キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達-   作:寿垣遥生

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またしばらく間が空いて今月初投稿です!つくづく不思議だなと思ってますね…どうして一生懸命頑張ってるのになかなか投稿できないのか?でも、焦ってませんよ!自分のペースで頑張ることの大事さは自分がよく知ってます。今回は球技大会回の最後…どんな結末になるかはお楽しみに。

ちなみに、僕の作品に出てるオリキャラの声のイメージは以下の感じです。

蓮→エレン・イェーガー(進撃の巨人)
西片エレン時→西片(からかい上手の高木さん)
キュアブレイキン時→ウオッカ(ウマ娘)
蓮幼少期→ランス(ドキドキプリキュア)
ヨーヨイ→マルコ(ONEPIECE)
笑華→中野二乃(五等分の花嫁)
陽葵→中野一花(五等分の花嫁)
ホプ→保登心愛(ご注文はうさぎですか)
希望→心音淡雪(田中雪)(VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた)
出間(及びデマーン)→ウェル博士(戦姫絶唱シンフォギア)
流川→赤坂圭一郎(東京ミュウミュウ)
葵衣→立花響(戦姫絶唱シンフォギア)
すみれ→アリサ・ミハイロヴナ・九条(時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん)
祈李→中野五月(五等分の花嫁)
勘介→六道りんね(境界のRINNE)
健人→夜神月(DEATHNOTE)
慎吾→バン(七つの大罪)
スパット→ジョーカー(スマイルプリキュア)
紀之→キラ・ヤマト(ガンダムSEED)
聖子→浅倉南(タッチ)

こんな感じですね。では、また後書きにて…


#33 オウエンノチカラ

side蓮

 

 そして球技大会もいよいよ最後の試合となる女子バレーの決勝のみとなり熱戦が始まった。試合するのは2年A組と3年A組…男子と同じカードとなる。その出だしはなかなかチグハグでやはり3年生はわかばや助っ人の勘介がこっちにいようとも強い…

 

「みんな頑張れ!まだまだこれからだ!!」

 

「しかし、大丈夫かな?女子チームはなかなかストレート勝ちをさせてもらえなかったから余力があるかどうか…僕達は準決勝が不戦勝だった分余力があったけど。」

 

「心配すんなよ、西田…あいつらならやれる。こっちには女子のエースのわかばと勘介という司令塔がいるんだ…そう簡単に負けるわけねえだろ?」

 

「そうだと良いけど…」

 

 西田は女子の出だしを見て不安を浮かべるも俺はそれを安心させようと務めていく。その中で笛が鳴り相手がサーブを打ってきた…サーブはななのところへと飛んでいく。

 

「関田くん!」

 

「任せた…!」

 

 しかし、ななは落ち着いて拾ってセッターの勘介に回してからそれをわかばに回してわかばが決める。やっと攻撃のリズムが整ってきたか…

 

「その調子だよ。勘介、わかばちゃん!」

 

 西田の送る声援に勘介とわかばは手を振って応える。この2人の男女それぞれのバレー部の中心核コンビはもう頼りになる存在で勘介は助っ人だからともかくとしてわかばがいなかったらこんなに強くはなかったはずである。

 

「言ったろ?勘介とわかばがいれば問題ねえって。」

 

「そうだね。頑張って!」

 

 それから試合は一進一退の攻防が続いた。わかばだけじゃなくてななとうたも攻撃に参加して次々攻撃が決まっていき、相手もその分巻き返す…この駆け引きが続く中、ある珍プレーが起きてしまう。相手がサーブを打つも前に落ちそうなボールをわかばが拾うが、それが浮いてしまい相手側へ飛んでそれを前衛がブロックの要領で押し返すも…

 

「ぐえっ!?」

 

 そのボールが何とうたの顔面にクリーンヒット。しかし、そのボールは絶妙な角度に上がりチャンスができて、そこをわかばが押し込んで点を決める。相手もまさかのことで動けず…まさに珍プレーでもあり好プレーだ。

 

「大丈夫か、咲良!」

 

「うたちゃん!?」

 

「はぇ〜…何とか。」

 

「ナイスだよ、うた!」

 

 勘介とななは心配になって駆け寄るもうたは大丈夫だとアピールしてわかばとハイタッチを交わす。これで勢いづいたのか2年A組女子は少し劣勢だったところを押し返して五分五分の戦いを繰り広げる…気がつけば2-1の1セットリードまで持ち込まれた。しかし、ここまで巻き返すのにみんな体力を使ってしまいもうバテバテの状態…ここは正念場である。

 

(まずいな、全員ここまで全力プレーで来たからかなりヘトヘトだ。勘介に関してもいくら男子とてここまでの試合数は大会でもやらないのに、わかばだってそう…バレー部でもきついだろうな。しかも反撃を許してる場面だ…どうする?)

 

 その中で迎えた相手のサーブはよりにもよってセッターの勘介の際どいところへと飛んでいき、少し苦しい体勢でボールを上げる。そこから巻き返そうとするもチャンスボールにはならず返すだけになり、相手もチャンスを作ってアタックを返す。

 

「たあっ!」

 

「はあっ!」

 

 しかし、ここをうたが全力の横っ飛びでボールを上げる。そのボールは絶妙な角度に上がり、わかばは奇襲の2アタックを仕掛けて相手は取れずで点を取り返した。

 

「うた!」

 

「いっ…」

 

 わかばがうたを称えようと近寄ったその時、うたが左手首を押さえて悶絶するのが目に見えた。先ほどのダイビングで左手首を捻ったと思われる…ここに来てまた怪我人が出てしまう事態が起きてしまったのだ。

 

「うたちゃん!」

 

「咲良!」

 

「うた、大丈夫か?」

 

 この事態にコート内のチームメイトみんなだけでなく俺と西田も彼女のもとに駆け寄る。これはもうかなりの緊急事態だ…みことはスペアの眼鏡が合うかどうか分からない中でドクターストップがかかってる中で痛すぎるアクシデントになってしまった。

 

「大丈夫…だから。」

 

「咲良さん、無理しないで…ここは交代しよう。助っ人は使える状態だから、君は保健室に!」

 

「でも…」

 

「咲良さん…俺が行こうか?この天才バレープレーヤーの富士川慎吾様が、愛する君の代わりにぃ…!」

 

「富士川、お前空気読めよ?今は咲良のことを心配しろ。」

 

「さーせん…」

 

 周りが心配する中で富士川が助っ人を名乗り出るも流石に空気読めなさすぎなのか勘介に怒られてしまう。今はうたの無事とかが優先事項だもんな…本当に富士川は典型的なバカである。

 

「ナイスレシーブだったよ、うた。」

 

「あとは任せて、絶対勝つから!」

 

「うん!それじゃあ、蓮に私の代わり任せるから…お願いします。」

 

「分かった。こころ、うたを保健室に!」

 

「は、はい!」

 

 そして、助っ人として俺が入るという話で折り合って通りすがりのこころにうたを託すことに…彼女に助っ人を頼まれた以上はみんなも勝つ気満々だし期待に応えないとな!

 

「ちょっと待って!助っ人ルールは認められてるにしても朱藤くんが入るのは流石にダメじゃない?」

 

「そうよ!朱藤くんのアタックとか打てないし…」

 

 その中で相手の3年A組女子は審判に俺が助っ人として入ったことを寄って集って文句を言いに行く。それだけ俺のアタックを警戒してるのだろう…しかし、俺は文句を言う人達にこう言い返してやった。

 

「大丈夫です。俺、リベロで入りますんで…アタックは打ちませんよ?それに、俺を助っ人に選んだのはうた本人ですから。これでも文句はありますか?」

 

『…』

 

 俺が彼女達を説得すると、抗議をしたみんなは何も言わずに定位置へと戻っていく。少々不満のある表情ではあるが、納得はひとまずしてくれてひと安心だ。

 

「とりあえず、うたとみことの頑張りは無駄にできねえ…もうひと踏ん張りだ、絶対優勝するぞ!」

 

『おお〜っ!』

 

 それから俺達は泥臭くも疲れてても最後の力を振り絞って反撃を仕掛ける。途中で点を取られはするものの連続ポイントは許さず、気がつけば23-23まで追いついた。

 

「あと2点だ…優勝まであと少し。気を抜くんじゃねえぞ?」

 

「うん!」

 

「言われなくてもだ…」

 

「2年A組頑張れ〜!」

 

「ファイトでーす!」

 

「プリ〜♪」

 

 すると、体育館の入口から声援が聞こえる。その声援の主は保健室で治療を終えたうたと付き添いのこころだ…しかもプリルンも声援を送っている。左手首に巻いてる包帯が痛々しいが、うたはどうやら軽傷で済んだようだ…俺は色んな意味でうたの姿を見て助けられた。

 

(よし…俺もうた達の声援で力が湧いてきた!ネバギバだ!!)

 

「きゃあああああ!」

 

「「「わかば(ちゃん)!?」」」

 

 笛が鳴ったその時、わかばが突然悲鳴を上げたかと思ったら水晶となってどこかへと飛んでいく。これはあの時の寸田先輩と同じ…その水晶の飛ぶ方を確認すると、そこにはカッティーがいた。

 

「出てよ、クラヤミンダー!世界中をクラクラの真っ暗闇にするのですぞ!」

 

「クラヤミンダー!」

 

 そして、カッティーはわかばの魂を媒体にしてクラヤミンダーを生成した。今回はバレーボールのクラヤミンダー…そりゃあわかばだもんな。

 

「みんな外へ!」

 

「急いで逃げてください!!」

 

 クラヤミンダーが暴れ出すと、富士見先生と生徒会の西田が生徒を全員避難させようと誘導する。ただ、俺達は逃げることはできない…ひとまず集合した。

 

「恋する女の子のキラキラを奪うなんて許せない!」

 

「とりあえず、笑華先輩は高校で忙しいですし笑華先輩なしで行きましょう…」

 

「おい、お前達…何でここにいるんだ?早く逃げろ!」

 

 こころに言われてひとまずニカ姉なしで変身しようとしたその時、勘介が俺達の姿を見かけて声をかけてくる。恐らくはわかばを探し回っていたのだろう…

 

「勘介、お前こそ。どうして逃げないんだ?」

 

「わかばがどこにも見当たらない…蓮は何か知らないか?」

 

「それは…」

 

「わかばはクラヤミンダーに閉じ込められてるプリ!」

 

「「「「プリルン!?」」」」

 

 俺が勘介からの質問の答えに迷っていると、隠れてたプリルンが出てきて代わりに答える。何を考えてんだ、このバカは…メロロンが来て大人しくなったと思ったらまたやらかしやがって!

 

「ぬいぐるみが喋った!?」

 

「プリルンはプリルンプリ!」

 

「このアホ…人前で動くなって言ってるだろうがヨイ!」

 

「ねえたま、少し落ち着くメロ。」

 

「ごめんプリ…」

 

「喋るのが増えてるし、SNSで話題の空飛ぶうさぎまで…俺、悪い夢でも見てるのか?」

 

「メロロンはうさぎじゃないメロ!」

 

(もう収拾がつかねえ、どうする俺?誰か助けて…)

 

「うわあああ!?」

 

「ぴぎぃ!?」

 

 妖精達が喋ってカオスな事態になってたその時、今度は空からニカ姉が俺の背中に降ってきて下敷きになってしまう。ホプさんのテレポーテーションの力で高校から飛んできたのは間違いないが、飛んでくるところが不規則で油断も隙もない。

 

「あら、やっちゃったホプ…」

 

「ごめん!大丈夫、蓮?」

 

「重い…早く降りろ、バカ姉貴。」

 

「失礼しちゃうわね。これでもライブ前だから痩せてるのよ?」

 

「ええっ?Pretty Fruitsの笑華さんも!?何が一体どうなってるんだ?」

 

「ごめん、勘介…話は後だ。今は変身するぞ!」

 

「変身?」

 

「ええっ、蓮くん…本気なの?関田くんの前だよ!?」

 

「とにかく、一刻を争う事態だ…勘介、今から見る光景は俺達だけの秘密にしててくれ!」

 

「お、おう…」

 

「「「「「プリキュア、ライトアップ!…キラキラ、ドレスチェンジ!YEAH♪」」」」」

 

 そして、俺達は勘介の前でも関係なしでプリキュアに変身する。俺達の変身シーンを見ている間の彼はもうお口あんぐりという状態でかなりの衝撃を受けていたように見えた。

 

「キミとブレイクダンス、ハートの熱気!元気アツアツ、キュアブレイキン!」

 

「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」

 

「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」

 

「キミと踊る、ハートのリズム!心キュンキュン、キュアキュンキュン!」

 

「キミと舞う、ハートの希望!幸せいっぱい、キュアホープフル!」

 

「「「「「We are キミとアイドルプリキュア!」」」」」

 

「マジかよ、今話題のアイドルプリキュアの正体が蓮達だとは。しかも、蓮がキュアブレイキンで男から女になるなんて…」

 

 俺達が変身して名乗りまで決めると、後ろで見ていた勘介は俺達がアイドルプリキュアの正体だと知って言葉を失う。それもそうだ…みんなからしたら雲の上にいるような存在の正体が身近な人間なのだから。

 

「アイドル、手首大丈夫?」

 

「大丈夫…あっ、やっぱり痛い。」

 

「無理しないでくださいね?」

 

 ウインクが手首の心配をしてアイドルは痛めた左手首を軽く振ってアピールするもやはり痛みで顔を歪めてしまう。本当に彼女は強がりだ…西田が交代を進言してなかったら試合に出続けてさらに悪化していただろうな。彼女は強がりなのだから…キュンキュンも無理しないでと一言声をかける。

 

「アイドルに何があったの?」

 

「球技大会の試合中に左手首を捻ったんだ…とにかく、アイドルは今回後方支援に回れ。不幸中の幸いでグータッチを打つ手じゃねえからここぞの一発で頼んだぞ?」

 

「うん、分かった。」

 

 俺はアイドルに後方支援に回るように指示を出して彼女も合意する。とりあえず、戦術は固まった…後はこのクラヤミンダーを浄化してわかばを取り返すのみだ。

 

「勘介、とりあえずお前はこの体育館にいて良いが安全な場所に下がっててくれ。俺達が必ずわかばを取り返す!」

 

「ああ、頼んだぞ…」

 

 俺は勘介を体育館の中でも安全な場所に避難させる。本当だったら勘介も体育館から隔離しなくてはならないのだが、わかばのそばにいたいという彼の気持ちを尊重した…わかばは勘介にとっては幼馴染で想い人だしな。

 

「クラヤミンダー!」

 

 バレーボールのクラヤミンダーは自らバウンドして攻撃を仕掛けてくる。ここは息を揃えて避けるも体育館の床がめちゃくちゃになるぐらいの威力…今のが直撃してたら俺らはともかく並の人間なら即死だ。

 

「くっ…」

 

 さらにクラヤミンダーは俺に向かって襲いかかるもこれは何とか間一髪で避ける。今度は2階の応援スペースが壊れてしまう…こんなのとフィジカル勝負をしても俺達には不利だ。どうすれば…

 

(ダメだ、手も足も出ねえ。クラヤミンダー強すぎる…どうすれば?)

 

「ブレイキン、危ない!うわっ…!?」

 

「アイドル!」

 

 俺が考え事に耽ってたその時、クラヤミンダーが攻撃を仕掛け、後方支援に入るはずのアイドルが前に出てきて身代わりになって体当たり攻撃を食らってしまい体育館のステージら辺まで吹き飛ばされる。俺のしたことが…一瞬の隙を突かれて攻撃を許してしまった。

 

「クラヤミンダー!」

 

「アイドル…うわっ!」

 

「これでは近づけない!」

 

「これをどう凌げというのよ!?」

 

 ウインク、キュンキュン、ホープフルがクラヤミンダーの攻撃に四苦八苦してる中で俺はアイドルのもとへと向かう。ただでさえ左手首を怪我してるってのに無茶をさせてしまって…申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

 

「アイドル、大丈夫か!?しっかりしろ!」

 

「ブレイキン…良かった、あなたが無事で。私は平気だから…」

 

 アイドルは少し苦しい表情を浮かべながらも立ち上がった。しかし、今のダメージもあるはず…なのに彼女は弱音を吐かないどころか強がっている。その根拠はどこにあると言うのだろうか?

 

「ごめんな、俺の不注意でお前に無茶なことをさせて。申し訳ねえ…」

 

「ううん、ブレイキンは気にしないで。私はただ許せないの…わかばの恋心をこんなことに使うなんて。とにかく、ううっ…」

 

「アイドル!」

 

 アイドルは痛めた左手首を押さえて悶絶する。さっきの時にまたダメージを受けたのだろう…俺がこんな時にしっかりしていればこんなことにはならなかったのに。畜生!

 

「キュアアイドル、キュアブレイキン、頑張れプリ〜!」

 

「「…!?」」

 

 もう絶望かと思われたその時、プリルンが俺達を応援する声が耳に入ってそれと同時にピンクと赤のキラキライト激しく輝き、身体の奥底から力が漲ってくる…これが応援の力なのか、球技大会の時からずっと感じてたぜ!

 

「「はああっ!」」

 

 俺とアイドルはとどめを刺そうとしたクラヤミンダーをパンチで押し返す。アイドルは右手、俺は左手…応援によってバフのかかった俺達の拳はクラヤミンダーを遠くへと吹き飛ばした。

 

「クラヤミンダー!」

 

 吹き飛ばされた今度はウインクに転がって襲いかかる。バレーボールのネットも何もかもお構いなしに破壊していき、その勢いに逃げるのが精一杯だ。

 

「キュアウインク、頑張れだヨイ!」

 

「クラヤミー!」

 

「ウインクバリア!」

 

 今度はヨーヨイがウインクに声援を送り、それに応えるようにバリアでクラヤミンダーを弾き飛ばした。やはり応援の力は凄いな…勇気と力をめちゃくちゃ与えられる。

 

「メロ…キュアキュンキュンも頑張るメロ!」

 

「…!」

 

 応援するプリルンとヨーヨイの姿を見て感化されたのかメロロンもキュンキュンに声援を送る。これに彼女は何か目覚めたような表情になり、相手に狙いを定める。

 

「キュンキュンレーザー!」

 

 キュンキュンはさらに畳みかけるようにレーザーで迎撃し、見事に命中。これでノックアウトか…と思ったらまだ立ち上がる。物凄い執念だ…

 

「キュアホープフル、頑張るホプ!」

 

「OK、ホープフルシュート!」

 

 そこからホプさんの声援に応えてホープフルも最後にシュート一撃を浴びせる。これにはクラヤミンダーは起き上がろうとするもダメージの蓄積で立ち上がれなくなってしまった。

 

「今だ。俺達が決める、行くぞ…ホープフル!」

 

「ええ!」

 

「「キミに希望を届けます、聴いてください…未来へのステップ、希望を乗せて、笑顔キミに届けるよ、風が吹いても雨が降ってても涙は晴れるさ〜、幸せいっぱい、重なるハーモニー、絶対、キミを笑顔に、してみせるよ、きっと〜♪…プリキュア、ホープアンサンブル!」」

 

「「キラッキラッター♪」」

 

 そして、俺達のステージでクラヤミンダーの浄化に成功してわかばも体育館も元通りになってキラルンリボンの回収にも成功する。これで一件落着だ!

 

「くっ、まさかここまで追い込んだのにやられるとは…何が起きてるのか分からないですぞ。」

 

「これが応援の力ってやつだよ…応援ってのは心を熱くする、心が熱くなれば力も湧いてくる。カッティー、お前には分からねえだろうがな!」

 

「応援…心、どうしたのですかな?自分、おかしくなりそうですぞ…」

 

 カッティーは苦しそうというか悩ましそうな感じで退却する。あいつに何があったかは分からないが、どこか悪事をすることに抵抗があるような感情が見えてくる…悪事はしたくない、でも上司のチョッキリーヌやスパットの言うことには逆らえないのだろう。本当のあいつはもしかしたら悪いやつじゃないかもしれない…そんな可能性も出てきた。

 

「わかば、わかば!」

 

 カッティーが立ち去った直後、避難していた勘介が倒れているわかばに駆け寄って身体を揺する。俺もみんなと合流してわかばが目覚めるのを待つことにした。

 

「勘介、そんなに激しく揺するな…まだ戻ったばかりだからすぐに目は覚めねえよ。」

 

「すまない。でも、ありがとう…お前達のおかげでわかばは元に戻った。それにしても、アイドルプリキュアって悪を懲らしめるために戦ってたんだな…初めて見たよ。」

 

「うん。これが私達のお仕事なんだ…関田くんはそれを知ってどう思ったの?」

 

「どうもこうも凄いと思ったとしか言えないよ。本当に感謝してもしきれない…」

 

「キラッキランラン〜♪」

 

「良かったですね、関田先輩!」

 

「あと、まさかPretty Fruitsの笑華さんもアイドルプリキュアのメンバーだとは驚きましたよ…しかも蓮の実のお姉さんだというのもびっくりでした。いつも自主練や試合前の時に曲を聴いて勇気貰ってます!もし良かったらサインを頂けませんか?」

 

「ありがとう。でも、今は書くものを持ってないから事務所のホームページにあるサイン申請のところに情報を入力してね。郵送で私達のサインが送られると思うから…」

 

「本当ですか!ありがとうございます。」

 

「う、うーん…あれ、試合は?」

 

 すると、勘介の大きな声が聞こえたのか先ほどまでクラヤミンダーに閉じ込められていたわかばが目を覚ます。しかし、あのバレーボールしか頭にない勘介がPretty Fruitsの大ファンだったとは…案外このはなみちタウンは人間関係が狭くて太いのかもしれない。

 

「目覚めたか、お前のことをアイドルプリキュアが助けてくれたんだ。」

 

「そうなの?でも、なんかそんな夢を見た気がするかも…アイドルプリキュアが私の前でライブしてたような。勘ちゃんもライブ観てたの?」

 

「ああ…まあな。蓮達には礼を言っておけよ?」

 

「蓮…達?蓮くん達はここにはいないけど…」

 

「あっ、ああ…蓮くん達が私達を呼びに行ったの!ねっ、みんな?」

 

「そ、そうだね…」

 

「本当に助けれて良かったです。」

 

「ま、まあ…」

 

「それじゃあ、私達は帰るから…あとは2人でのんびり話しててね?」

 

 勘介は口を滑らせてとんでもないことを言ったもののそれをアイドルを筆頭に俺達は誤魔化した。あまりの嬉しさにチャックも緩んでしまってたのだろう…危うく正体が世に出ちまうところだった。そして、ホープフルが何とかはぐらかして俺達は退却することに…本当に今日は疲れた。これから助っ人として入ってる決勝も残ってるだろうからもうひと頑張りしねえとな…

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

「ラスト!あと1点決めるぞ!!」

 

「るか、サーブは入れに行け!攻めに行く必要はねえ…確実に入れてくれ。」

 

「分かった!」

 

 そして、試合は無事に再開されて同点からの1点を先に取って(坂上)るかはマッチポイントのサーブを打つ。ボールは確実に相手コートに届いてそれを上げていく。

 

「はあっ!」

 

「させないっ!」

 

 相手はここでバックアタックを仕掛けるもここは手を伸ばしたななが1枚で当てて見事にボールの勢いを殺し、チャンスを作る。

 

「勘介!」

 

「OK…わかば、決めろ!」

 

「はあっ!」

 

 そして、わかばのスパイクは見事に決まりマッチポイントをモノにして試合終了。2年A組の優勝がこの瞬間決まったのだ…助っ人で俺と勘介が入ったことでややケチはつくかもしれないが、残った4人が頑張ったのならそれは優勝の価値があると言える。

 

「勘ちゃん、蓮くん…みんな、ありがとう!」

 

「まだお前は終わってないだろ…泣くのは早いって。わかばの気持ち、伝えてこいよ!」

 

「わかばちゃんのこと、応援してるね。」

 

「分かった…表彰式が終わったら告白する!頑張るね。」

 

 そして、わかばは俺達に励まされて翔太先輩に告白する覚悟を強く固める。しかし、複雑な感情を抱いているのが1名…勘介だ。勘介も勘介で優勝したらわかばに気持ちを伝えようとしていたが、どうやらそれより前に翔太先輩に先に告白する流れができてしまい少し不安になる。果たして、わかばの告白は実るか否か…とにかくどっちにしても幸せになることを祈るのみだった。

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 表彰式が終わり、俺達は掃除とかを終えてから体育館を後にして俺は勘介と西田と一緒に教室に戻ることに…今日は本当に疲れたものである。学校が終わったら今日はグリッターで祝勝会をやろうかなと思うところだ…

 

「勘介も朱藤くんも手伝ってくれてありがとう。おかげで早く後片付けが終わったよ…」

 

「気にするな。生徒会だけにやらせるのも癪だし…健人だけに任せるのもアレだからな。」

 

「とりあえず、俺達も手伝えることがあったら手伝うからな。よろしく頼むぜ、健人!」

 

「健人…うん!よろしくね、蓮くん。」

 

 俺が西田のことを『健人』と名前で呼ぶと、彼は嬉しくなったのか俺のことも下の名前で呼ぶようになった。これで健人とも親友に…ここ最近だけで女子だけじゃなく男友達も増えて嬉しい限りだ。

 

「あっ、わかばだ!おーい!!」

 

 ちょうどその時、翔太先輩に告白していたわかばと合流して俺は彼女に声をかける。しかし、表情は少し辛そうというか落ち込んでるようにも見えなくもない…

 

「蓮くん、健人くん、勘ちゃん。」

 

「わかばちゃんもお疲れ様。それで、翔太先輩に告白はしたのかい?」

 

「う、うん。したけど…振られちゃった。バレーボールに打ち込まなきゃいけないし、遠距離恋愛も厳しいからって…ありがとう、私のためにみんな応援したり支えてもらって嬉しかったよ。でも、ごめんね…結果が出なくて。」

 

「わかばは謝んなって。お前は精一杯頑張ったよ…それに、まだまだ残されたものがある。それに全力に打ち込め!俺達は応援してるから。」

 

「蓮くん、ありがとう。私…もう1回頑張るね!」

 

 俺に励まされたわかばは再び明るい表情に戻って俺に礼を言って顔を上げて前を向いた。わかばには正直言って暗い顔は似合わない…というか、みんな似合うわけがない。とにかく元気が一番だ!

 

「な、なあ…わかば、今日の部活が終わったら一緒に帰らないか?久しぶりにお前と一緒に帰りたい気分だから。」

 

「うん!私も勘ちゃんと一緒に帰りたいと思ってたよ…健人くんは?」

 

「僕は部活終わったら塾があるし2人で帰ってよ。邪魔するわけにもいかないしね…頑張れ、勘介!」

 

「…ああ。」

 

「?」

 

 勘介がわかばに一緒に帰らないかと誘うと彼女はその誘いに乗る。彼女は健人も誘おうとしたが、彼は色々察したのか都合をつけて別行動をすることに…まあ、彼が塾に通ってるのは事実だろうけども。俺も終わったらみんなと祝勝会だ!頑張れよ、勘介。

 

side out

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

side勘介

 

「ごめん…待った?」

 

 部活が終わり、体育館の前でわかばを待っていると張本人が急いで俺の元へとやって来る。失恋したというのにそんな感じがしないぐらいに表情は明るくて眩しかった…やはり、わかばは俺にとっては太陽の存在である。いつまでもずっと…

 

「問題ない。それじゃあ、帰ろうか…」

 

「うん!」

 

 そして、俺はわかばと足並みを揃えて校門を出てから帰り道を横に並んで歩いていくことに…その途中で俺はチラチラとわかばの顔を見つめる。本当に小さい時からずっと一緒にいたから思うけど、大人の顔立ちになりつつあるよな…ここ最近は彼女の顔を見てドキッとすることもしばしばだ。

 

「勘ちゃん、どうしたの?私の顔をさっきから見てるけど…」

 

「ああっ!いや、その…えっと、お前がアタックを決めるところが凄くかっこよくて。俺がバレーボールを始めた時のことを思い出したんだ…わかばは覚えてるか?」

 

「もちろん覚えてるよ?小さい時、勘ちゃんは泣き虫で…強くなりたいと思って入ったのが私が習い事でやってたバレーボールのクラブチーム。最初は私のようにアタックを打ちたいと思って練習をしてたけど身長が小さくてなかなか上手くいかなかったけど、そこでセッターになって…今ではもうチームの頭脳だもんね。」

 

「そうだな。バレーをやってるお前にはずっと憧れていて、いじめられて中でこういう風な強くて凄い人になりたいと思ったのが俺の始まりだった…でも、憧れであるお前のようなアタックは俺に打てず。その中でセッターをやり出したらトスが上手いようにアタックに繋がってそれが面白くなったんだ…良くも悪くもわかばが俺に道を作ってくれて感謝してるよ、ありがとう。」

 

「そう言ってくれるのは嬉しいな。私ももっと頑張らないと…ポジションは違っても勘ちゃんに勇気を与えるね。」

 

 わかばは笑顔で俺の感謝の気持ちに応えた。彼女も俺のために頑張っている…そう考えると、こっちはもう尚更色んな意味で負けられないような心境だ。この先の試合も、そして目の前の恋も!

 

「なあ、わかば…!」

 

「勘ちゃん、ちょっと変だよ?いつも真剣そうだけど何かいつもと違うような…」

 

「俺さ、あの…わかばのことがずっと前から好きだったんだ。周りからいじめられた時にお前が優しく助けて励ましてくれてた時からずっと…わかばの優しさに触れて、わかばの可愛くて明るい笑顔が俺を照らしてくれたんだ。わがままかもしれないけど、これからも俺とずっと一緒にいて幸せな時間を過ごしたいと思ってる…だから、俺と付き合ってください!」

 

 俺は勇気を振り絞ってわかばに告白をする。いつもはクールな熱血漢キャラとして堂々と振る舞ってきた俺でも流石に緊張しておかしくなりそうだ…でも、言うことは言えた。もう俺はどんな答えが返ってきてもその運命を受け入れるのみである…

 

「何それ、意味分かんないよ。本当に勘ちゃんってバカだよね…」

 

 すると、わかばは俺の告白を聞いた後に一瞬驚いたような表情をして俯いたかと思ったら怒りの表情を浮かべる。まさか、俺…まずいことを言ってしまったのか!?怒ってるのか、傷つけたのか?感情がよく見えない…

 

「ごめん!振られた後にやるべきことじゃないよな…そこは空気読めてないと思ってる。だけど、我慢できなくて…それでも不快だったら撤回する。だから、今の告白は忘れてくれ…」

 

「違う…もう、本当に勘ちゃんは女の子の気持ちが分かってないよね。遅いよ…どうして今までその気持ちを隠してたの?」

 

「いや、隠してたつもりはない。ただ、バレーボールに命を懸けてるお前を見てたら恋どころじゃないかと思ってたら翔太先輩に告白するとか言い出したから余計に言いづらくなって…俺は前からお前のことがマジで好きだった。この気持ちは譲れない…だから、答えを聞かせてくれないか?」

 

「さっき言ったことから分からないかな?気持ちを伝えるのが遅いよ…バカ。好きだったらその時に伝えてたら良かったのに…私ね、翔太先輩も大好きだったけど実はその前は勘ちゃんのことが好きだったんだ。」

 

「ええっ!?あれだけ翔太先輩に告白すると息巻いてたのに…」

 

「勘ちゃんって昔から気持ちを伝えるのが下手だったし、バレーボールに打ち込みすぎて私のことよりも大事なのかなと思い諦めて…その中で私は翔太先輩のことを好きになったんだ。でも、やっと勘ちゃんは自分の気持ちを伝えた…遅すぎるよ?」

 

 わかばは今度は怒りの表情から顔を赤くして困ったような笑みを浮かべて俺への気持ちと翔太先輩を好きになった経緯を話す。俺のことがまさか好きだったなんて…その中でバレーボールに打ち込みすぎていつの間にかわかばを放置していたのだ。これは俺の大失敗…自分が内気というか口下手だったのもあるが、酷いことを俺はわかばにしていたのだ。こんなことならもっと上手く感情を伝えられる人間に生まれてれば良かった…物凄く後悔している。

 

「ごめん…それで、付き合ってくれるのか?」

 

「うん。本当だったら振られた後に告白するのはマナー違反だけど勘ちゃんのまっすぐな気持ちをやっと言えたことに免じて許してあげる。それと、こちらこそよろしくお願いします…今日から私と勘ちゃんは恋人、だよ♪」

 

 わかばは満面の笑みで俺の告白に答えた。返事はもちろん『Yes』…こうして俺とわかばは付き合うことになったのだ。翔太先輩に振られた直後にこれは自分でもダメだと覚悟はしていたのだが、寛大な心で許してくれた上に付き合うまでに発展した。こんな強運あって良いのだろうか?俺の心が嬉しさで溢れる。

 

「ありがとう、わかば…これからもよろしく頼む。」

 

「うん。待たせてしまった分、そして待った分…幸せになろうね、勘ちゃん。」

 

 そして、俺達は手を繋いでからまた歩みを進めて一緒に帰るのであった。恋人になった今、抱きしめたりキスをしたりとやりたいことは山ほどあるけど。今は夜の道を手を繋いで帰る、そこからステップを踏むことに…この時間が永久に続けばと思わずにはいられない。俺、必ずわかばにとって最高の男になるから…それまでずっとそばにいてくれよ?大好きだ、わかば。




いかがでしたか?女子バレーも2年A組がうたちゃんが怪我しながらも助っ人に蓮も入り優勝、そしてプリキュアとしての戦いはみんなの応援もあってクラヤミンダーを撃退してわかばちゃんを取り戻しました。それで、わかばちゃんが翔太先輩に告白した後に勘介も告白…これは見事にハマるというオリジナル展開で恋愛成就。原作だったら翔太先輩に振られた後に藤野という男と恋をする展開になるのですが、ここでは藤野は出しませんでした。このための幼馴染なんですよ!意外な過去も明かされながら無事に結ばれめでたしめでたし。この2人の様子は今後も出していきたいと思うのでお楽しみにあれ!

そして、7月の夏アニメも始まりましたね。キミプリも7月という区切りの良いタイミングからズキューンキッスがあらゆるところに加わる等とありまして、他のアニメを見たらばっどがーるがキミプリの8時間前ぐらいに始まりましたね…早速1話観ましたよ?詳しくはまた次回の前書きで語りますけど、知ってる声優がまあ出てました。あと、うたミルも要注目です!忙しい夏…どれも楽しみますね♪

こっちの次回は予定通りにあの印象深い回です。どれだけアレンジされてるのかも楽しみにしていてくださいね?それでは、また次回。感想、お気に入り登録、高評価の3点セットよろしくお願いします♪
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