キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達- 作:寿垣遥生
今回からアニメで言えば11話目の話となります。アニメ11話となると…大きな山場ですね。まだそれは出てないので深くは語れませんけど、プリキュアの大きな成長が描かれるのは確かです。楽しみにしていてください!
それでは、また後書きにて。
side蓮
「今日のお弁当めいっぱい、たこさんあげるね、絶対…」
「絶対!」
「ターコ!」
「プーリ♪」
「ドキドキが止まらない♪」
昼休み、今日も今日とで俺達は昼の弁当を外で食べることに…今日もうたもプリルンもノリノリである。こうやって初恋の相手が元気なところを見てると俺も元気が貰えるんだよな…うたの元気は俺の元気の源だ。
「うた達は本当に元気だな。」
「うん。あっ、みおちゃん!」
そんな感じで話をしてると、同じクラスで放送部の新野みおと遭遇する。どうやら校内放送のために放送室へ向かうのだろうな…原稿も持ってるし。プリルンとヨーヨイは咄嗟に俺やうたの背中へと隠れた。
「新野はこれからお昼の放送なのか?」
「うん、朱藤くん達は今日もみんなとお昼かな?楽しんできてね。」
「おうっ!」
「紹介するね…私達と同じクラスで放送部のみおちゃん。」
「アイドルプリキュア研究会のこころちゃんだよね?楽しみにしてて、ア・レ。」
「は、はい!」
「「「アレって?」」」
(移動中…)
「これです!」
それからいつもの中庭に移動してこころは『アレ』が何なのかを示そうとすると、昼の校内放送『はなみちラジオ』が始まって、キュアアイドルの曲である『笑顔のユニゾン♪』が流れ出す。校内放送で流れてるってことはあの流れからしてまさか…
『トークの花咲くはなみちラジオ、今週募集したテーマはイチオシの歌です。』
「キュアアイドルの歌プリ…」
「どうして?」
「ステイです!」
『『私のイチオシは今話題のアイドルプリキュアの歌です。』というメールを頂きました…1年C組の紫雨こころさん、ありがとうございます。』
新野は曲が流れる中でメールの内容と送り主を読み上げる。やっぱり、このメールを送ってこの曲を選んだのはこころだった…予想通りだったとはいえ、アイドルプリキュアの曲をリクエストするとか色んな意味で大冒険である。
「今のメール、こころちゃんが送ったんだ。」
「はい!これもまた大事な研究会活動ですから。読んでもらえて心キュンキュンしてます!」
「良かったな、こころ。まさかこころがメールを送ってたとは驚いたよ。」
『それでは、次回のメールテーマを発表します。』
「よし来た、私もメール送るぞ!」
うたはメールテーマを聞く前からメールを送ると意気込む。こころに感化されるのは悪いことではないが、変なメールとか送らないかは少し心配だ…なるべく変なテーマにならないように祈るしかない。
『ズバリ、あなたの夢って何ですか?』
「夢?」
テーマを聞いたうたはキョトンとしてしまう。夢を聞かれて困惑しているということはまだ何も決めてないのだろうか?まあ、まだまだ中学2年生なものだから夢と言われても迷うのも無理はない…まさにそんなところなんだろうな。
「もぐもぐ…プリ〜!」
「私の夢って何だろう…ななちゃんは思いつく?」
それから俺達は昼の弁当を食べ、うたはプリルンに自分のタコさんウインナーをやりつつななに自分の夢がどうなのかを訊ねる。
「うーん…やっぱりピアニストかな?」
「だろうな。ななのピアノの腕前はプロ級だし…そりゃあピアニスト目指さねえと!こころの夢はどうなんだ?」
「えっ…私はダンサーとか?」
「良いじゃねえか!お前ならきっと世界的有名なダンサーになれるはずだ…応援してるぜ?」
「そう言う蓮先輩の夢は何ですか?今のところはVTuber活動をやってますけど…」
ななとこころは自分の夢を語ったところでこころは今度は俺に自分の夢を訊いてくる。まあ、言われれば俺は西片エレンとしてVTuberをやってるし前は子役として俳優業もしていた…そんな俺の夢はもちろん決まっている。
「今のところは西片エレンとしてみんなをときめかせ、時代を作りたい…そんなところだな。VTuberを始める前…いや、アイドルプリキュアをやる前まではこうやって表舞台に立つことは嫌だった。でも、俺はみんなのおかげで変わることができたんだ…本当にありがとな。」
「そうなんだ、嬉しい…私達が蓮のことをキラッキランランにできたなんて。私も蓮と出会えて本当に良かったよ…これからもよろしくね♪」
俺がみんなに感謝を伝えると、うたが代表して俺に気持ちを伝える。彼女からこう言われると俺は思わず顔が赤くなってしまった…うたの笑顔を見ていると、俺は思わずドキッとしてしまう。その中で俺にはもう1つ夢がある。それは、うたと付き合ってゆくゆくは結婚すること…まあ、これは公に今は言えないけどな。
「蓮、顔がたこさんウインナーのように赤くなってるプリ!」
「照れてるのかヨイ?ヒューヒュー♪」
「うるせえ、妖精2匹は黙ってろ!それはそうと…うたの夢はどうなんだ?お前にもあるだろ、近いうちに叶えたい夢とか遠い未来に叶えたい将来の夢とか。」
「うーん、分かんにゃい…」
「「「えっ?」」」
うたに夢がどうなのかと俺は逆に訊ねたものの彼女はアホっぽい声で『分かんない』と即答する。やっぱり何も決めてなかったのか…杞憂かと思ったら不安は的中してしまった。
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「うむむ、うむうむ夢、夢…♪」
今日も今日の学校帰り、あれからはうたは夢のことを考えて悩みに悩んでその気持ちをモヤモヤした気持ちでうたは歌に乗せていく。まずいな、こりゃあ重病すぎる…
「初めて聴きました。こんなに悩ましい歌…」
「「「うん(プリ)(ヨイ)…」」」
「うたは歌うのが好きなんだろ?だったらそれを夢にすれば良いじゃねえか…その選択肢はないのか?」
「歌は好きだけど夢なのかな?」
「ふむ、なるほど…」
うたは俺の質問に迷った感じで答え、それに何かを感じたのかこころは納得する。歌うのが好きなのに夢にならない…世間の同世代達なら好きなことは十分夢になるものだが、うたに関しては方向が違うような気もするんだよな。
「そうだ、うたちゃん…お家の喫茶店は?」
「あっ、それだぁ!」
うたはななから家業を夢にすることを提案され、あっさりと乗ってしまう。本人が乗り気ならそれで良いと思うのだが、歌が上手い上に歌うことが好きなのにそれを活かせないグリッターを継ぐという選択肢で本当に良いのだろうか?俺がうただったらアイドルをまず今からでも目指すところなのだが…そこは人の感じ方だろうな。
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「へぇ、うたちゃんは家業の喫茶店を継ぐんだね…」
それから俺は家に帰り、宿題と風呂を済ませてから姉ちゃん達と食卓で夜飯を食べてその中で今日あった出来事を話した。それを聞いたひま姉は特にそのことに言及はせずに納得する。
「ああ…でも、うたの歌唱力ならアイドルを目指しても良いんじゃないかって思うんだよ。可愛いし、愛嬌もあるし…ニカ姉から見てもうたはアイドルとしてやっていけると思うだろ?」
「まあ、愛嬌もあって元気のある子で歌うのが好きなんでしょ?歌唱力はあの子の歌を聴いたことないから分からないけど、結構うたちゃんはアイドル向きだと私も思うわね。」
「そうだろ?だから、今度アイドルになってみることをうたに勧めてみようと思うんだ。アイツ、行動が行き当たりばったりだし気が変わって後悔してからじゃ遅いしな。」
「でも、蓮ちゃん…人に夢を押し付けるのはあまり良くないと私は思うよ?まだうたちゃんは中学2年生で夢をどうするか迷ってるって言ってたでしょ?今は家業を継ぐことが見えてるとしたらそれを応援してあげようよ。」
「そうだな…ごめん、ちょっと押し付けようとしてた。」
ひま姉に諭されて俺は謝る。うたの才能しか見てなかったから夢を提案することはできていたもののそれがやりたいことなのかどうなのかまでは考えていなかった…本当に俺は焦ってるというかちょっと自己中な面が出てしまっている。
「なあ、ひま姉とニカ姉ってどうやって夢を決めたんだ?ひま姉はハリウッド女優でニカ姉はトップアイドルって公言してたけど、その決め手はまだ聞いたことねえし…どうなんだよ?」
「私は、そうだなぁ…お父さんが凄く洋画が好きで小さい時に金曜ロードショーを一緒に観たり、亡くなってからは遺品だったコレクションのDVDを留守番していた間に観たりしててハリウッドで演技の仕事をしてみたい…って思ったことかな?特に日本人の役者さんがハリウッドの最前線で活躍してるのを見て憧れが強くなったんだ。それで、今はいつでもハリウッドの仕事を受けても良いように英語や演技の勉強を家に帰っても頑張ってるよ。」
俺の質問にひま姉は真っ先に答える。そういえば親父は凄く洋画が好きで金曜ロードショーが洋画の日は早寝早起きを忘れてまでも真剣に観ていてひま姉も横に座って一緒に観てたな…それだけ演技の勉強を真剣に取り組んでいたということだろう。現にひま姉は家の中でも英語や演技の勉強を部屋の中でしてたし…流石は一家の大黒柱にして日本のトップ女優、面構えが全然違ってこの姿勢には脱帽だ。
「なるほど。ニカ姉はどうしてトップアイドルを目指そうと思ったんだ?」
「私は音楽番組でママの特集をやっててその中のライブ映像を観てアイドルになりたいと思ったわね…私が産まれた時はもう既にママは芸能活動を辞めてたけど、流れてくるライブ映像を観てると凄くキラキラしてたの。特にママが生きてた時はその特集されてる番組を観てる中でママも画面に向かって一緒に歌ってたけど…そんなママも見ていてアイドルって本当に凄いって思ったわ。」
「それでニカ姉のアイドルごっこは全部母さんの曲だったのか。でも、今やってるアイドルの方向性は母さんの路線とは全然違うぜ?やってて違和感とかあるだろ…」
「ぶっちゃけ違和感もないことはないわね…でも、グループをいつか卒業する日が来たらママと同じ清純派アイドルになろうかなって思ってるわ。まあ、今で言うならキュアアイドルのような愛嬌を振りまくアイドルも悪くはないかなともちょっとね…もうこれで4年やってるし、トップアイドルになる夢ももう叶えちゃったけど。」
ニカ姉はひま姉に続いて俺からの質問に答える。母さんのアイドル路線とは違って違和感がありながらも母さんがアイドルになりたい夢の活力になってたんだな…でも、正統派アイドルとしてのニカ姉も輝いていることは事実だ。しかも、今はキュアアイドル…うたが正統派アイドルの代表格としてトップアイドルのニカ姉から認められてるのがどこか誇らしく感じた。レコーディングの時もライバル意識を燃やしていたし、夢をもう叶えたとしてもうたがいる限りはニカ姉は同じ路線で戦い続けそうだ。
「それで、蓮ちゃんの夢は?私と笑華ちゃんは答えたけど、蓮ちゃんの夢も聞きたいなぁ…」
「俺は今の夢は決めてるよ。VTuberの西片エレンとして時代を作って将来は結婚して幸せな家庭を築くこと…登録者数としてはVTuberとして世界一を誇りたいな。それで、ひま姉とニカ姉に恩返しをしたいと思ってるよ。」
「蓮ちゃん、ありがとう!やっぱりお姉ちゃん想いの弟は持つものだね♪」
「お姉ちゃん…それ蓮の目の前で言う?まあ、ありがとね。あんたが何するかは分からないけど、楽しみにしておくわ。」
ひま姉とニカ姉は俺にそれぞれなりに感謝する。2人とも凄く嬉しい表情をしているのを見てると俺も嬉しいものだ…ひま姉とニカ姉が俺の姉ちゃんで本当に良かった。この幸せな時間はいつまでも過ごしたいものである。うたにもこんな夢が見つかると良いな…
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「それでね…あっ、おはよううたちゃん!」
「うた、おはよう…?」
「…」
「「「え〜っ!?」」」
翌朝、俺達がうたを待っていると魂が抜けたようにアホな表情をしてうたがやって来る。今日はいつもの時間に俺を迎えに来なかったおかしいなとは思って先に行って待ってたが、こんな状態だったとは…一体何が起きたのだろうか?
「おはよ〜ござ…おはよ〜。」
「どうしたんだ、うた…何があった!?」
「昨日の夜ね、私の夢って何だろうって考えてたら…」
「眠れなかったんですね?」
「違うプリ、夢のことを考えてたらすぐ寝たプリ。」
俺がうたに何があったかを訊ねて、こころがそれで眠れなかったかどうかを訊ねるも、それを腑抜けになったうたの代わりにプリルンに答える。どうやらすぐ寝てしまったとのこと…悩んでてすぐ寝るってむしろ逆だろ!?コイツ、おかしいって!
「早っ…」
「じゃあ、どうして?」
「夢の中でも夢考えてて、夢が夢で結局夢が見つからなくて…夢探してくる〜。」
「おい、うた!?何てことだ…夢のことを考えすぎて頭がおかしくなってるヨイ!」
うたは腑抜けの状態のまま電信柱に顔をつけて歩き続ける。普段から彼女は少しおかしなところもあったが、それは愛嬌レベルで済んだ…ただ、今回ばかりはもう非常事態である。これは放置できないレベルだ。
「これは、何とかしなければ!」
「とりあえず、学校の時間内はクラスが同じ俺とななで何とかする。こころは何とかうたを救い出せる策を考えといてくれ!また放課後な。」
「分かりました。」
そんなこんなで俺達は登校して朝のホームルームから帰りのホームルームまでを何とか凌ぎきることに…その時間の間はうたに異常は腑抜けになった以外見られなかったが、何ともなく終わった。
「ということで、うた先輩の…」
「「「夢を探そうプロジェクト〜!」」」
そして、放課後…中庭にてうたに夢を見つけてもらうプロジェクトを開始した。それでも彼女は依然として魂が抜けた状態である。何かこれだというものが見つかれば良いのだが…
「私の夢、見つかったんですか?」
「それは自分で見つけるの!」
「私達はそのお手伝いをするんです。」
「とりあえず、お前に向いてそうな職業はいくつか選定してきた。その中からキラッキランラン〜ってなったものがうたの夢だ!早速行くぞ?」
「頑張れプリ〜!」
「では、うた先輩…心を無にしてください。」
「心を…ムニムニ。」
「ムニムニしてるプリ〜!?」
「うた、しっかりしろヨイ!」
「ムニムニじゃなくて0!」
うたはこころの言うことを変に解釈したのか膝の上に乗せているプリルンの頬を両手でムニムニする。ここまでアホになったうたは恐らく見たことがない…ここまでおかしくなったら流石に彼女を将来の結婚相手に決めてる俺でも少し幻滅してしまいそうだ。
「とりあえず、心を虚無にして胸に手を当てて考えろ…それで自分が本当になりたいとときめいた職業がお前の夢だ。」
「夢?」
「行きますよ〜?まずは、こちら!」
「パティシエ…どうかな?」
こころが横にどけると、ななはパティシエのイラストをうたに見せる。うたは喫茶店のお手伝いをしていてお菓子の作り方とかも見ているだろうからパティシエでもやっていけるはず…果たして、どんな反応を見せるのか?
「パティシエ…おおっ、パティシエ。キラッキランラン〜!」
うたはパティシエに早速『キラッキランラン』反応!これはもしやパティシエで即決まりか?いや、まだ他の職業の反応も見せないとな…俺達は沢山うたに向いてそうな職業をリストアップしてきたんだ。
「うおおっ、うた先輩!?」
「夢はパティシエってこと?」
「いきなり見つかったってことなのか?いや、まだ職業はリストアップしている…妙な感じはするが、もっと見せていこう!」
「そうだね、続いてはこちら…看護師。」
「キラッキランラン〜!」
次に看護師のイラストを見せるとまたもや『キラッキランラン』反応が出る。今のところはパティシエ、看護師に反応あり…2つ出たということは最終的に絞る決断をするのだろうな。
「うた、これはどうだ…パン屋さん!」
「キラッキランラン〜!」
「保育士。」
「キラッキランラン〜!」
「トリマー。」
「キラッキランラン〜!」
それからも俺達はうたに沢山の職業を勧めていくが、彼女は全部『キラッキランラン』反応を示した。しかし、その反応がどうも狂っていてもう脳死状態じゃないのかと思ってしまう…それで、そうこうしてたら日が暮れてしまった。
「全部キラッキランラン…」
「うた先輩、夢見つかりすぎです!」
「おいっ、うた…お前真面目にやってるのかヨイ!」
「ヨーヨイ、落ち着けって…うたは夢に真剣に迷ってるんだ、どれも魅力的に思ったんだろうから怒るなよ?」
痺れを切らしたヨーヨイはうたにブチギレるも俺が間に入って落ち着かせてうたをフォローする。それもそうだ…傍から見たらふざけてるようにしか見えないだろうからな。俺は相手が3人じゃなかったらマジでキレてたと思う。
「どのお仕事も、キラッキランラン…」
「うたちゃんがまたヘロヘロに!?」
「仕方ねえ、これが最後の職業か…うた、アイドルはどうだ?」
「あ、アイドル…?」
俺が最後の職業であるアイドルのイラストを見せると、うたは正気を取り戻してから再び考え込む。アイドルだったらうたが好きな歌を大いに活かすことができる…俺がうたならもうアイドルを脳死でも夢に決めるが、果たして反応は?
「アイドルは、キュアアイドルは…夢?」
「そうだ、うたの好きなことを活かせる仕事なんだぞ?俺はこれをお前に勧めたい…キラッキランランしてるか?」
「…アイドルは夢じゃないよ。」
「えっ、嘘だろ…どうして?」
「だって私、もうキュアアイドルだもん。夢って未来のことでしょ?」
「言われてみれば…夢はこれから叶えてみるものですね。」
「確かに。」
「いや、違う!俺は将来、キュアアイドルとしてじゃなくて『咲良うた』としてアイドルになってほしいんだ…」
「えっ、蓮…どうしたの?」
「お前はキュアアイドルにならなくてもアイドルをやって行ける素質は十分だ。可愛いし、歌は上手いし、愛嬌もある…それに、ニカ姉も言ってたんだ。『うたちゃんはアイドル向いてる』って…それに、今はアイドルプリキュアをやっているけどいつまでプリキュアの力が使えるかは分からない。今はアイドルをやれるかもしれねえけど、力を失ったらアイドルはできなくなる…その前に才能を出す機会までもを逸したくない。だから…!」
「ごめんね。私…歌うことは好きだしキュアアイドルとしてアイドル活動をするのは楽しいよ?でも、『咲良うた』としてアイドルとしてやっていける自信がないんだ…キュアアイドルとして活動していくうちに自分は何なのかと思うし、変身する前の私だったら絶対無理だよねって。だから、私はアイドルを夢にはできないの。」
「うた…」
俺はうたの魅力やアイドルにいかに向いてるかを熱く語るも彼女は困ったような表情でアイドルを夢にできない理由を語る。それだけ自分とキュアアイドルの乖離に悩んでいたのだろう…ひま姉の言う通り人に夢を押し付けるのは良くないなと改めて痛感させられた。
「でも、凄く嬉しかったよ。私のためにお仕事を勧めてくれたし、可愛いって言ってくれて歌のことも褒めてくれた…蓮は本当に優しいね、ありがとう!」
しかし、うたが辛い表情を見せたのはさっきまでのほんのわずかですぐ笑顔に戻ってから俺にお礼を言う。さっき人に夢を押し付けるようなことをしたのにも関わらずこんなにも優しくしてくれると申し訳ないというか…その優しさに心が温まる。
「悪ぃな、うた…夢を押し付けるようなことをして。夢に関してはゆっくり決めてくれ。お前のなりたい仕事はきっと見つかるだろうからな…応援してるぜ?」
「うん!ななちゃんとこころもありがとう…1人で考えてみるよ。」
こうしてうたの夢を探すプロジェクトは幕を下ろした。どんな夢に狙いを定めるかはこの先次第…俺はうたから明るさとか生きる希望を貰ったし、こっちも負けねえように夢に向けて頑張りたいと心から思うのであった。
side out
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その頃、チョッキリ団のアジトではバーのカウンター席でカッティーがこっそり手に入れてたアイドルプリキュアのCDのパッケージを無言で見つめていた。
「あっ、おまっ…そのCD買ったのか!?」
「おっと!?」
そんな時、ザックリーが気づいたのかカッティーに詰め寄ると咄嗟にCDを胸の懐に隠して誤魔化そうとする。カッティーは徐々にアイドルプリキュアの虜になりつつあり、挙動不審になることもしばしばでザックリーからは前々から怪しまれていた。
「は!?何考えてんだお前、コイツらに負けたくせに!」
「し、仕方ないですぞ!?相手は5人もいるのですぞ?」
「なるほど…5人ですか。」
「「す、スパット様!?」」
ザックリーとカッティーが喧嘩をしているとどこからともかくダークイーネの側近であるスパットが現れる。本当にこの男は神出鬼没でどこから現れるか読めたものではない…
「それだったらあなた達3人で行かれてはどうでしょうか?チョッキリーヌさんもしばらく戦場に立ってないから肩慣らしもついでに…よろしいですね?」
「御意。」
「さ、3人ですか?だったら俺達は4人で行きましょうよ!2人少ないじゃないっすか…お願いしますよ?」
「4人?それはつまり、私にも行けと命令するおつもりですね?」
「い、いえ…そんなつもりはございませぬぞ?ただ、スパット様のお力を借りたいと思いまして。ご協力をお願いしたいと思っただけですぞ?」
「それならご心配なく。あなた達3人なら十分勝算はあると思うので…私はそれを高みの見物とさせて頂きます。」
「そういうことだから、あんた達…明日の朝に出動するよ!」
「「Yes,BOSS!」」
そして、チョッキリ団は明日の朝に狙いを定めて3人で出動することに…その様子を見届けたスパットはカウンターに座り、ウイスキーと炭酸水を持ってきてハイボールを作った後にお面をずらしてそれを飲んでいく。飲んだ後はハイボールの美味しさなのか何かを閃いたのか不気味な笑みを浮かべるのであった…
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side蓮
それから俺は家に帰った後に自分の部屋で宿題を進めた末に完成させる。今日は放課後が凄く濃厚な1日だった…朝と放課後に関してはもうドタバタで夢探しの結果に関しては今日中では見つからなかったものの前向きに進める足がかりにはなったと言える。
(さて、風呂入ってから夜飯にすっか…って、あれ?)
俺が椅子から立ち上がろうとしたその時、急に頭がぼーっとなって身体に力が入らなくなってそのまま倒れてしまう…俺の身体はどうなってしまうのだろうか?
(あれ、意識が…誰か、助けて。)
いかがでしたか?今回はうたちゃんの夢探しでした…途中で原作とは違うオリジナルのシーンも入れましたけど、まず原作だとうたちゃんがグリッターで働くことを夢に決めかけて働いたりしてたところは蓮サイドのシーンに置き換えました。そこでは陽葵と笑華の夢が語られ、その中で新事実も明らかになりましたね…陽葵はハリウッド女優を目指していることや笑華は母親の聖子のような清純派のトップアイドルになること。その経緯も明らかに…そして、夢探しの面でもうたちゃんにアイドルを勧めたシーンにプラスしてありのままでもアイドルを勧めました。うたちゃんはキュアアイドルじゃなくてもはっきり言えばアイドルになれる才能はあるんですよね…でも、自信がなかった。結局はその答えに…原作だと今やってるから夢にならないとい感じでしたけど、補足しました。
それで、最後には蓮がノックダウン…一体、彼の身に何が!?チョッキリ団も3人出動で大ピンチ!蓮はどうなる?そして、プリキュアは…そこを重点的にお楽しみに。
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