キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達- 作:寿垣遥生
そんな今回はいよいよアニメ16話の佳境でいよいよシリアスモード突入になります…ここから先は当分弾けたおふざけはできないのでそれでも付き合ってくださる方がいたら嬉しいです。そもそもこの作品を読んでる人って僕のコメディーが好きなのかシリアスが好きなのか…一度聞いてみたいものです。良かったら感想でご意見お聞かせください!
それでは、また後書きにてお会いしましょう。
side蓮
「今日は歌とダンスのレッスンですね。」
希望さんからしごかれた翌日、田中さんの家に作られたであろうレッスンスタジオで歌とダンスのレッスンが行われる。しかしながら、田中さんの家というか出張所はどういう仕組みなのだろうか?
「それにしても、立派なレッスンスタジオっすね…増築したんですか?」
「はい、こんな時があろうかと用意していたのです。」
俺がスタジオについてを質問すると、どうやらこのタイミングを見計らって作っていたようだ。田中さんは用意周到だな…俺やニカ姉やひま姉のマネージャーをやってる流川さんぐらいしかここまでできるマネージャーはいないだろう。
「なるほど、これなら遠慮なく私達は歌って踊れるわね。」
「そうだね、笑華ちゃん。ふああ…」
「うたちゃん、今日はずっと眠そうだね…どうしたの?」
「実は夜中眠れなくてプリルンと一緒に写真を撮ったりお話しをしたりして夜更かししてたの。でも、体調は大丈夫。ふああ…」
「大丈夫か?でも、今日は希望さんが仕事でいないとはいえ気を抜くんじゃねえぞ…気合入れてやってこうぜ。」
「うん…少し眠気も覚めてきたかも。頑張るね!」
うたは何とか眠気が覚めたようで引き続きななのストレッチを手伝う。今日は希望さんがいないとて気合を入れていかねえと…あれだけ厳しく発破をかけた彼女に失礼な話だ。とにかく、今日も頑張るぞ!
「とりあえず、レッスンの前に…プリルン、メロロン、ヨーヨイ。じゃーん、私からのプレゼントだよ!一緒に歌おう?」
これからレッスンが始まるという時にうたはプリルンとメロロンとヨーヨイにリボンのついたスプーンを手渡す。それはうたが歌う時に使うスプーンとお揃いである…
「これ、何メロ?」
「プリ、うたとお揃いプリ!」
「そうだな…うたが歌う時に使うマイク風スプーンだヨイ。俺達も一緒に歌うヨイ!」
「メロロンは別にいらないけど、にいたまとねえたまが歌うなら。あなた達の笑顔、一番星の煌めき…いつも私を導く道標。」
メロロンはスプーンマイクを貰って楽しそうにするプリルンとヨーヨイを見てポエムを呟く。それだけプリルンやヨーヨイの存在がメロロンにとっての道標になっているのだろう…この2匹の存在は俺達(特にうた)とメロロンが打ち解ける架け橋になるに違いない。
「メロロン、デートしてますます愛が大きくなったような…」
「ですね。」
「さて、そろそろ始めましょうか。ホプがいないからといって妥協は許しませんのでそのつもりでお願いしますね?」
ななとこころがメロロンの様子を感心してると田中さんが手を叩いてレッスンを始めると宣言する。希望さんからメニューは預かってるだろうから田中さんが相手とて厳しいかもしれない…でも、やるしかねえよな!
「分かりました。それじゃあ、お前ら…行くぞ!」
「「「「うん(はい)(ええ)!」」」」
「「「「「プリキュア、ライトアップ!…キラキラドレスチェンジ、YEAH♪」」」」」
そして、俺達はレッスンのためにプリキュアへと変身していく。一見すれば必要ないかもしれないが、アイドルとして見た目から…という気持ちである。常に本番を見据えないといけないのだ。
「キミとブレイクダンス、ハートの熱気!元気アツアツ、キュアブレイキン!」
「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」
「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」
「キミと踊る、ハートのリズム!心キュンキュン、キュアキュンキュン!」
「キミと舞う、ハートの希望!幸せいっぱい、キュアホープフル!」
「「「「「We are キミとアイドルプリキュア!」」」」」
「ミュージックスタートプリ!」
プリルンの合図で俺達の歌とダンスのレッスンが始まる。それぞれの持ち曲を歌って踊り、時折ミスしてもしっかり次は立て直す…こんな感じのサイクルでレッスンに励むのだった。
side out
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「…」
時同じくして、謹慎明けのカッティーは早速チョッキリーヌやスパットから出動命令を出されてしまい森の中を散歩していた。気に関しても乗り気ではなく、どこか心に迷いがある。
(自分、こんなことをしてて良いのか困りましたぞ…自分はアイドルプリキュアの相手をしていくうちに沼にハマり抜け出せなくなってしまい、その中で自分のやってることが愚かに感じた。それを勘づかれ謹慎をスパット様に命じられ、謹慎明けのさっきチョッキリーヌ様から出動命令を出され…もうどうすれば良いのか分からないですぞ。)
『どうしてこんな時にザックリーが休暇を取ってるんだい…カッティー、あんたが出動しな!』
『ええっ、自分が!?でも、体調が…』
『また仮病を使うのですね?あなたは自分の立場が分かっているのですか?謹慎明けでこれは流石にダークイーネ様もご立腹でしょう…ここで行かない場合はあなたをこの私がここで処刑することもできますけどね?どうします?』
『それはご勘弁を!』
こんなやり取りがありカッティーはアジトを出て今に至るのだが、自らを殺そうとしたスパットが怖くて逃げただけでありノープラン。もう彼に悪事をするやる気などなかったのだ…
(またクラヤミンダーを出没させアイドルプリキュアと戦うことになったら…自分はもうまともには戦えない。そうなったらスパット様に処刑された方がマシだったのでは?いや、自分はアイドルプリキュアの大ファン!推しがいる限り死にたくない…でも、自分はチョッキリ団。どうすれば…)
カッティーは自分の気持ちと自分の立場の板挟みにあっていた。アイドルプリキュアのことが好きで好きで仕方ない自分の心とチョッキリ団として上司であるチョッキリーヌやスパットだけでなく主のダークイーネのために任務を遂行しなければならない立場…もう彼の心には迷いしかなかった。
(おや、キラキラの気配が…何でしょうかな?調べてみますぞ。)
考え事をしていると突然キラキラの気配を読み取り、カッティーはその方向へと向かっていく。たどり着いた先は蓮達アイドルプリキュアが歌とダンスのレッスンをしてる最中であるキラキランドの出張所…カッティーが外の窓からそのキラキラの先を見つめると、アイドルプリキュアの5人が楽しそうにダンスをしている光景が目に入った。
「よし、お前ら良い感じだな!」
「ありがとう。ブレイキンとホープフルが考えた振り付け最高だよ。キラッキランラン〜♪」
「でも、まだ足りません…もっと練習しましょう!」
「そうね。はなみちタウンフェスに向けて完璧に仕上げないと…希望ちゃんに褒められてみんなをキラキラにするパフォーマンスをできるようにしないと!」
「うん、私も頑張るね!」
(アイドルプリキュア。お主…いや、あなた達は何故こんなにも輝いているのですかな?自分にはとても眩しくて、それだけじゃなく心が癒される気がしますぞ。そのひたむきなキラキラ…華やかなステージの裏側にはこのような努力があったとは。もう自分はこれを見たらもうプリキュアとは戦えませんな…自分の心のキラキラが戻ってきた気がしますぞ。)
『キラキラはいらぬ…』
「だ、ダークイーネ様!?」
カッティーがキラキラを感じたその時、ダークイーネの声がして自分のシルエットがダークイーネのシルエットに変化する。これにはカッティーは先ほどのスパットに対して以上の恐怖を感じた。
「が、くっ…ううっ、があああああっ!?」
ダークイーネが出現したのと同時にカッティーは胸を押さえて苦しみだして倒れ込む。ダークイーネは自らの力を使い部下であるカッティーを容赦なく心から痛めつけ、苦しめていき胸の中から魂のリボンをダークイーネは取り出してはそれを切り裂く。カッティーは水晶の中に閉じ込められた。
『世界中をクラクラの真っ暗闇にせよ。』
「カッティンダー!ウオオオオ!!」
カッティーはダークイーネの手によりクラヤミンダー化してカッティンダーとなってしまった。そして、雄叫びを上げてからやがては暴れ出していく…善の心を取り戻そうとした矢先に闇に堕ちて怪物と化すのは皮肉な末路と言えよう。果たして、このカッティンダーを食い止めることはできるのだろうか…
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side蓮
「ブルっと来たプリ!」
レッスンをしている中、プリルンは突然クラヤミンダーが現れた気配を感じてブルっと来る。こんな時に現れるとかチョッキリ団はマジで空気が読めない…もうスパットでもカッティーでもザックリーでもチョッキリーヌでも誰であろうとも腹が立つものだ。
「ええっ!?」
「こんな時に…?」
「仕方ないわね、行くわよ!」
「そうだね…」
「田中さん、すぐにクラヤミンダーを倒して戻ってきます。留守番頼みましたよ?」
「分かりました、お気をつけて…」
俺達はスタジオを飛び出してクラヤミンダーが現れた現場へと向かってすぐにたどり着いた。そこではもうクラヤミンダーが大暴れしているのだが、何やらいつものクラヤミンダーとは違うような気もする。
「カッティン!」
クラヤミンダーはいつもと違う鳴き声を発して森を伐採していく。何となく見覚えのあるような気もするし、声も聞き覚えがあるような…
「ブレイキン、あのクラヤミンダー…何となく見覚えがあるような。」
「ああ、俺も感じてる。でも、何故だ…」
「カ?」
俺とアイドルがクラヤミンダーの姿に違和感を覚えていると、そのクラヤミンダーは俺達の方を振り返る。こうして見るとまさか…と思いたくなるが、それが杞憂であってほしいと思ってしまう。
「カッティンダー!」
「「「「「うわっ!?」」」」」
すると、クラヤミンダーは回転しながら木を1本投げてくる。これを俺達は咄嗟に避けるも、相手はいつの間にやらキュンキュンの目の前に移動していた…何て素早いやつだ!
「キュンキュン!」
「うわっ!?」
「ダー!」
クラヤミンダーはキュンキュン目掛けてパンチを放つと、そこがあっという間にクレーターと化す。とんでもない破壊力だ…今までの相手と比にならない。
「何て力なの?」
「こんなのと戦うって無茶よ!?」
「中にカッティーがいるプリ!」
「ええっ、どういうこと!?」
「まさか、チョッキリ団の誰かがカッティーを!?いや、でも仲間らしき姿はねえぞ…」
「いや、チョッキリ団の誰かの力じゃねえヨイ。この力はダークイーネのものだ…ダークイーネの力に染まってカッティーの意思が消えてるヨイ。アイツはカッティンダーになっちまったヨイ…」
「ダークイーネがカッティーを…!?」
「一筋縄ではいかなそうですね。」
プリルンやヨーヨイが俺達にあのクラヤミンダーにカッティーが閉じ込められていることを教える。しかも、やったのは悪の親玉のダークイーネとのこと…これはキュンキュンの言う通りに簡単に勝てそうな気がしない。
「カッティンダー!」
カッティンダーは俺達に勢いよくパンチを放とうと襲いかかった。あのクレーター化する威力を見せられたら何とかしないといけない…そう思ってるとウインクが俺達の前に出る。
「ウインクバリア!」
ウインクはバリアを形成してパンチを受け止める。しかし、威力が尋常ではない…これまでのクラヤミンダー以上でバリアは簡単に破られてしまった。
「バリアが!?」
「俺が止める、ブレイキンパーリィ!」
ウインクのバリアが破られ、今度は俺がバリアを作って受け止めようとする。しかし、カッティンダーのパンチはこれまでに感じたことのないぐらい重い…これがカッティンダー、いやダークイーネの力なのだろうか?
「しまった!」
「「うわあああっ!?」」
しかし、俺のバリアも破壊されてしまい俺とウインクはカッティンダーのパンチをもろに受けて飛ばされてしまう。なんて強さだ…こんなのと力勝負なんて無理がありすぎる。
「ウインク、ブレイキン!」
「心配するな、問題ねえよ…」
「私も大丈夫。」
「2人とも…あなた達は下がってて。アイドル、キュンキュン、次は私達で攻めて行くわよ!」
「「うん(はい)!」」
「アイドルプリキュア、頑張るプリ〜!」
「プリルン、前に出すぎると危ねえヨイ!」
「でも、今回の相手は強すぎるメロ…勝てっこないメロ。」
「大丈夫プリ、アイドルプリキュアは負けないプリ!」
プリルンは俺達を応援しつつ弱気になるメロロンを安心させようと負けないと断言する。プリルンが気持ちから前に出てるのが少し危ないところだが、ここまで言われたら俺達も負けてはいられねえよな…
「アイドル、ホープフル…」
「うん。」
「行くわよ!」
「キュンキュンレーザー!」
まずはキュンキュンが先陣を切ってレーザーを無限に放つ。これにカッティンダーは惑わされ土煙が立ってますます動きが分からなくなる…
「アイドルグータッチ!…うわあっ!?」
アイドルは土煙をかき分けてグータッチを仕掛けた。しかし、それはカッティンダーに片手だけで受け止められるどころか軽くそのまま投げられてしまう。
「えっ、うわっ!?」
「アイドル、キュンキュン!」
投げられたアイドルの先にはキュンキュンがいてこの2人が衝突し、地面に落ちる。ここまで俺達が手も足も出せない…これがダークイーネから授けられた力なのか!?
「こうなったら私が!はあっ、たあっ…!!」
俺を含めて4人がダメならとホープフルはカッティンダーに積極的に右、左とパンチを入れていくも簡単にカッティンダーにガードされダメージが入らない…ホープフルは俺達より出力が高いはずなのにこんな簡単に受け止められてしまうなんて。でも、ホープフルは諦めようとしなかった。
「ホープフルシュート・インフィニティ!」
ホープフルは距離を置いてからここで究極のホープフルシュートを放つ。無数とも言える弾幕攻撃…これならカッティンダーも流石に万事休すか?しかし、そう現実は甘くなかった…
「カッティンダー!」
「…!?」
カッティンダーは破壊光線を放ち弾幕をあっという間に蹴散らしていく。その光線はホープフルに迫ってきて避けようとするも光線の範囲が大きすぎた。
「きゃあああああ!?」
「「「「「「「ホープフル!」」」」」」」
そのままホープフルは破壊光線を真正面から食らってしまい妖精を含めた俺達は声を上げる。ホープフルは遠くへ木ごと飛ばされてしまい、あまりのダメージの大きさから変身が強制解除された…
「ニカ姉、しっかりしろ!おいっ!!」
俺達は現場へ駆けて行くもニカ姉は意識を失っていた。身体を揺するも目覚める気配がない…まさか俺達の切り札であるニカ姉がこんなになってしまうなんて。1人で敵わないとは分かっていたが、その理性も込み上げる怒りで吹き飛んでいく。
「よくもニカ姉を…許さんッ!!」
「待って、ブレイキン!1人では無茶だよ?私達も頑張るから1人で行かないで!」
「アイドルの言う通りですよ、落ち着いてください!笑華先輩は意識を失ってるだけですから…ここは一緒に協力して戦いましょう!」
「うるせえ!実の姉がやられてて黙っていられるか…自分の姉の仇は弟の俺が討つ!!」
「ブレイキン!」
俺は3人の制止を振り払ってカッティンダーに単独で特攻する。この時の俺は明らかに冷静さを欠いていたのは言うまでもない…姉を瀕死にされて黙っていられなかったのだ。
「カッティー、お前のことは死んでも許さねえ…ブレイキンタイフーン・BURNING!」
俺は渾身の力でブレイキンタイフーン・BURNINGをカッティンダーに浴びせる。もうとにかく俺はニカ姉をコケにされたことで怒りの炎は燃えたぎっていた…絶対に許さねえ、その一心である。
(当たって飛んだか。何とも呆気ねえ…)
「カッティンダー!」
「しまっ…!?」
俺が技を決め手応えを感じてたその時、いつの間にか背後にカッティンダーが回っていて何も対応できずに殴り飛ばされてしまう。確かに当たって飛んだはずに見えたのだが、あれは残像だったのだろうか…でかいのに素早すぎるだろ!?
「カッティン、ダー!ダー!」
「がぁっ、ぐうっ!?」
俺はガードして攻撃を受け止めようとしたが、それよりもカッティンダーのパンチの連打が早く受け止めきれない…本当にあれだけの巨体で俊敏に動けるとか化け物すぎる。
「カッティン、ダー!」
「ぐわあああああっ!?」
そのまま俺は何の防御もできずカッティンダーに蹴飛ばされてしまい地面に叩きつけられる。そして、俺もまたダメージが大きく変身が解けてしまった。
「蓮(くん)(先輩)…」
カッティンダーは容赦なく俺達へ一歩一歩歩み寄る。しかし、ニカ姉は意識不明で俺は変身が解けるし身体は痛いし抵抗ができない。このまま他の3人がやられてしまうのを黙って見るしかないのかよ…俺は自分の無力さを恨んだ。
「プリルンもアイドルプリキュアのメンバープリ!蓮達に手は出させないプリ!!」
「「「「「プリルン!」」」」」
すると、プリルンはキラキライトを捨ててから勇猛果敢にカッティンダーへと特攻を仕掛ける。しかし、こんな小さな身体が体当たりを狙おうともそれは無力に等しく呆気なくカッティンダーに弾き飛ばされてしまう。
「プリ…」
「ねえたま、しっかりするメロ!」
「野郎…プリルンを傷つけるんじゃねえヨイ!うおおおお!!」
「にいたま!?」
プリルンがやられて怒ったヨーヨイはプリルンに代わってカッティンダーに体当たりを狙おうと襲いかかる。それと同時に彼の身体は光り出してからやがては人間の姿に変わり、金髪のパイナップルヘアーで裸の上からピンクのアロハシャツを着て短パンとサンダルを履いてる20代ぐらいの男へと姿を変える。彼の両腕には青い炎の鳥の翼が生えていてその姿はまさにフェニックス人間だ…
「プリルンは俺のかけがえのねえダチだ、はああっ!」
「カッティン、ダー!」
ヨーヨイのキックとカッティンダーのパンチが互いに衝突して衝撃波が放たれる…まさにこのぶつかり合いはワン〇ースで言うならば覇〇色の覇気の衝突並みの威力。あまりにも強烈だ…
「ぐっ…これならどうだ、不死鳥の雄叫び(フェニックス・シャウト)!」
ヨーヨイは距離を置いてから両手からビームを繰り出して反撃を仕掛けた。しかし、それに対抗してまたもやカッティンダーは破壊光線で弾き返そうする。ホープフルシュートが蹴散らされた威力なのに…
「しまっ…がああっ!?」
そして、案の定攻撃は無効化されてしまいヨーヨイは破壊光線をモロに食らってしまい地面に叩きつけられた時には変身が解除されまた妖精の姿に戻っていた…
「「「「ヨーヨイ!」」」」
「にいたま!」
「くっ…人間の姿になるのが久しぶりだったから反応が鈍っちまったヨイ。」
しかし、ヨーヨイは大きなダメージを受けたものの意識には問題ない。致命傷は何とか本能的に回避できたようだ…ヨーヨイは見た目はチャラいのだがプリルンやメロロンより賢くて冷静な判断や行動ができている。
(ちくしょう、今のところ全滅じゃねえか。こんなやつにどうすれば勝てるんだ?俺達の攻撃はちっとも効かねえ…悔しい、誰も守れねえ自分が悔しい!)
「蓮、私達が止めるよ。」
「待て…早まるな。誰が攻撃しても効かねえんだぞ!お前らまで傷ついたら俺は田中さんや親御さん達に会わせる顔が…」
「そんなのやってみなきゃ分からないでしょ?蓮先輩が諦めても私達は絶対に諦めません!」
「もう残っているのが私とアイドルとキュンキュンの3人だけなら私達の全力をぶつけるしかないよ。蓮くんの気持ちも分かるけど、もう誰かが傷つくところを私は…私達は見たくないの!だから、ごめんね。」
「お前ら…」
アイドル、キュンキュン、ウインクの3人は真剣な表情で満身創痍の俺に戦う意思を示した。俺はもう何も言えない上に身体も痛いし止めようがない…ここはもう信じるしかなかった。
「行くよ、力を合わせて!」
「「うん(はい)!」」
♪:Trio Dreams
「「「ハート上げてくよ!…Sing! 音符に夢乗せてキミ、あなたのもとへFor You!もっともっと輝き合えるねみんな、キラッキラン、瞳水晶(スクリーン)にいつだって笑顔映し合おうPromise、キミがいるからパワー生まれるよ、今日も〜♪…プリキュア・ハイエモーション!」」」
3人は渾身のステージと決め技をカッティンダーにぶつける。この覚悟と威力なら流石に浄化できただろう…そう思われたのだが、カッティンダーは闇のオーラを纏わせてキラキラを打ち消しまた立ち上がった。
「カッティンダー!」
「ええっ!?」
「私達の歌が…」
「届いてない!?」
「カッティンダー!」
「「「うわあああ!?」」」
闇のオーラを纏ってさらにパワーアップしたカッティンダーは地面を殴りつけてその衝撃波で3人を吹き飛ばす。この威力、最初の時の何倍だろうか…その威力に屈した3人も地面に叩きつけられてダメージの大きさから変身が解除された。
「みんな…!」
カッティンダーは全員変身解除された中でも容赦なく俺達に襲いかかろうとする。敗北したってのにオーバーキルでもする気なのか…カッティーはダークイーネの手によって心も何もない戦闘マシンになってしまったようだ。
「ううっ、うわああああっ…!」
すると、突然カッティンダーは頭を抱えてから地面に蹲って苦しみだす。一体何が起きてるというのか?もしかすると、カッティーにまだ理性というか心が残っている可能性も…
「自分は、もう…戦いたくないですぞ!ぐああっ…ウオオオオ!!」
カッティーは自分の気持ちを嘆くもすぐにまた闇に染められまたカッティンダーに戻ってしまう。そして、また破壊光線を放とうとしていく…今度こそこれを食らったら俺達は間違いなく死ぬだろう。
「カッティー、お前…苦しいんだろ?もう戦いたくねえんだろ?だったらまだ引き返せる…お前の犯した罪はまだ償える。だから、もうやめてくれ…頼む、聞こえてるんだろ、カッティー!」
「…」
すると、カッティンダーは破壊光線を解除してから何も言わずに無言で飛び去る。俺達はどうやら助かったようだが、カッティーのキラキラを取り戻すことはできなかった…俺達アイドルプリキュアの完全敗北である。
~~~~~~~~
それから俺達は田中さんから治療を受けた後にニカ姉が搬送された病院に移動する。主治医の先生から進展があったとのことで俺達は田中さんの他にひま姉も一緒に話を聞いた。
「朱藤笑華さんは脳震盪で今は意識を失っています。あと、打撲や火傷も見られてますね…」
「そうですか。それで、妹の仕事復帰はいつになるのでしょうか?」
「まだ明確には言えません。目が覚めて火傷が消え、痛みも引いて体力が戻るまでは復帰できないでしょうね…私達も1日でも早く笑華さんが現場復帰できるように手を尽くしますのでご安心ください。それでは…」
「分かりました…姉のことをよろしくお願いします。」
俺とひま姉は主治医の先生に向かって部屋を出るまで頭を下げて見送る。本当にここまでバックアップしてくださる先生には頭が上がらない…それと同時に俺はひま姉に実情を伝えられないもどかしさで申し訳ない気持ちになってしまった。
「陽葵さん、私がついていながら申し訳ありません…」
「いいえ、田中さんは頭を上げてください。笑華ちゃんは不慮の事故に巻き込まれただけで誰も悪くありませんから…でも、無事で本当に良かった。」
「笑華、大丈夫?」
「笑華ちゃん!」
すると、遅れてお見舞いに希望さんがやって来るもそこに1人の男も何やらついてきたようだ…その男はアイドルとしての同期で親友のカイトさんである。
「カイトさん、どうしてここに?」
「ああ、笑華ちゃんが事故に巻き込まれたと希望さんから聞いてね…うたちゃん、笑華ちゃんに何があったか知ってるかい?その場にいたとも聞いてるよ…だから教えてくれるかな?」
「ええっ!?えっと、その…」
「カイトさん、うたが困ってるじゃないですか!焦る気持ちは分かりますけど落ち着いてください…」
「蓮…」
カイトさんが慌てたような形相でうたに質問してるところを見て俺は間に入って彼を宥める。確かに自分の親友が事故に遭ったりでもしたら気が気でない気持ちはよく分かるが、カイトさんにプリキュアのことが話せないうたは動揺してるのが目に見えていた。
「蓮くん、ごめんね…つい取り乱してしまって。俺はうたちゃんやみんなが事故現場に居合わせていたと聞いてて気が気でいられなかったんだ。うたちゃんもごめん…」
「いえ、お気になさらずに。」
「とりあえず、後は私と希望さんとカイトくんが笑華ちゃんの面倒を見るから蓮ちゃん達は先に帰ってて良いよ…」
「陽葵さん、私も手伝えることがあれば…」
「田中さんもよろしくお願いしますね?」
「すまねえなひま姉。行くぞ、お前ら…」
「「「お邪魔しました。」」」
俺はうた、なな、こころを引き連れて病室を後にする。ニカ姉に関してはひま姉達が時間の限り寄り添うだろうから大丈夫だろう…しかし、問題はカッティーである。今の俺達の力では彼を浄化するどころかダークイーネの力を宿した姿にすら太刀打ちできない…どうすれば良いんだ、俺達はどうすれば!
「蓮、大丈夫だよ…私達ならきっとカッティーを元に戻せる!それに、はなみちタウンフェスも笑華ちゃんの分も頑張ろうよ!!」
「うた…」
「そうだね。いつまでも暗い顔してたらダメ…そうじゃないと笑華ちゃんに怒られちゃうよ?蓮くんが元気なら私達も元気になれる。だから、元気出して!」
「なな…」
「私、蓮先輩がいつもアイドルプリキュアのリーダーとして頑張ってる姿に心キュンキュンしています!そんな先輩だったらきっと何でもできますよ。私達も足を引っ張らず頑張りますから…これからもご指導ご鞭撻よろしくお願いいたします!」
「こころ…ああ、ありがとな。元気が出たよ!カッティーを元に戻して、はなみちタウンフェスも絶対成功させような…ヨーヨイ達も協力頼むぜ?」
「ああ、合点承知之助だヨイ!」
「にいたまとねえたまがやるならメロロンもやるメロ。ねえ、ねえたま?」
「…」
「ねえたま?」
俺達も妖精達もやる気を示す中でプリルンは無言で項垂れる。さっきの俺達の力になれなかったことが悔しいのだろうか…それもそうだ、アイドルプリキュアのメンバーとみんなから認められた中で力になれなかったのだから。それから俺達は解散してから翌日に控えたはなみちタウンフェスに向けて各自できる限りの練習を進めていく…ニカ姉不在でも俺達はやってのけてみせる!そして、カッティーも必ず助ける。そう心に誓うのであった…
いかがでしたか?アイドルプリキュア、まさかの完全敗北…しかも原作よりもさらに最悪な負け方をさせてしまいました。全員変身解除に追い込まれた上に笑華は瀕死の重傷…切り札を失う形に。この状態からの今後の活動は果たして?そこも見守ってくださると幸いです。
次回はいよいよ17話分に突入しますが、この話は原作同様の展開も混ぜた上でお送りします。蓮視点で話が進むとあっさりあの2人が出てきてしまうので…そうなると尺が短すぎるでしょう?とりあえず、尺稼ぎみたいな感じになりますけどもどうかお付き合いの方をよろしくお願いいたします。
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