キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達-   作:寿垣遥生

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遥生です。最近は何気に投稿頻度が前より落ちてるような気も感覚的にはしてるんですけど、日数数えてみたらそんなに空いてる訳でもなくて月に5~6話ぐらいは投稿できてるな…とは思っています。何だかんだでそれだけ毎月投稿できてるだけ偉いなとは自分を褒めたいものですね。それと、キミプリが凄い方向に進んでいてこれはいずれ書くことになるんですけども…書く楽しみが増えてるなとは思ってます。あと、ついでにアクセス数も1万突破しました!これはもう皆さんのおかげで、キミプリ最初の二次創作として読んでくださったからこそ今があります。これからも頑張りますのでね…本当にありがとうございます!

そんな今回はアニメ12話分の後半戦です。今回はついにキュアホープフルの正体の答え合わせとなりますが…果たして、田中さんの鑑定結果は当たってるのか否か?笑華が本当にキュアホープフルなのかは今回で分かります。話全体としては結構オリジナル展開を(諸事情につき)多めにしてあるので原作とはかなり違ったテイストになってるかと…とりあえず、最後まで読んでいってください!

それでは、また後書きで。


#27 希望の正体

side蓮

 

「クラヤミンダー!」

 

「今日こそ世界をクラクラの真っ暗闇にしてやる!!」

 

「そこまでだ、これ以上はお前らの好きにはさせねえ!」

 

 俺達が現場に到着すると、今回はザックリーが自販機型のマックランダー(?)を出して暴れさせていた。しかし、今回は何かがおかしい…本当にマックランダーなのかと思ってしまうぐらい別物に思えてくる。

 

「来たな、プリキュア…今日の俺は一味違うぜ?」

 

「クラヤミンダー!!」

 

「何かいつものとちょっと違う!?」

 

「いや、あれは…マックランダーですらねえ。何者なんだ?」

 

「よく気がついたな…コイツはクラヤミンダー、お前達の手には負えないぜ?」

 

「そんなのやってみなきゃ分からねえだろ、行くぞ!」

 

「「「うん(はい)!」」」

 

「「「「プリキュア、ライトアップ!…キラキラ、ドレスチェンジ!YEAH♪」」」」

 

 そして、俺達はプリキュアへと変身していく。今回の敵はいつもと違うだろうが、戦前から勝てないとか言われようが俺達は負けない…その怒りと反骨心がやる気へと変わっていくのだった。

 

「キミとブレイクダンス、ハートの熱気!元気アツアツ、キュアブレイキン!」

 

「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」

 

「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」

 

「キミと踊る、ハートのリズム!心キュンキュン、キュアキュンキュン!」

 

「「「「We are キミとアイドルプリキュア!」」」」

 

 そして、あの後から考えてた名乗りも決めていく。こうして決めるとまるで小さい時に見ていた戦隊ヒーローのようだなと感じる…それをプリキュアになって決めるのは童心に帰ったような気分だ。

 

「メロ…これが、アイドルプリキュア。」

 

「そうプリ、メロロンも応援するプリ!」

 

「頑張れヨイ!」

 

「…」

 

「キュアホープフルは今日も遅れて来るんだな…本当に4人で勝てると思ってるのか?」

 

「キュアホープフル…」

 

 ザックリーにキュアホープフルがいないことを指摘されて俺はまた頭の中が真っ白になる。キュアホープフルがニカ姉だとしたらどうやって来るのだろうか…仕事を抜けてまで?いや、今はラジオの収録中だ。そして、正体を知った上で戦うニカ姉とどう向き合えば良いのだろうか?

 

「ブレイキン、本当に大丈夫?」

 

「ウインク。すまねえ…心配すんな、キュアホープフルなしでも俺達で勝とうぜ!」

 

「うん!」

 

 俺が考え事をしてる時にウインクの言葉でまた我に返る。本当に危ない…このままだったら俺はまともに戦える心境ではなかった。とりあえず、ここら辺で気持ちを切り替えていこう。

 

「クラヤミンダー、アイツらにパワーアップしたところを見せてやれ!」

 

「クラヤミンダー!!」

 

 ザックリーの指示でマックランダーの進化形であろうクラヤミンダーは攻撃を仕掛けてきて俺達はそれを受け止める。しかし、そのパンチの重さがマックランダーの時と全然違う…4人で止めようと思っても止まらない。

 

(何だ、明らかにパワーアップしてやがる!でも、踏ん張らねえと…今までの俺達は全部勝ってきたんだ。絶対負けねえ…)

 

「強い…」

 

「クラヤミンダー!」

 

「「「「…!?」」」」

 

 クラヤミンダーは手を休めることなく空いた手でさらなる攻撃を仕掛ける。ただ、これに関しては何とか息を合わせて回避。このままこっちも反撃をやり返したいところ…

 

「そこだ、やれ!」

 

「クラヤミー!」

 

 さらに、クラヤミンダーは容赦なく缶の形をしたミサイルを自販機の取り口から発射する。次から次への攻撃の切り替えの早さもマックランダーの時から進化してるとは…

 

「はああっ!」

 

「ふんっ!」

 

「はあっ!」

 

 ここはまず前でアイドル、俺、キュンキュンでミサイルを仕留める。しかしながら攻撃が単調なのは変わらないのか?そして、後ろからウインクが勢いをつけて攻撃を仕掛けていく。

 

「はああっ!」

 

「ダー!」

 

「えっ…熱い!」

 

 しかし、クラヤミンダーは別の缶の形をしたミサイルを放ってそれがウインクを掠めて横を通過する…そこからは熱気が出てるのかウインクは『熱い』と思わず反応した。

 

「もうホットドリンクがないと思ったんけ?」

 

「クラヤミー!」

 

 さらにクラヤミンダーは別の缶のミサイルを撃っていく。ザックリーが言うにはこのミサイルはホットドリンク…熱気を発するのも納得だ。何とか避けるもその熱気で近寄れない…

 

「凄い熱気…」

 

「これじゃあ下手に近づけねえな。とりあえず、避け続けて弾切れを狙うぞ…そこを攻撃していくしか方法がねえ。」

 

「分かりました、やりましょう!」

 

「弾切れ狙いか…だったら、その前に仕留めてやるよ!」

 

「クラヤミンダー!」

 

 俺達は立て続けに来るホットドリンクミサイル攻撃をとにかく避ける。しかし、その中の一発はプリルン、メロロン、ヨーヨイ目掛けて飛んでいく…しかも遠くなので間に合ってもギリギリか!?

 

「プリルン、メロロン、ヨーヨイ!」

 

「お、おい!?」

 

 すると、アイドルはこの危機に3匹の妖精のいるところへと向かっていく。いくら危ないとはいえ1人でこれは無茶すぎる…しかし、俺達はその現場に合流できなかった。その中でアイドルは妖精達をかばい倒れ込む…そして、ミサイルは爆発した。

 

「「「アイドル!」」」

 

「「アイドル!」」

 

「…」

 

「3人とも怪我はない?ううっ…」

 

「大丈夫メロ?」

 

「うん…心配しないで。」

 

 アイドルは何とかミサイルは回避して無事なことは無事な模様。しかし、倒れ込んだ時に膝を擦りむいて膝からは血が流れて痛みに悶絶する。ただ、メロロンから大丈夫かと訊かれた時は痛いながらも笑顔で応えた…

 

「馬鹿め、よそ見しやがって!」

 

「「「うわあああっ!」」」

 

 アイドルに集中していたその刹那、後ろを振り向くともうミサイルが目の前まで飛んできていてそれを避けられずに命中してしまう。ミサイルに当たった俺達は吹き飛ばされては地面に叩きつけられた…

 

(くそっ、よそ見してた隙に!)

 

「みんな…!」

 

「「「ぐっ…」」」

 

「よっしゃ〜、全員ボロボロにしてやったぜ〜!クラヤミンダー、プリキュアを一気にやっつけろ〜!!」

 

「そうはさせない!」

 

 ザックリーがとどめを指示しようとしたその時、俺達の向こう側にある1人の女性が立っていた。その人物とは…ラジオの仕事中のはずのニカ姉である。

 

「ニカ…姉。」

 

「キュアブレイキン…いや、蓮!だから言ったでしょ?あの時、プリキュアは辞めなさいって…本当にお姉ちゃんの言うことを聞けないバカ弟なんだから!」

 

「えっ、笑華さんがどうしてブレイキンの正体を?それと、あの発言って笑華さんじゃなくてキュアホープフルがしてたんですよね?どういうこと!?」

 

「…」

 

「今から答えを教えてあげる。とにかく、弟にはこれ以上手出しはさせない…私が相手よ!」

 

 アイドルはニカ姉にキュアホープフルが言ったことをどうして知ってるのかを質問すると、ニカ姉はアイドルハートブローチと虹色の見慣れないプリキュアリボンを懐から出して見せつける。そうか、これが全ての答えなのか…

 

「それは…」

 

「アイドルハートブローチとリボンは4つしかないはず…どうして!?」

 

「待つポプ!ここで変身したら…」

 

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!弟を助けるためなら私は誰の前でも変身する。とにかく、弟を痛めつけたやつとその原因を作ったやつは全員許さない!」

 

「笑華…分かったホプ。」

 

 ニカ姉がアイテムを出すと、ウインクとキュンキュンは驚いてポプは変身を止めようとする。しかし、頑固なニカ姉は止まることはない…彼女は事務所の方針にもたまに噛みつくこともあるのだから。止めることができるのはひま姉ぐらいだろう…そして、ニカ姉は俺たちの前で変身する覚悟を決めるのであった。

 

「プリキュア、ライトアップ!」

 

 ニカ姉がアイドルハートブローチを構えると彼女の衣服が虹色に光るワンピースになった上で裸足になり、虹色のプリキュアリボンを装填して3回ブローチをタップする。

 

「キラキラドレスチェンジ、YEAH♪」

 

 そこからブローチの横のボタンを押すと変身が始まっていく。ツーサイドアップの髪が解けて、髪飾りのリボンが消えると赤色の髪は薄ピンク色へと染まっていって赤のメッシュが入り、目を開けると瞳の色はいつものピンクから水色に変わった。

 

「キミと〜!YEAH!」

 

 ニカ姉がもう1回ボタンを押すとまずは衣装から展開されていき、白ベースで虹色のスカートのドレスが生成される。ニカ姉がこのドレスを着るだけでもどこか神々しいものだ。

 

「一緒に〜!YEAH!」

 

 さらに1回押すと、フラットシューズが生成されてそれを履いていって頭にはティアラが装着され、耳飾りも生成されて変身完了する。そう、ニカ姉はキュアホープフルに変身したのだ…

 

「キミと舞う、ハートの希望!幸せいっぱい、キュアホープフル!」

 

 そして、キュアホープフルに変身したニカ姉は名乗りも決めていく。希望のアイドル、キュアホープフル…何度見ても女神のような雰囲気や見た目であのニカ姉が変身したとは思えない。でも、これが真実なのだ…

 

「「「笑華さんがキュアホープフル!?」」」

 

(やっぱりそうだったか…俺の読みと田中さんの鑑定結果は当たってたんだな。)

 

 アイドル、ウインク、キュンキュンの3人は声を揃えてニカ姉がキュアホープフルであることを驚く。しかし、俺はそんなに驚かなかった…何しろ、そんな予感が前からしてた上に田中さんからの鑑定結果がそう出たのだから。

 

「なるほど…キュアホープフルはキュアブレイキンの姉貴って訳か。ならば、姉弟揃ってやっつけてやる!やれ、クラヤミンダー!!」

 

「クラヤミンダー!」

 

 クラヤミンダーは容赦なくミサイルをこれでもかと言わんばかりに乱れ撃ちする。1人相手にこれは流石に対処できない…そう思われていたが、ホープフルはその動きを見抜いているかのように糸を縫うようなフットワークで避けながら相手に迫る。こんな鋭い動きはいくら変身補正とてニカ姉にできるものなのか?ダンスは上手いが運動は特にできるわけでもないのに。ウチの身体能力要員のキュンキュンよりも身軽だ…

 

「はああっ!」

 

 そして、一気に迫ったホープフルは今まで近寄れなかったクラヤミンダーにパンチを一撃浴びせる。俺達でも攻撃すらままならなかったのを1人でここまでやってしまうとは…この力はニカ姉だけの力じゃない。どこにそんな力があるんだ?同じプリキュアのはずなのにここまでの差がついてることに自分の不甲斐なさを感じ絶望し、そしてあの時俺にプリキュア引退勧告をしたのが仮にも実の姉だということにも絶望した。実の姉に自由を奪われようとは思わなかった…

 

「怯むな、クラヤミンダー!もっとミサイルを撃って圧倒しろ!!」

 

「そうはさせない…ホープフルシュート!」

 

 ホープフルはミサイルを放とうとしたクラヤミンダーの発射口にホープフルシュートを浴びせる。直撃を受けたクラヤミンダーは発射口が壊れたことでミサイルを撃てなくなってしまった…ここまで1人で追い詰めるとか本当に強すぎである。

 

「クラヤミー…」

 

「なっ、ミサイルが撃てないだと!?何やってんだ、ポンコツ自販機!!」

 

「今よ、私が決める!」

 

 クラヤミンダーを(実質)戦闘不能にしたホープフルはそのままライブへと持っていく。相手はマックランダーの比にならないぐらい強いが、1人で圧倒できる彼女なら勝てるだろうとは思っている。肉弾戦での戦闘力が強いのに決め技が弱いなんてことはないだろうし…

 

「クライマックスは私、お聴きなさい!…時には辛く悲しいけど、幸せハッピーになれるはず、だから前を向いて行こう、Let's go!(Let's go!)前へ進んで、All right!(All right!)全て大丈夫、キミはもう大丈夫、進もう今、希望の道へと〜♪…プリキュア・ホープフルメロディーシャワー!」

 

「「キラッキラッタ〜♪」」

 

 そして、ホープフルはライブも決め技もしっかり決めてクラヤミンダーを浄化してしまう。結局は彼女1人で全部片付けて俺達の必要性が全くなかった…しかも、マックランダーよりも強い相手でだ。

 

「クラヤミンダーの力、次こそ見せてやる!」

 

 ザックリーはそれだけを言い残してその場から消え去る。そして、周りの壊された景色は元へと戻っていく…これで万事解決ではあるが、嬉しいとは思わない。悔しいというか色々と腹立たしいのだ…

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

「これで消毒は終わったホプ!後は絆創膏を貼って…」

 

「ありがとう、ホプ。」

 

 それから俺達は変身を解除した後、ホプが膝を擦りむいたうたの傷を消毒してからそこに絆創膏を貼っていく。本当に親切な妖精だな、パートナーのニカ姉とは正反対だ。

 

「あなた達…」

 

「あっ、笑華さん!助けてくれてありがとうございます。まさかあなたがキュアホープフルの正体だなんて思いませんでした…正体が分かったなら話が早いです。これからは一緒に戦いましょう!」

 

「悪いけど、私はあなた達と一緒に戦うつもりはないから…ましてや弟を危険な目に遭わせた人達なら以ての外よ。」

 

 うたはニカ姉と握手をしようとしたが、それを拒否するどころかニカ姉は怒っている…俺を危険な目に遭わせた?何を言ってるんだ、この馬鹿姉貴は!

 

「違います、話を聞いてください!蓮くんは自ら進んでプリキュアになって私達のことを引っ張っているんです。笑華さんはこれまでの様子を見てたから分かるはずですよ?」

 

「そうです、何も知らないで蓮先輩のことを語らないでください!笑華さんは蓮先輩のお姉さんでしょう?どうして分かろうとしないんですか!」

 

 ななとこころは間違ったことを言っているニカ姉を説得しようと前に出る。ここまで俺のために強く言える仲間を持てた俺は幸せ者だ…しかも相手が日本を代表するアイドルグループの人気メンバーであるニカ姉だとしても屈しないところが頼もしい。ここまでの大物に口を出せるななとこころはプリキュアでの活動を通してハートが強くなったし、何より俺を信頼している。

 

「言いたいことはそれだけ?とにかく、あんた達はもう蓮と関わらないで頂戴。私は弟を危険な目に遭わせたことを絶対に許さない…」

 

 しかし、ニカ姉は聞く耳を持つことなく3人を睨みつける。その目は冷酷で怒りの感情があって俺を守りたい気持ちはあるだろうが、ここまで仲間が好き勝手に言われるのを黙っているわけにはいかない。

 

「ニカ姉、何を勝手なことを…!」

 

「あんたもあんたよ。今までは友達ができて幸せそうにしてたから黙認していたけど、まさかプリキュアになって危険なことをしてたなんてね…とにかく、アイドルハートブローチとプリキュアリボンを渡しなさい。もうあんたには不要よ、蓮に危害を及ぼす友達も道具も。」

 

「違う…うたとななとこころは俺を変えてくれた最高の仲間だし、俺のアイドルハートブローチとプリキュアリボンはその思い出と決意の塊だ!誰にも俺の邪魔はさせない!!」

 

「「「蓮(くん)(先輩)…」」」

 

「何を言ってるのかしら?笑わせてくれるわね…私はあんたを守るためにプリキュアになったの。蓮が二度と危険な目に遭わないように…でも、あんたやその取り巻きはそれでも戦い続けている。どうしてかしら?」

 

「ヨーヨイから託されたんだよ。キラキランドを救ってくれって…それに、一緒に変身したうたを助けたいとも思ったんだ。うただけじゃねえ、ななやこころも助けたいと思ったし…何よりもこいつらといると楽しいんだ。そんな日々を守りたいのが俺の戦う理由…これでも分からねえか?」

 

「分からないわね。とにかく、こんなやつらと仲良くするのは毒よ…家に帰って私が洗脳を解いてあげる。ほら、行くわよ?」

 

 ニカ姉は俺の手を引いて家に帰ろうとする。しかし、俺はその手を振り払う…今まではふざけ半分で反抗的な態度を取ってきたが、今回ばかりはガチで反抗した。

 

「何よ、その態度…私に逆らおうって言うの?」

 

「ああ!どうしてニカ姉は俺の邪魔ばかりするんだよ…俺の何もかも。家族だったら応援するものだろ?」

 

「家族だからこそ守りたいと思ってる。蓮が戦わなくても良いように、傷つかなくても良いように…私は戦ってるの。私は何度も見てきたわ、あんたが傷だらけになって戦ってるところを…それに導いている悪い仲間がいるところを!だから、全て排除するの…だから、お姉ちゃんの言うことは聞きなさい?」

 

「余計なことをしてんじゃねえよ!大体てめえは何様のつもりだ!?親でもねえのに偉そうにすんなよ!これよりも前にも俺のことをいじめたり、助けなかったり…お前なんか姉でも何でもねえ、俺の姉はひま姉だけだ!」

 

「…!」

 

 その刹那、俺はニカ姉から思いっきりビンタを食らってしまう。それで俺の中にあった僅かな希望と消えてしまった…こいつは俺の中では姉ではなく他人だ。俺の気持ちなんか理解せずに自由ばっかり奪い困ってても見て見ぬふりをする…ただのクソ野郎だ。しかし、俺を殴った後のニカ姉は悲しそうな表情をしていた…でも、もう関係ない。もうこの女は俺の姉ではなくなったから…

 

「ああ、そうか…それが答えかよ!もうてめえの顔なんか見たくねえ!!」

 

「蓮!」

 

「蓮くん!?」

 

「蓮先輩…!」

 

「おい、待てヨイ!」

 

「…」

 

 俺はニカ姉を押しのけて自宅へ向かって走るのであった…うた達は呼び止めようとしたが、肝心のニカ姉は何も言わず。そうか、そういうことなんだな。ニカ姉はやっぱり俺のことが嫌いだったんだ…それがよく分かった瞬間である。家族だからと期待してた俺が馬鹿だったよ…

 

side out

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 その頃、チョッキリ団のアジトには出撃したザックリーが帰還する。折角新しい力を得たにも関わらずに負けてしまうという結果になってしまい、チョッキリーヌやらスパットから怒られるのではという不安が彼の中にあった。

 

「ただいま戻りました…」

 

「おかえり。まさか、その様子だと負けたようだね?」

 

「申し訳ないっす…あと一歩まで追いこんだんすけど、キュアホープフルが現れてから1人にやられました。」

 

「何だい、情けない…ダークイーネ様が与えてくださった力を活かせてないじゃないか。」

 

「いえ、今回ばかりは仕方ないですよ…チョッキリーヌさん。」

 

 すると、またどこからともなくスパットが現れてザックリーを擁護する。本当にスパットという男はどこから現れるか分からず掴みどころがない。

 

「スパット様…でも、ザックリーはキュアホープフル1人に負けたんですよ!?何が仕方ないのでしょうか?」

 

「そのキュアホープフルですよ。彼女は1人でもクラヤミンダーを倒せる力はあるんです…まあ、彼女が来た時点では負けるでしょうね。」

 

「そうだとすれば、勝ち筋は一見すればありませぬぞ…何か策はあるのですかな?」

 

「カッティーさん、良い質問ですね…安心してください。私の総合的な分析によればキュアホープフルに勝てる術はあります…なので、明日は私に任せていただけますか?ちょうど明日が勝てる最高の条件が揃った日なので。」

 

「どういうことっすか?スパット様、教えてくださいよ。」

 

「ザックリーさん、それは自分でお考えなさい。今日知った情報を紐解けば全てが分かるはずです…あなたは今日、何を知ることができましたか?」

 

「えっと、キュアホープフルがキュアブレイキンの姉貴であることっすかね…」

 

「そう、キュアホープフル…朱藤笑華は弟の朱藤蓮のために戦っているのは読めています。そんな彼女は明日番組収録の仕事があり、弟の蓮や他のプリキュアは学校がある…そうなると、蓮達は学校を抜け出せず笑華だけが1人で戦う。そこに重大な弱点を見つけたんですよ…そこを活かせばキュアホープフルには勝てるというのが私の勝ち筋です。」

 

「流石はスパット様!それで、私達にその弱点は教えてくださらないのでしょうか?」

 

「それは不要です。その前に私がキュアホープフルを倒しますから…あなた達には留守番を任せます。頼みましたよ、チョッキリ団の皆さん?」

 

「御意!」

 

「「Yes…じゃなかった、御意!」」

 

 そう言ってスパットはダーツの矢を持ってからダーツエリアの方に移動してダーツを嗜んでいく。スパットにはもう勝利の筋が見えて余裕がある…果たして、彼が仕掛ける作戦とは?キュアホープフルの致命的な弱点とは?

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

side蓮

 

「それじゃあ今日のマイクラ配信はここまで。次回は明日の21時から雑談配信をするから、また僕のチャンネルで会おうね!それじゃあ、おつエレン〜♪」

 

 家に帰って部屋に籠った俺は今日は配信休みの予定ではあったが、気分転換も兼ねてゲリラでMinecraftの配信をスパチャ読みも含めて3時間やった。こうやって落ち込んでるところをなるべく出さないように平然を振る舞うも心は依然としてモヤモヤが残る…どうしてもニカ姉のことを忘れられない。あれだけ嫌な存在でもう我慢も限界なのに…

 

「どうだ、気分は晴れたかヨイ?」

 

「全然。本当にどうしたんだ、俺…ニカ姉は前から嫌いだったはずなのに、心が苦しい。」

 

「まあ…蓮の家庭がどうか俺には詳しく分からねえけど、それだけお前が家族のことを大事にしてるって証だヨイ。何も変なことじゃねえヨイ…」

 

「俺が家族、ニカ姉を…」

 

 ヨーヨイから言われて家族の大切さを改めて感じていると、スマホから着信音が鳴る。相手はうた…そういえば、あれからメロロンはどうなっていたのかも気になるところだ。それに、普段は姉の立場にいる彼女ならニカ姉の気持ちも分かるはずだろう…

 

「うたか…」

 

『ごめんね、配信終わってすぐに…蓮のことが心配ですぐに話したかったけど、配信をしてたから観ながら待ってたんだ。今、大丈夫?』

 

「時間的には大丈夫だよ。それと、お前らには見苦しいところを見せてごめんな…メロロンもいるというのにいざこざに巻き込んで。」

 

『蓮は気にしないで。笑華さんも笑華さんで蓮のことが心配だったからこその行動だと思うから…キュアホープフルになったことやプリキュアを辞めろって言ったのも。』

 

「そういうものなのか?じゃあ、もしもはもりちゃんがアイドルプリキュアの一員だとしたらお前はどんな行動をするんだ?」

 

『はもりが?もしかしたら、私も笑華さんと同じ気持ちだったかも…はもりが危険なことをしてたらお姉ちゃんとして心配になるし、私もはもりに怒ってたと思う。だから、笑華さんの気持ちは同じお姉ちゃんの立場として凄く分かるんだ…』

 

「じゃあ、お前が俺の姉ちゃんだったらどう仲直りするのか?それも教えてほしい…俺、ニカ姉と仲直りしたいんだ。」

 

『うーん、私だったらとにかく蓮と話し合って仲直りするかな?笑華さんじゃないからあくまでも自分の考えだけど、とにかく笑華さんのことを信じてあげて?笑華さんはあなたのことを嫌いじゃないと思うから。』

 

「そうか。ありがとな…それと最後に、メロロンはこれからどう過ごすんだ?」

 

『メロロンは『ねえたまとにいたまと一緒にいたいメロ』って言ってたから今日は私、明日は蓮って感じで交互に預かろうと決めたんだけど…どうかな?』

 

「俺がメロロンを…ああ、ヨーヨイと一緒でアイツが喜ぶなら1匹増えようが問題ねえよ。とりあえず、明日はちゃんと学校に行くから安心してくれ。」

 

『うん。それじゃあ、また明日ね…おやすみ。』

 

「おやすみ、うた。」

 

 そして、うたはおやすみと言い残して通話を切って俺は通話内容を振り返りつつ今後どうするかを考える。とりあえず、ニカ姉とどう仲直りしようか…そこはとにかく悩ましいものだ。

 

『蓮ちゃん、入るよ?』

 

 そんな考え事をしてると、部屋に夜飯を持ってきたひま姉が入ってくる。ヨーヨイは咄嗟にぬいぐるみのふりをして俺は何事もなかったかのように振る舞う。

 

「ひま姉…ごめんな、わざわざ夜飯を運んで来てもらって。」

 

「別に大丈夫だよ。それよりも笑華ちゃんと喧嘩したってね…笑華ちゃん、凄く落ち込んでたよ?『蓮に嫌われたかも』って。」

 

「そうか。なあ、ひま姉…ニカ姉ってどうして俺に厳しいんだ?意地悪したり、俺を助けなかったりするけど…」

 

「そんなに気になるんだね。じゃあ、夜ご飯を食べたら私の部屋に来て?そこで教えてあげる。笑華ちゃんが蓮ちゃんのことをどう思ってるのかを…」

 

「ニカ姉が?分かった。飯食うから待っててくれ。」

 

「うん。待ってるね?」

 

 そう言ってニカ姉は部屋を後にして、俺は夜飯を食べるのであった。ニカ姉がどう思っているのかをひま姉が知ってるのか…そうだとしたら俺は是非とも聞いてみたい。とにかく、今は飯を食べるのであった…




いかがでしたか?やはり、キュアホープフルの正体は笑華でしたね。田中さんの鑑定も蓮の予感も的中していましたが、その中で認識のズレや気持ちの前からあったすれ違いが大きくなって仲違い…これで姉弟の間に溝ができてしまいました。これらの流れはもう皆さん察しているかと思いますが、わんぷりのユキとまゆちゃんのすれ違いからの仲違いと似ています。実はそこは意識して書きましたね…お互いの気持ちがすれ違ってしまうもその流れからまゆちゃんはキュアリリアンに覚醒してユキは仲間になれたのです。(まあ、そこから打ち解けるまでは時間かかりましたが…)

こっちの方も蓮と笑華が仲直りできるように努力しますよ。そして、スパットが見抜いたキュアホープフルの致命的な弱点とは?そこも明かされるのでどうぞお楽しみに!

そんな次回はもう流れ的に分かるのですが、オリジナル回をお届けします。原作の流れからすれば次は球技大会ですけど、それどころではないでしょう…今回のを解決させてから行きたいと思うので、13話分が待ち遠しい方はもうしばしお待ちください。オリジナル回なのでブーストかけて執筆しますね!

それでも待ってくださる方は感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをよろしくお願いいたします。それでは!
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