つにロープ登りがあるお陰で、まだそこまで苦しくは感じない。

だが、面倒くさくはある。心の中のアリアが、ギャーギャーと小言を言ってそうな気がするが、シャットダウン。

天井から垂れ下がっているロープ、恐らく麻縄であろう物はプラプラと振り子のように揺れている。

…猫じゃらしを見ているときの猫のような気分になる。

 

「先に俺が行く」

 

「どうぞ、どうぞ」

 

少し跳躍して、麻縄を手に取って、上へ上へと登っていく。

手足をフル活用しながら、物音を立たせないように登る。下を見ると、不知火が真剣な表情でコチラを見ている。

視線を一瞥して、天井へと目指す。

少しずつではあるが、天井に近づいていくのが分かる。

閉所かつ暗所、そして空調もマトモじゃないせいで、訓練の時よりしんどい。

もう一度下を見ると、不知火が小さくなっている。天井まで後数mだが、これが中々辿りつかない。

ラーメンを食べてた1時間前ぐらいが恋しく感じる。というか、今日依頼(クエスト)を受けなきゃ良かったかもしれない。

そしたらば、こんな事件なんかに首を突っ込まなくて済んだかもしれないというのに…

というか、教務科(マスターズ)の連中はプライベートってもんを大切にして欲しいぜ。

武偵高校に入ってるから、そんなもの有りはしないのかもしれないが。そんなんだから、一般の高校から嫌な目で見られるだろうが。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

さっきからベレッタを入れている、ホルスターが上下運動のせいか変に服に引っ掛かる。

胸の辺りにホルスターをつけているけど、腰にするべきだったな今日は。そろそろ脚がしんどくなってくる。ターザンじゃないし、ドンキーコングでもないんだから、これ以上はキツすぎる。

明日から、こういう綱登りが上手な消防隊員の人とか見たら尊敬しちまうな。

マジで潜入経路にはお金を掛けて空調設備なり、行き来が簡単なルートを作って欲しいもんだ。

そうこうしていると縄を垂らしている金属製のフックがようやく見え始める。

 

『遠山君、もう少し急いでくれないか?』

 

耳に付けているインカムから不知火の声が聞こえる。下を見れば、あんなにも離れているってのに。

ロープ登りに苦労しているせいか、無性にイラついて強い語気で言い返しそうになるが、言い返すだけでも疲れそうなので黙々とロープを上る。

蜘蛛の糸———自分は罪人ではなく、罪人を捕まえる武偵だと言うのになんでこんな面倒なことをしにゃならんのか。

一瞬だけ郵便局を民営化した羊みたいな髪型をしている前の前の総理大臣を憎たらしく思う。

 

「ふぅ、やっと着いた」

 

そうこうしているうちに漸くこの長いロープを上り切った。

今は、ただただ息を落ち着ける。束の間の休息を取りながら、インカムで不知火に連絡を入れる。

 

「上り切ったぞ、お前が俺より遅かったらラーメンでも奢れよ」

 

『じゃあ、君が奢りだ』

 

 

 

結果だけ掻い摘んで言うと、そもそも時間なんて計測していないわけで、どっちが上とか下の判断が付かなかった。

ロープを上り切ってからは、匍匐全身で進むこととなった。ロープよりかは幾分マシではあるが、武偵というよりかは軍隊の訓練みたいなコースだ。

ダミー柱のゾーンを突破したので、八木山先生と通信を取る。

 

「八木山先生、犯行グループに関しての詳細な情報ありますか?」

 

『現時点で出せる情報はあまりない。ただ、奴らが持ち合わせている銃器の目処が大体たった』

 

「一応ですが、何かだけは教えてください」

 

『恐らくは中国の人民解放軍などでも採用されている、03式自動歩槍と思われる。防弾制服を着ているからといって油断はするな、奴らのアサルトライフルを喰らえば…』

 

「大丈夫です。とりあえず、情報が分かり次第、また連絡してください」

 

成程、道理で見たようで見たことないようなアサルトライフルだった訳だ。

中国系のはあんまし、覚えていなかったのもあるし、情報が少なかったのもあって見覚えがない訳だ。

しっかし、よくもまぁ…そんなアサルトライフルで立て篭もるな。普通は銃器販売ショップとかで売ってるアメリカ製とかだろ…

よくもまぁ、中国製のアサルトライフルなんて買えるもんだ。にしてもアサルトライフル買えるってこと自体がちょっとおかしいがな。

前世の日本に心を込めて感謝ッ!!

そうこうすると目の前には無骨な扉がポツンとある。

 

「ようやく着いたな、不知火一応だけど準備は問題無いな?」

 

「僕の方はオールOK、君の方こそ大丈夫かい?少し震えてるように見えるけど」

 

さっきから震えてるような気はしていたが、それを他人に指摘されると、自分が今から行おうとしていることに少し怖気づく。

前世は恐らく一般的な人生を歩んでいただろうに、今となっては高校生から特殊部隊な仕事…

本当の本当に、普通の高校に通いたくなってくる。不知火の言葉を少し無視して、目の前のドアノブを捻ってみるがロックが掛けられている。

どこかしらに開けるためのスイッチなり南京錠でもあると思ったが、その類は見受けられない。

荷物などで開けれないような感じではなく、完全に錠がかかっている。

 

「おいおい、この扉鍵が掛かってるぞ。不知火、触ってみろ」

 

俺がそう呼びかけると、“そんなまさか”的な顔をしながらドアノブを捻った瞬間に顔を強張らせた。まさかの事態を前に俺たちは冷や汗をかきはじめる。

 

「遠山君…ロックが掛かってるってどういうことなんだい?」

 

「分からない、普通こういう潜入経路のドアに鍵付き扉を設置している業者は何を考えてるんだっ!!」

 

おいおい、こんなことあるのかよ。事前のブリーフィングにも、学校での演習授業でもこんなパターンないぞ。

最悪蝶番の部分とかロックを掛けているラックの部分をベレッタを撃って、ぶち壊す手もあるが、音がどうしても出るんだよなぁ。

いくらサプレッサーを付けたところで、発射音は掻き消せても衝突音だけはどうしようもないしなぁ。

流石に、これは八木山先生に連絡を取ってから判断しよう。

無闇に撃ってしまって、潜入作戦がバレてしまっては人質の安全が担保できない。

 

「八木山先生、こちら潜入経路の扉にロックが掛かっています。そちらから遠隔操作などで開閉などは出来ませんか?」

 

『…何?そう言った話は此方側には来ていない。至急、情報科(インフォルマ)に開閉指示を出してみる』

 

「了解」

 

潜入経路の中で俺と不知火だけが取り残された。俺と不知火の呼吸、そしてインカムから聞こえる微かな電子音。

変なものだ、壁一つ、扉一つ越えた先には凶悪な立て籠もり犯と、それに怯える一般人がいるというのに、この場は多少焦りはあるが和んでいる。

暇なので、一応準備としてベレッタに静かにサプレッサーを取り付ける。俺の動作を見て、不知火もSOCOMにサプレッサーを取り付けている。

暇なので周囲を見回しても何もない、コンクリートしか視界内に見えない。精々、地面に凹凸がある程度だろうか。

 

「先輩達から一切の連絡が来てないね」

 

「そういや、そうだな…」

 

そういやバックの先輩たちから一切の通信が来てないような。

あの人たちはもう一つの潜入経路から来てるらしいが、一体どこの経路から来ているかが分からん。

せめてあっちの潜入経路のドアには錠がかかってない事を祈るしかあるまい。

 

「なぁ、なんで錠が掛かってるんだ?あそこに」

 

視線を今は開かないドアに向ける。不知火はそれに釣られると同時に思案顔になる。

そしてもう一度ドアノブや蝶番のところを触っている。

ほんの少しの間触って満足したのか、こちらに顔を向けず背中を向けて喋り始める。

 

「恐らくは業者の施工ミス…と思ってくれたらいい。こういった隠し扉でロックを掛けるといった場合は極めて稀…というかロックを掛けるともなれば、それは政府直轄の建物か民間企業の重要施設とかだったりする訳だけれど、ここは普通の郵便局。さっきも言った通り民営化の流れでゴタゴタになったんじゃないかな?」

 

「とりあえずは、続報がない限り、こっちは手出し出来ないかぁ」

 

このドア、どう見たって遠隔操作で開かれそうには見えないが、どうなることやら。

骨折り損になるだけな気がするなぁ。まぁ通信科(インフォルマ)のみんなには頑張っていてもらいたい。

 

『こちら八木山。遠隔からの開錠は不可能だ。よって扉を壊して突入しろ。ヘリコプターを更に近づけて、音をなるべく気付かれないようにこちらも行う。では頼んだぞ』

 

そういってインカムから若干の電子音が残ったまま、通話は切れた。

不知火と目線をやり合う。どちらが扉をぶち壊すか。それを押し付けあっている。

視線によるフェンシングは長く続いたが、如何にもこうにも、俺が負けてしまった。

致し方あるまい。

ドアにベレッタを向ける。

向けはするのだが、それだけしか出来ない。

 

「何言ってんだよ、これは武者震いだ…合図を出したら、突入だ」

 

「合図は?」

 

「錠をぶち壊したら、突入だ」

 

ふー、落ち着けよ、落ち着いて撃ち込め。

突入訓練なんて、強襲科の初歩中の初歩だろ。トリガーには指をかけている、後は引くだけ。

緊張のせいか指が攣りそうになる。

この緊張は嫌な緊張だ…ゲームしている時やドッキリをする時みたいな緊張感とは違う。

吐き気を極限にまで高めた、そんな緊張だ。

あーあー!!

さっきからインカムから聞こえる電子音なんなんだよ!!

ぶん投げなくたる。

 

(だけど、もうやるしか———ない)

 

トリガーを指で引く。その瞬間に、マズルフラッシュと発射音が響いた。

それと同時に—————

 

 

 

 

 

『ドガアアアアアアン!!!!』

 

 

 

 

 

 

 





お久しぶりです。
エタったんじゃないんです。
そう、これは…全て…どこぞの狩猟ゲームとハワイで海賊やってるオッサンに文句言ってください。
間隔空いたりはすると思いますが、投稿はしていくので、申し訳ないですが、待っていてください。

今回の章のヒロインはダーレだ!!

  • 神崎Hアリア
  • 星伽白雪
  • 峰理子
  • レキ
  • ジャンヌ
  • 平賀文
  • 中空知美咲
  • 鏡高菊代
  • 望月萌
  • リサ
  • ネモ
  • 蘭豹
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