キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達- 作:寿垣遥生
さて、こっちのキミプリは今回が2話で原作だと1話に相当しますね…ついにプリキュアらしい展開へと入っていきます。それで感想の方も早速頂きましてその方から熱いメッセージも頂きました…心より感謝申し上げます。まだどっちも始まったばかりなのにこれはもう励みになりますよ…推しも完全に決まってない中で原作の流れに身を任せてる作品ではありますが、今後ともよろしくお願いいたします!
今回でまた1つのタグの謎が解けます。お楽しみに!(『ハーレム』タグは一旦削除しました←どうなるか分からないしここもネタバレするような感じになって伸びてなかったので…ハーレム作品にするの一旦撤回します。)
side蓮
「ただいま。」
「おかえり、随分と早い帰りね…もしかして荷物運びを手伝う気になったのかしら?」
俺が家に帰るとニカ姉が真っ先に出迎えに来た。とりあえず、ヨーヨイに関してはズボンのポケットの中へ隠すことに。ニカ姉だろうとひま姉だろうと喋る妖精が出てくるとややこしい事態になるからな…
「ちげぇよ!それよりもひま姉は?」
「お姉ちゃんなら手続きとか買い物に行ってるわよ?もしかして、私が出迎えに来たことが不満?」
「そうでもねえって…とりあえず、俺の部屋はどこにするか決めてるのか?」
「とりあえず、2階の真ん中の部屋にしてるけど?まだ荷物もないのにどうしたの…そんな血相を変えて。」
「どうでも良いだろ!ニカ姉には関係ねえんだから…でも、部屋を教えてくれてありがとな。」
「あっ…」
ニカ姉はまだ何か言いたげであったが、俺は何も言わせずに教えてもらった自分の部屋へと向かう。正直なところニカ姉と長話はしたくないんだよな…俺に嫌味しか言わねえから。昔はひま姉と同じぐらい優しくてひま姉よりもアクティブな女の子だったけど、ある日を境に突然変わってしまったのだ。
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「ふぅ、やっと出れるヨイ…」
自分の部屋に着いた俺は早速ポケットからヨーヨイを取り出す。ちょっとこいつには苦しい思いをさせて申し訳ねえが、男同士で交わした秘密は守らないと義理に反するからな…
「すまねえ…とにかく、座ろうぜ。立ち話もアレだしな…」
「そうだな、失礼するヨイ…しかし、蓮の部屋は空っぽで何もねえけど引越して来たばかりなのかヨイ?」
「当たり、お前も察しが良いじゃねえか…まだ荷物が届いてねえんだよ。まあ、じきに届くから気長には待つさ。それはともかく、本題として単刀直入に聞くけど…ヨーヨイの任務って一体何なんだ?秘密事項ってことは相当重要だったりとか…」
「結構重要だヨイ…何しろ国が崩壊しちまったからな。」
「崩壊?」
「キラキランドは悪の組織によってめちゃくちゃになっちまったんだヨイ。それで、俺達はキラキランドの救世主を探すためにこの世界にやって来たってわけだヨイ…」
「俺『達』ってことは他に妖精がいるのか?」
「ああ、しかし…そいつらとははぐれちまって探し回っていたんだヨイ。そこで出会ったのが蓮、お前なんだヨイ…頼む、救世主であるアイドルプリキュアに向いているやつと仲間を一緒に探してくれだヨイ!」
ヨーヨイは頭を下げて俺にお願いをしてくる。しかし、またこいつも『アイドル』か…しかも、プリキュア?もう全く訳分かんねえがまたアイドルに関することなのだろう。咲良といいヨーヨイといい何なんだ…今日はもう最悪の気分である。
「アイドルか…すまねえが、やっぱ他を当たってくれ。俺はアイドルが大嫌いなんだ…もう帰ってくれ、俺は疲れたから。」
「ま、待てって…このままだとキラキランドが滅びまうんだヨイ!お前、協力するってさっき言っただろうが…不義理すぎるとは思わないのかヨイ!?」
「うるせえな…何とでも言ってろ、俺の中でアイドルの話をするやつは詐欺師と同じなんだよ。帰った帰った!」
「頼む…もうお前しか頼れる相手がいないんだヨイ。このままだと国が滅びて俺達も死んじまう…協力してくれヨイ!」
「…!」
その時、俺はヨーヨイの『死んじまう』という単語を聞いて昔のことを思い出した。無力だった俺が母さんと親父を救えなかったこと…また同じ歴史を繰り返すのか!?そう思うと俺は断るにも断れない。
「仕方ねえな…協力するよ。」
「本当かヨイ!?」
「ただ、勘違いすんな…俺はお前との義理のために協力するだけだ。拒否をして国ごと殺してしまうのは流石に不義理だからな。」
「それでもお前の気持ち、嬉しいヨイ…やっぱ優しいやつだな!」
「うるせえって…いいから行くぞ、プリキュアと妖精探し。」
「おうよ!」
こうして俺達はもう一度家を出てプリキュア探しへと向かうのであった。ニカ姉からは『落ち着きのない子ね…』と呆れられたが、助けたやつの世界が滅びると聞いて黙ってられねえからな…とりあえず、手は尽くせるだけ尽くすつもりではいる。色々見つかれば良いのだが…
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それから俺達は見かけた人に手当たり次第声をかけてプリキュアの手がかりを捜索するもみんな『知らない』の一辺倒で先に進めず…結局は街の中心部で聞きこみ調査をすることになった。
「随分と都会な街並みだ…キラキランドの首都よりも大都会だヨイ。」
「そうなのか?とりあえず、こういう若い人が沢山いる中心部なら何か手がかりはあるかもしれねえからここで探そうぜ?まずは『アイドルプリキュア』っと…」
「何してるんだヨイ?」
「スマホを使ってネットで検索してるんだよ。ヨーヨイのキラキランドにはインターネットとかスマホとかあるのか?」
「まずそんなものはねえな…本当に蓮の世界はハイテクで素晴らしいヨイ!」
スマホとかインターネットが気になるヨーヨイは俺の検索画面を見て質問してきてそれに俺が答える。ヨーヨイはその答えを受けて目を光らせていた。相当の新しいもの好きなんだろうな…キラキランドに行く機会が俺にあるとすればこういうのを広めていきたいと思うのであった。
「検索出た…けど、『アイドルプリキュア』について何も書いてねえな。よっぽどマイナーなのか?『キラキランド』…全然出ねえ。なあ、アイドルプリキュアってどんなアイドルってか救世主なんだ?」
「アイドルプリキュアは女王様によるとキラキラ〜っと闇を照らす伝説の救世主…っては聞いてるヨイ。俺も詳しくは分かんねえけどヨイ…」
「へぇ…そうなんだ。じゃあ、俺がそのアイドルプリキュアになってやるよ。アイドルは嫌いだけど、お前のためにならな…俺もなれるのか?」
「いや、言い伝えによるとアイドルプリキュアは女だったから恐らく無理だヨイ…蓮は男だろ?」
「まあ、男だけど…そのプリキュアってどんな風に戦ったんだ?」
「よく俺も分かんねえけど、言い伝えによれば歌ったり踊ったりとかしてたらしいヨイ。」
「ダンスなら自己紹介の時も言ったけど、ブレイクダンスは得意だぜ?歌もラップはヒップホップ好きとしてやれるし。でも、アイドルなんだろ?この世界のアイドルには向いてねえんだよなぁ…果たしてアイドルプリキュアのアイドルがどんな定義なのか。うーん…」
俺は自らアイドルプリキュアになりたいと申し出て、ヨーヨイから聞いた言い伝えのアイドルプリキュアを踏まえた上で考えるもそのプリキュアのアイドルの定義とこっちの世界のアイドルの定義が同じかどうかで悩んでしまう。アイドルは嫌いながらも自分がアイドルプリキュアになれる道があればと思ったのだが…どうやら前途多難のようだ。(それ以前に男はなれないかもと言われたし…)
「ママ…あのお兄ちゃん、肩に乗せてるぬいぐるみと独りで何か話してるよ?」
「こらっ、変な人を指差しちゃいけません!」
そんな感じで肩に乗せてるヨーヨイと話していると小さい男の子から指を差されて変人扱いをされてしまい、追い打ちをかけるように男の子を母親が注意をする…街の中心部でこれはちょっとまずい状況だ。
「と、とりあえずプリキュアと妖精仲間を探そうか…お前はその間ぬいぐるみのふりをして動いたり喋ったりするんじゃねえぞ?」
「了解だヨイ。」
そうして、俺達は街中で捜索を進めることにした。CDショップとかアイドルグッズ専門店を回ったが、変わらずに手がかりなし…やっぱりキラキランドどころかアイドルプリキュアはマイナーなものなのだと改めて分かるのであった。プリキュアも見つからねえし、妖精も見つからねえ…頼んでくれたヨーヨイにむしろ俺が迷惑をかけてるように思えてきた。
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しばらく捜索すること2時間…俺はマクドナルドでハンバーガーとかを買ってお持ち帰りし、街中にある公園のベンチに腰かけてからお昼を食べることにした。店の中で食べる選択肢もあったが、妖精を連れて一緒に食べてたら大問題になってたからな…とりあえずは春休みとて誰も遊ばない公園のベンチに移動したわけだ。ここならヨーヨイも気兼ねなくお昼を食べれるだろう…
「お前にはこれをやるよ。このお店で1番美味しいバーガーだ!遠慮なく食えよ?」
そして、俺はヨーヨイにサムライマックのダブル肉厚ビーフを渡した。こいつはもうマックの中でも1番反則級に美味いバーガーでどこに行っても美味しいんだよな…これを夜中に食べると頭が焼けちゃいそうなんだからこいつはもう殿堂入りレベルと言える。
「ありがとうヨイ。言っておくが、俺の大好物はハンバーガーだからな?おおっ、何やら美味そうな匂いがするヨイ。これを圧縮して…」
「あ、圧縮!?すげぇ…」
「それじゃあ、1口…」
ダブル肉厚ビーフを魔法で圧縮したヨーヨイはまずは1口かじりつく。すると、電撃が走ったかのような表情になって目を光らせる…そりゃあそうだろう、俺だって何度食べてもこうなるんだから。
「うめぇ…こんなハンバーガー食ったことがねえヨイ。濃厚な肉の風味に醤油のパンチ力…これ、何と言うバーガーなんだ?」
「サムライマックって言うんだ。世界一美味いバーガーなんだぜ?ちなみに俺のは春名物のてりたまだな…んんっ、甘い照り焼きソースと豚肉のパンチ力を卵の旨味が包み込んでて最高♪」
「蓮のも良いな…俺も食いてえヨイ!」
「そう言うと思って買ってきたよ。」
「よっしゃ〜!サンキュー、蓮♪」
そして、ヨーヨイはダブル肉厚ビーフを食べてからてりたまも一気に味わってあとは買ってきたポテトを食べつつコーラも飲んでお昼を楽しんだ。こうやって家族以外のやつと食べるのはいつぶりだろうか…妖精相手だとしてもとても充実していた。
(40分後…)
「もう満腹、最高だったヨイ。」
「良かった、ヨーヨイが満腹になって…俺も満足だよ。」
そんなこんなで俺達はお昼を完食して、また再び捜索を開始する。まだ夕方まで時間はあるだろうから電車を使ってここら辺も探してみようと思っていた…しかし、突如として雲行きが怪しくなる。先ほどまで晴天だったのに急に変な雲が青空を隠す…
「な、何が起きてるんだ?」
「この雲、あの時と同じだ…気配的にそう遠くねえヨイ。」
「ヨーヨイ、その気配のところへ案内してくれ!」
「お前、正気か!?プリキュアでも何でもねえんだぞ…流石に一般人にそんな真似はできねえヨイ!」
「そうだとしても…プリキュアが見つからないなら俺が何とかしないといけねえんだ!この世界をお前の国のようにさせてたまるか…」
「蓮、分かった…ついてくるんだヨイ!」
「ああ!」
俺はヨーヨイを先に行かせて気配がしたところへと向かっていく。走ること3分、避難してるであろう反対方向に走る人の群れをかき分け現場にたどり着くと、そこには本に手足が生え筆を武器とする巨大な怪物が街や車を破壊しながら大暴れしていた。
「マックランダー!」
「あれが、キラキランドを滅ぼした怪物…なのか?」
「いや、違う!でも、あの怪物…マックランダーの中にはキラキラ失っちまった人が閉じ込められてやがるヨイ。」
「マックランダー?閉じ込められてる?どういうことだ…」
「あの怪物は人から搾取したキラキラを奪い、その魂を受け皿に埋め込んで動いてるんだヨイ…」
「何て卑劣なことを…って、あいつは!?」
すると、そのマックランダーに向かって走るのが1人…そう、咲良だった。どうしてあいつがこんな所に…プリキュアでも何でもねえのに命知らずとしか言えない。
「知り合いなのかヨイ?」
「まあ、少しな…」
「うた、危ないプリ〜!」
「プリルン!?」
そんな咲良を今度はヨーヨイと同じぐらいのサイズで妖精と思われる生物が呼び止める。その様子を見たヨーヨイはその名前であろうか『プリルン』と見て叫んだ。
「もしかして、お前の仲間の妖精なのか?」
「ああ…しかも人間の女を連れてるってことはあいつをプリキュアとして選んだのかヨイ!?」
「咲良をか?」
咲良はプリルンの静止を聞かずにマックランダーの前に来て立ち止まる。生身で一体何をするつもりなのか?仮にプリキュアの力が宿ってるとすれば何かあるはず…俺らはひとまず咲良の様子を伺うことにした。
(咲良、お前がプリキュアだとしたらこの騒動を止めれるはずだ。お前のことは嫌いだが、今は期待するしかねえよな…)
「マックランダー?」
「ラララ、ララララ…♪」
「「えっ?」」
しかし、咲良は何もすることなく突然歌い出した。プリキュアらしいと思われるようなことは何もしていない…ただ、歌でマックランダーを落ち着かせようというある意味力技に打って出た。でも、彼女の歌声は凄く綺麗で癒されるし元気が湧いてくる…まるでアイドルのようにキラキラしていた。
(こいつ、何を考えている!?お前プリキュアなんだろ…早く戦えよ!)
「マックランダー!」
「うわっ!?」
すると、マックランダーは筆を大砲として一発咲良目がけて撃ち放たれ、それが命中して咲良は吹っ飛んだ。本当に何を考えているのだろうか?戦う意思もなしに突っ込んで攻撃されるとか本当に馬鹿だ…痛みがあるのか起き上がれずである。
「うたああああ!」
「マックランダー!!」
(まずい…このままだと咲良が!今はもう嫌いだろうが馬鹿だろうが関係ねえ…もう誰も俺の目の前で死なせてたまるか!!)
「お、おい…蓮!?」
マックランダーが咲良にトドメを刺そうとした時、俺はそれを止めようと咄嗟に身体が動いて咲良の方へと向かっていく。あの時の俺は自分の弱さと無力さから親を助けられずに見殺しにしてしまった…でも、俺は変わるんだ!もう目の前で誰も殺させはしねえ!!
「ぐっ…!」
「蓮…くん?」
「勘違いすんな…別にお前を助けたわけじゃねえ、これは俺を変えるための試練としてやってるだけだ!そもそも咲良はプリキュアの力使えるんだろ?」
「どうしてプリキュアのことを蓮くんが?」
「妖精から聞いたんだ、大体は分かってる…ぐぬぬ、はああっ!!」
「マックランダー!?」
俺は持てる力をフルに出してマックランダーの圧力を押し返した。こっちだってブレイキンをやってきた中で身体を鍛えてきたんだ…体力も体幹も何もかも。もう無力な俺とは言わせねえぜ?
「うた、大丈夫プリ?」
「う、うん…」
「まったく、蓮は無茶をしやがって…心配したヨイ。」
「ヨーヨイ、久しぶりプリ!どこ行ってたプリ!?」
「それはこっちのセリフだヨイ…プリルンこそ勝手にどっか行きやがって。まあ、再会できて結果オーライだヨイ!」
「再会を喜ぶのは後だ、今はこいつを止めるぞ!」
「くっ…まさか、キラキランドの生き残りがまだいたとは驚きですな。これは全員始末せねばいけないですぞ…」
ヨーヨイとプリルンが再会を喜び合っていると、目の前にスキンヘッドで屈強な大男が現れる。こいつがキラキランドを崩壊させた諸悪の根源なのだろうか?見た目とは裏腹に口調は紳士的なのでどこか不気味だ。
「お前か、キラキランドをめちゃくちゃにした犯人は…名を名乗りやがれ!」
「相当熱い人間ですな…しかし、キラキランドを滅ぼしたのは自分ではないですぞ。自分はチョッキリ団所属のカッティー、キラキランド滅亡を実行なさったのは自分達の主ですぞ。」
「チョッキリ団、カッティー、主…」
俺はカッティーが出した名前を復唱する。なるほど、これで全て分かったし繋がった。この野郎はキラキランドをめちゃくちゃにした犯人の手下ってわけだ…そう考えると倒さずにはいられなくなってきた。
「とりあえず、何も戦う術もなくキラキラを取り戻せない人間達には用はないですな…大人しく身を引いて諦めた方が良いですぞ?」
「うるせえ!これ以上、お前らチョッキリ団の好き勝手にはさせてたまるか。この街は、この世界は…絶対に俺が守ってみせる!!」
「私も、キラキラを取り戻してキラッキランランにしたい…私の歌で!」
俺達が強い気持ちをぶつけたその時、突如として身体が光り出して、そこから光のリボンが生成されては結ばれて形となる。咲良のはピンク色、俺のは朱色のリボン…これがプリキュアの力の源だろうか?そして、プリルンとヨーヨイのバッグから今度はハートのブローチが出てきてそれを受け取る。
「蓮くん、行くよ!」
「おうっ!」
「「プリキュア、ライトアップ!…キラキラドレスチェンジ、YEAH♪」」
俺達はリボンをブローチにはめて、ブローチを3回叩いてから変身していく。変身中は光に包まれ自分が自分でなくなるような…というか新しい自分になっていくような感じがする。そして、光が消えてものの1分未満で変身が完了した。
「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」
「キミとブレイクダンス、ハートの熱気!元気アツアツ、キュアブレイキン!」
「嘘だろ、うたはまだしも男の蓮までもが性転換してプリキュアになりやがったヨイ…」
「なに、なに…どうなっちゃったの、私!?」
「嘘だろ、プリキュアになるならまだしも女!?つまり…ある、ない。マジだ…」
「ちょっ、蓮くん…身体を触って女の子になったかを確かめないで!」
「仕方ねえだろ、文句言うな!」
俺がヨーヨイに言われて女になったかを触って確かめると咲良が顔を赤らめて怒る。そうは言われても性別が変わってしまったとなると触って確認しないとどうしようもねえだろと思ってしまう…まあ、服装がミニスカドレスとはいえ上は俺の好みのパーカーみたいな感じになってて帽子も派手なのは好感が持てるコーデだな!スカートである点を除けば最高のブレイキンの勝負服である。しかし、俺…終始無意識に変身してたな。嫌いな咲良に同調して変身しちまった…無意識って怖ぇよ。
「むむっ、キュアアイドルとキュアブレイキン…ですと?」
「まあ、何がともあれお前らがアイドルプリキュアだヨイ!」
「それは分かってるけど、俺は咲良とは…」
「マックランダー!」
「2人とも、来てるプリ!」
「「うわああああっ!?」」
俺達はマックランダーが放つ紙攻撃をジャンプで回避する。そのジャンプ力はもう人間離れしていて足にバネがついているようなレベルだ…これがプリキュアの力なのだろうか?でも、高すぎて怖ぇぇぇえ!!
「いやあああああ!」
「うおおおおおっ!?」
「マックランダー!?」
このままの勢いで俺達は落下するもマックランダーにそのまま連携で突っ張りをする形になり、突っ張られたマックランダーは後ろに転んだ…(それで俺達の着地は成功)
(すげぇ力…これ、俺がやったのか?とりあえず、それなら一気に畳みかけるぜ!)
この力に自信を見い出した俺は立て続けに攻撃を仕掛ける。もうこの力があれば怖いものなど何もない!勇気と力が身体の奥から湧いてくる。
「たあっ、はあっ!キラキラをとっとと返しやがれ!!」
俺はマックランダーに対してとにかくパンチの連発でとにかく押していく。何をして良いのかは分からねえが、とにかく敵に何もさせないことしか頭になかった。
「マックランダー!」
「おっと…ほっ!」
マックランダーは武器の筆を振って反撃するも俺は身軽にバク転して避けてからついでにブレイキンの技の1つであるエアチェアーを3秒決めてからまた立つ。我ながら恐ろしい身体能力だ…これはずっとプリキュアのままでいたいなと思ってしまう。
「キラキラが少しずつ戻ってきてるヨイ…この調子だ!」
「よし、私も…蓮くん、ここは任せて!」
「お、おい…!」
俺がこのまま畳かけようとした時、今度は咲良が相手の攻撃を避けながら前線に駆けていく。連携のつもりでやってはいるつもりだろうが、俺はそのつもりはない…こいつの思考は本当に予想不可能だ。しかし、こいつのキラキラを取り戻したいという強い気持ちにはもう何も言えない熱さを感じる。
「行くよ…アイドルグータッチ!」
「マックランダー!?」
そして、ブローチに手を当てて気を溜めて拳…いや、グータッチをマックランダーにぶつける。アイドル力が俺より上の方が脳筋すぎやしねえかと思ったが、これを見て俺も負けられないと思った。
「俺のことも忘れんじゃねえぞ!」
俺の方は足を上げ、その足でブローチに触れて気を溜めてから側転からのバク転のコンビを決めてそこからスピンへ繋げて風を起こしていく。これが俺の技…
「ブレイキンタイフーン!」
「マックランダー!」
俺が起こした風に巻き込まれたマックランダーは上空に打ち上げられ、物凄い勢いで地面に叩きつけられる。こっちだってプリキュアである以上は咲良だけに良い真似はさせられねえからな!
「キュアブレイキン、頑張れヨイ!」
「キュアアイドルも頑張れプリ〜!」
「いや、今はブレイキンだろうヨイ…」
「ありがとな、一気に決めるぞ!」
後ろでペンライトを振るヨーヨイとプリルンに応え、俺は最後の仕上げに取りかかる。マックランダーを特等席に座らせてこれがクライマックス…このライブのフィナーレだ!
「バイブス上げてくぜ〜!♪元気がいっぱいハイテンション、笑顔いっぱい最高っしょ、平和いっぱい幸せじゃん、暗い暗いはもうダメよ!Don't cry, 明るいくらいにしていこうぜ!…プリキュア・ブレイキンリズムオブファイア!」
そして俺は手を振り上げ、マックランダーの周りに優しい炎を繰り出してから包み込み悪い闇を燃やし尽くして浄化していく。これで万事解決だろう。
「YEAH!」
「「キラッキラッタ〜♪」」
浄化されたマックランダーは消滅し、一緒に声のしたであろう女性も元へと戻り空からはリボンが降ってくる。これは一体何だろうか?これが何かの役に立つだろうが、謎だ…
「アイドルプリキュア、チョッキリーヌ様に報告ですな…」
そんな中でカッティーは退却した。本当にこいつらのキラキラを奪う目的とは何なのだろうか?キラキランドは破滅させたのにまだ物足りないのか何なのか…いずれにしても厄介な存在だ。
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それから俺達は媒体になった人の無事を見届けてから変身を解除する。どうやらその人は新人漫画家の小宮絵真先生で今回デビュー作を迎えたとのこと…まあ、何はともあれ無事で良かった。
「ふぅ…やっぱ男の身体の方が落ち着くな!」
「とりあえず、これでプリキュアは2人揃ったヨイ。良かった良かった…」
「うた、蓮…これからよろしくプリ!」
「よろしくね、プリルン。蓮くんも一緒に…ね?」
咲良は笑顔で俺と向き合ってから右手を差し伸べる。この流れならプリキュア同士なんだからもう水に流して和解し友達になっても良い…そう思っていたが、俺の頭の中に思い出したくない思い出が浮かんだ。
『俺はお前の友達なんかじゃねえよ!あーあ、友達のふりするの疲れた…』
『私も。大体何でこんなやつの友達やってなきゃいけなかったの?嘘つきアイドルの子供とかマジでブランド下がるって。こんなやつなんか親と一緒に死んじまえば良かったのよ…』
「…」
「蓮くん?」
「咲良、俺もプリキュアになったからといって友達になれるとでも思ったか?」
「えっ…」
「悪いな。俺はお前と組む気はさらさらねえ…そんなに仲良しごっこがしてえのなら他のプリキュアを探すことだな。俺は1人でチョッキリ団を倒してみせる…行くぞ、ヨーヨイ。」
「お、おい…蓮!?」
俺は咲良に背を向けてからヨーヨイを連れてこの場を後にした。彼女の表情はどこか寂しげだったかもしれなかったが関係ない…とにかく今の俺は過去のことから生まれた胸の古傷が疼いてしょうがないのだ。でも、胸の痛みはそれだけじゃなかった…それが何なのかはまだ分からなくても咲良のことを考えるとその痛みが出てしまう。俺、一体どうしたんだ…とにかく何もかもを忘れようと念じ、俺は家に帰ってそれからは届いた荷物の整理整頓をするのであった。
登場人物紹介
朱藤蓮(すとうれん)
(脳内)CV:梶裕貴、大橋彩香(幼少期及び変身時)
身長:168cm
体重:50kg
誕生日:9月3日
年齢:満14歳
この物語の主人公。赤髪のツンツンヘアーがトレードマークで趣味はヒップホップとブレイクダンス、かつては上の姉2人と共に『子役三姉弟』として芸能界で名を馳せていたがアイドルの両親を殺されたショックで芸能界を引退してアイドル嫌いになる。それからもトラブルが続き環境を変えるために姉達の事務所(蓮も所属していた)があるはなみちタウンへと引越した。そこでうたやヨーヨイと出会い、その中でキュアブレイキンに変身する力を得てチョッキリ団との戦いへうたと共に身を投じることに。うたとの関係は良くないが、どこかにモヤモヤがあり悩んでいる。家族以外とかの人との付き合いは苦手…
キュアブレイキン
蓮が変身した姿でプリキュアになると共に女体化する。髪の色は赤から朱色になりセミロングへ伸び黒のメッシュも入り、瞳の色は黒から青に変わる。帽子を被り、朱色のノースリーブのパーカーとスカートの組み合わせ。靴は朱色のハイソックスに赤のブーツを履く。戦い方としてはブレイクダンスを交えた戦法を用いる。
技
ブレイキンタイフーン
ブレイクダンスのスピンで強烈な風を起こす技、威力としては台風並み。
プリキュア・ブレイキンリズムオブファイア
炎を敵の周囲に生み出し、悪の心を燃やす決め技。
ヨーヨイ
(脳内)CV:森田成一
キラキランドから来た黄色のパイナップル頭がモチーフの妖精、(基本的な)口癖は「~ヨイ」。雰囲気はチャラいが、熱き心を持っている。ハンバーガーが大好き。
朱藤笑華(すとうにか)
(脳内)CV:竹達彩奈
身長:166cm
体重:49kg
誕生日:6月23日
年齢:満16歳
蓮の姉で朱藤家の次女で蓮からは『ニカ姉』と呼ばれる。両親が殺されて芸能界を干されてからしばらくして親のようなアイドルになりたいという夢を追いかけて当時募集していた『Pretty Fruits(プリティーフルーツ)』のメンバーのオーディションを受けて合格して最年少メンバーとして入り、圧倒的な愛嬌を武器として先輩をはねのけて不動のセンターで看板的存在として君臨。家に帰ればその愛嬌も何もなく荒れた性格に豹変する。特に蓮への当たりは強い。だが、それにはある理由が…キラキラネームだが、名前の由来は『華やかに笑う』から来ている。
朱藤陽葵(すとうひまり)
(脳内)CV:花澤香菜
身長:172cm
体重:53kg
誕生日:2月25日
年齢:20歳
蓮の姉で朱藤家の長女にして一家の大黒柱。蓮からは『ひま姉』と呼ばれている。両親が亡くなってからは親代わりとして中学を卒業してから女優を本腰に入れ、その努力の末にただでさえ子役時代から抜けていてさらに極まった演技力とトーク力を手に入れて映画、ドラマ、バラエティーに引っ張りだこの売れっ子女優にまで上り詰めた。性格はとにかく優しくて蓮や笑華のことをいつも大事に思っている。
朱藤紀之(すとうのりゆき)
(脳内)CV:保志総一朗
身長:182cm
体重:66kg
誕生日:9月30日
年齢:(享年)33歳
三姉弟の父親。『青年隊』のメンバーとして人気を博している中で聖子と結婚するもそれをファンのために隠すことに…それで、仕事が忙しかったり秘密にしなきゃいけなかったりで家族に楽しい思いをあまりさせられなかったことを悩みとしていた。その中でネットで結婚してることを知ったファンから命を狙われ、蓮を庇いナイフで刺され即死。彼は最後の最後で家族らしいことをできて満足した。
朱藤聖子(すとうせいこ)
(脳内)CV:日高のり子
身長:155cm
体重:43kg
誕生日:3月10日
年齢:(享年)33歳
三姉弟の母親。旧姓は増田でその時にアイドルとして活躍し、同期アイドルにして幼馴染だった紀之と結婚と同時に芸能界を引退して専業主婦に…紀之が仕事で大変だった間は父親も兼ねてお出かけとかもしてきたが、紀之のファンの嫉妬を買い殺害された。
いかがでしたか?ついに蓮(とうたちゃん)がプリキュアに変身しました。しかも蓮は女体化と王道でしょうかね?男の子のプリキュアはひろプリでキュアウィングがいましたけども、やっぱりプリキュアは女の子なので必然的な運命でしょうな…あと、ヨーヨイがワンピースのマルコを意識してるのではとも思われるでしょうけど、まさにその通りでワンピースネタなら笑華も名前の陰の由来はルフィのギア5の『ニカ』です。僕もワンピースは好きで、プリキュアと同じ東映ですしねw
それで家族背景が推しの子。こんなネタ満載の作品ではありますが、シリアスな雰囲気はまあ次回で脱せるかなと思ってますね…4話からは(キミプリの)原作通りにコミカルな面もより引き出せると思うので、シリアス嫌いの方はもう少し我慢してください。
感想、お気に入り登録、高評価の3点セットお待ちしております。それでは、また次回!