キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達- 作:寿垣遥生
さて、皆さんは日曜日のアニメは充実してますか?僕はもう大満喫ですよ!キミプリ、プリオケ、ウマ娘シングレ…今はこの3つが日曜日の楽しみにして僕の生き甲斐です。特にこの中でキミプリを除けばプリオケが来てるなって感じですね…先日の放送でプリンセス・リップルこと主人公のみなもちゃんの変身シーンがフルで出たり本格的なバトルに入ったりしましたけど、作画と演出が神なんですよ…やっぱり、シンフォギアのスタッフって凄いですよね。東映も良いですけど、あっちも負けてないという…もうどっちも素晴らしいです。キミプリVSプリオケ…30分と局を越えた戦いは甲乙付けがたいですね。どっちも観てますけど、今後も楽しませてもらいたいです!
さて、話を戻して今回はアニメ9話分の後半ですが…結構オリジナルシーンが入ってるので印象が違ってきます。ハッキリ言いますけど、原作の9話はちょっとBパートのバトルやら何やらがまあ変身シーンで時間食った影響でしょうかね?七不思議分で尽き果てたなという感じでしたけど、それを補えるだけの見どころはあります。もうサブタイトルにその展開は見えてますけどね…では、また後書きで!
「ここがアイドルプリキュアがいるはなみちタウンですか…我々が滅ぼしたキラキランドよりキラキラが溢れてますねぇ。」
今回出動したダークイーネの側近であるスパットははなみちタウンの景色を上空から見下ろす。スパットは目障りなキラキラを見て少し腹立たしい様子を見せる…口調は穏やかだがお面の奥は不愉快そうにしていた。
「おや?特にキラキラしているのを見つけました…今回はこれを利用しましょう。」
スパットはななから貰った感謝状を読みながら嬉しそうにしているはなみぃちゃんに狙いを定める。マスコットキャラクターだから無言ではあるがキラキラが満ち溢れていた…
「あなたのキラキラ、オーエス!」
「…!?」
「はい、スパッといきましょう♪」
スパットは綱引きの要領ではなみぃちゃんのキラキラと魂を抜き、魂のリボンを切り取るとはなみぃちゃんは結晶の中に閉じ込められてしまう。これがチョッキリ団のやり手だ…
「来なさい、マックランダー。世界中をクラクラの真っ暗闇にしてやるのです!」
「マックランダー!」
そして、スパットははなみぃちゃんの魂を媒体にした風船のマックランダーを召喚する。空は闇に染まり、お面の奥でスパットはニヤリと笑う。
(さあ、アイドルプリキュア…君達が出てくるのを待ってますよ?お手並み拝見させてもらいますね♪)
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side蓮
「何かブルっと来たプリ!」
「俺もだヨイ…」
俺達がななの様子を見ていると、プリルンとヨーヨイがプルっと反応を示した。これはマックランダーの気配、まさかこんな時に現れるとは…しかしどこにいるんだ?
「マックランダー!」
そのマックランダーはいきなりななの目の前に現れる。今回は風船か…またも厄介なのが相手だ。俺達はもうこれ以上隠れることができずななのところへ駆けていく。
「なな、大丈夫か!?」
「ななちゃん!」
「なな先輩!」
「蓮くん、うたちゃん、こころちゃん!?どうしてここに?」
「話は後だ…このマックランダー、お前が魔法陣を書いたことで生み出したわけじゃないよな?」
「ええっ、魔法陣?違うよ…何を言ってるの?」
「ほほう、君達が今の時代のアイドルプリキュア…ですね?」
「誰!?」
うたが真っ先に何者かの声に反応すると、その声の主が現れる。ピエロのお面を被っていて紫色のロングヘアー、そして白の策士服を着た男…紳士的な雰囲気ではあるが、どこかに不気味さがある。
「初めまして、私…ダークイーネ様の側近、チョッキリ団の直属の上司をやっているスパットと申します。とりあえず、プリキュアの君達にはスパッとやられてもらいますよ?」
「スパット、お前もここに来たのかヨイ…」
「これはこれはまだキラキランドの妖精の生き残りがまだいたとは驚きましたねぇ…ヨーヨイ、そしてプリルン。」
「プリ!?怖いプリ…」
「プリルン、大丈夫。私達が守るからね?蓮くん、うたちゃん、こころちゃん…行くよ!」
「「「おうっ(うん)(はい)!」」」
「「「「プリキュア、ライトアップ!…キラキラ、ドレスチェンジ!YEAH♪」」」」
なながスパットを怖がるプリルンを慰めた後、俺達はアイドルハートブローチを出してからプリキュアへと変身する。とにかく、ダークイーネの側近と名乗るからには勝ってダークイーネの手がかりを掴みたいところだ。
「キミとブレイクダンス、ハートの熱気!元気アツアツ、キュアブレイキン!」
「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」
「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」
「キミと踊る、ハートのリズム!心キュンキュン、キュアキュンキュン!」
「おや?私の知る情報ではあと1人いたとチョッキリーヌさんから報告を得てるんですけど…」
「そいつは今はいない。だが、このマックランダー1体は俺達4人で十分だぜ!」
「ふふっ…それは素晴らしい意気込みですね。マックランダー、この4人をスパッと懲らしめてあげなさい!」
「マックランダー!」
マックランダーはスパットの指示を聞き、俺達に襲いかかる。しかし、ここは息を揃えてジャンプで回避。それからマックランダーは俺達の背後に回り込むもその方を俺達も向き合う。
「はなみぃちゃんが閉じ込められてるプリ!」
「「「「えっ!?」」」」
「はなみぃちゃんが!?」
プリルンはマックランダーを見てから誰が閉じ込められているかを伝える。その主はなんとはなみぃちゃん…さっきウインクが感謝状をあげていたはなみちタウンのゆるキャラだ。人間だけじゃなくてゆるキャラもマックランダーにできるとか何でもありだな…
「お前、はなみぃちゃんはこの街のマスコットキャラなんだぞ!?それをこんなことに利用するとか腐ってやがる!」
「マスコットキャラだろうが何だろうが私には関係ありません…任務のためなら誰だろうとマックランダーにして任務を遂行する。腐ってるとでも何とでも言ってなさい…マックランダー、この子達にお仕置きをするのですよ!」
「マックーランダー!」
風船のマックランダーは飛び上がった勢いからパンチを浴びせようとする。しかし、これも回避…やはり今回のマックランダーは生み出したやつが凄いからかカッティーやザックリーの作ったマックランダーより幾分強く感じる。
「やああっ!」
「はああっ!」
「たああっ!」
「はああっ!」
「マック、ランダー!」
「「「「…!?」」」」
俺達は一斉にマックランダーへ攻撃を仕掛けるも、それを難なく受け止めてから弾き返す。流石は風船というところか…防御力もしっかりとしている。
「こいつ、効いてねえのか!?」
「今です、トドメをスパッと決めなさい!」
「マック、ランダー!!」
そして、マックランダーはそのまま上空に飛び上がってから弾幕を溜めてから放つ。しかも乱れ撃ちでこんなの避けられねえ…そう思っていたその時、ある人物が飛び込んでくる。
「はあっ、たあっ、やあっ!」
そう、キュアホープフルが俺達の目の前にやって来ては乱れ撃ちの弾幕を全てキックで防ぐ…本当にこいつは何者なんだ!?物凄い動体視力の上に反応速度も半端ない。これが俺達4人と同じプリキュアなのだろうか?
「「「「キュアホープフル!」」」」
「勘違いしないで、私はあなた達を助けたつもりはないから…私は私のために戦う、それだけよ。」
「ほほう、君が報告を受けてたキュアホープフルですか…なかなか強そうでワクワクしますねぇ♪」
「いつまでワクワクしていられるかしら…ここからは私のステージよ!」
そして、キュアホープフルはマックランダーへと立ち向かっていく。遠距離攻撃なら彼女でも何とかできるのだが、サシで戦うには無茶がすぎる…あの弾む体をどう攻撃すれば良いのか分からないのに何を考えてるんだ!?
「マックランダー!」
「はああっ!」
すると、キュアホープフルはマックランダーを真上へと蹴り上げる。そして、彼女自身も飛び上がってアイドルハートブローチに足で触れて力を溜めていく…
「ホープフルシュート!」
そのままマックランダーをサッカーボールの代わりにシュートして地面に叩きつける。なるほど、こうすればこのマックランダーに攻撃を入れることができるのか!
「よーし、私達も続かないと!」
「お前ら、作戦がある…耳を貸してくれ!」
俺は意気込むアイドル達に思いついた作戦を吹き込む。これはもうあっちは先に分かっているだろうが、とにかく彼女だけに良い真似はさせられねえよな…先輩プリキュアとして。
「良いね、それで行こう!」
「上手く行くかは分かりませんけど、やってみます!」
「何をしてるのです、諦めずに攻撃を続けなさい!」
「マック…ランダー!」
「しつこいやつね…ん?」
「悪ぃな。あんたばかりには決めさせねえ…今回は俺達が決めるぜ!」
「ちょっ…!」
俺達はサシの場面に割って入り作戦を実行していく。マックランダーは勢いよく向かって来ていてまさに絶好のタイミングだ…そこでまずアイドルが真っ先に切り込む。
「アイドルグータッチ!」
「マッ…!?」
「はああっ、えいっ!」
「マック…!」
アイドルが渾身のグータッチでマックランダーの動きを止めてから、ウインクがかかと落としのコンボを決めていく。この2人はやはり幼馴染故に息ぴったりだ。
「キュンキュンレーザー!」
「ブレイキンタイフーン!」
「マック、ランダー!?」
そこからさらにキュンキュンのレーザーと俺のブレイキンタイフーンで畳みかける。これが俺達の連携ってやつだ…この強さは自分なりの評価ながらもキュアホープフル1人分の力にも引けを取らないだろう。
「よっしゃ、トドメは誰が行くか?」
「プリルンはウインクのステージが見たいプリ〜!」
「俺もだヨイ!ウインク、行けるか?」
「うん!…クライマックスは私、聴いてください。」
そして、プリルンとヨーヨイの頼みで最後の締めはウインクに任せることに。今日は清純派アイドルである彼女のステージか…俺達はウインクに全てを託した。
♪:まばたきの五線譜
「きらめきへ踏み出そう、受け取った勇気つないで、まばたきの数だけ、五線譜に焼きつけていく、出会えたキミへと奏でたい、いつまでも鳴り止まないメロディー♪…プリキュア・ウインククレッシェンド!」
「キラッキラッター♪」
ウインクのライブと技によって浄化されたマックランダーは消滅し、はなみぃちゃんは元に戻ってキラルンリボンも回収に成功。空も青空に戻り、荒れた景色も元に戻った。
「ほほう、なかなかやりますね…今後もお目にかかる機会があると思いますが、何卒よろしくお願いいたします。それでは…」
「待てよ、お前…ダークイーネの側近ってことはNo.2なんだろ!?それだったら教えてくれ…どうしてキラキランドを滅ぼしたんだ?」
「それはまだ君達に教えられません…というか、教えることはないでしょう。その前に君達には死んでもらうから…」
「何!?」
「まあ、それはいつかの楽しみにしておきましょうかね…では、ごきげんよう。」
それだけを言い残してスパットは空間に溶けるように消えていった。結局、ダークイーネの野望とかを聞き出すことはできず…目の前まで来てたのに逃したことは悔やまれるが、マックランダーを浄化してキラルンリボンの回収をできたのは大きいと言える。
「あなた達…」
その時、背後からキュアホープフルの声がしてその方向を俺達は振り返る。その表情はやや険しくて怒りというか悔しみというか…そんな感情がにじみ出ていた。
「キュアホープフル、助けてくれてありがとう。あなたがいなかったら私達は…」
「二度も言わせないで。私はあなた達を助けたつもりはないから…」
「まあまあ、そんな厳しい顔はしないホプ。同じプリキュア同士なんだから笑顔笑顔♪」
アイドルのお礼に対してキュアホープフルが怒りを見せ、険悪ムードになろうとしたタイミングで虹色の体が妖精がスッと現れる。これはもう明らかかもたまが、キュアホープフルのパートナー妖精なのだろう…
「ホプ、久しぶりプリ!」
「お前、どこに行ってたんだヨイ!?」
「プリルン、ヨーヨイ…久しぶりホプ!いきなりいなくなってごめんポプ。ちょっと色々あってタナカーンさんのツテを使ってこのはなみちタウンにいたホプ。」
プリルンとヨーヨイは目の前のホプという名の妖精との再会を喜ぶ。キュアホープフルはともかくとしてどうやらこの妖精は俺達と分かち合えそうな気がした。
「ホプちゃん、そういう話は後でにしてくれる?それと、今は笑える雰囲気じゃないから。」
「ごめんホプ…」
「とりあえず、単刀直入に言わせてもらうけど私はあなた達がプリキュアであることは認めないわ。」
「どうして?」
「あなたも私達と同じプリキュアなんですよね?それならば一緒に戦いましょう!」
「そういうノリが気に食わないの。あなた達のように仲良しごっこをしているのを見てると不愉快でしかないし、同じプリキュアだとは思いたくない…それに、私は私のためだけに戦うから仲間も友達もなおさら不必要。これ以上に一緒に戦わないこととプリキュアと認めない理由は必要かしら?」
キュアホープフルは冷淡な口調でウインクの疑問とキュンキュンの誘いを一蹴する。こうして彼女の言動を見ているとプリキュアになりたての自分を思い出すものだ…あの時の俺もこんな感じだったなと思わせられる。
「それと、キュアブレイキン…あなたはプリキュアを辞めなさい。」
「なっ、何を言って…」
「何って言葉の通りでしょ?単刀直入に言うけど、あなたはプリキュアを続けているとこの先に大変なことが待っているわ。それに、こんな子達と一緒にいるとなおさらよ?」
「勝手なことを言うんじゃねえ!あんたに俺とこいつらの何が分かるんだ?家族でも何でもねえのに俺の運命を決めるな!!」
「ブレイキン、落ち着いて!」
俺がキュアホープフルに突っかかろうとすると、アイドルが間に割って入りなだめようとする。その一方でキュアホープフルは少し悲しそうな表情をしているようにも見えた。何故、そこで悲しむんだ?俺の家族でも友達でも何でもねえのに…
「と、とにかく。私の忠告は聞いておいた方が身のためよ…それじゃあ。」
そう言うとキュアホープフルはホプと一緒に瞬間移動でその場から姿を消した。顔を伏せていたのでどんな感じの表情だったかは読み取れなかったが、どこかで彼女が他人のように思えないような気がする…それは気のせいだろうか?とにかく、『プリキュアを辞めろ』の真意が見えてこない。どうすれば、良いんだ…俺!
~~~~~~~~
「ずっと私の後を付けてたの?」
「勝手にごめん!」
「なな先輩の七不思議が気になりまして…ですよね、蓮先輩?」
「あ、ああ…悪かったな。」
それからうたとこころは真っ先にななの後をつけたことを謝り、俺もそれに同調する形で謝る。俺は今、キュアホープフルに言われたことで頭がいっぱいになってたから気持ちと頭に余裕がなかった。
「私の、七不思議?」
「昨日から不思議なことばっかりしてたじゃないですか…」
「うんうん!」
「やっぱり変だった?」
「「うんうん!」」
「私ね…今まではピアノのことしか考えてなかった。だけど、アイドルプリキュアになって色んな人に出会って私の世界は何て狭かったんだろうって思ったんだ。そんな時にママに言われたの…『今のななには色んな友達に触れて世界を知る。それが1番大切じゃないかなって思うの…』って。」
「それで、色んなことに挑戦してみたってことか…」
「当たりだよ、蓮くん。例えばうたちゃんのように楽しく歌いたいと思ってラップにチャレンジしたり…」
「それはまだ分かるけど、白線の上だけ歩くのは?」
「この前、はもりちゃんがやっていたのを見たの。何だか懐かしくなって…」
「じゃあ、ツインテにして語尾に『ナナ』を付けていたのは?」
「こころちゃんの髪型とプリルンとヨーヨイの語尾を参考にしたんだ。とても可愛いから♪」
「照れるプリ♪」
「もっと褒めろヨイ!」
「謎の英語とかあのクールにしつつも遊んだやつはどうなんだよ?」
「英語に関してはママみたいに海外に行くのにも憧れるからその練習で、クールそうにしてから遊んだのは蓮くんを参考にしたんだ。蓮くんって凄いクールな第一印象だったけど、話したり遊んだりしてると楽しくしてくれるから真似したくて…」
「いきなりだし、俺ってそんなクールなのか?それと、俺は怪獣ごっこはしねえぞ!?どんなイメージだよ…」
ななは英語の理由とクールに振る舞った理由をまとめて答える。英語の理由に関してはまあ理解できるが、俺の第一印象ってそんな風に見えてたのか…別にそんな意識をしてなかったから気づかなかった。
「では、はなみぃちゃんへの感謝状は?」
「こころちゃんに『心キュンキュンしてます!』って言われて私、嬉しかったんだ。だから私も自分の胸のキュンキュンを伝えたくて…」
「それで突然の感謝状!?」
「もしかして、なな先輩って意外と天然?」
「そんなこと言うなって…それはそうと、ななは砂浜に何を描いてたんだ?」
「気になっちゃう?それじゃあ、ついてきて。」
ななに案内されて俺達は彼女が何かを描いていた場所へと向かう。そこにたどり着くとそこに描かれてたのは俺、うた、なな、こころ、プリルン、ヨーヨイだった…
「ななちゃん、もしかして…私達を描いてくれてたの?」
「うん。はもりちゃんが楽しかったことや好きな物の絵を描くって言ってたから真似してみたんだ。みんなと出会ってから毎日が新鮮だったから色んなことが楽しく思えるようになった…だから、これからもみんなと一緒に新しいページを開いていきたい。そう思って描いたの。」
「なな先輩!」
「可愛すぎるよ〜!」
「尊いがすぎます!」
ななは絵を砂浜に描いた真意を語るとうたとこころとプリルンはななに抱きつく。彼女もこのアイドルプリキュアとしての活動でピアノ漬けの日々から変わることができたんだ。もちろん、俺だってこの今は新鮮で楽しい。だが、俺は…
『キュアブレイキン…あなたはプリキュアを辞めなさい。』
「蓮、どうしたの?辛そうな表情をして…」
「うた…みんな、ごめん。俺、先に帰るわ…ちょっと気分良くねえから。」
「お、おい…どうしたんだヨイ!?」
「蓮くん?」
「もしかして、キュアホープフルに言われたこと…ですか?」
「お前達は気にしなくて良い…また月曜日な、小テスト頑張ろうぜ?」
俺はそれだけを言い残して先に家へと帰るのであった。3人とプリルンは心配そうな表情をしていたが、今の俺はみんなと一緒に楽しくやれる気分じゃない…キュアホープフルが言っていたこの先に待ってる大変なことって何なんだ?それ次第によっては俺はプリキュアを辞める決断をしなくてはならないだろう。
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それから俺は家に帰ってから自分の部屋の中に籠って考え事をしていた。俺はこの先プリキュアを続けて良いのか…そして、この先に起こることでみんなに迷惑をかけないか、そのことで頭がいっぱいである。家族でも友達でも何でもないキュアホープフルから言われたことをどこまで信じて良いか分からないが、とにかくあのプリキュアは強くて賢い。これは否応にも信じるしかないのか…
「蓮、まだ考えているのかヨイ…そんなに気にすると心に毒だぞ?」
「分かってる。でも、俺がプリキュアを続けて良いのか不安なんだよ…自分に起こる危害で周りに迷惑をかけてないのかとか考えちゃって。」
「蓮…」
そんなことを思ってると、俺のスマホの着信音が鳴る。その相手は田中さん…マネージャーの彼のことだから今後の活動の何かについてだろう。
「田中さんか、何の用だろう?…はい、朱藤です。」
『田中です。皆さんから話は聞かせてもらいました…プリキュアを辞めようか考えている、と。』
「えっ…」
すると、田中さんは俺がプリキュアを辞めようとしていることを見抜く。いや、見抜いたのは田中さんじゃなくてあいつらだ…まあ、こころはそれを当てかけてたのだが。
「まさか、その件について話そうと思ったんですか…案外俺、隠し事できないっすね。」
『蓮さんは結構顔に出やすいタイプですからね。私は前からあなたを観察してて分かりますよ…それで、気にしているのでしょう?キュアホープフルから『プリキュアを辞めなさい』と言われたことが。』
「はい。それで、この先に大変なことが待っているとか言われました…しかもあいつらと一緒だとなおさらとも。」
『そうですか。ただ、私の意見としてはあなたに辞めてもらうと大きな損失だと思っています。』
「俺が…ですか?」
『はい。蓮さんはアイドルプリキュアのリーダーとして言葉や行動でチームをまとめていますし、芸能活動においてもあなたは芸能界での経験がありますから凄く頼りになっています。そんな人を辞めさせるなんて私やメンバーの皆さんやプリルンやヨーヨイくんにはできません。』
「でも、キュアホープフルは俺が突っかかった時に悲しい顔をしていました。何かあるのではと思うんですよ…」
『私もそう思いました。これは私の考えですけど、恐らくキュアホープフルはあなたの身の回りにいる人間が正体であなたのことを心配してるのではと思います…特徴を思い出せばそれが誰なのか分かるはずではないでしょうか?』
田中さんから言われて、俺はキュアホープフルっぽい人が誰なのかを考える。身長、スタイル、声、顔の雰囲気…それを総合的に加味したらある1人の人物にたどり着いた。
「俺、分かりましたよ…キュアホープフルの正体っぽい人が。確証はできませんけど、俺…気持ちを伝えてみます!」
『そうですか。それで、プリキュアの方は?』
「もちろん、続けます。田中さんからここまで言われたら辞められないでしょうし…俺は大好きなみんなと一緒にいたいと思ってますから。ありがとうございます!」
『こちらこそ、私の言葉が蓮さんの励みになって嬉しい限りです。これからもよろしくお願いしますね?』
「はい。それでは、切りますよ?また何かあったら連絡してください。失礼します…」
俺は田中さんとの通話を切り、例の人物を探そうと動く。キュアホープフルの正体と思われる人間は声、顔の特徴、スタイルからして俺の身内だ…そう思い部屋を出るとそこにはニカ姉がいた。
「ニカ姉…探す手間が省けたぜ。それで、立ち聞きしてたのか?部屋の前にいるのなら入ってこいよ?」
「ごめんなさいね、通話中に部屋に入るのは流石に失礼だと思って…それで、探す手間が省けたってどういうことかしら?私はお風呂ができたからあんたに先に入れって言いたかったけど。」
「ああ…俺、今が凄い楽しいんだ。うたがいてなながいて後輩のこころがいる。そんな仲良しのみんなとの時間が俺は大好きだ…それを邪魔するのなら俺はニカ姉にも容赦はしないから。」
俺はニカ姉に自分の気持ちをぶつける。そう、俺がキュアホープフルの正体と思ったのはニカ姉だ…正体かどうかは明らかではないものの気持ちを伝えれば分かってくれるはずだし、本人だとすればキュアホープフルの意見も変わるだろう。
「話はそれだけ?変なことを言ってないでお風呂に入りなさい…私とお姉ちゃんにぬるいお風呂に入れと言うつもり?」
「いや、そうだよな…ごめん。」
ニカ姉は俺の話を聞いて軽くあしらう。ニカ姉がキュアホープフルだというのはちょっと考えすぎだったのだろうか…でも、田中さんは俺の身近な人がキュアホープフルの正体ではないかと考察している。とりあえず、俺は前を向いてプリキュアとしてもアイドルとしても頑張ることを誓うことにした。キュアホープフルの正体はいずれ分かるだろうしな…
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数学の小テストが帰ってきた後の昼休み、今日も今日でいつもの場所で昼飯という変わらない日常を過ごしている。2年生組の俺達は小テストが返ってきて色々な感情があるわけだが…うたが物凄く落ち込んでいた。
「どうしたんですか、うた先輩!?」
「数学の小テスト。ダメだった。はっ…七不思議が揃うと怖いことが起こるって本当かも!?」
「テストと七不思議は関係ないと思いますよ?」
「何の話?」
「まあ、こっちのことだよ。とりあえず、うた…ドンマイな。」
「ぬわあああっ、七不思議怖いよおおお!!」
「だから関係ありませんって!」
うたは小テストが悪い点だったことを七不思議のせいにして騒ぎ出す。こころは関係ないとツッコミを入れるものの聞く耳を持たない…何でもかんでも七不思議のせいにするのは良くないよな。
「それよりも、蓮くん凄いよね。小テストで97点とクラス1位だなんて…」
「ありがとう。ななも94点で3位だろ?努力すれば何だってなるんだよ!」
「蓮先輩もなな先輩も凄いです。今度、勉強方法とか教えてください!」
「ああ。それはそうと、ちょっとお前らに話があるんだ…」
「どうしたの、蓮くん?」
そして、俺は深呼吸を1ステップ置いてから真剣な表情で3人を見る。この日を迎えるまで言いたかったことをここで伝えようと俺は意を決して口を開いた…
「俺、アイドルプリキュア続けるよ。お前らには心配をかけてすまなかった…田中さんから励まされたし、俺がうた、なな、こころの支えになってると思うとキュアホープフルのあの言葉には負けられねえなと思って。だから、これからもアイドルプリキュアの一員としてよろしくお願いします!」
「うん、その言葉をずっと待ってたよ!よろしくね、蓮♪」
「蓮くんは本当に私達の頼れるリーダーだからいなくならないで本当に良かった…私も蓮くんのことを支えるからよろしくね。」
「私、蓮先輩のダンス…凄く素敵だと思ってます。これからも戦うだけじゃなくて一緒に踊りましょうね!よろしくお願いします。」
俺が気持ちを伝えると、みんなは順番に握手を交わして改めて俺のことを受け入れていく。みんなの温かい言葉も聞いてると涙が出てきそう…どころかもう涙が止まらなくなってしまった。
「おいおい、泣くなヨイ!女の前で泣くとかみっともなさすぎだろうが…」
「蓮、嬉しい時はニコニコするプリ♪」
「ああ、そうだな…みんな、ありがとう!」
そして、俺は涙をハンカチで拭いてから笑顔でみんなに感謝を伝える。こうしてまた俺達アイドルプリキュアは前へと歩みを進めていく…キュアホープフルの忠告もマックランダーも怖くない。これからもよろしく頼むぜ…みんな!
いかがでしたか?ななちゃんの七不思議解明に加えて蓮のアイドルプリキュア脱退未遂…キュアホープフルからの忠告は効きましたけど、田中さんの激励によって辞めるのを辞めました。それで、キュアホープフルの正体も少し迫りましたよね…蓮は笑華ではないかと思いましたけど、その答えはどうなのでしょうか?近いうちに分かるだろうとは思ってますのでお楽しみに!
それで、ななちゃんはおかしくなったかと思ったら新しい発見を探すための挑戦だったというオチ…視聴者の誰しもがななちゃんの本能かと思ったことでしょう。まあ、優等生タイプの青キュアが壊れる展開は今年はそんなに期待できないと思いますね…ちょっと天然なところがあるのは愛嬌でしょうけど。
次回は先日放送された10話相当…と言いたいところですけど、ちょっとオリジナルストーリーを挟みたいと思います。
感想、お気に入り登録、高評価の3点セットお待ちしてますね!また次回お会いしましょう。