キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達- 作:寿垣遥生
それでは、また後書きにて。
チョッキリ団のアジト内、ザックリーはバーのカウンター席でキュアズキューンとキュアキッスのライブ動画を真剣な表情で観ていた。前の時にやられた相手をとことん研究するところにはもうこれまでの怠け癖のあったザックリーではないと言える。
「ザックリー、何観てるんだい?」
「この前現れたキュアズキューンとキュアキッスっす。あの時はスパット様がいなくてデータも何も得られなかったんすけど、とりあえず調べてみるだけ調べてるってところですね。」
「ふぅん⋯あんたは隠さないんだね?カッティーと違って。」
「別に⋯ただ調べてるだけなんで。こいつらもアイドルプリキュアも俺には1mmも刺さらねえっす。」
カッティーは淡々とチョッキリーヌからの問いに答える。アイドルプリキュアに堕ちたカッティーとは違うということをアピールしたいというのあるし、何よりも本人は任務を遂行しようという気持ちが強いのだ⋯うつつを抜かしている暇などない。
「ふぅん⋯ならさっさとキラキラをチョッキンしてきな!スパット様がいない分、あんたにやってもらうからね?」
「ザックリ了解!」
そうしてザックリーはチョッキリーヌの指示を受けて出動する。彼としてはスパットが戻ってくるまでにアイドルプリキュアとズキューンとキッスに勝ちたい気持ちが強い。とにかくスパットやらチョッキリーヌに良いところを見せようと気合いは十分なのだ⋯
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side蓮
「あの⋯すみません!」
「⋯」
貴島さんはキュアズキューンの正体であろう人物を呼び止めてその人物が立ち止まる。もしもプリルンだとしたらあいつのことだから何もかも包み隠さずに言ってしまいそうだ⋯俺はプリルンがどれだけポンコツかをよく知っている。
「あなたがキュアズキューン、ですよね?」
「どうしよう!?」
(頼む、人違いであってくれ!)
「ズキューンって何?」
その人物が貴島さんの方を振り返ると、何とその正体は女装をしていて厚化粧をしたガタイの良いおじさんだった⋯妙にガタイ良いなとは思ってたけど、どうやらこの声と様子からしてズキューンの正体ではなさそうだ。
「「「「「!?」」」」」
「ほっ⋯」
「す、すみません⋯人違いでした!」
「ふふっ、さらばだ。」
そう言うと女装おじさんは華麗な感じで去っていくのだった。ここら辺のミステリアスさはズキューンを思わせる何かはあるのだが、結局は俺達の早とちりか⋯
「本物じゃなくて良かったぁ⋯」
「えっ?」
「いやぁ、とても残念でしたね!俺もガッカリですけど、こんなこともありますよ?」
「だよねぇ⋯よし、めげずにまた手分けしよう!」
「ですね。私達はこっちを探します!笑華、蓮くん、みんな⋯行くよ♪」
「「「「「はい!」」」」」
「分かりました。希望さん達があっちなら私は反対側を⋯また後で!」
「「「「「「行ってらっしゃい!」」」」」」
そう言って貴島さんは俺達とは反対方向を探しに行くことに。彼女の記者としてのセンスを踏まえたらきっとズキューンとキッスを見つけるのは簡単な作業だろう。ただ、できることならそれより先に俺達が見つけないといけない⋯こっちも負けてられねえな!
(10分後⋯)
「ブンブン、ブンブン、ズキューンどこ?」
貴島さんと別れてからうたは犬のように匂いだけでズキューンを探そうとしている。傍から見たらかなりの不審者で一緒に行動していることが恥ずかしすぎて言葉が出てこない⋯
「うた先輩、かなり怪しいですよ?」
「本当ね。こんなんで見つかるのかしら?」
「何も手がかりがないのは難しいね⋯」
「おや、アイドルプリキュアの皆さん⋯こんなところで何をしてるんですか?」
そんなタイミングで俺達は出間に巡り会ってしまう。こんなタイミングで関わりたくないやつに会うとか今日は厄日なのだろうか⋯
「出間さん、週刊誌の記者がこんな昼間に何の用だ?暇だったら俺達じゃなくて政治家のスキャンダルとかを追っとけよ⋯永田町に行けばスクープの山だぜ?」
「お生憎様、私は芸能担当なのでね⋯」
「蓮先輩、この人は?」
「出間智和⋯週刊文秋の記者で両親を殺した犯人とは別に俺達一家を一つの記事でめちゃくちゃにした犯人だ。」
「本当はデマーンというあっちの新聞でもデマ記事ばっかり書いてたキラキランドの住民だヨイ!」
こころは出間が何者かを訊ねて俺とヨーヨイが答える。そういえば、あの時に出間と会った時、こころはいなかったもんな⋯それは知らないのも無理もない。
「犯人だのデマ記事だの⋯好感度を下げるようなことを言わないでくださいよ。しかし、キュアホープフルの笑華さんもいつの間にかアイドルプリキュアの仲間になってたようですね⋯一匹狼のあなたがどうしてです?」
「そんなのあんたには関係ないでしょ?私は私のやりたいようにやる⋯それだけよ!」
「それと、出間さん⋯いや、デマーン。あなたは笑華とカイトくんの熱愛報道の記事を出した件についてまだ声明も出してないでしょ?何とか和解はしたもののそれは168プロダクションと出版元である春秋文芸の会社同士での話⋯あなたは反省してるの?」
「七色さん⋯いや、ホプさん、あなたは何も分かっていない。私達は芸能界を盛り上げるためだったらどんな手でも使うんです。どんな記事でもみんなが盛り上がればそれが我々の正義なんですよ⋯だから反省はしていませんし謝るつもりはありません。私は間違ったことはしてませんからね?」
「どうやら反省する気はないようだな⋯で、俺達に何の用があるのか聞かせてもらおうじゃねえか。とりあえず、話だけは聞いてやるよ⋯」
「おっと、そうでした⋯とりあえず皆さんはキュアズキューンを探しているんですよね?特にうたさん、そうでしょう?」
「えっ⋯はい。」
「実は私、キュアズキューンとキュアキッスの変身シーンを撮影していて正体を知っているんですよ⋯もしもそれを見てみたいとおっしゃるのであればその動画を特別に無料で見せてあげます。私との取引に乗ってみませんか?」
出間は不敵な笑みを浮かべ、ズキューンとキッスの正体を出汁にして取引を提示する。彼のことだからきっと何か裏があるに違いない。
「あんた、無料で動画を見せる代わりに俺達の正体を雑誌に載せるとかそんなことを考えてねえよな?」
「何をおっしゃる⋯そんなことをしたら私が女王様に怒られるじゃないですか。私なんかキラキランドにいた時は何度もモッサモサにされましたよ⋯もう懲り懲りなのでそんな真似はしません。」
「そうだよな、お前⋯度々デマ記事でみんなを混乱させた罰で女王様からモッサモサにされてたヨイ。」
(モッサモサって無断アップロード以外の悪行でも発動するんだ⋯)
「出間さん、本当にキュアズキューンの正体を教えてくれるんですか!?だったら⋯」
「待って、うたちゃん!」
出間から何の裏もなくズキューンとキッスの正体を教えると聞かされ、うたは取引に応じかけようとするもそれをななが止める。ななはいつにもなく真剣な表情をしていてこんな彼女を見たことがなかった⋯
「ななちゃん、どうして!?キュアズキューンの正体が知れるんだよ?正体を知ればその人に気持ちを伝えられるのに⋯」
「その気持ちは分かるけど相手が誰なのか分かってるの?蓮くんと笑華ちゃんが芸能界から干されてしまうようなことをした人なんだよ!?うたちゃんはキュアズキューンの正体を知るためだけに2人を傷つけた人の意見を受け入れるつもりなの?そんなことをするんだったら、うたちゃんが相手でも絶交する覚悟だよ⋯私は絶対に認めない!」
「ななちゃん⋯」
ななからの怒りを受けたうたはその圧力に押されて何も言えなくなる。まさか彼女がここまで俺やニカ姉のことを気遣ってくれていたとは⋯そして、欲望に任せて外道に走ろうとしたうたに正論をぶつけてくれたのだ。本当にななは頼りになる存在で後輩のこころですら物申せないことを同学年だからこそ言えるという強みがある⋯俺達の中での戦闘力の低さは事実にしてもやっぱり彼女を仲間にした判断は間違いではなかった。
「ごめんね、ななちゃん⋯そうだよね、蓮と笑華ちゃんのことを傷つけた人を信じるなんてやっぱりできないよ。キュアズキューンのことも大事だけど、それより大事なのはアイドルプリキュアの仲間だから⋯」
「そういうことなので出間さん⋯あなたとの取引には応じられません。できることならもう二度と私達とは関わらないでもらえますか?」
「そうですか。ただ、これだけは言っておきます⋯キュアズキューンの正体と真実を知ったらうたさんが一番絶望すると思いますよ?それでも自力で正体を知りたいのならお好きにどうぞ。フフフ♪」
ななからの圧力に屈した出間はそれだけを言い残してこの場から立ち去る。キュアズキューンの正体と真実を知ったら絶望?どうせこれは出間のハッタリだろう⋯デマしか吐かないこの男が真実を言うなんて考えられるはずがない。俺達は彼の言葉に屈することはなかった。
「うた、気にすんなよ⋯とりあえずズキューンキッスを探そうぜ!」
「そうだね。じゃあ、カメラで撮影して手がかりを逃さないようにしなきゃ!どっこ、どこ、どこ、どこ、ズキューンを見つけちゃおう♪」
そうして、うたは気持ちを切り替えてからカメラを取り出し歌いながら辺りを撮影して手がかりを探る。しかしながら、こんな街中にズキューンとキッスの手がかりはあるのだろうか?落ちてたら苦労はしねえけどな⋯
「ブルっと来たヨイ!?」
そんなタイミングでヨーヨイがブルっと来てクラヤミンダーを検知する。本当に空気を読めないチョッキリ団だ⋯でも、これでズキューンとキッスが出てくるとなると都合が良いと思う自分もどこかにいた。
「こんな時にクラヤミンダーかよ⋯うた、行くぞ!」
「ちょっと待って!さっきのカメラで撮った写真を見てくれる?」
「そんな場合じゃないでしょ⋯良いから行くわよ?」
「この写真にプリルンが写ってるの!」
「「「「「「プリルン?」」」」」」
うたは俺達にカメラに写った写真を見せる。そこには何とプリルンが飛んでいるところが確認できた⋯やはり、プリルンはこのはなみちタウンに帰ってきてたのか!そうなると、メロロンも一緒なのも確かである。
「確かにプリルンだね⋯」
「プリルンが飛んでる方向はクラヤミンダーのいるところと同じだヨイ!」
「つまり、追えばプリルンとメロロンに⋯行くぞ!」
「私もプリルンに会いたい!」
「待ってよ、蓮くん、うたちゃん!」
「待ってください!」
「本当にしょうがない子達ね⋯」
「みんな待って!」
俺とうたは先陣を切ってプリルンが飛んで行ったであろう方向へと走り、それをみんなが追う。少し遅れたがまだプリルンの姿は見える範囲内⋯何とかこのペースなら追いつけそうだ。
「プリルン、帰ってたのか!?返事をして止まってくれ!お前と話がしたいんだ!!」
「待ってよ、プリルン⋯どうして止まらないの!?」
「クラヤミンダー!」
しばらく追い続けるとプリルンはカメラ型のクラヤミンダーが既に暴れている路地裏の駐車場へとたどり着いてはそこで止まる。まさかプリルンがまたあの時のように無茶をするのではなかろうか⋯それが心配である。
「あのクラヤミンダー⋯貴島が取り込まれてるヨイ!」
「何だって!?」
「蓮くん、うたちゃん⋯プリルンはもしかして!」
「プリルン、ダメだよ⋯危ないから逃げて!!」
「プリ?」
うたはプリルンに逃げるように促す。しかし、プリルンは一瞬振り返るも言うことを聞かない⋯どうしてだ、今までのプリルンだったらうたの言うことは素直に聞いてたはずなのに。何が起きてるのか?
「ねえたま、待ってて言ったメロ!」
「メロロン⋯やっぱりお前もいたのか!何をしてる、早くプリルンと一緒に逃げろ!!」
「蓮⋯!?」
メロロンが合流したタイミングで俺はメロロンにも逃げるように促した。しかし、メロロンは先ほどのプリルンとは対照的に俺の存在を把握して名を呼んで驚く。この様子を見てるとまるでプリルンがうたを忘れてるように思えてしまう⋯記憶喪失なのか?
「メロロン、どうしたプリ?早く変身してキュアアイドルを守るプリ!」
「メロ⋯分かったメロ!」
(変身⋯何に変身するんだ!?それと、この場にはいないキュアアイドルを守るって⋯)
プリルンがメロロンに変身しようと呼びかけると、プリルンとメロロンは光のドレスを纏った女性の姿へと変わる。プリルンはライトグリーンのドレスを着て首にチョーカーをつけたブロンドのボブヘアーの女性、 メロロンは黒のドレスを着たウェーブのかかった黒髪ロングのおさげの女性になった⋯どこかで見覚えがあるかと思ったらその2人はなんと杏咲とのデートの時に会っためろんさんとそのお姉さんだったのだ。
(えっ、めろんさんの正体がメロロンでそのお姉さんの正体がプリルン⋯嘘だろ!?)
「「プリキュア、ライトアップ!」」
プリルンとメロロンはマイクのような変身アイテムを手に取って黒と白のプリキュアリボンをはめると普段とは違ったお姉さんの声色(あの時の姉妹)で変身の合言葉を言う。それのスイッチらしいものを入れて3回タップすると2人はそれぞれズキューン、キッスの髪型へと変化した。プリルンとメロロンがあの美人姉妹の正体でその2人がズキューンとキッスの正体⋯ややこしいことになっていて頭がこんがらがりそうだ。
「「キラキラショータイム!YEAH♪」」
そして、2人がもう1回タップすると2人の変身が始まる。まずはそれぞれ衣装が生成されていく⋯メロロンは黒と薄紫を基調としたドレスを着て、プリルンは白を基調としてスカートの背面に大きなリボンを備えたドレスを着る。この服装の時点でプリルンとメロロンがズキューンとキッスの正体であることが確定した。
「「キミと〜!YEAH!」」
もう1回、2人がマイクをタップすると手袋やブーツが生成される。それぞれプリルンは白、メロロンは黒のを纏ってこれで90%は完了した。
「「一緒に〜!YEAH!」」
さらに2人はもう1回マイクをタップすると、メイクを決めてからプリルンは耳飾りが飾られると共にブロンドヘアーにピンクのメッシュが入り、メロロンは黒のリボンが飾られ、鍵のようなアイテムを腰に装備して変身が完了する。これでズキューンとキッスができあがりってわけだ⋯
「ハートをプリっとロックオン!キミとズッキュン、キュアズキューン!」
「ハートをメロっと独り占め!キミと口づけ、キュアキッス!」
そして、2人は変身名乗りも決めていく。何か俺達5人とコンセプトが違うというか雰囲気からして別の何かなのではと思ってしまう⋯悔しいが、強さも相まって俺達より華があるじゃねえか!
「ええ〜っ、キュアズキューンとキュアキッスって⋯プリルンとメロロンだったの〜!?」
「キュアズキューンがプリルンで⋯」
「キュアキッスがメロロン!?」
「ええ〜っ、全然違うじゃないですか!大きさも喋り方もモフモフ感も何もかも⋯」
「陽葵ちゃんがなりたいと思ってたのより先にプリルンとメロロンがプリキュアになってたなんて。」
「まさにunbelievable⋯だヨイ。」
俺以外を除くみんなはズキューンの正体がプリルン、キッスの正体がメロロンだと知って驚く。俺もかなり驚いているが、実は前から杏咲とのデートの時に会った姉妹とズキューンとキッスが似ていて2人が正体ではないかと勘づいていたのだ。その上、あの姉妹がプリルンとメロロンの人間の姿ではないかとも思っていたが⋯まさかの杞憂と思われたことが当たってしまった。
「びっくり⋯いや、マジかよ!?」
「プリルン、キュアズキューンだったんだ!」
「えっ?」
「お姉様⋯」
「う、うん!」
ザックリーもこの事実に驚く中でうたがズキューンに声をかけるもズキューンの方は動揺していた。ズキューンがプリルンだとしたらうたから声をかけられて嬉しそうにするはずなのだが⋯プリルンがズキューンとして現れてからどうも様子がおかしい。キッスはその再会の時間を止めるようにズキューンに声をかけて敵のクラヤミンダーに2人揃って立ち向かって行く。結局、俺達は出る幕がないどころかまだ変身すらしてないんだが⋯
「クラ、ヤミ、ンーダ!」
「こっちだって行くよ、ズキューンバズーカ!」
そのままズキューンが先立って攻め込み、ズキューンバズーカを放つ。それを食らったクラヤミンダーは一撃でノックアウトしてしまう⋯本当に強すぎて俺達は何度でも驚かされたものだ。
「たった2人だってのに、もう!」
「やっぱり凄い!ありがとう、プリルン⋯じゃなかった、キュアズキューン!」
「えへへ♪」
うたがズキューンの強さに興奮して彼女を褒めると、ズキューンは俺達の方を向いてウインクしながら喜ぶ。でも、こうやって喜んでいるのはうたから褒められたのではないと思うのは俺だけなのだろうか?さっきまでの様子からしてうたのことを忘れてるような気もする。
「プリルン、メロロン⋯お前達はどうやってプリキュアになったんだヨイ?どうしてプリキュアになろうと思ったんだヨイ?」
「ヨーヨイ、久しぶり。実はね⋯私、キュアアイドルを守るためにプリキュアになったんだよ!でも、あれ?どうやってなったんだろう⋯」
「お姉様、それは⋯申し訳ありません。これ以上はお兄様が相手でも教えられません。」
「メロロン⋯」
ヨーヨイがズキューンにどうしてプリキュアになったのかを問うとズキューンは明るい感じで答える。うたと人間態のヨーヨイに関しては記憶がなさそうに思えるが、どうやら妖精のヨーヨイのことは明らかに覚えてそうだ⋯その中でズキューンはプリキュアにどうやってなったのか答えに詰まってしまうと、キッスは彼女に肩を添えてクラヤミンダーの方を向かせる。キッスは何やら悲しい表情をしているようにも見えたのだが、プリルンとメロロンがプリキュアになった中で何か辛いことがあったものと思われる。
「絶対キラッキラにするよ⋯行こう、キッス!」
「⋯はい、お姉様。」
♪:Awakening Harmony
「「2人の誓い、今輝け!⋯取り戻したい、光の世界〜♪」」
「その笑顔」
「勇気」
「涙」
「夢」
「「希望の兆し、キミと明日を願うチカラで、生まれる私たちのハーモニー、響け〜♪⋯プリキュア、ズキューンキッスディスティニー!」」
「「キラッキラッター⋯」」
そして、ズキューンとキッスはいつも通りに決め技であるズキューンキッスディスティニーを決めてクラヤミンダーを浄化した。ズキューンに何が起こってるのか、キッスが何故悲しい顔をしたのか⋯その理由は分からないが、とりあえず貴島さんも元に戻り万事解決である。
「チッ⋯とりあえずこれでスパット様に報告はできそうだ。でも、ザックリ言って無駄に眩しいやつらだぜ⋯」
ザックリーはそれだけを言って撤退した。その中で元に戻った貴島さんはグッスリ寝ていて、そんな彼女にズキューンとキッスは歩み寄る。
「ふああ⋯私、何を?ん、んんっ!?」
「大丈夫だった?」
「キュアズキューンとキュアキッス!?」
「そうだよ♪」
目を覚ました貴島さんは目の前にいたズキューンとキッスを見て驚き、ズキューンは本人であることを証明し、手を振ってファンサをする。しかし、キッスの方は相変わらず無表情⋯アイドルなんだからライブだけじゃなくてズキューンのようにファンの前でも笑顔は忘れないでほしいところだ。
「あの⋯突然なんですけど私、エンタメブンブンの貴島つむぐと言います!」
貴島さんはズキューンに自分の名刺を渡す。まあ、元がプリルンだから難しいことは分からないとて芸能界のあらゆることは俺達やマネージャーの田中さんと一緒に学んできてはいるだろうからな⋯しかし、2人は好奇心旺盛で初めて頂いた名刺の表裏を見ていた。
「ステージとっても素敵でした!お二人の言葉をファンの人達に伝えられたら絶対ブンブンブーン!だから、取材お願いします!!」
「もちろん、良いよ。ねっ?」
「はい、お姉様♪」
「ブンブンブーン!」
こうして貴島さんの必死な取材交渉に対してズキューンとキッスはそれを受け入れ、それから2人は貴島さんから沢山インタビューを受けた。しかしながらズキューンとキッスは終始笑顔で受け答えをしていて、その中でキッスの心からの笑顔は初めて見たような気もした。しかし、笑うととんでもない美人だな⋯メロロンなのは分かっていても思わず惚れてしまいそうになった。
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「ありがとうございました〜!ブンブンブーン♪」
「キラッキランラン〜♪」
「お気をつけて!」
夕方になり取材を終えた貴島さんは編集社へと帰っていき、それを俺達が見送る。取材ではズキューンとキッスはなかなかの記者対応を見せていて本当にインタビュー経験がないプリルンとメロロンだったのかと思っていたが、俺の知らぬ間にプリルンとメロロンは見た目だけじゃなくて心も成長していたんだな⋯
「凄いな⋯キュアズキューン、キュアキッス!お前らは抜け目のないスーパーアイドルだよ。」
「ありがとう♪」
ズキューンが笑顔でお礼を言うとズキューンとキッスの身体が光に包まれて変身が解除され、プリルンとメロロンの姿に戻る。どうやら2人は変身解除されたらあの人間の姿ではなく直接妖精の姿に戻るようだ⋯
「本当にプリルンとメロロンだなんて⋯」
「びっくりです!」
「本当に不思議なこともあるのね⋯今更だけど。」
「プリルン、私すっごくキラッキランランだよ!」
「プリ?」
うたはあまりの嬉しさにプリルンをギュッと抱きしめる。しかし、やはりプリルンの様子がどこかおかしい⋯今までのプリルンだったらうたから抱きしめられたら喜ぶはずなのにその感情が全く見られず。でも、うたはその異変に気がつかなかった。
「だって大好きなプリルンがキュアズキューンだったんだから!何で懐かしいと思ったか分かった⋯ズキューンのリボンがプリルンと似てたからだ。おかえり、プリルン!」
「プリ?どうしてプリルンのことを知ってるプリ?君、誰プリ?」
すると、プリルンはうたに向かって冗談なのか何なのか彼女に対して誰かととぼける。まさか、記憶喪失説が本当だということなのか⋯杞憂と思われたことがまたもや現実に?
「おい、何を言ってるんだよプリルン⋯しばらく里帰りしててうたのことを忘れたのか?本気で言ってるのか、それ⋯俺のことも忘れたとは言わせねえぞ?」
「知らないプリ。はじめましてプリ♪」
「「そんな⋯」」
「ねえたま、行くメロ。」
「ちょっと待って!⋯プリルン、ホプのことは覚えてるホプ?」
「ホプもいたプリ!メロロン、お友達のヨーヨイとホプも一緒に連れて行って良いプリ?」
「それはダメメロ⋯ねえたまはこれからもずっとメロロンと一緒に暮らすメロ。」
「待ってくれヨイ!メロロン、俺はお前に実はずっと前から恋をしていた⋯こんなタイミングで言うのはアレだが、お前のことが大好きなんだヨイ!だから、俺とまた一緒に⋯」
「もう遅いメロ!にいたまからのその言葉、キラキランドに行く前に聞きたかったメロ。あなたたちとはもう話すことは何もないメロ⋯」
「バイバイプリ〜♪」
そう言ってメロロンはヨーヨイからの告白を遮り、プリルンを連れて遠くへと消えて行った。俺達はこの現実に茫然自失である⋯うたの記憶をプリルンが失ったこと、そしてヨーヨイはメロロンへの告白が玉砕したこと。このショックはかなり大きいが、それよりもメロロンは俺達の何倍も辛い表情をしていた。この真意とは一体何なのだろうか?プリルンとメロロンがおかしくなった原因は果たして⋯
いかがでしたか?ズキューンキッスの正体が明らかになりましたね⋯プリルンとメロロンではありましたが、こっちでは人間態をかなり早く出してたので二重で事実が判明する事態に。それだけでなくプリルンがうたちゃん達の記憶を忘れてることも判明⋯出間の忠告はこればかりは嘘をついておらず、悲しい現実を知ってみんなは絶望。そして、ヨーヨイは逃がしたくないあまりにとうとう自分の気持ちを打ち明けました⋯しかし、メロロンからはフラれてしまいヨーヨイまでも。しかし、メロロンも辛い表情をしていました⋯この真意とは果たして?後々明らかになると思います。
ここからはちょっと19話をリアルタイムで観ての思い出話ですが、個人的にはプリルンとメロロンがズキューンキッスに変身するシーンが何よりも印象に残ってますね⋯あんな問題ばかり起こす妖精達があんなお姉さんになるとは驚きですよ。しかも、声色もお姉さんの声になってね⋯ズキューンの南條さんはラブライブ!の絵里ちゃんでお姉さんボイスは慣れてますけどキッスの美春ちゃんのお姉さんボイスは初耳だと思いました。地声は可愛いのは分かりますし、メロロンも含めてプリティーなキャラをやるのも分かります。ただ、そんなキャラと声が板についてる声優にお姉さんをやらせるってキミプリは革新的だなと思いましたね⋯美春ちゃんって私生活でも妹なんですよ?それに童顔で小柄だからお姉さん扱いされる要素がほぼないんですが、ばっどがーるの天狼群では最年長故にお姉さんムーブやってますよね。それは凄いなと思いますけど、美春ちゃんで最年長か⋯僕の1学年下ですよ?最近の声優も若いなって痛感してますよw
そんな次回は20話分に突入します。ここが一番しんどいと思いますけど耐えてくださいね?感想、お気に入り登録、高評価をしてまた次回お会いしましょう。