キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達- 作:寿垣遥生
そんなこんなで今回は15話分の後半戦。原作はカッティーが出動しましたけど、それがスパットになってどうなるのか…メロロン達のデートの行方も果たして?
それでは、また後書きにて…
side蓮
あれから話が進み、メロロン達がハートの木でデートをしてる中で俺達は陰からその様子を見守る。ヨーヨイも何気に緊張してたし、プリルンは空気読めてないし…ムードをぶち壊さないか気が気でならない。
「永遠の愛を誓う前にお弁当を食べるメロ♪」
「おおっ、ちょうど良いタイミングだヨイ。俺も腹減ってたし…」
「ねえたま、あーんメロ。」
「あーん…もぐもぐ、美味しいプリ!」
「ねえたまのお口に合って嬉しいメロ。にいたまも…あーん。」
「いや、俺は自分で食べるヨイ!ガキじゃねえんだから…」
「メロ…」
ヨーヨイはメロロンが差し出したブロッコリーを拒否する。ヨーヨイ自身はガキじゃないから自分で食べれるという照れ隠し半分の気持ちで断りを入れるも、メロロンは悲しい表情になってしまう…まあ、ヨーヨイの気持ちも分からないことはない。俺だって今ひま姉やニカ姉やうたやら誰からされても恥ずかしくて同じことを言ってしまいそうだからな。
「わ、分かったヨイ。もぐもぐ…うん、メロロンの料理はいつ食べても美味しいヨイ。」
「やったメロ!ねえたまとにいたまの好きなものはいつでも作るメロ♪」
「プリルンはタコさんウインナーが好きプリ!」
「タコさん?」
「ああ、タコの形に切ってあってうたの弁当にいつも入ってるウインナーのことだヨイ。うたが作るタコさんウインナーは凄く美味しいんだヨイ!俺も好きなんだよなぁ…」
「か、考えておくメロ…」
プリルンとヨーヨイはうたのタコさんウインナーが好きであることをメロロンに伝える。伝えられたメロロンは何やら落ち込んでいる様子だ…恐らくはうたの名前を出したからだろう。プリルンとヨーヨイは本当に何も分かっちゃいないな…デリカシー0か?
「大好きかぁ♪」
「ハラハラします…」
「メロロン頑張って!」
「本当にヨーヨイは女心分かってないよね…プリルンも。」
「ええ、先が思いやられるわ…」
「同感だ。まあ、いずれ何とかなると信じようぜ?」
俺達はそれからもあまり騒がずデートを静観する。とりあえず、胃袋の掴みは悪くはない…プリルンとヨーヨイが空気を読めなかっただけで良い手応えは確かにある。問題はこの先だ…メロロン、頑張れよ!
「ねえたまとにいたまの大切なものって何メロ?」
「プリ?」
「俺か…俺はやっぱり仲間だヨイ。プリルン、メロロン、ホプ、蓮、うた、なな、こころ、笑華、タナカーン先輩…笑い合える仲間が俺には大切だヨイ。メロロンは?」
「メロ…メロロンはねえたまとにいたまメロ。キラキランドが襲われたあの時、メロロンも一生懸命逃げたメロ。そんな時に1人になってしまってもうどうして良いか分からない時にねえたまとにいたまが助けに来てくれた…そして、ねえたまとにいたまはメロロンのことを抱きしめて『大丈夫』、『みんなでいたら怖くない!』、『どんなことがあっても俺とプリルンがお前を守る』って。それで、ねえたまが『お姉さん』になってくれてにいたまが『お兄さん』になってくれた…それに心を撃ち抜かれたメロ。あの時初めてメロロンは1人じゃないって思えたメロ。2人にズキューンと…」
「「ズキューン…」」
「それで、ねえたまの大事なものは何メロ?にいたまとメロロンは教えたメロ。ねえたまのも知りたいメロ…」
「プリルンは…プリ!?ブルっと来たプリ!」
「ま、まさかクラヤミンダーかヨイ!?」
プリルンが大事なものを言おうとしたその時、クラヤミンダーの気配を検知してしまう。本当にチョッキリ団はいつも空気が読めないものだ…プリルン以上に厄介である。
「こんな時にクラヤミンダーか…くそっ、空気読めよ!」
「ついてきてたのメロ!?」
「悪ぃ、メロロン…話は後だ!とにかく、行くぞ!!」
「「「「うん(ええ)(はい)!」」」」
「「「「「プリキュア、ライトアップ!…キラキラドレスチェンジ、YEAH♪」」」」」
そして、俺達はプリキュアへと変身していく。メロロンに後をつけられたのはバレたかもしれないが、とにかく今は一大事である…やむをえないところだ。
「キミとブレイクダンス、ハートの熱気!元気アツアツ、キュアブレイキン!」
「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」
「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」
「キミと踊る、ハートのリズム!心キュンキュン、キュアキュンキュン!」
「キミと舞う、ハートの希望!幸せいっぱい、キュアホープフル!」
「「「「「We are キミとアイドルプリキュア!」」」」」
そして、変身した俺達は現場に向かう。そこにはピエロのお面を被ったスパットと錠前の形をしたクラヤミンダーが1体…今回はスパットか、チョッキリ団屈指の策略家が相手だからカッティーやザックリーと比べたら厄介だ。
「現れましたね、アイドルプリキュア…今回こそリベンジさせて頂きますよ?」
「今の俺達にリベンジだって?今回は1体だろ…ホープフルの弱点を知った上でこれか?万策も尽きたんだな!」
「笑ってられるのは今のうちです…クラヤミンダー、やってしまいなさい!」
「クラヤミンダー!」
クラヤミンダーは鍵を針のように繰り出して攻撃を仕掛けてくる。しかし、これを俺達は難なく回避してプリルン、メロロン、ヨーヨイは希望さんの誘導で安全な場所へと避難していく。
「はああっ!」
「やああっ!」
「たああっ!」
「てえやっ!」
「とりゃあっ!」
俺達はクラヤミンダーに反撃を仕掛ける。しかし、これは相手に受け止められた…まあ、簡単に攻撃が決まる相手とは思えないけども。
「プリキュア、頑張るプリ〜!」
「頑張って、みんな!」
「ほら、メロロンも応援するんだヨイ!」
「メロ?メロロンは…」
「耳障りな応援ですね。まあ、これも計算通り…クラヤミンダー、そこの妖精達を閉じ込めてしまいなさい!」
「クラヤミンダー!」
「「「プリ(メロ)(ヨイ)!?」」」
すると、スパットはクラヤミンダーに指示を出してプリルン、メロロン、ヨーヨイの妖精達を閉じ込めさせる。希望さんに関してはクラヤミンダーが人間と認識したのか閉じ込められずに済んだらしい…
「みんな!?」
「鍵をガチャリと…アイドルプリキュアの力の源は応援。その大半を担う妖精を閉じ込めてしまえば本領発揮はできません。」
「プリルン、メロロン、ヨーヨイ!」
「あの子達は私とアイドルに任せて!みんなはクラヤミンダーを頼むわよ?」
「分かった…行くぞ、ウインク、キュンキュン!」
「「うん(はい)!」」
こうして俺達は二手に分かれてそれぞれやるべきことを行う。俺、ウインク、キュンキュンはクラヤミンダー、ホープフルとアイドルで妖精達の救助へと向かった。
side out
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「スパット、大人しくプリルン達を解放しなさい!言うことを聞かないなら実力を行使するまでよ?」
3人がクラヤミンダーと戦う中でホープフルとアイドルはスパットに立ち向かう。対するスパットはプリルン達が入っている箱とそれを開ける鍵を持っていて、2人と向き合っている。
「実力を行使…随分と好戦的ですね、キュアホープフルは。でも、私を倒そうとしたら鍵も粉々になりますよ?その覚悟で言ってるのならお好きにどうぞ。」
「スパット、その鍵を渡して?私はあなたとは戦いたくない…どうしてこんなことをするの?」
「どうしても何も私は世界を真っ暗闇にして我が主のダークイーネ様を喜ばせる…それ以外に理由はあるのでしょうか?とりあえず、君達を楽しませるために1つゲームをしましょう。チョッキリ団の道楽家としておもてなしをしてあげます…」
「「おもてなし…」」
そう言うとスパットは2人に分身する。これを見たアイドルとホープフルは少し驚きながらも何をおもてなしするのかと疑問に思ってしまう。
「今、私は2人に分身しました。どちらかがプリルン達が入っている本物です…本物の私を倒して取り返してごらんなさい?」
「面白い…だったら速攻であんたを倒して鍵を開けるまでだわ!アイドル、行くわよ?」
「待ってよ、ホープフル…スパットと話し合おうよ?」
「話し合う?そんなこと言ってられないでしょ。あなたが人への暴力を嫌う気持ちは分かる。でも、相手は悪者…話して分かる相手じゃないからしっかりしなさい!」
「で、でも…」
「ほう。キュアアイドルは戦いを好まない性格のようですね…だったら、攻め込むまでです!」
「ぐっ!?」
「アイドル!」
スパットは箱を近くに置いてからアイドルが人との戦いを好まない性格であることを活かして勢いよく攻め込む。これにアイドルはガードして受け止めようとするも少し飛ばされてしまう。スパットの宣戦布告で火蓋が切って落とされた。
「よそ見禁物ですよ?はあっ!」
「ふんっ…私は別に人との戦いに躊躇はないわ。悪者だったら全て叩きのめす、それが私の正義よ!」
ホープフルがよそ見してる隙にもう1人のスパットがパンチを仕掛けるもホープフルは冷静にそれを受け止める。ホープフルは元々比較的好戦的な性格であることから人と戦うことに躊躇はなかった。
「面白い…骨がある子ですね。だったら久しぶりに私も戦わせてもらいますよ?お手並み拝見です。」
「ええ、見せてやるわよ?後悔しても知らないから…」
「その口、いつまで叩けますか…ね!」
「あんたこそ!」
スパットがパンチをもう一発浴びせようとすると、ホープフルはそれを避けてからカウンターで蹴りを腹部にお見舞いする。スパットはガードすることなく受けて少しバランスを崩すもそこは何とか踏ん張った。
「くっ…なかなかやりますね。流石はプロトタイプ、見事に使いこなせてます。」
「敵のあんたに褒められても嬉しくないわ!このままの勢いでぶっ飛ばして鍵を奪い取る!!」
「それはどうですかね?」
「きゃああっ!」
時同じくしてもう片方のスパットは防戦一方だったアイドルを一気に攻め込んで無双する。ここまでパンチとキックで前へ前への攻撃を仕掛け、それにガードをしようとするも次第にガードが甘くなって一方的に攻撃を食らっていてとうとう地面に倒れ込んでしまった。
「キュアアイドル、まさか君がこんなにも弱いだなんて思ってもいませんでした…何ともつまらない、本気で戦った私がバカみたいですよ。」
「嫌だ…あなたとは戦いたくない。お願い、話し合おう?プリルン達を返して…」
「君と話し合う理由なんてありませんよ。そんな平和的に物事が進むと思ってるんですか?それだったら世界から戦争の炎は消えてるはずですよ…まあ、難しい話は君には分からないでしょうけどね。」
「スパット、もうやめて…ああっ!」
スパットはアイドルの首を掴んでからそのまま力強く握り窒息死させようとする。これにアイドルは抵抗できず、ただただ息苦しくなるばかりだ…
「さようなら、キュアアイドル…大人しく死になさい。」
(苦しい。誰か、助けて…)
「ホープフルシュート!」
「うおっ!?」
すると、ホープフルは咄嗟にホープフルシュートを放ってアイドルを助ける。食らったスパットは消えて、持っていた鍵も箱も消えた…どうやらアイドルが相手にしていたスパットは分身だったようだ。
「ごほっ、ごほっ…助かった。」
「大丈夫?アイドルが無事で良かった。」
「うん、大丈夫。ごめんなさい、私が足を引っ張って…」
「気にしないで。私こそごめんなさい…あなたを焦らせてしまって。でも、その優しい心はきっと武器になるから信念を曲げずに貫くことよ?ほら、立って…」
「ありがとう、ホープフル。」
アイドルはホープフルが差し伸べた手を掴んでから立ち上がって残った本物のスパットと向き合う。これを倒せば鍵が手に入る…そう思うと気合いは上がるものだ。
「アイドルのおかげで良くも悪くもこれが本物ということが分かったわ。私がアイツを仕留めるからあなたは鍵を奪ってプリルン達を助けて…」
「分かった!」
「私が本物と分かったところで君は私に勝てませんよ?鍵を奪い取れるものなら奪ってごらんなさい…」
「本当に自分への自信が大きいのね。だったら、その自尊心へし折ってやるわ!」
「君こそ自信しかないようで。ならば、私が屈させてあげますよ!」
ホープフルとスパットは急接近してからハイレベルな肉弾戦を繰り広げる。スパットに関しては左手に鍵を握っているにも関わらずに右手一本でパンチしてキックも駆使していく…やはり、ダークイーネのNo.2というのは偉さだけでなく力も伴っているようだ。
「はあっ、たあっ!」
「ほお、なかなかやるようですね。私の攻撃を避けながらも君も攻撃を打ってくるとは…私も本気を出しましょうか。たああっ!」
「ぐっ…何の!」
ホープフルは顔面に右ストレートを食らうも怯むことなくスパットの顔面に打ち返し、お面にヒビが入る。相手が大幹部だろうと屈しないホープフルの精神力は尋常ではない…
「素晴らしいですね…これだけ骨のある人は久しぶりです。ならば、これはどうですか?」
そう言ってからスパットは剣を召喚する。武器を使わずに勝負している中でこれは明らかに卑怯ではあるが、もう負けないという執念がとにかく燃えていた。
「こんな時に剣!?あんた、卑怯よ!」
「悪役は悪役らしく卑怯にやりますよ…たあっ、はあっ!」
スパットはとにかく何も武器がないホープフルに対して剣を振って反撃する。これにはホープフルは避けるのが精一杯…これには手も足も出ないのか?
(どうすれば良いの?なかなか近づけない…このままじゃ!)
ホープフルが苦戦していたその時、突然スパットは左手に握りしめてた鍵を落としてしまう。その一瞬の隙をホープフルは見逃さなかった。
「しまっ…!?」
「アイドル、鍵よ…受け取って!」
ホープフルは鍵を足で拾い、それをリフティングしてからアイドルに手渡す。鍵を受け取ったアイドルはとにかく置いてある箱へと向かっていった。
「ありがとう、ホープフル!」
「なっ…そうはさせませんよ!?」
「おっと…あんたの相手はこの私よ!」
「何を!」
アイドルはホープフルが時間稼ぎをしている隙に箱の鍵を開けていく。鍵は見事にはまって、回すとロックが解除された…どうやら鍵も本物のようでプリルン達は無事に脱出に成功した。
「アイドル、ありがとうプリ!」
「助かったヨイ…」
「あなたにしては上出来メロ。」
「…ったく、メロロンは素直じゃねえヨイ。」
アイドルと妖精達が談笑している中、ホープフルの方は相変わらずスパットとの戦いを続けている。ホープフルはただ相手の剣を避けてるだけに思えるが、既に筋はもう読めていた。
「避けるだけじゃ勝てませんよ?さあ、どうしますか?」
「見えてるわよ、あんたの太刀筋…隙ができたようね!」
「なっ…」
「はああっ!!」
「がはっ…!?」
太刀筋を読み切ったホープフルは一瞬の隙を逃さずに回し蹴りを腹部に一撃浴びせる。これには流石のスパットも吹き飛ばされてしまうだけしかない…ホープフルはまさにアイドルプリキュアのジョーカーというか切り札と言える。
「形勢逆転ね…あんたの負けよ、スパット?」
ホープフルは落ちていた剣を拾って刃先をスパットに突きつける。今回の勝負に関しては文句なしでホープフルの勝利だろう…スパットもこれは負けを受け入れるしかなかった。
「今回は私の負けとして撤退しましょう…しかし、私はまた今度君達と会う時はまた強くなって戻ってきます。あと、私がいなくてもクラヤミンダーがいることもお忘れなく…フフフ♪」
そう言い残してスパットはこの場から撤退した。ホープフルも勝利はひとまずしたものの腑に落ちない表情を浮かべる。しかし、勝ちは勝ち…それは受け入れることにした。
「みんな無事だね。ホープフル、アイドル…早くみんなと合流しないと!ブレイキン達も危ないかもしれないし。」
「分かった!」
「すぐ行きます!」
そうして、ホープフルとアイドルは助けた妖精達を連れて希望の言う通りにクラヤミンダーと戦っているブレイキン、ウインク、キュンキュンと合流すべく大急ぎで向かう。ブレイキン達は果たして無事なのだろうか…向かう全員は祈るのみである。
~~~~~~~~
side蓮
「クラヤミンダー!」
「ウインクバリア!」
ホープフルとアイドルがプリルン達を助けてる間、俺達3人はクラヤミンダーと戦っていた。その中でクラヤミンダーが鍵のミサイルを放ち、最前線でウインクがバリアを作って防御する。
「ブレイキンタイフーン・BURNING!」
「キュンキュンレーザー!」
ウインクのバリアでできた時間を活かして俺がブレイキンタイフーン・BURNINGを浴びせると立て続けにキュンキュンがレーザーを放つ。これで鍵穴がイカれてしまいミサイルを撃てなくなった…ひとまず技を封じることに成功した。
「クラヤミー…」
「よしっ、もうこれで攻撃はできねえだろ!」
「みんな〜!」
ちょうどその時、先ほどまでスパットと戦ってたアイドルとホープフルが合流する。この2人にはプリルン、メロロン、ヨーヨイ、希望さんも一緒でどうやらみんな助かったようだ…
「アイドル、ホープフル!プリルン達も無事なんだね?」
「ええ、この通り助けたわ…スパットは逃げちゃったけど。」
「良かったです…こっちもクラヤミンダーを攻撃できないようにしておきました!」
「それじゃあ、ブレイキン…決めるわよ?」
「ああ!」
「「キミに希望を届けます、聴いてください…未来へのステップ、希望を乗せて、笑顔キミに届けるよ、風が吹いても雨が降ってても涙は晴れるさ〜、幸せいっぱい、重なるハーモニー、絶対、キミを笑顔に、してみせるよ、きっと〜♪…プリキュア、ホープアンサンブル!」」
「「「キラッキラッター♪」」」
そして、俺とホープフルはまたいつものコンビ技でクラヤミンダーを浄化してキラルンリボンの回収に成功する。どうやら閉じ込められていたのはこの山のデートスポットに立ち寄っていた男女カップルのようだ…無事にキラキラを取り戻せて良かったと言える。
「プリルンもメロロンやヨーヨイと一緒プリ!」
「メロ?」
「プリルンはアイドルプリキュアにハートをズキューンされたプリ♪」
「メロ、ねえたまの1番大切なものって…」
戦いが終わってからプリルンはメロロンにさっき答えられなかった質問の答えをメロロンに伝える。それを聞いたメロロンは少し落ち込んでるというか困ってる様子だ…自分じゃなくてアイドルプリキュアと答えられたらそりゃあこうなるだろう。やはり、プリルンは空気読めてないよな…
「でも、今日のメロロン達とのデートは楽しかったプリ!ありがとプリ♪」
「俺も楽しかったヨイ。また誘ってくれよな?」
「ねえたま…チュッ♪」
「プリ?」
すると、メロロンはプリルンの頬っぺたにキスをする。プリルンは何のこっちゃという感じで少し困惑というか何も考えてないというか…反応に困ってる様子だ。
「にいたまも…」
「おっ!?」
「「「うおおっ!?」」」
「可愛い〜♪」
「メロロンはプリルンとヨーヨイには素直のようね…」
「本当。素敵♪」
そのまま続けてメロロンがヨーヨイにキスすると俺達は驚いた後にうっとりしてしまう。本当に良かったな、メロロン…お前の愛がプリルンとヨーヨイに伝わって。どストレートだけど、俺もこんな感じでうたに気持ちを伝えられたらなと思わせられた。
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その日の夜、俺は部屋の机の整理をしていた。メロロンに関しては今頃はプリルンと一緒に幸せな時間を過ごしていることだろう…ただ、今日の当番のうたが邪魔しなければな。
(ん?何だこれ…)
一番下の引き出しを開けるとそこには木の宝箱が入っていた。誰がこの中に入れたのだろうか?俺の部屋に入ってこんな真似をするやつはいないはず…強いて言うならメロロンがいるかもだが、メロロンはこんなことしないだろう。
「木箱だヨイ。」
「そうだな…中には何が入ってるんだ?」
俺は木箱を開けて中身を確認すると、そこにはハートの形をした錠前と鍵が入ってあった。俺にはこれが全くもって何か分からない…誰が俺の引き出しに仕込んだのだろうか?
「これは、ハートキラリロックだヨイ。何でこんな物が…」
「ヨーヨイ、これを知ってるのか?」
「ああ、これを使えばどんな願いも叶うっていうキラキランドに伝わるアイテムなんだヨイ。」
「どんな願いでも叶う…?」
ヨーヨイが錠前についての説明をすると俺の中でピンと来る。これを使えばもしかして俺の願いが叶う…俺の願いはうたと結婚、これを使えば叶うってわけだな?そう思うと胸の高鳴りを抑えられない。
「蓮、まさかとは思うがこれを使えばうたと結婚できると簡単に思ってるんじゃねえだろうヨイ?」
「えっ、何を言ってるのかなぁ…そんなまさか。」
「いや、もう顔に出ててお前の考えも丸分かりだヨイ。お前ってクールそうでシンプルすぎるから読めてるヨイ…」
しかし、ヨーヨイにはまるっきり俺の考えを読まれてしまっていた。そんなに分かりやすかったものだろうか?俺の思考って…しかも顔に出てたとかヤバいな。今の俺はもう欲望に素直である。
「そ、そうか?で、その感じだとこれを使うなって言いたいんだろ…どうして使っちゃダメなんだ?」
「このアイテムを使えば確かに願いは叶う…しかし、これを使って鍵を開けたやつはその願いと引き換えに大事なものを封印しなくてはならない。それでも使うのかヨイ?」
「うっ…」
ヨーヨイから言われて俺は鍵を開けることを躊躇する。大事なものを封印、俺の場合だと何なのだろうか?家族、仲間、友達、仕事で出会った人達…何かが封印されると思うと俺は恐怖を感じた。やっぱり楽して願いが叶うほど世の中って甘くはねえんだな…
「とにかく、これはメロロンが昔から持ってたやつで恐らくメロロンが置いて行ったやつだ…勝手に使うのも色々とまずいだろうヨイ。元の場所に戻すんだヨイ。」
「ああ…分かったよ。」
俺はハートキラリロックを箱の中に戻して同じ場所に片付ける。一歩間違っていたらヨーヨイの忠告を無視して使ってしまうところだった…理性を保てたことが不幸中の幸いだろう。
「それで、俺もヨーヨイに訊きたいことがあるけどさ…お前ってホプさんとメロロン、どっちが好きなんだ?」
「ぶっ!?何を急に…」
「いや、お前がさっきからメロロンのことになると動揺したり顔が赤くなったり緊張したりするからさ…しかもキスをされた時はタジタジになってたし。その上でホプさんは幼馴染で仲良しじゃねえか…どっちが本命なのかなって思ったんだ。どうだよ?」
「そ、それは…」
俺がヨーヨイにホプさんとメロロンのどっちが好きなのかを訊ねると、彼は動揺して言葉を詰まらせる。どっちが好きにしても俺はもちろん笑うつもりはない…人の恋をバカにするのは人としてやっちゃいけねえからな。
「どっちにしても俺は笑わねえよ…だから、安心して答えてくれ。」
「メロロンだ…俺はメロロンに恋をしてるんだヨイ。」
ヨーヨイは俯きながらもメロロンに恋してることを打ち明かす。これは少し意外である…ヨーヨイは付き合いの長い幼馴染のホプさんの方が結婚前提としてもどうにしても選ぶんじゃないかと半分思っていたが、まさかの妹分のメロロンだったとは…少し驚きを伴っている。
「なるほど、メロロンなんだな…ホプさんじゃねえのか?幼馴染だけど…」
「ホプとは幼馴染で親友だ…でも、異性として意識したことは少しはあるにしてもあいつはもう遠い世界に行っちまったし相手も特に意識してねえ。その中でメロロンは可愛くて守ってあげたくて…俺の心をドキドキさせやがるんだヨイ。だから、俺はメロロンが好きなんだヨイ。」
「そうか。とりあえず、俺も恋する立場だ…お前のことも応援するよ。ヨーヨイの恋が実るように俺もバックアップしてやるぜ?」
「すまねえヨイ…ただ、このことはメロロンに内緒にしてくれねえか?俺は自分でこの気持ちをメロロンに伝えたいんだ…頼む!」
「ああ、任せろ。このことは俺とヨーヨイの秘密だ!お前も頑張れよ?」
「おうっ!」
こうして俺はヨーヨイの恋を応援することを決めた。メロロンとの恋…メロロンもヨーヨイのことを慕っているから結構上手くいくかもしれない。それでも、恋が上手くいくようにお互いに支え合う…そういう感じで約束を交わすのであった。
~おまけ(・side蓮)~
翌日の昼休み、俺は勘介と昼の弁当を食べていた。健人に関しては生徒会役員の呼び出しもあって不在で今は俺と勘介の2人きりである。
「なあ、最近の変身シーンについて蓮はどう思うんだ?」
「どうした勘介…薮から棒に。」
「実は俺、わかばの影響で昔から女の子のバトルものを一緒に観ることが多くて…それで変身シーンも観てるけど、昔は裸で変身する演出がよくあったよな?」
「ああ、ニカ姉と一緒に観てたやつも裸で変身する作品とか多かったのは覚えてるよ。でも、最近は光のインナーを着て身体のラインとか隠すようになってるらしいよな…」
「親御さんのクレームが厳しいんだろう。テレビ局も制作会社も気にしすぎだ。裸はサブリミナルなんだし、子供も気にしてないはすだと思うが…何ならお前らアイドルプリキュアも裸で変身してみろよ?」
「ぶーっ!?アホか!俺はダメだろ?うた達はまた良いかもしれねえけど、男の俺はまずいぞ…この小説が消されちまう!」
「でも、女になるんだろ?俺はボディーラインが出てるのを見てるとドキドキするんだよ…咲良といい蒼風といい紫雨はともかくとして笑華さんの裸、見たいもんだ。」
「へぇ…他の女の子の裸が見たいんだね、勘ちゃんは。」
勘介が変態おじさんムーブをかましていると、背後に彼女のわかばが怒りのオーラを発して勘介を睨みつけていた…どこからこの話を聞いてたかは分からないが、彼女以外の裸見たい発言は流石に怒られるだろう。
「わ、わかば…いつの間に!?待て、これは違うんだ…誤解だ、少し落ち着け!」
「私は落ち着いてるよ?蓮くん、勘ちゃんを借りて良いかな?」
「ああ、構わねえよ…」
「ちょっ、蓮…助けてくれ!俺を見捨てるな!!」
「勘ちゃん、お説教だよ?」
「あああああ…!」
勘介はわかばに連れられて消えた後に断末魔の叫びを上げる。何があったかは本人達のみ知る話…とりあえず、変身シーンは今の時代は規制されてやむなしだろう。こういう変態がいる以上は…勘介が実はこんなにも変態だということを初めて知って健人はこのことを知ってるのだろうかと少し不安になるのであった。
(付き合い方、少し見直そうかな…?)
いかがでしたか?いやぁ…熱い戦いでしたね。キュアアイドルことうたちゃんは少し人と戦うことに迷いはあったもののキュアホープフルこと笑華には何の戸惑いもなく真っ直ぐでした。しかし、助けるべきのは助けられたのでまずまずです。課題もあるでしょうけどね…
そして、メロロンはプリルンやヨーヨイにチュッとしたのですが…ハートキラリロックの存在が出てきました。原作よりも先に副作用とか色々出しましたけど、こっちではプリルンとメロロンは止まるでしょうか?同時にヨーヨイが恋してるのがメロロンだと判明…こっちも恋の行方が発生。混沌としてきました!
さらに、おまけも書いてみましたがいかがでしたか?昨今の変身シーンの事情をネタにしましたけどね…これも面白いと思ったら是非とも感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをよろしくお願いします!
最後に宣伝ですが、近いうちに僕の作品とのコラボ作品が出ます。これは前から話してましたけど、そのコラボ先はBURNING先生の『キミとアイドルプリキュア♪〜輝けない少年と心の鼓動〜』という同じキミプリの作品で簡単な内容としては挫折して輝きを失った黒霧影人が色々あってキュアソウルに変身して仲間達と共にキラキラを取り戻そうとする話で僕はいつも読んで感想も書かせていただき、僕の方にも感想を書いてくださるのです。こういう関係なわけだし、繋がりも深まったということでコラボ実現に至りました。先生の方で近日投稿される予定なので是非先生の作品の方も3点セットをしてお待ちください!
コラボ及び掲載先
https://syosetu.org/novel/366868/
僕も完成するのを待ってますね!それでは…