キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達-   作:寿垣遥生

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遥生です。この前の日曜日はキミプリの放送が駅伝中継によってお休みになっちゃいましたけど、プリキュアの3人が応援サポーターとして駆けつけてくれました。そこで3人ということでキュアキュンキュンもいて、名乗りも『We are キミとアイドルプリキュア!』と本編より先に披露されたのです。こころちゃんは6話であんな酷い目に遭ったのにもうプリキュアになってたのが少し『おいおい』ってなりましたね。まあ、その後の解説の大迫さんの発言も込みでプリキュアのサプライズ出演は賛否の声があった訳ですけども…大迫さん、子供を慰めるつもりの発言でプリキュアを蹴落としてまで駅伝の方がもっと面白いはちょっとな…よく聞いたら言い過ぎですね。でも、今週は絶対あるのでね…こころちゃんがキュアキュンキュンになる瞬間を見届けましょう!

さて、こっちではオリジナル回として蓮のデートの後半戦となります。前回でうたちゃんへ告白に踏み切ろうとした彼は見事に失敗…そして不穏な動きを見せるななちゃん。その行方がどうなるのやら…ゆっくりとお楽しみください!

それでは、また後書きにて。


#14 恋の一方通行

side蓮

 

 それから俺達は駅のロッカーに買った衣服を預け、俺のおすすめのお店の場所へと向かう。そのお店はとにかく俺の地元にもあって俺にとってその当時の唯一の癒しだったんだよな…

 

「着いた!ここが俺が地元にいた時の行きつけだった『拉拉麺(ラーラーメン)』。はなみちタウンにもついこの前オープンしてネットでも話題になってるんだぜ?」

 

「そうなんだ!ここが蓮の常連だったお店なんだね。」

 

「お店の名前からしてだけど、もしかしてラーメンのお店なの?」

 

「ああ、まだまだ全国的にはマイナーかもしれねえが全国進出も視野には入ってるお店だよ。とりあえず、行列はできてねえし入ろうか…」

 

 そして、俺は先陣を切ってお店の中に入る。店舗は違えども食欲をそそられるラーメンの美味しそうな匂いと店員さんの熱気…これだよ、これなんだよな!俺も心が燃えてくるものだ。

 

「いらっしゃいませ、何名様ですか?」

 

「3人です。」

 

「テーブル席が1つ空いてるのでそこに座ってください。3名様ご案内!」

 

『はいよ〜!』

 

 店員さんに案内され、俺達は唯一空いているテーブル席へと移動しては座る。店の中は流石ランチタイムだけあって混んでいるものの席が綺麗に空いていて本当に運が良い…これは告白も上手くいきそうな気がする。

 

「お冷です、注文が決まったらボタンを押してお呼びください。」

 

 そんなこんなで店員が3人分の水を持ってきてから注文方法を説明してから後にする。しかしながら、異性とラーメン屋に行くのって姉達と地元の拉拉麺に立ち寄って以来だ…それにここ2、3年の話じゃなくて結構前の話になる。それぐらいぶりだけど、とにかく常連として俺がリードしないとな…

 

(とりあえず、いつものやつを頼むか…女の子2人が前だろうと特にかっこづける必要もねえし。)

 

「蓮、決まったの?」

 

「ああ、お前らも何頼むか決めたか?」

 

「私も決めたよ。ななちゃんも決めたよね?」

 

「う、うん…」

 

「分かった、それじゃあボタン押すぞ?」

 

 そして、俺は2人が頼みたいものを決めたとのことでボタンを押して店員さんを呼び出す。ちょっとなながうたに押されてるような感じがしたのは気になったけど、大丈夫ならもうそれに従うしかない。

 

「ご注文はお決まりですか?」

 

「俺は名物の辛辛(からから)豚骨ラーメンを1つ!」

 

「名物なの?じゃあ、私もそれで!ななちゃんもそれにしようよ?」

 

「ええっ!? 」

 

 すると、うたは俺がいつも頼んでた辛辛ラーメンが名物と聞いてか俺に便乗してななのもそれに決めようとする。それにしても、女の子にこのラーメンは常連だった俺がよく知ってるけど無謀な挑戦としか言えない…

 

「お前ら、無理すんなよ?このラーメンはめちゃくちゃ辛いから…」

 

「大丈夫!常連の蓮がいつも頼んでるラーメンだよね?蓮は見る目が凄くあるからきっと美味しいはずだよ。だから、ななちゃんも!」

 

「そ、そうだね。蓮くんが美味しいと思ってるラーメンだし、うたちゃんも食べるなら私もそれにしようかな?」

 

「それじゃあ、辛辛豚骨ラーメンを3つ…麺の硬さは普通でお願いします。」

 

「かしこまりました。少々お待ちください…辛辛豚骨ラーメン3丁!」

 

『はいよ〜!』

 

 こうして俺達は3人揃ってこの店の名物である辛辛ラーメンを頼むことになった。俺は唐辛子系の辛いものがめちゃくちゃ好きだから嫌なことを忘れられる麻薬的な存在で食べてたけど、こいつらに耐えられるのか不安しかない…

 

(5分後…)

 

「お待たせしました、辛辛豚骨ラーメン3つですね…かなり辛いので気をつけてお召し上がりください。」

 

 しばらく待つと注文していた辛辛ラーメンが3つテーブルに届く。いかにも辛そうでマグマな匂いが鼻を突き刺す…これこそ俺がいつも頼んでるラーメンだけど、全く何も良い意味で変わっていないのが素晴らしい。

 

「いただきます!」

 

「「いただきます。」」

 

 そして、俺達は辛辛豚骨ラーメンの麺をすすっていく…麺のモチモチ感に加えて絡んでいる絶妙に唐辛子等のスパイスが入ったスープが舌を刺激する…でも、その奥から豚骨の旨みも伝わってまさに最高の旨辛だ!

 

「やっぱここに来たらこの味だな!」

 

「辛い…けど、美味しい!辛さも美味さもキラッキランランだよ♪」

 

「ううっ、くぅうううう…」

 

 うたはこのラーメンの美味しさが伝わり笑顔で食べ続けるが、その中でななは1口食べただけで箸が止まってしまい苦しそうに悶える。もしかして、辛いものは苦手なのだろうか?

 

「ななちゃん、顔から凄い汗が出てる…そんなに辛いの?」

 

「うん…口の中がヒリヒリする。でも、蓮くんもうたちゃんも美味しく食べてるから私も慣れないと…」

 

 そう言ってからななは何とか死ぬ気で箸を進めて麺をすすっていく。こんな時、俺はどうすれば良いのだろう…そう思っていると俺の頭の上にニカ姉の姿をした悪魔とひま姉の姿をした天使が現れて討論する。

 

『このまま食べさせなさいよ?あんたが好きなのはうたちゃんなんだから…付き人のことはお粗末にしたって罰は当たらないわよ?』

 

『ダメだよ、笑華…じゃなくて悪魔ちゃん!うたちゃんもななちゃんも対等に扱わないと。ここは普通の豚骨ラーメンを代わりに頼んでななちゃんのラーメンは代わりに食べてあげた方が良いよ?』

 

『そんなことしたら間接キスになるじゃん!お姉ちゃん…じゃなくて天使はそこまで考えてないの?好きな人の前で別の女の子と間接キスとか最低でしょ…』

 

『そんなこと言ってる場合じゃないよ!ななちゃんが大変なことになるから…蓮ちゃん、私の言うことを聞いて?』

 

「分かった、天使の言う通りにさせてもらうぜ?」

 

「どうしたの、蓮?」

 

「いや、何でも…なな、お前もう無理すんなよ?俺が残りを食べるから。ななは別のラーメンを食べろ…すぐ用意するから。」

 

「ううん…大丈夫。プリキュアとして戦うのと比べたらこんな辛さは平気だよ?全部食べるから…んんっ、ひいいいいっ!」

 

 俺は天使の言う通り、ななにストップをかけようとしたが…彼女は全部食べると宣言して箸を進めていく。こんな強すぎる勇気と覚悟を見せられたら止めようと思っても止まりそうもないからな…俺はもうななの意志を受け入れるしかなかった。

 

(なな、お前の強い気持ち…伝わるぜ!俺も完食しねえとな…無理すんなよ?)

 

 これに刺激された俺はこのラーメンの味に慣れてるはずなのに気合いで麺もチャーシューもネギもメンマもスープも全部味わって完食した…それに続いてうたも完食し、ななはさらにそこから5分遅れでようやく完食。彼女はもうプリキュアとしてマックランダーと戦った時以上に満身創痍な様子だった…でも、ナイスファイト!その一言に尽きる戦いだったと言えよう。

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

「なな、大丈夫プリ?」

 

「ううっ、口の中がまだ辛い…」

 

 それから俺達は店を出たもののななはあまりの辛さに大きなダメージを受けて(口が)ボロボロ状態…本当によく頑張ったけど、代償があまりにもでかすぎる。

 

「だから蓮が無理すんなって言ってたんだヨイ。」

 

「気にすんな…ななも頑張って完食できたんだからそれ以上責めんなよ。」

 

「ごめんだヨイ…」

 

「それじゃあ、私がジュースか何か買ってくるね!ななちゃんと蓮はここで待ってて?行ってくる!」

 

「お、おう…」

 

「プリルンのも買ってプリ〜!」

 

「たまには俺もだヨイ!」

 

 そう言ってうたは飲み物を買いに走って行き、プリルンとヨーヨイもついて行く。これでななと俺の2人きりになってしまい少し気まずい…付き人と2人きりってそもそも普通のデートじゃありえねえだろ!?

 

「今日はごめんね…折角うたちゃんと2人で楽しもうって約束してたのに私も参加して。」

 

「気にすんなって…うたから誘われたんだろ?お前は悪くねえよ。誘われてもないのに来てたらお前のこと嫌いになってたけどな…」

 

「良かった。それで、私が試着した服…どうだった?蓮くんに見てもらおうと思って選んだけど…」

 

 すると、ななは唐突にあの服屋で試着した服がどうだったのかを質問する。その瞬間に俺はあの時のななを思い出してしまった…彼女の顔は目に見えて赤くなって照れているが、俺もきっと顔が赤くなっているだろう…というか顔がめちゃくちゃ熱くなってるから間違いなく赤いはず。

 

「どうって?ああ、何と言うかセクシーなやつか…似合ってたぜ。普段は清楚系でもたまにはこういうのも着てみて良いんじゃねえの?お前、身長あってスタイル良いしさ…」

 

「そう?初めて言われた。昔、男の子に身長のことで悪口を言われてから自分の身長にコンプレックスがあったんだ。でも、『スタイル良い』って言ってくれたのは蓮くんが初めてだよ…少し自分に自信が持てたかも、ありがとう。」

 

 ななは俺にスタイルの良さを褒められて安心した表情を浮かべる。まあ、身長が高かったりそう見える女の子ってどうしても男からはいじめの標的にされがちではあるが、俺は別に女の子の身長が高いことを悪いとは思わない。ウチの姉達だって同世代の平均と比べたら背はかなり高いけど身長でどうこう周りから言われてないし、自身も誇らしくやってるからな…ただ、芸能人とか一般人とか関係ない。何よりもななのスタイルの良さは男の中なら俺が1番知っている。手足はすらっとしてるし、身長もあって線も細い…それがキュアウインクの時に色々なことでよく分かるんだ。(変態的な意味じゃねえぞ?)

 

「それなら良かった…お前は可愛くてスタイルも良い。自信を持って堂々として良いからな?ななが沢山の魅力を持ってるのは俺達が1番よく知ってるんだから。なっ?」

 

「うん。それで、蓮くん…あのね、もしもこころちゃんが私の缶バッジも作ってるいるとしたらそれも着けてほしいんだ。うたちゃんだけじゃなくて私もあなたと一緒にいたいから…!」

 

 ななは突然俺に自分の缶バッジを着けてほしいと願ってきてはプロポーズみたいなことも言われる。これってどういう展開なんだ…うたとデートに行ったつもりが付き人のななに迫られる展開ってドラマじゃねえんだぞ!?

 

「お、おう…どうした急に?少し落ち着こうぜ…」

 

「ごめんね…でも、私も蓮くんに言いたいことがあるの。私、蓮くんのことが大好k…「ただいま、飲み物買ってきたよ〜!」…うたちゃん!?」

 

 ななが肝心の何かを言いかけようとしたその時、飲み物を買ってきたうたがタイミングが良いような悪いような時に戻ってきた。言いたいことを言えなかったななは少し落ち込んでいる様子である…でも、『大好き』の『き』までいいかけようとしていたのははっきり分かる。やっぱりだが、俺に告白しようとしてたのだろう…前からその気配を感じてたけど、まさかここで仕掛けられるとはな。

 

「蓮はコーヒーで良いかな?」

 

「おうっ、ありがとな!」

 

「それで、ななちゃんにはいちご牛乳。辛いものを食べた後には効果抜群だよ?」

 

「あ、ありがとう…」

 

「どうしたの、ななちゃん…元気ないけど?もしかして、辛いもの食べて具合悪くなったりとか…」

 

「う、ううん…体調は大丈夫。まだ口の中は辛いけど…うん。」

 

 うたはななのことを知らずに体調がどうかを尋ねる。そりゃあ、告白を遮られたらこんな萎えるものだ…俺もさっき体験したからよく分かるけど、うたも無意識(あの時のななも無意識だったけど…)とて反撃するとは思わなかった。それと、プリルンとヨーヨイはコーラを買ってもらっていてみんなでその場で飲むことに…とりあえず、飲み物を飲んで口の中はみんなスッキリしたことだろう。それで、俺達は次にして今日最後のデートの場所へと向かった。

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

『優香、俺はお前のことが好きなんだ!付き合ってくれ…』

 

『健ちゃん…』

 

 それから、俺達は映画館にて映画を観ることに…その作品はタイトルが『もしも君がアイドルと恋をしたら』というアイドルの女の子である優香と一般人の男幼馴染である健ちゃんこと健太郎の恋模様を描いた恋愛映画で今は佳境を迎えている。その優香の役なのだが、よりにもよってひま姉である…どういう心境でこの作品を俺は観てれば良いのだろうかと始まりから思って観ていた。

 

(とりあえず、この作品はニカ姉から昨日寝る前に『明日のデートで映画を観に行くならこれをうたちゃんと一緒に観なさい』って言われたけど…何で実の姉がヒロインをやってる作品を推したんだ?これじゃあ、姉の作品の興行収入に貢献してるだけじゃねえか!)

 

『健ちゃんの気持ちは嬉しいよ…でも、私は恋愛禁止のアイドルだから。健ちゃんの気持ちには答えられないかな…ごめんね。』

 

『何を言ってるんだ…だったら、こっそり付き合えば良いだろ?どっかのアニメのように子供作んなきゃ良いじゃねえか!なあ、俺は優香が好きなんだ。』

 

『そう言われても…社長にバレたら私はグループどころか芸能界から永久追放されるんだよ?私は健ちゃんのことは好きだけど、この仕事は長年夢見て手に入れたもので社会現象になってるぐらいに人気だし、リーダーでセンターは私だから…好きな気持ちは嬉しいけど、今はまだ付き合えないよ。』

 

『何だよ…俺よりもアイドルの仕事が大事なのか?そうかよ…だったら俺はもう帰る。お前は結局ルールを優先して俺のことなんか見てないんだ…今までありがとな、さようなら。』

 

『待って!違う…私も健ちゃんのことが好きなの!!もう少しだけ話を聞いて?』

 

『お前ともう話すことはねえよ。分かったらその手を…んんっ!?』

 

 その時、優香は健太郎を振り向かせてから唇を重ねてキスを交わす。優香を演じてるひま姉はこれまでキスシーンがあるとしても頬っぺたにしたり別角度のカメラで誤魔化したりと直接的な表現のキスシーンはこれまで事務所NGとしてきたのだが、なんとこの作品でガッツリしたキスシーンを解禁したようだ。成人になってまた一皮剥けたのは嬉しいのだが、実姉のキスシーンほど見ててモヤモヤするものはない。(まあ、そんな俺も頬っぺたにこの前キスされたけど…)

 

『これで分かったかな?私の気持ち…私も健ちゃんのことが大好きだよ。』

 

『お、おう…』

 

 いきなりキスをされた健太郎は顔が赤くなってポカーンとしていた。彼を演じていた俳優さんの反応が明らかに素であるとはっきり分かる…相手も相手でキスに慣れてないのだろうな。同じ男で俳優だった人間としてそれがよく分かる。

 

『でも、俺とキスをしたってことは…お前、覚悟できてるんだろうな?』

 

『うん…やっぱり、私アイドルを卒業する。そして、女優に転身するのを発表してから健ちゃんと付き合ってることも会見で報告するね。』

 

『待て待て…俺の名前は出すんじゃねえぞ?お前の全ファンが俺にヘイトが向くんだから。』

 

『大丈夫、一般男性って感じで名前は出さないよ?もう、健ちゃんったら慌てんぼさんで可愛いなぁ♪』

 

『うるせえ。まあ、これからもよろしくな…優香。』

 

『健ちゃんも。よろしくね♪』

 

 そして、優香と健太郎は抱き合ってから愛を分かち合う。とても理想的なラブラブっぷりではあるが、俺は演技とはいえひま姉のこういうのを見てると生々しいものを見てるような気分になってしまう。やっぱり、何をしていてもひま姉は『お姉ちゃん』だから自分の家族がドラマや映画でラブラブしてたり、バラエティーでお笑い芸人からセクハラされてるのを見てると良い気分がしない。それはニカ姉でも同じだが、ニカ姉はアイドルだからセクハラ気質のお笑い芸人や女好きの俳優もやや遠慮している傾向にある…とにもかくにも、それからもラブラブな場面が続いた後に映画は終了。アイドルと付き合う…か。俺にとってのアイドルはキュアアイドルのうた…そう考えると健太郎が自分と重なるような気もした2時間半だったと振り返ってみて思った。

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 それから、俺達は映画のグッズを買ってから家へと帰ることに…ななとはいつものところで別れて今は俺とうたの2人きり。いよいよ濃厚な時間だったデートも終わるのか…夕焼けの帰り道を2人並んで歩く。

 

「今日は楽しかったね…」

 

「ああ、ななも楽しんでたし俺も楽しかったよ。俺の誘いに乗ってくれてありがとな…」

 

「えへへ、蓮が楽しいなら私も幸せだよ!ところで、私が飲み物を買いに行ってた間にななちゃんと楽しそうだったね…どんな話をしてたの?『大好き』って言われてたけど…」

 

「えっ、ああ…好きな料理の話をしてて、その中でななの好きな料理を俺が当ててだな。特に大きな意味はねえ…よ?」

 

 うたは俺がななとどんな話をしたのかを質問してきて、俺は問題にならないように何とか誤魔化して答えた。ありのままになんて答えられるわけねえだろ…ななが告白してきたなんて知ったらうたはどんな反応をするのだろう?考えたくもない…

 

「そうなんだ…でも、あの映画良かったよね!アイドルと恋ってあったら面白そうだなって。蓮はどう思ったの?」

 

「恋愛禁止のアイドルとの恋か…それは俺も面白いなとは思う。背徳感があって良いしな…でも、そのアイドルの優香がひま姉だったかららラブシーン辺りから変な気持ちになっちまったよ。」

 

「陽葵さんがやってたよね。しかも、劇中の歌やダンスはもう本当にアイドルをしてる人かと思ったから…やっぱり凄い女優さんだよ!」

 

「なあ、うた…」

 

「どうしたの?」

 

「もしも、うたのことが好きなファンが目の前にいてお前に告白をしたら…お前はその告白を受け入れるのか?」

 

「ええっ!?うーんと、えっと…今はよく分からないかな?でも、その人が告白をした上で私のことを大事にしてくれると約束するのなら…付き合っても良いかなって思ってるよ。」

 

 俺の質問に対してうたは少し顔を赤らめて困り気味な感じも笑顔で答える。その表情はカイトさんの時とは違った感じながらも恋する乙女そのものの顔だ…もしかして、これって俺にも気があるパターン!?俺の誘いをデートと見破った上で受け入れたんだから、きっと違いない!

 

「そっか。そんな人が現れたら良いな…その日まで一緒にプリキュアも芸能活動も頑張ろうぜ?」

 

「うん…それじゃあ、私はここで。また月曜日会おうね!」

 

「ああ、またな…」

 

「蓮、ヨーヨイ、バイバイプリ〜!」

 

「おうっ、またなヨイ!」

 

 そうこう話しているうちにあっという間にうたの自宅にもなってるグリッターに着いてしまった。まだまだ話したいことはあったが、続きはまた今度だな…俺も帰るとしよう。

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

「…」

 

 そんなこんなで家に帰り、部屋で宿題をしようとするものの…やる気がなかなか出てこない。うたとの時間の余韻もあるかもしれないが、何よりも引っかかってるのはななから告白されたこと…まさかうたとのデートのつもりがこんな展開になるとは想定外だった。

 

(まあ、ななは前から俺の前でたまにおかしくなるのは把握してたけど…マジで告白するとは思わなかったぜ。俺はうたのことが好き、うたはカイトさんのことが好き、ななは俺のことが好き…恋の一方通行じゃねえか!?)

 

「蓮、何をぼーっとしてるんだヨイ。宿題するんだろ?」

 

「そ、そうだな…とりあえず、今日紫雨の勧めで買ってきたEIGHTEENの曲でも聴きながらやるか!」

 

 俺はラジカセに買ってきたEIGHTEENの曲が入ったCDを入れて再生する。曲に関しては韓国のグループなので歌もラップも韓国語ではあるが、ハートを熱くするヒップホップって感じだ…俺の中のモヤモヤによる負担が少し軽くなってきた気がした。

 

「よしっ、このまま宿題やるぞ〜!」

 

「うるさいわね、人が気持ち良く寝てたのになに大音量で音楽かけとんじゃワレェ!!」

 

 これから宿題をやろうとしたその時、ニカ姉が俺の部屋に怒りの形相で突入してきて俺は音楽を止める。靴がなかったし、家の中から気配すらなかったからまだ帰ってないかと思ったら…いつの間にか家に帰ってきてたみたいだ。

 

「ニカ姉…いたのか?靴がなかったから帰ってないかと思ってたよ。」

 

「靴ならもう明日外出しないから靴箱に片付けたわよ!しかし、あんた…この前はキュアブレイキンに夢中になってたと思ったら、今度はEIGHTEENのを聴いてるのね…どんだけ他のアイドルに浮気する気なの?」

 

「浮気も何も友達に勧められたんだけど…」

 

「友達ね…あっ、そのぬいぐるみってもしかしてゲーセンでゲットしたのかしら?」

 

 すると、ニカ姉はぬいぐるみのフリをしているヨーヨイを指差して俺に質問する。ヨーヨイは必死動くまいと息を殺し、とにかく不動心を貫く…何とかバレまいと頑張ってるようだ。

 

「ああ、デートの時にゲーセン寄ってクレーンゲームで捕まえたんだ…(ゲーセン行ってねえけど!)」

 

「そうなのね…にしても、パイナップル頭でダサいんじゃない?ダサ可愛いって感じよね。」

 

「ダサいんだか可愛いんだかどっちかにしろよ…まあ、それはそれとして昨日の夜にニカ姉がおすすめした映画なんだけど、やってくれたな?」

 

「何の話?私にはさっぱりだけど…」

 

「とぼけんな!ひま姉が出てるのを知ってて勧めただろ?俺らを利用して興行収入を上げようとするなって!ひま姉が出てた時点でこの馬鹿姉貴やったなって思ったわ…」

 

「誰が馬鹿姉貴よ!私は天才的なアイドル様なんだからぁ!!」

 

「はいはい、スゴイスゴイ…」

 

「棒読みやめい!まあ、それよりも…今日のうたちゃんとのデート、どうだったの?」

 

「楽しかったよ。これが女の子とデートする感じなんだなって勉強になったからな…もっと男磨いていつの日かは告白できるように頑張るよ。」

 

「あんた、成長したわね…人付き合いに慣れたどころか恋愛にも前向きになるなんて。お姉ちゃん、見直したわ…」

 

「ありがとな。とりあえず、宿題終わったら飯作って風呂入れるよ…それまでゆっくり寝てて良いから。お疲れ様、ニカ姉…」

 

「何よ、あんたがそんなことを言うなんて気持ち悪いわね…でも、ありがとう。蓮の方こそいつもお疲れ様…」

 

 ニカ姉はそれだけを言い残して部屋を出てから自分の部屋でまた眠りにつく。俺はその間に宿題を済ませた後にお風呂を入れたり、夜飯を作ったりと家事をこなすのであった…まだまだ恋は一方通行状態ではあるが、これからどうしていくかは俺が決めていく。うたが本命ではあるが、ななの気持ちも蔑ろにはできない…これから何が起こるかは分からないけど、まずは2人を悲しませるような結末にはしないと心に誓うのであった。




いかがでしたか?ななちゃんに関してはもう9割言い切って告白しましたよね…でも、うたちゃんに遮られてしまい蓮は助かったのでしょうか?しかし、蓮も蓮でななちゃんが自分に恋心を抱いていることを確信しました。今までは半信半疑だったのが確定に…でも、恋は依然として一方通行状態ですけども、うたちゃんも少し蓮にも恋心を見せてるようです。恋の行方は果たしてどうなるのでしょうか?まだまだ先は長いのでじっくり行きましょう。

それと、笑華からデートでおすすめされた映画作品がまさか陽葵がヒロインをやってる作品…蓮は自分の姉のラブシーンを見せられて精神がおかしくなりました。でも、その中で推しのアイドルと付き合うことへの理想像が思い浮かんだのです…蓮の推しはキュアアイドルことうたちゃんでこの映画を観て自分が勝ちたいという気持ちが強くなりました。

あと、これは余談ですけども…今回のデートの流れですけど、一部はロシデレのアニメの2話のアーリャちゃんと有希ちゃんのデートを参考にしています。あの流れが非常に面白かったのでね…ほぼ似た感じにしてアーリャちゃんの役目をななちゃんに背負わせました。ロシデレも今年の7月に2期がありますね!ロシデレも好きなので期待しかありませんよ…本当に今年は楽しみなアニメだらけで飽きがありません!今後も楽しませてくださいね?あと、次回のキュアキュンキュン覚醒回は3月23日でなんと…うたちゃん役の松岡美里ちゃんの24歳(早生まれ)のお誕生日でもあるんですよ。しかも近いうちにうたちゃんのお誕生日も来ます…やばいっすねw

そして、次回はいよいよそんなアニメの7話相当の話になります。まだ未放送なのでどうとも言えませんのでね…しばらくこちらの執筆も更新もお休みにします。その間にも感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをお待ちしてますね!

では、また次回。
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