キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達- 作:寿垣遥生
さて、今回は18話分の後半戦です。ここから徐々に迫るシリアスの足音…もうあまりふざけられなくてギャグ思考の僕は息苦しくなってますよ。ただ、21話…これを抜ければまたふざけられるのでそこまで気合い入れて頑張りますね!今回はちょっと蓮に曇りが見えますが、果たして?また後書きにてお会いしましょう!
「ありがとうございました〜。」
美容室から1人の女性が出てくる。その女性は茶髪ながらもロングの髪をキュアキッスと同じ髪型にしてもらっていて、心がかなり弾んでいる様子だ…
(キュアキッスと同じ髪型してもらえた…推しと同じ髪型だなんてもう最高♪)
女性はコンパクトの鏡で自分の姿を見てうっとりする。その彼女のキラキラに釣られたのか上空ではザックリーが様子を見て笑みを浮かべた。
「おっ、良いキラキラじゃねえか…お前のキラキラ、オーエス!」
「きゃあああああ!?」
「はい、ザックリ行くぜ!」
ザックリーは女性の魂のリボンを引き出してはザックリと切り裂くと、水晶の中に閉じ込められてしまう…休養明け故にザックリーは張り切っていてもうとにかく目の前のキラキラを奪うことしか考えていなかった。
「来い、クラヤミンダー!世界中をクラクラの真っ暗闇にしてやれ…はぁい!」
「クラヤミンダー!」
そして、ザックリーはクラヤミンダーを生み出す。今回のクラヤミンダーは鏡…早速鏡のクラヤミンダーは暴れ出して人々を逃げ惑わせ、街を破壊していくのであった。
(来いよ、キュアズキューンとキュアキッスとやら…スパット様からのデータがなくとも休暇明けでパワーアップした俺がザックリと勝ってやるぜ!)
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side蓮
「よし、唐揚げとカレーの仕込みも終わった…あとはしばらく寝かせるのみだ!」
「ブルっと来たヨイ!?」
俺が夜ごはんの仕込みを終えたその時、ヨーヨイがブルっと来てクラヤミンダーを検知する。ちょうど良いような悪いようなタイミングだ…これから希望さんの送迎で病院に行こうと思ってたのに!
「大変だよ、クラヤミンダーが…」
「希望さん!」
「ああ、ちょうど検知したヨイ!」
「とりあえず、俺とヨーヨイで行ってきますね。希望さんは待っててください!」
「分かった。気をつけてね?」
俺はグループLINEを開いてからみんなにクラヤミンダーが出たことを知らせる。希望さんに関してはとりあえず家で待機してもらうことにした…希望さんの瞬間移動に頼って移動することもできるかもしれないが、その能力を使うには妖精に戻る必要があるため凄く面倒だからな。
(2分後…)
「蓮くん、お待たせ!」
「プリルンがいないものですからLINEを見てやっと気づきました…すみません!」
グリッターの前で待っていると、まず先にななとこころが出てくる。しかし、うたはこの時には出てきていない…プリルンがいないとはいえ、俺はグループLINEで送ったから気づくはずなのだが。
「おい、うたがまだ来てねえがどうしたんだヨイ?」
「それがね…」
「ごめん!ちょっとお店の手伝いを張り切りすぎちゃって遅れちゃった。」
ななが理由を説明しようとしたその時、噂のうたがやっと出てくる。これでやっと役者が揃ったのだが、やはりプリルンがいないとみんな異変にすぐ気づけないんだな…
「大丈夫だ。ともあれこれで全員揃ったな、行くぞ!」
「「うん!」」
「分かりました!」
「「「「プリキュア、ライトアップ!…キラキラ、ドレスチェンジ!YEAH♪」」」」
そして、俺達はこの場でプリキュアに変身する。現場で変身する手もあるが、ここで変身して素早く移動した方が効率良いと判断してのことだ…
「キミとブレイクダンス、ハートの熱気!元気アツアツ、キュアブレイキン!」
「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」
「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」
「キミと踊る、ハートのリズム!心キュンキュン、キュアキュンキュン!」
「「「「We are キミとアイドルプリキュア!」」」」
変身を済ませた俺達はヨーヨイに案内されて現場へと向かう。そこに着くと人はみんな逃げ去った後で誰もいないが、街中でクラヤミンダーが相も変わらず暴れている。見た感じだと鏡のクラヤミンダーだろうか?
「久しぶりだな、アイドルプリキュア…おおっ、今回は4人じゃねえか?」
すると、今回のクラヤミンダーを生み出したと思われるザックリーが俺達に声をかける。今日は何でか知らないが余裕そうだ…最近見かけなかったがその間に何かあったのだろうか?
「ザックリー、何がそんなにおかしいんだ!」
「いや、キュアホープフルがいないどころかキュアズキューンもキュアキッスもいねえじゃん!こんなの休暇明けでリフレッシュした俺にとっては楽勝だぜ?」
「てめえ…!」
「ブレイキン、落ち着いて?今はクラヤミンダーを止めるのが先だよ!」
「そうです!ザックリーの挑発に乗ったらダメですよ?」
「ウインク、キュンキュン…」
「ブレイキン、みんな…クラヤミンダーをキラッキランランにして笑華ちゃんを迎えに行こう! 」
「アイドル…ああ、分かってる。勝ってニカ姉と一緒に帰るぞ!」
「うん!」
「はい!」
「了解だヨイ!」
そして、アイドルの呼びかけに応えた俺達はクラヤミンダーに立ち向かっていきヨーヨイもフェニックス人間の姿になってから後を追って攻撃を仕掛けようとする。
「何が勝つだ、なめられたもんだな…やれ、クラヤミンダー!」
「クラヤ、クラヤ、ミンダー!」
「私に任せて…ウインクバリア!」
クラヤミンダーは小さな鏡を手裏剣のように沢山繰り出す。この先制攻撃をまずどう防ぐか…そこでまずウインクが前に立ってバリアを作り攻撃を止めようとする。しかし、バリアにヒビが入りこれ以上は止められない…
「きゃあああっ!」
「「ウインク!」」
ウインクのバリアは度重なる攻撃を防ぐことができず決壊し、ウインクは吹き飛ばされてしまう。やはり彼女のバリアでもこの波はキャパを上回ってたか…
「クラヤミンダー!」
そこから畳みかけるようにクラヤミンダーは手鏡を出しては光線攻撃を繰り出す。これには俺達は目を開けられない…何て卑劣な技を使うんだ!
「眩しい…!」
「クラヤミンダー!」
「みんな左に避けろ!」
「「「「うわああっ!?」」」」
視界が真っ暗な中でヨーヨイの声で俺達は本能的に左に避けると何やら斬撃というか衝撃音が右側から聞こえる。視界が戻り目を開けると木が真っ二つになっていてアスファルトにもヒビが入った…何てヤバいやつなんだ!?
「強い…」
「ああ、真正面から向き合っても攻撃の糸口が見えねえ。」
「ほっほ〜!やっぱり頼みの綱がいなかったらアイドルプリキュアも弱いなぁ…クラヤミンダー、やっちまえ!!」
「クラヤミンダー!」
「そうはさせるか…不死鳥の雄叫び(フェニックス・シャウト)!」
クラヤミンダーがまた鏡を放つとヨーヨイがビームでそれを全部蹴散らす。これで前が開かれた…攻撃への道ができて一撃を叩き込める。
「今だ、行け!」
「ありがとう、ヨーヨイ…俺が行く!」
「「「ブレイキン!」」」
「ブレイキンタイフーン・BURNING!」
俺は切り開かれた道を突っ込み、渾身の技をクラヤミンダーにぶつけようとする。ここまでしてもらったら俺の攻撃も流石に通るだろう…そう思っての一撃だ!
「クラヤミンダー!」
「!?」
その時、クラヤミンダーは手鏡を出してはそこからビームを出そうとした。しかも俺の目の前のものだから動揺してバランスを崩してしまい、攻撃への動きが止まってしまう…まずい、このままじゃ!?
「ブレイキン、危ない!」
「…!?」
アイドルが叫んだその時、俺は一瞬で誰かにお姫様抱っこされてビームを回避する。俺がこんなことをされるのはある意味屈辱的ではあるが、命が助かったのは大きい…それで誰が助けたのかを確かめるとキュアキッスだった。
「キッス…!?」
「何も言わないで。とにかく、あなたが無事で良かった…」
「誰だお前…これでも食らえ!」
「クラヤミン、ダー!ダー!」
「はあっ、たあっ、やあっ!」
キッスが手を離せない状況でクラヤミンダーは鏡攻撃を仕掛けるもそれを相方のズキューンが全部キックで一掃し、危機を回避する。アイドルの叫びが彼女達を呼んだのか、それともたまたまここに来たのか…真意は不明だがまたまた俺達はズキューンとキッスに助けられた。
「キッス、大丈夫?キュアブレイキンのことになると本当に無茶するよね?」
「キュアアイドルのことになると無茶をするお姉様も人のことを言えないでしょう?でも、助かりました…ありがとうございます。」
「ふふっ…とにかく、キュアアイドルやみんなのことは私達が守ってみせる!」
「キュアズキューン…♪」
そして、2人が地上に降り立つとアイドルは推しのズキューンと会えたことを喜び彼女の名前を呼ぶ。アイドルは言うまでもなくズキューンに会えて凄く嬉しそうだ…
「誰だ、お前達は?」
「ええ〜っ、知らないのぉ?この2人はキュアズキューンとキュアキッスだよ♪」
「「何でお前が自慢げなんだ!」」
アイドルが自慢げにズキューンとキッスを紹介すると俺とザックリーのツッコミが不本意ながらも一致して同時にツッコんだ。自分から名乗るするならまだしも勝手に紹介してるもんな…
「あの…あなた達もアイドルプリキュアなんですよね?」
「それはどうかしら。」
「えっ?」
キュンキュンは好奇心のままキッスに同じアイドルプリキュアなのかを問うと、キッスはそれを曖昧にするような答えを返す。彼女達は俺達と何かが違うのだろうか?
「そうだとしたらお前達は敵なのか?味方なのか?俺はそれを知りたい…教えてくれ。」
ヨーヨイはズキューンとキッスの2人に敵か味方かどうかを続けて問う。俺たちのピンチの時にいつも不気味なぐらいちょうどいい感じに現れるからどういう立場なのかと気になってヨーヨイは訊ねた…
「君が誰かは分からないけど、私達はみんなを助けたいと思っている…だから、君達の味方だよ。」
「とりあえず、それは分かったとして…キッス、いつまで俺をお姫様抱っこしてるんだ?」
「あっ…ごめんなさい。」
ズキューンがヨーヨイの質問に答えた後、俺の指摘でキッスはようやく俺をそっと降ろした。キッスはズキューンに比べてちゃんとしていそうでどこか抜けてるんだな…しかし、彼女は本当に近くで見たから分かるが物凄い美人で何と言うか声といいめろんさんにそっくりに思えてしまう。
「ズキューン、キッス…なるほど、お前らが噂のキュアズキューンとキュアキッスか。こうなったら俺が倒してスパット様に素晴らしい報告をしてやるぜ!クラヤミンダー、やっちまえ!!」
「クラヤミンダー!」
「キッス、行くよ!」
「はい、お姉様。」
「ここは私達に任せて!」
「ああっ♪」
そして、2人は息を合わせてからクラヤミンダーに立ち向かっていく。俺達でかなり苦戦した敵を今回はいかに調理していくのか…ズキューンとキッスに関してはそこがポイントに尽きる。そんな中でズキューンの言葉で何やらアイドルがメロメロになっているが、これが平常運転に思えるようになってきた。
「メロメロ夢中にしてあげる…チュッ、キッスショック!」
「クララララ!?」
まずキッスが堂々とした佇まいからリップを塗ってから投げキッスをし、その時に放たれたハートの弾幕が命中すると電気ショックを浴びせる。これがキッスの技…随分と物騒な投げキッスだ。
「良いね、私も!」
「お姉様、お願い。チュッ…」
これに続いてズキューンも勢いよく駆けていき、キッスが投げキッスの弾幕で足場を作ってアシストをする。そして、ズキューンは攻撃態勢に入った。
「撃ち抜いちゃうよ!…ズキューンバズーカー!!」
「クラッ!」
ズキューンの方はアイラインを塗って生み出した音符を弾幕に変換してクラヤミンダーにぶつける。これがあの時出してたズキューンの技なのか…しかし、この2人はメイクを決めてから繰り出すとかなかなか斬新である。クラヤミンダーは豪快に吹き飛ばされ、本当に強すぎて言葉が出ない…俺達はいらないじゃないのかと危機感も覚えて複雑な心境だ。
「やったね!」
「凄い…凄い凄い、キラッキランラン♪」
「かっこよくて、強くて…これは推したくなりますね!」
「推す!推してる〜♪」
(その気持ちは分かるけど、こんなに強かったら俺達って必要なのか?まるで前座に回されたような気分がする…いや、前座にすらなってないかもな。ある意味屈辱的だ…)
「ブレイキン、どうしたの?」
「あっ、いや…何でもない。アイツら強いな…俺達も強くならねえと。」
「…」
俺がズキューンとキッスの凄さに触れて考え事をしているとウインクの声で我に返った。しかし、初登場から俺達が苦戦した敵を軽く圧倒している2人が羨ましいのと同時に悔しく感じる…とにかく強くなるしかねえんだよな。ぽっと出の俺達にアイドルとして危機感を覚えていたあの時のニカ姉の気持ちがよく分かった気がする…あの時はこういう気持ちで焦りもあったんだ。
「はよ立て、気合い入れろ!ゲッ…!?」
ザックリーは必死にクラヤミンダーに檄を飛ばして戦わせようとするももはやフラフラで戦闘不能状態…ボクシングで言えばダウンから起き上がるもフラフラで戦えないボクサーのようでレフェリーがこの場にいるとしたらこの時点でTKO負けが宣告されるのは間違いない。それでも容赦なくズキューンとキッスが立ちはだかった。
「絶対キラッキラにするよ、キッス!」
「ええ、お姉様。」
♪:Awakening Harmony
「「2人の誓い、今輝け!…取り戻したい、光の世界〜♪」」
「その笑顔」
「勇気」
「涙」
「夢」
「「希望の兆し、キミと明日を願うチカラで、生まれる私たちのハーモニー、響け〜♪…プリキュア、ズキューンキッスディスティニー!」」
「「キラッキラッター…」」
そして、そのままズキューンとキッスはいつもの曲と技でクラヤミンダーを浄化。俺達が手間かかった相手を今回もあっという間に制圧した…本当に強すぎて言葉が出ない。そして、例のごとくキラルンリボンはキッスが回収した。
「ズキューンキッス、ザックリ言やぁ眩しいじゃねえか…」
そう言い残してザックリーは撤退していき、街もクラヤミンダーにされた人も元通りで万事解決。結局良いところはあの2人に持ってかれてばかりだ…マジで俺達も何とかしねえとな。
「ズキューンキッスのステージ凄かったね、アイドル!」
「すっごくすっごくキラッキランラン〜!」
「えっ、どうしたの?」
「これはアレです。推しのステージがやっぱり凄すぎて改めて衝撃を受けちゃってるやつです!」
その一方でアイドルはズキューンとキッス(特にズキューン)のステージに圧倒され骨抜きになってしまう。ウインクもキュンキュンもお気楽そうだが普通危機感を持つところだぞ!?こんな余裕で大丈夫なのか?
「キュアアイドル、大丈夫? 」
「あっ、はい…大丈夫です!」
「良かった、じゃあまた…「ちょっと待ってくれ!」…?」
ズキューンとキッスが去ろうとしたその時、俺は2人を呼び止める。どうしても俺は今回の一連の流れを受けて俺は2人のことが必要に思えてきたのだ…これをお願いしないと俺達は強くなれない。
「お前達には何度も助けられて凄く感謝している…だからこそお願いがあるんだ!キュアズキューン、キュアキッス…俺達の仲間になってくれ。2人の強さから俺は沢山のことを学びたいと思ったし、何よりも特にアイドルは2人と仲良くなりたいと思ってる…だから聞かせてくれないか?お前達の答えを。」
俺はズキューンに自分がお願いしたかったことを真っ直ぐ伝えた。この2人が味方であるならば仲間になるのも容易な話…話を聞いてたズキューンも前向きそうな表情をしている。これは仲間になってくれそうだ!
「難しい話はよく分からないけど、君達が仲良くなりたいなら私は…「いいえ、お姉様…参りましょう。」…えっ?」
ズキューンが俺のお願いを快諾しようとしたその時、そこにキッスが横槍を入れる。しかも険しい表情をしていて楽天的なズキューンとは正反対だ…
「どうして?私、キュアアイドルやみんなと仲良くなりたいのに…一緒だったらあなたが気にかけてるキュアブレイキンもキュアアイドルも常に守れるし仲良くなれるんだよ?」
「あの日あの時、私達は決めたはずです…それを忘れましたか?」
「そうだった…ごめん、またピンチの時は助けに行くね?それじゃあ。」
「お、おい…待て!」
そして、ズキューンはキッスを追ってこの場から去って行く。その時に俺はあるものが目に入った…それはズキューンの髪飾り、前髪にある8分音符のアクセサリといい配色といいどこか既視感があるようにも思える。あの時会っためろんさんのお姉さんに似てるってのもあるが別の何かのようでもあった…
(あの髪飾りとアクセサリ…やっぱり?)
「行っちゃったね。」
「ああ〜っ、折角キュアズキューンと仲間になれるチャンスだったのになぁ…」
「でも、また会える気がします。」
「いや、そんなの待てねえ…追いかけるぞ!」
「ええっ!?」
「何を言ってるんだヨイ!笑華のお迎えは…」
「事情が変わったんだよ、行くぞ!」
「私もキュアズキューンともっとお話ししたい!」
「ブレイキン、アイドル!?」
「仕方ないですね…追いかけましょう。」
こうして俺とアイドルが先頭になってズキューンとキッスを追いかけることに…姿は捉えるもなかなか近寄れず。山を越え、街の中まで追いかけても追いつけずに気づけば姿を見失ってしまった。
「ちっ、撒かれたか…」
「不意に姿を消すとは謎多き2人…ミステリアスです!」
「そういうところも素敵だね。」
「仲良くなりたかったのになぁ…どうして行っちゃったんだろう?」
「何か事情があるんじゃねえかヨイ?まあ、それは本人達しか知らねえだろうが。」
「ただ、キュアズキューンのことを前から見覚えがあるようにも思えるんだよな…どうしてだ?」
「いや、ブレイキン…それは気のせいだと思いますよ?」
「だったら良いけどな。」
「みんなぁ…もう、街中を走り回って何をしてたの?」
俺達がズキューンとキッスを見失って話をしていると、希望さんが走って俺達のもとへと駆けて来た。恐らく話からして待てずに自分の車で探し回り、この公園前で降りてこっちに来たと見られる…それでズキューンとキッスと追いかけっこをしていた俺達を見かけたのだろう。
「希望さん…すみません、長く待たせてしまって。戦いは終わりましたけど、どうしてもズキューンとキッスに用があって。俺のわがままです…」
「そうなんだ。でも、街中でプリキュアの姿のままプライベートで行動するのはやめた方が良いと思うよ?アイドル活動ならまだしもそれ以外を見られたら大変なことになるから…気をつけてね?」
「「「「はい。」」」」
俺達は希望さんにプリキュアの姿で追いかけっこをしたことを注意されてしまう。それもそうだよな…本来なら公になってはいけない存在なのだから。まあ、アイドル活動は特例中の特例なんだがな…
「それじゃあ、今から笑華のお迎えに行こっか…もう待ってる頃だと思うし。」
「ですね。みんなも俺のわがままに付き合わせて悪かったな…ニカ姉を迎えに行くぞ!」
「やった〜!笑華ちゃんとまた遊びたいなぁ…」
「もう、アイドルったら笑華ちゃんが本当に大好きだよね?」
「こういう妹っぽいところも心キュンキュンしてます!」
それから俺達は希望さんの車に乗ってから変身を解除した後にニカ姉の迎えに行った。退院することになった彼女は傷は全て癒えて体力も戻り凄く元気そうで何よりだったのは言うまでもない…そして、ここ最近の色んな話をして盛り上がるのだった。
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「それでは…ニカ姉の復活を祝って、乾杯!」
『かんぱ〜い!』
それから家に帰った俺達はひま姉が帰ってきた夜からニカ姉の復活を祝って自宅で俺の乾杯の音頭によって宴会が開かれることに…本来だったら家族と希望さんのみでやる予定だったが、ひま姉と提案によってうた、なな、こころも加わって7人で行うことになった。飲み物に関しては大人のひま姉と希望さんが缶ビール、残りはジュースという感じだ…ちなみに、ヨーヨイは俺の部屋の中で持ってきた文献からキュアズキューンとキュアキッスのことについてを調べている。まあ、彼にも今回作った余りを後で提供したいところだ…
「陽葵さん、私達も誘ってくれてありがとうございます。本当に蓮達の家族が揃ってるとみんな有名人でキラッキランラン〜♪」
「ふふっ…ありがとう。うたちゃん達もゆっくり楽しんでね?」
「蓮くんの料理…美味しい!前から思ってたけどどうしてこんなに美味しいの?」
「ひま姉がいない時や2人ともいない時に備えて小学生の時から料理の勉強をしてたんだよ。ニカ姉はマジで料理の腕が壊滅的だからな…俺がやるしかねえだろ?」
「何よ、壊滅的って…私は仮にもあなたの姉よ?失礼しちゃうわ!」
「笑華…現実を見なよ?現にグループ内で番組の企画で料理大会をやった時、料理人から酷評されてたでしょ?これがあなたの料理の腕なんだよ。それに、私がまだ鬼軍曹だった時に機嫌取りに不味い料理を出したことも忘れてないからね?」
「マジすか…やっぱり、ニカ姉の料理は世に出すべきじゃないですね。」
俺と希望さんはニカ姉の料理の不味さの話題で盛り上がる。いくら俺の姉だろうとも料理センスが壊滅的だからな…こんな姉を持って思ったのがやっぱり男だからって料理を任せっきりにするのは必ずしも良いことではないということだ。番組の件は観てたから知ってたにしても下積み時代にそんなことがあったとは…これは初耳である。
「もう…そんな昔話は別に良いでしょ?希望ちゃんまで酷いこと言わないでよ!」
「ふふっ、よしよし…私が料理を教えてあげるね。一緒に見返そう?」
「お姉ちゃん…」
ひま姉はニカ姉の頭を撫でて彼女をフォローする。本当に彼女は優しいお姉ちゃんにして母さんのような存在だ…寛大で包み込む母性も兼ね備えており、大黒柱にして女神である。
「あっ、そうそう…実は私、最近あるアイドルに注目してるんだけど、ズキューンキッスって蓮ちゃんは知ってる?」
すると、ひま姉は突然とズキューンキッスを知ってるかどうかを俺に訊いてくる。まさかこんな話が出てくるほどになるとは予想外だった…こんなにもあの2人が有名になっていたなんて。
「えっ…まあ、知ってるけど。」
「そうなんだ。あの2人、凄く素敵だよね…歌といいパフォーマンスといい上品だしアイドルプリキュアのあの5人とは違う感じで新鮮な感じがして。あの子達きっと人気になるよ!」
「そうですよね、陽葵さん!私…実はズキューンキッスに会ったことがあってズキューンに撃ち抜かれてたんですよ。それで言ってくれたんです…『キュアアイドルは私が守る』って!」
「えっ、うたちゃんって…?」
「あああ!今のはうた先輩の夢の話なんです。うた先輩、夢の中ではキュアアイドルになりきっててそれでキュアズキューンからそう言われたんですよ。そうですよね?」
「う、うん…!?」
うたは危うく自分の正体をひま姉にバラしてしまいそうになったタイミングでこころが何とか誤魔化そうと対処した。本当にうたはポンコツすぎて危なすぎる…特に今はズキューンに脳を焼かれてるから理性のリミッターもない状態で本当に寿命が10年縮んだ。
「うたちゃんもこころちゃんも面白いこと言うね。私もアイドルプリキュアになりたいなぁ…どうしたらなれるんだろう?」
「ひま姉は別にアイドルプリキュアになる必要はねえよ…ならなくたってあんたにはみんなを笑顔にできる力があるからな。だから、ひま姉はひま姉のままでいてくれよ…」
「蓮ちゃんったら嬉しいことを言ってくれるじゃない…ありがとう♪」
ひま姉がアイドルプリキュアになりたいと言い出し、俺はなる必要がないと説得する。いや、むしろなってほしくないんだよな…ハッキリ言ってアイドルプリキュアをキラキラしたアイドルだと思っている人はアイドルプリキュアになるべきではない。あの時のこころのような人を増やさないためにもあるし、俺達が人類の絶望から守る最後の砦である以上は俺達が守らねえとな!
「蓮の言う通りよ。お姉ちゃんは女優としてみんなに希望を与えてるし、アイドルプリキュアにならなくたって輝いてるわ…だから、これからも頑張って。私も退院したからには沢山頑張るわね!」
そう言ってニカ姉は女の子らしさを忘れてカレーを食べていく。こうやって元気になったところを見てると俺は嬉しく思うものだ。しかし、同時に危機感も感じる…今の俺達はズキューンキッス頼みで自力では何一つやれないどころかニカ姉を怪我させてしまった。これ以上誰も欠けないように、みんなを守れるように強くならなくてはいけない…どうすれば良いんだ?
「蓮、大丈夫?さっきから深刻そうな顔をしてるけど…」
「えっ、ああ…大丈夫だよ、うた。気にすんなよ?さあ、早く食べねえとカレーも唐揚げも冷めちまうぞ!いっぱい食べて元気つけような?」
「蓮くん…」
「蓮先輩、分かってますけど無理だけは…」
「分かってるよ、ななもこころも心配すんなって!アハハ…」
俺はみんなから心配されるも何とか元気だというアピールでカレーと唐揚げを怒涛の勢いで食べていく。この場は楽しく過ごせたもののモヤモヤが消えることはなかった…俺がしっかりしなくちゃな、情けねえ。でも、俺が何とかしなくちゃ…何と言ってもアイドルプリキュアのリーダーだからな。
いかがでしたか?ズキューンキッスが現れ、助けられてちょっと蓮が自分達の存在意義に危機感を覚える場面が見られています。これだけ強いと頼りになる反面で自分達が必要なのかと思ってしまうものですが…それでも自分達も強くなろうと彼はズキューンとキッスに仲間にならないかと誘いました。しかし、キッスから断られてしまい、諦めきれずもその中でズキューンの何かに違和感を感じたのです…その違和感の答えとは!?そして、キッスが断る理由は一体?だとしたら何故ブレイキンこと蓮を助けるのか…謎は深まるばかりです。
そして、お待たせしました…やっと笑華が復活です!ここからアイドルプリキュアはまた浮上を信じたいところですが、ズキューンとキッスがあまりにも強く蓮も心がブレてる状態です。みんなも心配してますけど立て直しはきっと効くはずですのでね…そこら辺は蓮の立ち直りに期待でしょうな。
そして、次回は19話分ですが…これは絶望の始まりと言える回ですね。とりあえず、心臓のスペアを用意していてください。
その一方で原作の方は今日、うたちゃんとカイトのデート回ですけども…2年連続で恋が成就するんでしょうか?年の差的には禁断気味なんですけどね…その答えは8時半ご確認を。
感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをしてまた次回もお楽しみに!