キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達-   作:寿垣遥生

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遥生です。またまた間隔開きましたかね?これでも頑張った方ですけど忙しかったり寝落ちたりで思ったほど進んでないような気もしますね…でも、進む時は進んでるのでここから巻き返して原作の今になるべく遅れを取らないようには努力しています。今回からはまた原作に戻るのでU-NEXTあれば巻き返せるでしょう!

さて、今回はやっと球技大会の回に入ります。キュアホープフルこと笑華も仲間になり、どんな感じの話が繰り広げられるのか…原作は段々とメロロンの登場から重くなりつつありますけども、今はもうちょっとコメディー満載だったこれまでが嘘のように一撃の重みが出てる感じですよね。プリルン、どうにかならんか…

そんなこんなでまた後書きでお会いしましょう!


#31 恋も球技大会も激アツ!

side蓮

 

 ニカ姉がアイドルプリキュアの仲間になってから数日経った日の朝、俺達は今日もまた学校への道のりを一緒に登校する。ただ、ニカ姉は一緒ではない…まあ、俺達の中学校と彼女の通う高校は反対方向だからな。

 

「うたちゃんは最近、目覚めが前よりも良いよね。何か秘訣でもあるの?」

 

「うん!プリルンとメロロンの応援のおかげで起きれてるんだ。いつもありがとう♪」

 

「応援大好きプリ!」

 

「…メロロンはねえたまが応援してたからしただけメロ。」

 

 ななにここ最近の早起きの秘訣を訊かれたうたはプリルンとメロロンのおかげだと言って感謝する。応援か…俺もいつか結婚して一緒に住むとなったら応援して起こしてあげたいところだ。これは参考になったぜ!

 

「応援にはキラキライトは欠かせません!」

 

「応援されると不思議と勇気が出るもんな…おっ、あれはわかばじゃねえか?」

 

「わかば〜!」

 

 俺達が話をしていると同じクラスで友達の1人であるわかばが何かの様子を見てソワソワしている。うたが大きな声で呼びかけても反応がない…何故かと思ってその先を見つめると、何やら女子の黄色い声援が飛び交う…何があるのだろうか?

 

「あれは、確かバレー部男子のエースのえっと…」

 

「翔太先輩だ。」

 

 わかばの視線の先の盛り上がりを見ている中でバレー部男子のエースの名前が出てこそうで出てこない感じになっていると、背後から同じクラスのバレー部所属である坊主頭の関田勘介(せきたかんすけ)が名前を教えてくれる。

 

「「関田くん。」」

 

「関田、いきなり背後から驚かすなよ。」

 

「いや、お前が名前を忘れてたからフォローしただけだ。翔太先輩はウチのバレー部男子のエースで校内で1番人気の男子さ。モテモテ気取りをしてるお前の何倍も女子から憧れられている…俺はセッターとして翔太先輩を見ているが、花形のオポジットをやってるだけあって人気は半端ない。」

 

「(モテモテ気取りって…)オポジットはまあバレーボールの中でも攻め特化ポジションだからな…それにあのかっこよさならみんな惹かれるのも無理ねえか。」

 

「かっこよさだけじゃない。彼のバレーに対する真摯な姿勢もモテる秘訣だ…朱藤のように女遊びばかりしてるやつとは違うんだよ。」

 

「何を…!」

 

「まあ、悔しかったら今度の球技大会でバレーを選んで翔太先輩に勝つことだな。俺もバックアップはなるべくしてやるから…それじゃあお先に。」

 

 関田は俺に嫌味を言い残して先に校門を通った。本当にコイツは俺のことをいつもバカにしてくる…自分は女遊びを絶ってバレーボールに打ち込んでることを威張って遊んでるやつをバカにする努力至上主義者だ。いくら実力もあるとはいえ、マジでムカつく…

 

「ちくしょう、あの野郎…」

 

「蓮くん、落ち着いて!それにしても、わかばちゃんが何だか可愛くなってる…」

 

「心キュンキュンしてますよね!」

 

 俺が怒りに身を震わせているとななは落ち着かせる。そして、視線を移してわかばの方を見ると彼女は恋する乙女のように翔太先輩に見とれている様子だった…確か、男女は違えど同じバレー部として彼のプレーとかの振る舞いはずっと間近で見てるんだよな。それなら関田の話からすれば惚れることだろう…スポーツ少女を雌の顔にする翔太先輩はかっこいいだけじゃなくて強いんだろうと想像できる。

 

「心、キュンキュン?」

 

「それって…」

 

「恋ってやつだろうな。」

 

「ですね!」

 

「恋?」

 

 ななとこころがわかばの様子を見て盛り上がっていると、うたは首を傾げて何が何なのかサッパリという感じになる。うたには恋がまだ分からないのか。そうとなると、俺への意識も…ちょっと複雑な心境だ。俺がどれだけうたを好きでいても恋を分からない状態なのが何とも言えない…

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 それからホームルームが終わって1時間目の学活は関田も言っていたこの先に控える球技大会の参加種目決めである。球技大会は各種目、各クラスに分かれて争われるものだ…種目としてはバスケットボール、バレーボール、ドッジボールと分かれていて、それぞれができそうな種目を選んでいく。もちろん、俺が選んだのはバレーボール…関田の挑発に乗らせてもらった。

 

「バレーボールチーム集合!」

 

「うた、ななちゃん、るか、みこと、みお…よろしくね!」

 

「バレー部のわかばがいて心強い!」

 

 うたをキャプテンとしたバレーチーム女子は何やら楽しそうな雰囲気だ。わかばはうたからの話を聞いた限りは上級生を差し置いて女子バレー部のエースと言われていて、そんな彼女がいるのは頼もしい…うたとななもプリキュアとしての戦いを通して身体能力は上がってるだろうから優勝最有力だろうとは思う。

 

「おい、朱藤…女子の方ばかり見るな。本当に女誑しのお前には呆れるよ…」

 

「そうだそうだ、お前は咲良さんばっか見すぎなんだよ。ミーティングぐらい参加しろっての!」

 

「富士川、お前も人のこと言えないだろ…本当に女遊びをするのにろくなのはいないな。」

 

「関田、てめえ…バレー部の頭脳だからといって調子乗んじゃねえぞ?」

 

 一方で男子のミーティングに関してはもうグダグダだ。関田は俺に注意をするのは分かるも、便乗した最初に俺がトラブルを起こした相手(3話参照)であるチャラ男の富士川慎吾(ふじかわしんご)にまたもや嫌味を放ちそれで喧嘩になる…本当に俺の身の回りの男子には厄介者ばかりしかいない。

 

「まあまあ勘介も富士川くんも落ち着こうよ。戦う相手はチーム内じゃない、この先に控える相手だ…冷静になろう。」

 

「分かったよ…西田のおかげで命拾いしたな、感謝しろよ?」

 

「富士川こそ…」

 

 しかし、ここは生徒会役員もしている西田健人(にしだけんと)がこの険悪なムードを落ち着かせる。この西田は成績優秀スポーツ万能の次期生徒会長候補で本職はテニス部であるが、テニス以外のどのスポーツをやらせても天才で学校全体としては翔太先輩の次に女子人気の高い男だ。(ただ、巷の噂では俺がその次にいるとか何とか…)

 

「とりあえず、勘介…練習としてはどうしていきたいと思う?」

 

「そうだな。男女共に能力を向上しないと優勝は望めない…だから、明日からの球技大会の練習時間に関しては男女合同で行う。わかばはそれで良いか?」

 

「…」

 

 関田はわかばに練習メニューについての確認をするも、わかばは何か考え事をしてるのか抜け殻のようになる。顔は赤くてその表情は翔太先輩を見ていた時のと同じだった…まさか、翔太先輩のことを考えてるのではなかろうか?

 

「わかば?」

 

「あっ、ごめん…明日からの練習は合同でやるんだよね?大丈夫だよ。一緒に頑張ろうね!」

 

 わかばはハッとして我に返り、関田からの問いかけに答える。どうやら男女合同での練習は決定になったもののわかばがどうも上の空で気がかりだ…女子チームの優勝に向けてのキープレイヤーがこの調子で大丈夫なのかと不安になる。

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 その日の放課後、俺達はいつものようにうたの自宅でもあるグリッターに集合して話をしている(ニカ姉は別の用事があり今日は不在←仲間になってからは仕事がない限り学校終わりに合流していた)のだが…うたは今日のことを受けてある質問を投げかけてきた。

 

「ななちゃんとこころと蓮は恋したことある?」

 

「ええっ、私は別に…ねえ、こころちゃん?」

 

「私も…はい。」

 

「俺は…」

 

 うたから質問された俺達は動揺して答えに詰まるというかはぐらかしてしまう。俺に関してはここでうたに恋してるなんて答えられないから動揺したけど、何故にななとこころも動揺する?まあ、ななに関しては前に俺に恋してるんじゃないのかという場面が見られたからそれなんじゃないかと思うが…

 

「うた先輩はどうなんですか?」

 

「したことはない…けど、私にはこれがある!」

 

「少女漫画?」

 

「うん、絵真さんの♪」

 

 こころが逆に質問を返すと、うたは1冊の本を取り出す。その本とは初めて変身した時に俺達が助けた小宮絵真先生が描いた漫画である『きらりハート』という作品だ。うたは少女漫画も好きなのか…俺はまたうたの新たな一面を知ることができた。

 

「これが恋だよ!」

 

「「きゃあああああっ♪」」

 

「…」

 

 そんなこんなで俺達は小宮先生の作品の告白シーンを読んでいくも女子陣はもう大興奮。こういう系は俺も女優をやってるひま姉の縁もあってか出演している恋愛ドラマは数多く見ているものの今まではひま姉の演技しか見てなかった中で今の俺は声には出さないが、心の中でこういう美しい恋への憧れを抱くようになった。シチュエーションは違えどもいつかうたとこうなりたいな。この漫画のように女子…うたから告白されたいものだ。

 

「うたさん、お店が混んできたのでお手伝いお願いします。それと、蓮さんのことを呼んでいるお客さんもいるので蓮さんもお願いできますか?」

 

「はーい!」

 

「俺もっすか?了解です。」

 

 俺とうたは田中さんに呼ばれてお店の手伝いをすることに…俺を呼んでるお客さん?一体誰なのだろうか…恐らく主は俺がここで手伝いをしてることを知ってる人間。とりあえず、一緒にその現場へと向かうことにした。

 

「ハーブティー、お待たせしました。」

 

「サンキュー。」

 

「あの…俺を呼んだのはあなたで。何の御用でしょうか?」

 

「そんな畏まらなくて大丈夫だよ。俺の声とかを忘れたのかい?」

 

「「カイトさん!」」

 

 すると、客の男性は俺達の方を向いてから眼鏡を少し下にずらす…この整いすぎた顔つきに爽やかな声、響カイトさんだ。まさか、俺を呼んだのは彼だったのか…そんなことを思ってると高校の制服姿のニカ姉もこの場に合流する。

 

「ごめん、カイトくん!ちょっとお手洗い長くなっちゃって…って、どうして蓮とうたがいるの?」

 

「私は田中さんからお手伝いを頼まれて蓮もカイトさんに呼ばれて…笑華ちゃんこそ、どうしてカイトさんと一緒にいるの?」

 

「私は学校帰りにカイトくんと偶然会ってグリッターに向かう道中だったから折角だしって感じで久しぶりにお話ししてたって感じね。それで、カイトくん…うたはともかくとしてどうして弟を呼ぶの?」

 

「ごめんね…ちょっと蓮くんやみんなの話し声が聞こえちゃって。恋がどうのこうのって盛り上がってたし、店員さんに頼んで呼んでもらったんだ。」

 

「そうなのね…」

 

 カイトさんは俺が来て不満そうな表情を浮かべるニカ姉に事情を説明する。2人きりのムードを壊してしまったことは申し訳ないかもしれないけど、そこまで嫌な顔を弟の前ですんなよ…って言いたい。

 

「ねえ、笑華ちゃんは恋をしたことはあるの?」

 

「私…!?したことないとしか言えないでしょ。アイドルというのは恋愛禁止の職業だし、相手がいたとしても記者がどこにいるか分からないんだから。」

 

「その相手ってもしかして…」

 

「うた!」

 

 うたがニカ姉に対して恋してる相手がカイトさんかどうかを訊ねかけようとした時、俺はそれを制止させる。こればかりは流石にライン越えだ…随分前にもこれは問題を呼んで物議を醸したからな。お互いに売れ出してきたタイミングで週刊文秋からカイトさんとニカ姉がプライベートで出かけてるところをすっぱ抜かれて『朱藤笑華×響カイト、秘密のデート』という見出しをつけられ報道されたことがあり、それで炎上したことがあるのだ…しかもその記事を書いたのがよりにもよって出間で執拗に取材もされニカ姉は炎上もあり疲弊していたもののカイトさんが弟…すなわち俺へのプレゼント選びのために男で同期の親友であるカイトさんの意見も聞きたいとのことで一緒に買い物に行ってたという事実を話して炎上がやっと冷めたのだ。現にカイトさんとニカ姉はそういう関係じゃなくてお互いに同期で親友と公言してるし、本当にうたはとんでもないことをやりかけたものだ…

 

「蓮、私…何かまずいことを言った?」

 

「言いかけてたぞ?ニカ姉とカイトさんはそういう仲じゃねえから!すみませんね、カイトさん…」

 

「ううん、気にしないで。それで、笑華ちゃんの恋バナとか俺は聞いてみたいな…」

 

「うーん、でも…今は恋をする余裕がないかも?仕事も大変だし、プライベートはあっても家族との時間が大事だし。そう言うカイトくんはどうなの?芸能活動休止中だし彼女とかできたりとかしてない?」

 

「ふふっ、内緒♪」

 

「はうあっ…出た、レジェンドアイドルスマイル!」

 

 カイトさんがニカ姉からの質問に笑顔で答えるとその眩しさにうたが撃ち抜かれる。『内緒』の一言の一撃が何よりも強烈で赤〇秀一の『了解』並の破壊力だ。

 

(カイトさんの笑顔、やっぱすげーな。ますますあなたに憧れますよ…俺もこんな感じでうたのハートを撃ち抜きたいぜ!)

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 翌日の放課後、俺達バレーボールチームは関田の宣言通りに男女合同で練習をすることに…ちなみにテニス部兼生徒会役員の西田は今日は生徒会の話し合いもテニス部の練習もないので練習に合流していて、今は実戦形式の練習が行われている。

 

「サーブ行くぞ!」

 

 関田は助走をつけて強烈なサーブを打つ。そのボールは女子が打つには到底無理な勢いでうたの方へと飛んでいくが、これは流石に難しすぎるだろ…

 

「うわっ!?」

 

「はい!ううっ…」

 

「私が!」

 

 うたが上げてなながセッターとしてトスを上げようとするもそのボールは誰にも届かないところへと飛んでいく…うたがバランスを崩した時点でリズムが乱れてしまっていた。それをわかばが追いかけてボールを拾いに行く感じとなる。

 

「あっ、翔太先輩!」

 

 すると、そのボールを昨日わかばが見とれていた翔太先輩が拾う。これにわかばは少し嬉しさやら恥ずかしさやらが出たような反応をする。

 

「行くぞ!」

 

 ボールを拾った翔太先輩はすぐさまわかばに転がってきたボールを投げ返す。こういうシーンは恋愛ドラマとか映画で何度も見てるとはいえ、青春だと感じてしまう。

 

「…ありがとうございます。」

 

「頑張れよ!」

 

 翔太先輩はそれだけ言い残して黄色い歓声に包まれた人混みの中へと消えていく。この人のカリスマ性といい人の良さといいかっこよさといい…カイトさんに負けず劣らずの王子様だ。

 

「わかば、やっぱ翔太先輩に恋しちゃってる?」

 

「ええっ!?」

 

「かっこいいもんね♪」

 

「うんうん…」

 

「お前ら、何やってんだ!早く練習に戻れ!!」

 

 るかとみことが顔を赤くしてるわかばと話してると、関田が声を荒らげて練習に戻るように促す。本当にこいつは空気が読めないやつだ…これは部活じゃないのだから大目に見てやっても良いはずなのだが。

 

「関田、球を拾いに行ったんだからそのロスも考慮しろよ。そもそも何お前は本気で打ってるんだ?女子にこんなの打てるわけねえだろ!」

 

「素人の女誑しは黙ってろ!そもそも俺のサーブを打ち返せなかった咲良と蒼風が悪いんだ。それを擁護するとか本当に救いがいのないやつだな、朱藤は。」

 

「何だと?打てなかったうたとななを悪く言う前に自分がしたことを考えろよ!」

 

「朱藤くん、勘介…落ち着くんだ!仲間割れはやめろ!!」

 

「そうだよ、今のは誰も悪くないから!勘ちゃんも蓮くんも冷静に…」

 

 俺と関田が取っ組み合いの乱闘を始めようとすると、西田とわかばが俺と関田の間に割って入る。俺はまたやりかけてしまった、みんなの前で二度も醜態を晒してしまうとは…いくらうたとななやみんなを悪く言われたとはいえ、カッとなってしまったのはまずかった。

 

「みんな、一旦休憩にしよう。勘ちゃん…ちょっと体育倉庫に来てくれる?」

 

「分かったよ…」

 

 わかばは関田を連れて体育倉庫の奥へと消えていく。しかし、関田は無抵抗でわかばの言うことに従った。さっきまで怒り狂ってたのが嘘みたいである…

 

「蓮…ごめんね、私とななちゃんがレシーブに失敗したからこんなことに。」

 

「うた達は悪くねえよ。俺もごめんな…お前らに見苦しいところを見せちまって。」

 

「蓮くんは気にしないで…それにしても、関田くんとわかばちゃんってどういう関係なんだろう?関田くんってわかばちゃんと西田くんだけは下の名前で呼んで親しげに話してるけど…」

 

「勘介とわかばちゃんは幼稚園時代からの幼馴染なんだよ。それも年中からの古い付き合いさ…」

 

 なながわかばと関田の関係を疑問に思うと、それに西田が答える。幼馴染か…そういえば、関田はわかばに対しては俺達とは違う態度で接していたから何かあるなとは思っていた。そういうことなんだな…

 

「どうしてそれを西田くんが知ってるの?」

 

「僕は小3から勘介とわかばちゃんと一緒のクラスでね…一応あの2人の幼馴染って感じかな?それで、ここだけの話だけど勘介はわかばちゃんのことが好きなんだよ。」

 

「マジか…でも、わかばは翔太先輩に恋してるんだろ?ややこしすぎるぞ…」

 

「それなんだよね。実は僕、お互いの恋愛相談を聞いてるけど…わかばちゃんがどうしても譲れなくて。翔太先輩、実は今週限りで転校するんだ…それで、気持ちをどうしても伝えたいって。ただ、わかばちゃんは勘介が恋してることを知らずに告白したいと宣言したものだからちょっと一歩引き気味で。」

 

「そうなんだ、わかばのことも応援したいけど、関田くんのことも応援したい…悩む。」

 

「とりあえず、このことは俺に任せてくれ。」

 

「蓮くん、大丈夫?また喧嘩とかになったりしたら…」

 

「俺はもう冷静だ。それに、あいつが負けず嫌いな性格なのは練習の中で分かってる…でも、わかばとのことは負けっぱなしではいさせられねえからな。ここは男同士で拳じゃなくて話してぶつかるのが1番だ。」

 

「分かった。朱藤くん、頼んだよ…」

 

「ああ!」

 

 こうして俺は西田から話を聞いた上で部活の後に関田と口のタイマンを張ることにした。とにかく、俺がやるべきことは対決よりも解決…どこぞの政党と同じである。関田のモヤモヤは解決しねえとな!

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 それから練習も部活も終わり、俺は関田が出てくるのを体育館の出入口前で待つ。あの喧嘩をした後だから何を言われるかは分からないが、恐れていても話は進まない…ここはもう覚悟を決めるのみだ。

 

「蓮、お前…本当に大丈夫なのかヨイ?」

 

「心配すんな、俺はもう喧嘩をする気はねえよ。あの時はお互いピリピリしてたけどお互い冷静なら分かってくれるはず…ってか、今回出番がなさそうだと危機感感じて別に出なくても良いからな?ヨーヨイいなくても話は回るし…」

 

「バカ、メタい話をするんじゃねえヨイ!この作品の裏事情丸出しじゃねえか!?」

 

「にいたま達、変なことを言ってるメロ…」

 

「何を騒いでるんだ?」

 

 俺とヨーヨイが騒いでいると、部活も終えて制服に着替えた関田が体育館から出てきた。危ねぇな、マジで…妖精の存在とかバレたらもう大事件なのに。寿命が今ので5年縮んだ…

 

「お、おう…関田か。別に何でもねえよ!?」

 

「変だな…朱藤と誰かが騒ぐ声が聞こえたんだが。それで、お前は体育館の前で何をしてたんだ?お前は帰宅部だろ…」

 

「いや、関田と話したいことがあって待ってたんだよ。一緒に帰らねえか?」

 

「お前とか。まあ、断ったとしてもしつこいんだろう?好きにしろ…」

 

「すまねえな。」

 

 こうして俺は関田と一緒に帰るという第1段階を突破することにまず成功した。次は本題に持ち込めるかどうか…そのタイミングを伺いながら一緒に帰り道を歩いていく。

 

「関田、あの時はごめん…俺もついカッとなって冷静さを失ってた。負けず嫌いのお前だからピリピリしてたんだよな…分かってたけど、友達を悪く言われたのが腹立って。」

 

「俺も悪かったよ。お前の言う通りにどうしても負けたくないという気持ちが前に出過ぎて咲良と蒼風には酷いことをしたし、酷いことも言ってしまった。本気でサーブを打つなんて本当にバカだよ…わかばにも言われたさ、『うたとななちゃんは初心者なんだからそのサーブはいきなり取れない』って。俺も加減を見誤ってたよ…あと、みんなに優しくして気遣いのできるお前に女誑しとかも言ってすまない。」

 

 俺と関田はお互いにまずはあの時の乱闘に至った出来事を謝る。関田は案外自分の過ちを素直に謝ることができるんだな…そこはとにかく感心できることで男らしい。頭を丸めてバレーボールに命を懸けてるだけあって人間がまっすぐだ…

 

「気にすんなって。負けず嫌いとして負けられないもんな…わかばに自分の気持ちを伝えたいし。」

 

「なっ!?お前、何を言って…!」

 

「西田がベラベラ話してくれたよ…お前は幼馴染のわかばに恋をしていて球技大会で優勝したら告白するつもりだった。しかし、わかばは翔太先輩が好きでその気持ちを転校する前に伝えようとしている…それで、遠慮していたってな。」

 

「健人のやつ、内緒にしろって言ったはずなんだが…」

 

 西田から聞いた相談した内容を俺が話すと、関田はベラベラ話した西田に怒りの矛先を向けて唇を噛みしめる。あの後も西田は球技大会で優勝したら関田がわかばに告白するつもりだったことも教えてくれた…しかし、関田もまさか幼馴染の友人である俺にこういうことを知られるとは想定外だっただろうな。

 

「関田…お前、翔太先輩に負けたままで良いのか?」

 

「分かってるよ、でも…わかばは迷いのない表情で翔太先輩に告白すると俺に宣言した。そんな中で俺はどうすれば良いんだ?もう応援するしかないだろ…長年一緒にいても俺なんか眼中になかった。もうわかばの恋を応援するしかないんだよ…たとえ翔太先輩が転校したとしても遠距離恋愛をするつもりでいる。もう手遅れなんだ…」

 

「諦めんなよ!お前、負けず嫌いなんだろ?だったら、恋には僅かな希望を持って最後まで戦えよ!俺に対して見せた気迫はどうした…だったら、球技大会で優勝してかっこいいところを見せてアピールしようじゃねえか!翔太先輩との結果はどうなるかは分からない…でも、チャンスがあるならそれを活かそうぜ?だから、一緒に優勝しよう!」

 

「朱藤…俺、もう1回戦ってみるよ。わかばの告白が成功するかは分からないが、優勝してチャンスがあるなら気持ちを伝えてみせる…ありがとう。」

 

「良いってことよ、俺もうたに恋をしてるからな。恋する男同士、一緒に戦おうじゃねえか…なあ、勘介?」

 

「かん…すけ?ああ…共に戦おう、蓮。明日からはよりハードに練習していくから覚悟しとけよ?」

 

「もちろんだ…とりあえず、今はお互いの恋する女について語り合おうじゃねえか。」

 

「俺はわかばについてお前にとっての咲良の何倍も語れるぞ?覚悟しとけよな?」

 

 それから俺達は家までの道中でお互いの好きな女のことを語り合う。こうして恋する者同士、勘介と仲良くなることができた…この翌日以降、彼による適度な厳しい練習を俺達は前日まで耐え続けたのは言うまでもない。勘介と共に強くなった俺達に怖いものはもうない…そんな気持ちで本番に臨むのであった。




関田勘介(せきたかんすけ)

(脳内)CV:石川界人

身長:172cm

体重:54kg

誕生日:10月13日

年齢:満14歳

蓮のクラスメイトにして男子バレー部の正セッターでチームの頭脳。性格は普段はクールだが練習や試合になると負けず嫌いな性格が出て時折熱くなることも…努力家故に頭を坊主にしたり女遊びを絶ったりと気合を入れており、遊んでるやつをバカにして自分の頑張りを威張ったり押し付けたりするところもありクラスメイトからはやや煙たがられているものの幼馴染で同じバレー部女子のわかばからは人間としてもバレー選手としても一目置かれている。そんな彼はそのわかばに長年恋をしていているが、その理由とは?

西田健人(にしだけんと)

(脳内)CV:宮野真守

身長:175cm

体重:51kg

誕生日:6月8日

年齢:満14歳

勘介とわかばの幼馴染で蓮のクラスメイト。勘介とわかばの相談相手もやってたり、生徒会役員とテニス部も兼ねてて成績優秀スポーツ万能で超イケメン…そして、学校では翔太に次ぐモテ男として定評のある。スポーツなら何でもできる器用さも持っていて本職のテニスでも1年で全国大会優勝の実力者だ。性格は優しくてとにかく賢い。クールでいる時の勘介よりも冷静な心の持ち主だ。

富士川慎吾(ふじかわしんご)

(脳内)CV:鈴木達央

身長:169cm

体重:50kg

誕生日:11月11日

年齢:満14歳

3話の時に蓮から黙らされたチャラ男。あれから関係が悪く女子達と仲良くする蓮に対してちょっかいを出すこともしばしば…そんな彼は無類の女好きで特にうたがタイプ。一見すれば蓮の恋敵かもしれないが、蓮は特に慎吾を意識していない。

いかがですか?新キャラを今回は3人出しました。男友達ポジションですね…これまでは女の子の友達とのやり取りが多かったですけど、男達との絡みもいれないと…あまりにもファンタジーすぎますからね。その中で蓮は勘介と友達になりました。途中喧嘩もしたりと揉めましたけども…雨降って地固まるとはまさにこのことです。あとは健人が良い味を出してますけど、慎吾はね…まあ、次回が球技大会本番になると思うのでここら辺で見所ができればなと思ってます。

そんな中ではありますが、原作のキミプリの先日放送された最新話はご覧になりましたか?放送前からながらキュアズキューンとキュアキッスの声優が明らかになって正体もバレた中で大人達はそれを分かった上で変身シーンを見ましたけども…3人とは違って優雅ですよね。もう別物のプリキュアですよ…アイテムも雰囲気も別、コンセプトも別。あと、変身シーンでワンクッションされてたプリルンとメロロンが人間になるシーン、あまりにも美人すぎませんか?この人間態が常時出るのか変身のワンクッションだけに留まるのか…僕はこの人間の姿で妄想が膨らみましたね。R-18作品のヒントが浮かんで書きたくなりました。まあ、あくまでも気持ちですがねw(実際に書こうとしたら身が足りない…)

さて、次回はいよいよ球技大会本番です。原作では結構端折られてたし男子のシーンはほぼ皆無でしたけど…まるまる1回使うつもりではいます。9000~10000文字ぐらいですかね?とりあえず、どうなるかは読んでみてのお楽しみに!

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