キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達-   作:寿垣遥生

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遥生です。今回はキミプリの番ですが、ちょっとばっどがーるの方がオリジナル回につき執筆ペースが落ち気味になってますけどもキミプリの方は割と進んでますね。アニメ観ながらかそうじゃないかの差ですが、どっちにしても頑張ります!

さて、今回は22話分の後半戦。アイドルプリキュアVSズキューンキッスの料理対決の決着は果たして?今回は旬な話題のおまけも付いているので、お楽しみに。

それでは、また後書きにて⋯


#56 アイドルプリキュアVSズキューンキッス、決着の行方!

side蓮

 

 メニューの話し合いを終えた直後、俺達はそれぞれの料理を作り上げていってひとまずは完成というところまで来た。どんな感じの仕上がりなのかまずはうたの作った料理から披露される。

 

「私の好きなのはこれ!グリッターの看板メニュー、ナポリタン♪」

 

「美味しそう!」

 

「さらに⋯薄焼き卵を乗せてお絵描きしてスペシャルメニューにしたいと思います♪」

 

「オムナポリタンってわけね?」

 

「心キュンキュンしてます!」

 

 二力姉とこころが盛り上がる中でうたはしっかり焼いていた薄焼き卵をナポリタンに乗せてからケチャップで絵を描いていく。二力姉も言うようにオムナポリタンとはなかなかの発想だ⋯実に美味そうである。

 

「できた!」

 

 そして、うたは卵の上にケチャップで絵を描き終える。ただ、その完成されたものは何なのか⋯うたってこんなに絵心がなかったんだな。

 

「えっと⋯うた、これは何なんだ?」

 

「蓮ってば⋯決まってるでしょ?プリルンとメロロンとヨーヨイだよ?」

 

「「「「あはは⋯」」」」

 

 うたに何を描いたのかを訊ねると、どうやらプリルンとメロロンとヨーヨイを描いていたようだが⋯これを見て俺達は何も言えない。ここで下手だと言ったら尊厳が傷つくし、どうすれば良いのだろうか?リアクションに困るんだよな⋯

 

「次は私の大好きなものです!」

 

 そして、次はこころの番となり彼女は海苔を巻いたおにぎりを作り上げた。シンプルながらも大きなサイズで中の具次第では1個でも満足できそうな感じがする。

 

「おにぎりだ!」

 

「はい。私、おばあちゃんの作ってくれたおにぎりが好きなんです!」

 

「へぇ⋯こころらしいわね。何となくだけど、『おにぎり美味しいコメ〜♪』って感じでおにぎり好きそうなイメージがこころにあるから。」

 

「どういうイメージだよ、二力姉⋯ななは何が好きなんだ?」

 

「うん、私は⋯これだよ?」

 

 そう言ってななはバッグからバナナを1本取り出す。一体、何のつもりなのか意味が分からない。思えば彼女は調理すらしていなかったが、本当にななの好物なのだろうか?

 

「お前、まさかバ『ナナ』とでも言うんじゃねえだろうな?」

 

「うん、そうだよ♪」

 

「なな先輩、真面目にやってください!でも、もう作る時間はないですし⋯これで行くしかないですね。蓮先輩と笑華先輩は何が好きなんですか?」

 

「俺も二力姉の分は同時に作らせてもらったよ。俺は青椒肉絲で二力姉の分はエビチリ⋯片手間に作らせてもらったぜ?」

 

 俺は自分の好きな青椒肉絲と二力姉の好きなエビチリを片手間で作り上げた。俺と青椒肉絲の思い出はかなり深くて小さい時にピーマンを克服するために母さんが作ってくれて、それで俺は克服するどころか青椒肉絲が好きになったんだよな⋯二力姉のエビチリも辛いもの嫌いだった二力姉がそれを克服した料理で共に思い出が詰まっている。

 

「凄いよ、蓮!どっちも美味しそうだし、プリルンとヨーヨイが喜ぶと良いなぁ⋯」

 

「ああ⋯と、希望さんから着信だ。講習終わってメロロンの料理作りも終わったのかな?はい、蓮です。」

 

『蓮くん、大変!クラヤミンダーが!!今、プリルンとメロロンとヨーヨイが現場に向かってるけど、応援に向かってくれる?』

 

「分かりました、すぐ向かいます!」

 

「蓮くん、クラヤミンダーが出たの?」

 

「ああ。至急向かうぞ!」

 

「はい!」

 

「もう、こんな時に空気の読めないチョッキリ団ね⋯」

 

「「「「「プリキュア、ライトアップ!…キラキラ、ドレスチェンジ!YEAH♪」」」」」

 

 俺達はうたのご両親もはもりちゃんもまだ戻ってきてないことを確認してから変身。家の中で変身するのは何かとヒヤヒヤだが、そうとも言ってらんねえからな⋯

 

「キミとブレイクダンス、ハートの熱気!元気アツアツ、キュアブレイキン!」

 

「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」

 

「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」

 

「キミと踊る、ハートのリズム!心キュンキュン、キュアキュンキュン!」

 

「キミと舞う、ハートの希望!幸せいっぱい、キュアホープフル!」

 

「「「「「We are キミとアイドルプリキュア!」」」」」

 

 そして、俺達は気をつけながら家を出てクラヤミンダーが出ていて暗い空の方向へと向かっていくことに。こんな時にヨーヨイだけでさえいてくれたら⋯とりあえずはプリルンとメロロンが時間稼ぎをしてることを祈りたいが、ズキューンとキッスの2人でもクラヤミンダーは浄化できるんだよな。とりあえず、俺達がお飾りにならないことを少し失礼ながらも祈りたい。

 

side out

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

sideメロロン

 

「ブルっと来たプリ!?ヨーヨイ、メロロン行くプリ!」

 

「ねえたま、待つメロ!」

 

「チッ、こんな時に⋯タナカーン先輩、荷物頼みましたよ。あと、万が一のためにポプには蓮達にも連絡するようにと伝えてください!」

 

「は、はい⋯」

 

「「プリキュア、ライトアップ!⋯キラキラショータイム、YEAH♪」」

 

 私はお姉様のクラヤミンダーの反応に続き、お姉様と一緒にプリキュアへと変身して、同時にお兄様も人間の姿へと変身していく。本当にこういうタイミングで邪魔してくるチョッキリ団が腹立たしいものだ⋯

 

「ハートをプリっとロックオン!キミとズッキュン、キュアズキューン!」

 

「ハートをメロっと独り占め!キミと口づけ、キュアキッス!」

 

「ズキューン、キッス⋯俺と手を繋いでくれ。マッハで現場へ向かうぞ!」

 

「うん、お願い!」

 

「お兄様、大丈夫ですか?流石に私達2人を運んで飛ぶのは重いのでは⋯」

 

「心配すんな、お前ら2人ぐらい軽いもんだ⋯さあ、しっかり掴まってろよ?」

 

 そして、お兄様は炎の翼を広げて不死鳥のように私とお姉様と手を繋いでから現場へと超高速で向かった。実際に乗ってみても乗り心地は悪くはないし、何よりもお兄様も苦しそうでもなく安心である。そして、ものの1分未満で現場に到着することに⋯

 

「クラヤミンダー!」

 

「うわああっ!?」

 

「きゃあああ!」

 

 現場に到着すると卵の形をしたクラヤミンダーが卵の弾幕を放って大暴れでみんなは逃げ惑う。辛うじて人や辺りの建築物とかには当たっていないものの直撃したら被害は甚大だ。

 

「おおっ、出たな⋯と、今日はズキューンとキッスとヨーヨイだけか。他の5人はどうした?」

 

「またザックリーか、ザックリ言っててめえムカつくんだよ!」

 

「ヨーヨイ落ち着いて?」

 

「今日はあなたに構ってる暇はなんてない!」

 

「とりあえず、止めないと⋯」

 

「一応、タナカーン先輩を通してホプに蓮達に応援を頼むようには要請した。とりあえず、3人で食い止めるぞ!」

 

「お兄様、ちょっと待ってください!私達でもクラヤミンダーは浄化できるのにどうして蓮達に?そうなると、咲良うたも来るじゃないですか!」

 

「お前な⋯まだ意地を張り合ってるのか?お前らも蓮達も同じプリキュアだろ?同じに扱われたくないとかズキューンを奪われたくないとか⋯戦いの時にそんなことを言ってる場合じゃねえだろ?戦いに個人的感情を持ち込むな!」

 

「お兄様こそ⋯いくら蓮がパートナーだからといってお姉様を横取りするような人達に肩入れするなんておかしいです!とにかく、私は咲良うたとは一緒に戦いたくありません!」

 

「ヨーヨイもキッスも落ち着いて!今はクラヤミンダーを浄化させないと⋯街が大変なことになるよ?」

 

「「ぐっ⋯」」

 

 お姉様に諭されて、私もお兄様も一旦落ち着く。正直、腑に落ちないところもあるけどここは一時休戦というところだ⋯本当にお兄様はどうして咲良うたをそんなに大事に思うのだろうか?

 

「喧嘩は済んだのか?クラヤミンダー、まずはプリキュアからザックリやっちまえ!」

 

「クラヤミンダー!」

 

 私達の喧嘩が終わったタイミングでザックリーがクラヤミンダーに指示を出して攻撃を仕掛けてくる。私もお姉様もお兄様もひとまず喧嘩は保留として攻撃を避けていき、公園の遊具にてまた合流してそこに隠れる。

 

「ちっ⋯数が多いな。キッス、ひとまず蓮達が来るまで時間を稼ぐぞ!」

 

「勝手に作戦を決めないでください!」

 

「ズキューン、俺達で前を切り開くぞ!」

 

「うん、分かった!」

 

「お兄様、お姉様!?」

 

 お兄様とお姉様は真っ先に飛び出したからクラヤミンダーの卵攻撃を誘き寄せていく。そして、上空へと飛び上がってからクラヤミンダーの動きが止まり隙ができた。

 

「今だ、キッス!」

 

「⋯!チュッ、キッスショック!」

 

 そして、お兄様の声かけに応えた私は隙を突いてキッスショックをクラヤミンダーに浴びせる。攻撃を受けたクラヤミンダーは感電してしまい身動きが取れなくなった。

 

「「はあああああ!!」」

 

 さらに、そこからお姉様とお兄様が上空からのキックを浴びせてクラヤミンダーの卵の殻のヒビが大きくなる。間違いなくお姉様とお兄様の一撃はかなり効いてるかもしれない。

 

「何だと!?」

 

「ナイスだぜ、キッス!」

 

「お兄様、なんて無茶を⋯私を散々心配させてお姉様まで巻き込むなんて!」

 

「キッス、ヨーヨイを怒らないで!喧嘩はもうダメだよ?」

 

「お姉様⋯」

 

「とにかく、お前を不快にしたのなら申し訳ねえ⋯でも、クラヤミンダーに大きなダメージは与えることができた。俺とズキューンの作戦が決まったかもだが動きを止めたお前の貢献が1番大きい⋯ありがとな。」

 

「ど、どういたしまして⋯」

 

 お兄様は私にさっきのことを謝った上で感謝の言葉を伝える。こっちも腹立たしかったが、お姉様に『怒らないで』と言われたら怒るにも怒れず⋯モヤモヤする部分はあったが、私はお兄様の感謝に返事をした。

 

「ケッ⋯だったら次の手だ!」

 

「「「⋯!?」」」

 

 ザックリーが次の手を宣言すると、クラヤミンダーはヒビの入った殻を全部割ってキャストオフする。殻を割ったクラヤミンダーは黒くてテカテカしており動きも軽く、高く飛び跳ねた。

 

「来るぞ!」

 

「「⋯!」」

 

 お兄様が襲ってくると見て指示を送り、私とお姉様はそれに従ってクラヤミンダーの攻撃を避けた。殻を割った卵の中身のクラヤミンダーはとても柔らかくて大きくバウンドしている⋯跡も残っているし一撃が重そうだ。

 

「クラ、クラ、クラ、クラ!」

 

 クラヤミンダーはバウンドしてから公園にある遊具やら水道を次々と破壊していく。早く止めないと⋯公園だけじゃなくて街までもが破壊されてしまう!

 

「えいっ⋯きゃあっ!?」

 

「はあっ、うわっ!?」

 

「たあっ、ぐうっ!」

 

 私達はクラヤミンダーに蹴りを入れて止めようとするもクラヤミンダーの身体はとても柔らかくて攻撃がクッションのように受け止められるだけでなく弾き返されてしまう⋯攻撃力と防御力が高すぎだ。

 

「どうすれば良いの?」

 

「もはや、これまでか⋯!?」

 

「お姉様、お兄様⋯」

 

「ブレイキンタイフーン・BURNING!」

 

「クラァッ!?」

 

 もう絶望かと思われたその時、ブレイキンが真っ先にやって来てはクラヤミンダーに回し蹴りを浴びせる。ブレイキンは弾き飛ばされるものの炎を纏わせてる分でちょっとはクラヤミンダーにも効いているのだろうか?

 

「お待たせ⋯ズキューン、キッス!」

 

 それに遅れてアイドル、ウインク、キュンキュン、ホープフルも合流する。ブレイキンはまだしも私やお姉様の邪魔をする存在までもが来て本当に迷惑だ⋯

 

「アイドル⋯プリキュア!」

 

「とりあえず、希望ちゃんに頼まれてね⋯助太刀するわよ!」

 

「なかなか柔けぇな、あいつ。芯に攻撃が入んねえ!」

 

「ブレイキン、とりあえず7人とヨーヨイが揃えば何とかなるはずだよ?」

 

「キッス⋯今はお料理対決中ですけど、ここは協力しましょう!」

 

「誰があなた達となんか⋯!」

 

「そんなことを言ってる場合じゃないよ?私達はプリキュアなんだから一緒に戦わないと⋯確かに私はキッスと同じぐらいズキューンのことは好きだけど、奪ったりするつもりはないよ。今はその気持ちが分からなくても良いから、私達に力を貸して?」

 

「⋯」

 

「アイドルの言う通りだ、キッス。ズキューンのことが好きな気持ちは分かる⋯でも、アイドルも俺もみんなもそれを邪魔してるつもりはない。もっと世界を広めて心を開けよ⋯俺はお前らがいつでも仲間に入るならリーダーとして歓迎するから。」

 

「アイドルの言うことは信じるかどうかは勝手だが、俺とズキューンだけじゃなくてウチのリーダーのことも信じてくれよな?お前は1人じゃねえから⋯」

 

「ブレイキン、お兄様⋯」

 

 私が意地になっていると、アイドルとブレイキンとお兄様が私のことを説得する。3人の言葉は私の心にもかなり響く⋯どうしてみんなは私のために尽くしてくれるのか?こんな私のために、どうして?

 

「全員集合か⋯でも、まとめて始末してやるぜ!クラヤミンダー!!」

 

「クラヤミー!」

 

「みんな、一斉に飛び避けろ!」

 

 リーダーのブレイキンの合図を聞いて私達は今いる場所からジャンプで回避する。そこには既に穴があった関係かクラヤミンダーはお尻から嵌ってしまい身動きが取れなくなった。

 

「クラ、クラ!?」

 

「今なら⋯ズキューンバズーカ!」

 

「クラ!」

 

 ここでお姉様はズキューンバズーカを放ったもののそれは間一髪で交わされる。そう簡単に相手もやられそうにない⋯惜しかったのに。

 

「ザックリ甘いぜ!」

 

「クラ!」

 

「もう一度来るぞ、避けろ!」

 

「「うわあっ!?」」

 

「「はああああっ!」」

 

「クラッ!」

 

「「ぐううっ!?」」

 

 アイドルとウインクがもう一度の体当たりを避けた後にキュンキュンとホープフルが息を合わせて飛び蹴りを仕掛けるもこれはやはりクラヤミンダーに弾かれてしまう。あの柔らかい身体⋯どうやって攻撃すれば良いのか?

 

「普通の攻撃では止められない!」

 

「だったら普通じゃない攻撃をすれば良いだろ?俺はもう閃いたんだがな⋯」

 

「何ですって!?」

 

「ああ、そういうことか⋯あの穴を活かすんだろ?」

 

「ヨーヨイ、ご名答。俺がその穴にクラヤミンダーを引きつけるからお前らは動きが止まったところで攻撃を仕掛けろ!」

 

「ブレイキン!」

 

「キッス、ブレイキン⋯リーダーの作戦を信じてみようよ。私は信じるから!」

 

「まあ、見せてもらおうじゃねえの。朱藤蓮が編み出した勝利の方程式ってやつを⋯」

 

「⋯」

 

「おーい、クラヤミンダー⋯こっちだぞ〜?悔しかったら追いかけて来やがれ!!」

 

 すると、ブレイキンは思いついた作戦を実行すべくクラヤミンダーを挑発しつつ先ほどできた穴へと誘導していく。これだけ挑発することがリーダーのやることかと思ってしまうが、彼の頭の回転の早さは学者のお兄様レベルであることはプリキュアになる前から知っていたこと。今回も上手くいくのかどうかは不安だけど、何とかしてくれそうだ。

 

「ブレイキン、何を?」

 

「何か良い作戦を思いついたのかしらね⋯」

 

「クラヤミー!」

 

「こっちだ!」

 

「クラヤミ、ンダー!」

 

「なっ!?」

 

 しかし、クラヤミンダーはブレイキンの誘導に引っかかることなく穴に嵌るのを回避する。ちょっと彼が仕掛けた戦術にしては単純すぎたのだろうか?

 

「そういうことね⋯ウインク、キュンキュン、加勢するわよ!」

 

「うん!」

 

「はい!」

 

「私も行くよ!」

 

 その作戦に気づいたホープフル、ウインク、キュンキュンの3人はブレイキンの作戦に加担してこれにアイドルも合流する。不思議なものだ⋯彼の作戦は単純だと分かっているのにみんなが一団になるとそれが上手くいく。これが人望なのか、はたまた計算の範囲内なのか⋯私には分からない。

 

「ウインクバリア!」

 

「クラァ!?」

 

「キュンキュンレーザー!」

 

「クラ、クラ!?」

 

「アイドルグータッチ!」

 

「クラァ!?」

 

「今だよ、ブレイキン、ホープフル!」

 

「「ブレイキン&ホープフルSiblingsシュート!」」

 

「クラァ!!」

 

 ウインクがバリアで弾くのを起点としてキュンキュンがレーザーで怯ませてからアイドルがグータッチでアシストして最後はブレイキンとホープフルの姉弟でのシュートを決めてクラヤミンダーは頭から穴に埋まってしまう。ここまでブレイキンは計算していたのだろうか⋯そうにしては出来上がりすぎだ。

 

「ホープフル、俺達で決めるぞ!」

 

「ええ!」

 

「「キミに希望を届けます、聴いてください…未来へのステップ、希望を乗せて、笑顔キミに届けるよ、風が吹いても雨が降ってても涙は晴れるさ〜、幸せいっぱい、重なるハーモニー、絶対、キミを笑顔に、してみせるよ、きっと〜♪…プリキュア、ホープアンサンブル!」」

 

「「キラッキラッター♪」」

 

 そして、ブレイキンとホープフルは私達に何もさせることなくそのままクラヤミンダーを浄化してしまう。これまで私とお姉様のズキューンキッスの独壇場だったのに⋯先に私達が相手をしてたのにも関わらず成果を奪われるのはどこか悔しく感じるものだ。

 

「ザックリ歯が立たねえな⋯」

 

 そう言い残してザックリーとクラヤミンダーは消え去って、壊された公園が元に戻る。しかし、私の心が晴れることはなかった⋯これがズキューンキッスとお兄様の限界なのだろうか?

 

「ブレイキン、ホープフル、お疲れ様!」

 

「サンキュー、ズキューン!」

 

「ズキューンも私達よりも先に戦ってくれてありがとう。あと、キッスもヨーヨイも⋯」

 

「ふんっ⋯言っておくけど、まだ勝負は終わってないわ!行きましょう?お姉様、お兄様。」

 

「お、おう?」

 

「キッス⋯じゃあ、また後でね?」

 

 そうして私達は一旦変身を解除してからまたみんなと合流することに⋯どうしてだろう、お姉様とお兄様が周りと仲良くしているところを見ていると胸が苦しく感じる。それと同時にみんなと素直に仲良くできない自分に嫌悪感も感じた⋯本当に悪手しか作らない自分が恨めしい。

 

side out

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

side蓮

 

「それでは、これよりお料理対決実食タイムです。」

 

 戦いを終えてグリッターに戻った俺達はいよいよ料理対決の決着をつけるべくプリルンとヨーヨイによる実食審査へと移る⋯プリルンもヨーヨイも基本は美味しい料理には素直な口だからここでどれだけ美味しいかの優劣がモノを言うだろうな。

 

「お料理楽しみプリ〜♪」

 

「プリルン、行儀悪いヨイ!大人しく待つんだヨイ!」

 

「まずはメロロンのお料理から。」

 

「メロロン、ねえたまとにいたまのために愛情たっぷりの料理を作ったメロ。召し上がれ♪」

 

 司会の田中さんの一言の上でメロロンは作った料理を披露する。そこにはホテルのディナーか何かと思えるぐらいの豪勢な料理が並んでいた⋯こりゃあ三ツ星レストランでシェフとかやっていけるぞ!

 

「えっ!?あの鍋からどうやって⋯」

 

「タナカーンさん、いくら何でも失礼ですよ?どういう鍋かは知りませんけど、美味しそうじゃないですか。」

 

 田中さんはメロロンの作った料理を見て何かまずいものでも作ってかのような反応を示し、後ろで見ていた希望さんがフォローする。どんな料理を作ってたのかはよく分からないが、田中さんは調理の過程を見ていて何かあったんだろうな⋯ってのは推測できる。

 

「見た目はもう満点だよな⋯」

 

「いただきますプリ!」

 

「俺も⋯いただきますだヨイ。」

 

 そして、プリルンとヨーヨイはそれぞれメロロンの料理を食べていく。ただ、食べる勢いが豪勢な料理を食べるにしてはプリルンは品がない⋯ヨーヨイの方は品良く食べてるけどなぁ。育ちの差なのか、精神的な幼さなのか?

 

「美味しいプリ!」

 

「メロロン⋯お前、また腕を上げたな?みんなも食べてみろヨイ。うめぇぞ?」

 

「それじゃあ⋯こりゃ、すげーな!見た目だけじゃねえ⋯ホテルでもここまでの飯は食えねえぞ?」

 

「本当ね。グルメな蓮も唸るぐらいだし⋯最高じゃない!」

 

「これは⋯歴史の味、人類が長い間見続けてきた夢の欠片!」

 

「ななちゃん、どうしたの?」

 

「多分、凄く美味しいってことだと思います。」

 

 ななはグルメ漫画のような表現で美味しいことを伝えるもうたとこころはドン引き⋯美味しいの気持ちも飾りすぎると変に思われるんだな。やっぱり、こういう感情は良くも悪くもプリルンにようにシンプルが良いのだろう。

 

「少しは分かってるメロ。」

 

「勝ち誇ってるところ申し訳ないけど、ウチのチームだって負けてないわよ?ねっ、リーダー?」

 

「何も作ってねえニカ姉がしゃしゃるな!まあ、俺達はチーム一丸で作り上げたぜ⋯おあがりよ!」

 

 この流れに続いて俺達の料理を盛ったプレートを披露する。うたのオムナポリタン、ななのバナナ、こころのおにぎり、俺の青椒肉絲、ニカ姉(の好物)のエビチリ⋯これをワンプレートに仕立てあげたのだ。こっちの方が庶民的ではあるから親近感の味なら勝てる自信はあるのだが⋯

 

「プリ〜!」

 

「こりゃ美味そうだヨイ⋯メロロンも食うか?」

 

「にいたまが言うなら⋯モグモグ。」

 

 プリルン、ヨーヨイに加えてメロロンも俺達が作った料理のそれぞれを食べていく。さて、メロロンの料理よりも勝っているのか⋯決着をつけようじゃねえか!

 

「美味しいプリ〜♪」

 

「おおっ、全然こっちも負けてねえヨイ!こりゃあ難しいぞ⋯」

 

「メロ⋯これは!?小さな味のロンドから不思議な味のラプソディー、そして静かなるノクターン。味の回転木馬メロ!」

 

 料理をそれぞれ味わった妖精3匹はそれぞれ独特の表現ながらも三者一致で美味しくて気に入ったようだ。メロロンに関してはポエムというか何と言うか⋯感想が何となく彦〇呂さんっぽいんだよなぁ。

 

「なんて味わい深いポエム!」

 

「何言ってるか分からなかったんですけど⋯」

 

「⋯で、味見した自分のやつと比べて美味いか?」

 

「⋯まあまあメロ。」

 

「まったく、素直じゃねえメロロンだヨイ。美味いなら美味いって言えヨイ!」

 

「素直に評価したメロ!メロロンはグルメだから厳しいだけメロ!!」

 

「でも、みんなで美味しく食べられればキラッキランランだよね?」

 

「そうだな。じゃあ、戦った分みんなで腹ごしらえだ!」

 

 そんなこんなで俺達はお互いに作った料理を食べていき、ランチタイムを楽しむのだった。デザートの分まで満喫して、プリルン達とも一緒に食べれて満足なひと時としか言えない⋯

 

「ごちそうさまプリ♪」

 

「では、プリルンとヨーヨイ⋯どちらのお料理が美味しかったか判定をお願いします。」

 

「全部美味しかったプリ!」

 

「右に同じくだヨイ。どっちも甲乙は付けられねえヨイ!」

 

「「「「「「「ええっ!?」」」」」」」

 

「つまり、引き分けメロ?」

 

「それで良いの!?決着をつけるってのに⋯ほら、リーダーの蓮からも何が言いなさいよ!」

 

「まあ、プリルンとヨーヨイがそれで一致してるなら文句は言わねえよ。」

 

「全部美味しかったんだもんね、プリルン?」

 

「プリ〜♪」

 

 それでどの料理も気に入ったプリルンはうたとハイタッチを交わした。しかし、その様子を見てメロロンは快く思っていないのが表情から伝わる⋯自分が好きなプリルンを振り向かせるために料理に命を燃やしていた気持ちは味からも伝わっていたが、プリルンには伝わらなかった。でも、美味しかったことは確かだったからな⋯それだけでも喜べないのだろうか?

 

side out

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

sideメロロン

 

 それから夕方のこと、私達ははまた変身してからお仕事の控え室で待機する中でみんなはお姉様とお兄様を取り囲んで話している。でも、私はその輪の中には入れない⋯とにかく悔しくて悔しくて仕方ないのだ。お料理ではお姉様とお兄様の心を掴めなかった⋯やっぱりお姉様とお兄様は私なんかよりアイドルプリキュアのみんなの方が好きなのだろう。自分の気持ちだって伝えたいのに、伝えられないのがもどかしい⋯

 

「撮影始めまーす!」

 

「はーい!それじゃあ、みんな行くぞ。」

 

「待って、ブレイキン、ヨーヨイ。キッス、撮影始まるよ?」

 

「⋯」

 

 すると、落ち込んでる私にやっと気づいたのかお姉様だけでなくブレイキンも一緒に歩み寄ってきて、妖精の姿のお兄様も浮いてやって来た。

 

「行こう、キッス⋯みんなが待ってるよ?」

 

「お前、これから撮影って時に暗い顔しやがって⋯いつも私達の足を引っ張るなと言うお前がチームの輪を乱してたらブーメランだぞ?」

 

「ブレイキン、火力が強すぎるヨイ?まあ、アレだ⋯いつまでもクヨクヨしたって仕方ねえヨイ。今はズキューンキッスとしてで良い⋯だから、一緒に頑張ろうぜ?」

 

「お姉様、お兄様⋯あと、ブレイキンも。」

 

「俺はついでかよ。とにかく、今はズキューンキッスと別グループでも良いからいつか打ち解けられる日が来たら一緒にアイドルプリキュアをやろうぜ?なっ⋯だから、お前が楽しい思いをできるように俺がリーダーとしてバックアップしてやる。だから、俺のことだけでも信じてくれよな。」

 

「ありがとう。とりあえず、検討させてもらおうかしら⋯今はズキューンキッスとして自由にやらせてもらうわね。ひとまず今はライバルとしてお姉様と一緒にあなた達を超えてやるんだから!覚悟しなさい?」

 

「望むところだ。」

 

 そして、私はブレイキンと握手を交わして共に健闘を祈りあった。今はアイドルプリキュアとズキューンキッスは別々かもしれないし、ブレイキンもライバルのリーダーだ⋯でも、いつの日か彼がいつまでも優しくて信頼できる人間ならば一緒になるのも悪くないかもしれない。少しだけかもしれないけど、みんなと打ち解けたかな⋯そんな1日であった。

 

 

 

 

おまけ

『次のプリキュアは⋯』(side蓮)

 

「なあ、蓮は来年度のプリキュア⋯どうなると思う?」

 

 ある日の学校の昼休みのこと、勘介と教室の中で2人の時間を過ごす中で彼は来年のプリキュアについて疑問を投げかけてくる。来年のプリキュアって⋯今話すことか?

 

「どうしたんだよ、勘介⋯まだこっちの世界では6月だぞ?話が早すぎだろ。」

 

「話が早すぎじゃないだろう。明らかに作者が遅れててもう実際だと来年度のプリキュアの話は出てるぞ?」

 

「とりあえず、作者に後で謝らせとくよ⋯確か、『名探偵プリキュア 』だったよな?略称は『たんプリ』だとか⋯」

 

「ああ。物語としては主人公の明智あんなが1999年にタイムスリップして小林みくると出会ってプリキュアに変身するって流れだな⋯キュアアンサーとキュアミスティックだって。」

 

「あと、キュアアルカナ・シャドウとキュアエクレールもいるけど⋯この2人は謎なんだよな。アルカナ・シャドウは変身者も出てはいるが、敵のプリキュアと言われててしかも何故か味方側にいて⋯まあ、どういう展開は察してるだろうが大丈夫なのか?」

 

「まあ子供には分からないだろう。あとは、蓮と声が似たキャラも出るらしいぞ?ジェット先輩ってやつだな⋯」

 

「これが俺?ショタじゃねえか⋯これと声似てるってどういうことだよ?梶〇貴さんか⋯こんな子の声が出せたら凄いよな。」

 

「ねえ、蓮くんと勘ちゃん⋯来年度のプリキュアってまだあんまり詳しい情報とか出てないのに話して大丈夫なの?」

 

「いや、それは⋯」

 

「と、とりあえず、2月1日放送開始だから楽しみにしようぜ?」

 

 そんなこんなでわかばから圧をかけられ、ひとまずこの話は終わらされてしまった。まだ詳しい情報とかは出てないけど、『名探偵プリキュア』は2月1日からABCあるいはテレビ朝日系列で日曜朝8時半からスタートだ!キミプリの残りも含めて絶対観てくれよな?じゃあ、今後ともよろしく頼むぜ!




技紹介
『ブレイキン&ホープフルSiblingsシュート』

ホープフルとブレイキンの姉弟(姉妹)合体技。2人で息を合わせて相手を蹴る。『Sibling』は日本語に訳すと『姉弟』(兄妹)。

いかがでしたか?まず、アイドルプリキュアチームの料理に関しては料理ができない笑華以外はまともかと思ったらななちゃん、がふざけて⋯でも、何やかんやでシャイ煮の要領で調理して豪華な料理を作ったメロロンと五分には持ち込みましたね。リーダーである蓮を筆頭としてのチームの働きでしょうな⋯その中でクラヤミンダーが出現して最初はズキューンキッスが苦戦してキッスとヨーヨイが喧嘩にまで発展するもズキューンが落ち着かせることに⋯しかし、なかなか太刀打ちできずアイドルプリキュアチームの5人の力を借りる形になり、決め技もブレイキンとホープフルに奪われました。それと料理で劣等感を感じたキッスことメロロンはズキューンことプリルンとかヨーヨイとかリーダーの蓮(ブレイキン)に励まされて前を向くことに⋯メロロンはこれで少しは前進できたことでしょうね。今後もご期待ください!

次回は原作通りなら23話分ですけど、またオリジナル回を挟みます。今度の話は7月に入るってことは⋯どうぞお楽しみに。感想、お気に入り登録、高評価の3点セットをして次回もお楽しみに♪
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