キミとアイドルプリキュア♪ -朱蓮のダンサーとアイドル達- 作:寿垣遥生
さて、今回は6話で3話相当の後半戦になります。前回の最後でななちゃんが蓮に…というのをほのめかしましたが、その関係が動きます。そしてサブタイトルにもありますが、キュアウインクもデビューしますよ!お楽しみに♪
それでは、また後書きで。
side蓮
「おはよう、ななちゃん!」
「プリ♪」
「よっ、蒼風!」
翌朝、俺達は通学の道中で蒼風に会って挨拶する。今日は1年生の歓迎会当日…昨日までの気負いというか不安は1日でなくなることはないと思うが、とにかく彼女には前に進む勇気を持ってほしいところだ。
「うたちゃん、朱藤くん、おはよう。」
「今日、頑張ろうね♪」
「うん!」
うたが『頑張ろう』と言うと蒼風は笑顔で頷く。どうやら昨日までの不安はどこかへ消えたのだろう…いつも通りの彼女が戻ってきたのなら今日は間違いなく成功しそうだな!
「マックランダー!」
「うわああっ!」
「逃げろおおお!」
しかし、学校がどうこう以前に通学道中にてマックランダーが現れる。器になってるのはピアノ…こんな大事な日に現れるとかマジで最悪だ。
「良いぞ、どんどん世界を真っ暗闇にしてしまえ〜!」
「また出たか…しつけぇやつだヨイ!」
「…ってか、誰あれ!?」
「カッティーとは別のチョッキリ団のやつなのは違いねえな…」
「大変プリ、中にはもりが閉じ込められてるプリ!」
「はもりが!?」
そんな中、このマックランダーははもりちゃんの魂を媒体として動いているということがプリルンから告げられる。どうりでピアノなのか…恐らくは歓迎会を見に行こうとした道中でやられたのだろう。
「そんな…どうしたら?」
「あのモンスターを倒さねえとはもりちゃんは戻らねえ…ここは俺達が引き受ける。行くぞ、うた!」
「うん!」
「「プリキュア、ライトアップ!…キラキラドレスチェンジ、YEAH♪」」
そして、俺達はプリキュアへと変身していく。蒼風の前ではあるが、もう正体は知られてるからな…人前で変身することに何の躊躇もなかった。
「キミとブレイクダンス、ハートの熱気!元気アツアツ、キュアブレイキン!」
「キミと歌う、ハートのキラキラ!笑顔ニッコリ、キュアアイドル!」
「キュアブレイキン、キュアアイドル…」
俺達が変身して名乗りまで決めると、蒼風は驚きやら何やらの表情を浮かべて驚嘆する。正体を知ってしまったとて今が旬のアイドルの生着替えを見たら驚くのも無理はないか…
「あれが噂の…」
「マックランダー!」
「ななちゃんは安全な場所に!」
「でも、はもりちゃんが…」
「はもりちゃんは俺達が必ず救う…だから、安全な場所で待っててくれ。」
「2人とも…分かった、待ってるね。」
蒼風に避難を促すと、彼女は安全な場所へと避難する決意を固めた。それを見届け、俺達はマックランダーへと立ち向かう。作戦としてはこの街中で暴れさせるわけにはいかねえ…どこかへ移動させる戦略を仕掛けた。
「こっちだ、マックランダー!」
「私達が相手だよ!」
「生意気な、追いかけろ!!」
「マックランダー!」
俺達は森の方向へとマックランダーを誘導することにした。そこならこれ以上は街に被害は及ばない…場所としてもどこに森があるかはプリキュア探しで把握しているし、地元民のアイドルも分かっている。まさに阿吽の呼吸と言えようか…
(10分後…)
しばらく走ること10分、俺達はマックランダーを無事に森林まで誘導した。とりあえず、第1関門は突破というところか…蒼風も避難させたし、これで何の心配もなく戦える!
「ブレイキン!」
「ああ、はもりちゃんは絶対俺達が助ける…この姉と友達の俺達がな!!」
「マックランダー!!」
すると、相手のマックランダーは音波攻撃を仕掛けてくる。あまりの耳障りな音の響きと圧力に俺達は押されてしまう…何てうるせえ音なんだ!朝っぱらから迷惑極まりない。
「朝からうるさいピアノはご近所迷惑だよ!」
あまりの騒音に怒ったアイドルは真っ先にマックランダーに蹴りを入れる。いくら気が優しいアイドル(うた)でも耳障りな騒音には怒りが込み上げるのも無理はないだろう…音楽が好きだからとかそんなのは関係ない。誰だって頭に来るだろう…
「マックランダー!」
次にマックランダーは鍵盤を弾いて音符を弾幕化させて攻撃する。次から次へと鬱陶しいやつだ…休む暇も全くありゃしねえな。楽器を器にしてるなら仕方もねえか…
「アイドル、俺に任せろ!」
「うん!」
俺はアイドルと交代してマックランダーの弾幕攻撃を避け、相手に向かって突っ込んでいく。しかし、攻撃間隔としては案外避けやすい…そこはやはり幼いはもりちゃんの魂が媒体だから単純なのだろう。
「たあっ、やあっ、はあっ!」
そして、相手の目の前まで来た俺は左右左の3連発パンチでマックランダーを後退させる。ここまでは絶好の押せ押せムードだ…一気に押し切りたいところではあったが、そう簡単に上手くは行かない。今回はマックランダーを召喚したやつが違う…それだけに油断禁物だ。
「ナイスな連続攻撃だヨイ!」
「2人とも頑張れプリ〜♪」
「マックランダー!!」
その読み通りにマックランダーは怯むことなく音波攻撃をまた仕掛ける。しかし、さっきよりも威力が強くなっていて前に進めねえ…何だこの音圧は!?さっきのはこんなもんじゃなかっただろ!?
「うわあああっ!?」
俺はその威力に押されてしまい吹き飛ばされてしまう。ただ、受け身はしっかり取ってたのでダメージは比較的軽く済んだが…ちょっぴり痛い。なんて威力なんだ…
「「キュアブレイキン!」」
「良いぞ、やれやれ〜!!」
「ブレイキン、大丈夫?」
「何とか…でも、一筋縄じゃ行かねえな。」
「朱藤くん、うたちゃん!」
アイドルの手を借りて立ち上がったその時、何故か避難していたであろう蒼風が現場までやって来ていた。一体何も考えてるんだ…危険も承知なのに命が惜しくないのだろうか?
「ななちゃん!?」
「蒼風…お前、避難しろって言っただろ!どうして?」
「マックランダー!!」
「危ない!」
マックランダーはトラブルも関係なく弾幕攻撃を続けていく。それが蒼風に目掛けて飛んでくるもアイドルが抱きかかえてからジャンプして回避する。こういうことが起きるから来るなと思って忠告したんだよな…
「まだまだぁ!」
「マックランダー!」
蒼風を助けてからアイドルはマックランダーに向かっていくと、相手はシャープ記号の弾幕を放ちそれを回避…しかし、その記号の形の特性もあり集まったものは牢屋のような形となり彼女を閉じ込めた。
「何これ〜!?」
「アイドル!」
「お前も隙あり〜!」
「マックランダー!!」
「しまっ…!?」
俺がアイドルを助けに行こうとすると、背中を向けたその隙を突かれて同じ攻撃によりシャープ記号の牢の中に閉じ込められる。助けに行くつもりが自らお縄になるとは皮肉すぎて自分でも情けない…
「ブレイキン!」
「くそっ、閉じ込められた!」
「キュアアイドル、キュアブレイキン…2人ともちょろいもんだぜ!」
「おいおい、これはピンチじゃねえかヨイ…どうすれば良いんだ?」
「キュアアイドル、キュアブレイキン…」
「…もう逃げたくない!」
惑う妖精2匹を後目に蒼風はアイドルの方へと走って助けようとして牢をこじ開けようとする。その表情からは強い覚悟を感じるが、あまりにも危険すぎる…ただ、もうそんなのは関係ないという心の熱さが俺の目には見えた。
「ななちゃん、ダメ…逃げて!」
「俺達は何とかして脱出する…頼む、お前だけでも無事でいてくれ!」
「みんなを置いて逃げられない!うたちゃんも、朱藤くんも、はもりちゃんも…!!」
「ななちゃん…うん、私も頑張る!!」
「プリルンも!」
「俺も!キュアブレイキンは後で助けるから待ってろヨイ!!」
蒼風がアイドルの牢を開けようとすると、プリルンとヨーヨイも加勢し、アイドルも彼女の気持ちに応えて自らの手でこじ開けようと力を入れる。すると、不思議なことに少し曲がった…こうなったら俺も負けてらんねえな!
「おおっ、折角だ…お前は2号目のマックランダーにしてやるぜ!!」
その時、マックランダーを生み出した敵が蒼風に迫ってくる。とにかく、彼女までもをマックランダーにしたくないと思っているが、まだ出れない状態では防ぎようがない。どうすれば…
「ななちゃん、逃げて!」
「蒼風…!」
「ん?」
「…うたちゃんと朱藤くんが勇気をくれたよ。はもりちゃんがピアノを弾くことの楽しさを思い出させてくれたよ。そんな勇気を与えて、プリキュアとしても戦ううたちゃんと朱藤くんみたいに私もなりたい!はもりちゃんのためにピアノを弾きたい!!」
蒼風は敵から逃げることなく自分の気持ちを俺達にぶつける。俺達に与えられた勇気をはもりちゃんを助けたいという勇気に還元した彼女の表情は誇らしいし、何よりも魂が燃えている…戦いとピアノへの覚悟が何よりも強い。
「ザックリごちゃごちゃうるさいやつだな!やっちまえ、マックランダー!!」
「マックランダー!!」
「ななちゃん!!」
「だから、私…逃げない!」
蒼風が叫んだその時、青色の光が輝いてはそのリボンが結ばれて変身の鍵となるアイテムのプリキュアリボンとなる。どうやら前に進む止まらない勇気がプリキュアとしての覚醒の源となったみたいだ…
「プリキュアリボンプリ!」
「ななちゃんが?」
「プ…プリ!?」
そして、プリルンのポシェットから変身アイテムであるアイドルハートブローチが出てきてそれをキャッチする。もう間違いない…蒼風こそが3人目のプリキュアだ!
「これは?」
「それにさっき出てきたリボンを付けてプリキュアに変身するんだ!」
「変身?私が、プリキュアに…」
「大丈夫、ななちゃんならできるよ!」
アイドルの励ましに蒼風は笑顔でウインクして応える。こういうピンチの場面で出す覚悟の決まった笑顔は勇気を奮い立たせるものだ…俺も子役時代に演技の師匠の俳優からそう教わった。『追い込まれた時こそ笑え!そうすれば何も怖くないよ。』って…まさに今こそその場面である。
「プリキュア、ライトアップ!…キラキラドレスチェンジ、YEAH♪」
そして、蒼風はリボンをブローチにはめて3回タップしてからプリキュアへと変身していく。どんなプリキュアになるのかが想像するだけでワクワクする…青のリボンだから青のプリキュアになるのだろう。
「キミと〜!YEAH!…一緒に〜!YEAH!」
もちろん当然ながらファンサも忘れない。これこそがアイドルプリキュアである…そして、衣装も変わっていきやがては変身が完了。紫のメッシュが入った水色のロングヘアーをシニヨンにまとめた髪型に青ベースの肩が露出したビスチェ調のワンピースに短めのブーツ、手にはフィンガーレスグローブを付けていて右脚にはガーターリングをつけている。手足の露出が多くスタイリッシュだ…
「キミと瞬く、ハートの勇気!お目目パッチン、キュアウインク!」
「「やったー(プリ)!」」
「よしっ…キュアウインクの誕生だヨイ!」
「キュアウインク…」
「アイドルプリキュアが増えたぁ!?」
「私もなれたんだ、プリキュアに…!」
プリキュアになった蒼風…ウインクは自分の状況を把握して敵に視線を送る。勇気のあるやつは本当に覚悟を決めるのが早い…あの時の俺は勇気がどうこうじゃなくて流れでプリキュアになって流れで1人で戦ってたから勇気も何もなかったからな。でも、ウインクは違う…初めて戦った俺よりも強い覚悟で溢れていた。
「ムキーッ!マックランダー、そいつも捕まえてしまえ!!」
「マックランダー!」
マックランダーは俺達のようにシャープ記号で閉じ込めようとするが、ウインクは難なくあっさりと回避する。この身のこなし…さっきプリキュアになったばかりとは思えない。
「逃げないよ…私はもう逃げない!だって、キュアアイドルとキュアブレイキンが私に勇気をくれた…はもりちゃんが私の演奏を楽しみにしてくれてるんだから!」
「マックランダー!」
「一歩踏み出す…ウィンウィンウインク!」
ウインクは攻撃を避けながらマックランダーに向かっていき、勇気を込めた蹴りを決める。なかなか重い一撃でこれは決まったと言えよう…
「あいつ、やるじゃねえか…」
「キュアウインク、かっこいいプリ〜♪」
「はあっ、たあっ!」
そして、そのままウインクは俺達の牢を張り手で破壊する。本当に蒼風がウインクになってなかったらどうなるかと思ったぜ…さらに頼もしい仲間が増えて俺は心から嬉しいし感謝したい。
「サンキュー♪」
「ありがとな、ウインク!」
「うん。」
「負けるな、マックランダー!」
「マックランダー!!」
「ウインクバリア!」
マックランダーはそれでもかと攻撃を続けるもこれをウインクがバリアで阻止する。攻撃力強くてバリア使える防御力って俺とアイドルより強いんじゃないだろうか?俺達攻撃力にほぼ全振りだからな…
「アイドルグータッチ!」
「ブレイキンタイフーン!」
そんな攻撃全振りの俺達も入れ替わるように同時に技を繰り出す。グータッチという名の拳と台風並に威力の回し蹴りが命中したマックランダーはかなり吹っ飛ばされていく…こっちも先にプリキュアになった身として負けられねえしな!
「「ウインク、今だ(よ)!」」
「うん…クライマックスは私。聴いてください!」
俺達の技も決まり、ここからはいよいよウインクのライブ…いよいよ決め技に向けてフィニッシュへと向かう。ピアノを用いてるのが何かウインクらしいものだ…元気で正統派なアイドルと違ってウインクは清純派の雰囲気だ。
♪:まばたきの五線譜
「きらめきへ踏み出そう、受け取った勇気つないで、まばたきの数だけ、五線譜に焼きつけていく、出会えたキミへと奏でたい、いつまでも鳴り止まないメロディー♪」
(ウインクの歌声は優しいな、癒しの歌声だ…心が洗われる。)
「プリキュア・ウインククレッシェンド!」
そして、ウインクは決め技を繰り出す。最後のウインクのファンサも決まり、マックランダーも浄化されていく…振る舞いはもう見てるだけでこっちも癒されそうだ。
「「キラッキラッター♪」」
「くっそー、チョッキリーヌ様に報告だ!」
こうして、マックランダーは消滅して敵も退却し、はもりちゃんも元に戻るのであった。水色のリボンも出てきてこれで3つ目…今日も全てが終わったが、まだ問題があった。そう、はもりちゃんが意識を失ったままである…
「はもり!」
「はもりちゃん!」
「う、うーん…」
しかし、暴れすぎたわりにはすぐに意識を取り戻した。とんでもないレベルのドタバタ劇だったけど、そうとも知らずだよ…でも、はもりちゃんが元に戻って俺も良かったと思っている。
「良かった…」
「とりあえず、はもりちゃんは俺達で一旦送り返そうか。ご家族も心配してるし。」
「そうだね…」
「まあ、ともあれ…アイドルプリキュアはこれで3人、これからもよろしく頼むヨイ!キュアウインク♪」
「よろしくプリ!」
「一緒に頑張ろうね♪」
「お前のこと頼りにしてるぞ!」
「うん…よろしくね!」
こうして、蒼風もキュアウインクとして俺達の仲間になった。こんなにも頼もしい仲間が加わり、キラキランドを取り戻す未来はより明るいものに…それから俺達ははもりちゃんを一旦送り直した後に学校に行き、1年生歓迎会の合唱も無事に成功させた。蒼風のピアノは100点満点だったし合唱の完璧…今日は最高の1日と言える。
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歓迎会が終わってからのお昼休み…いつもならうた達と昼飯を食べる頃合いなのだが、俺は蒼風から中庭に呼び出されていて今は彼女を待っているところだ。感謝の気持ちを伝えるためだろうか?いや、そうだとしたらうたも呼ぶべきだろう…そんなことを考えて俺は待ち続けた。
「お待たせ、ちょっとクラスメイトと話をしてたら遅くなっちゃった…大丈夫?」
「大丈夫だよ、俺は時間には厳しくねえから気にすんなっての…それよりも、こんな所に呼び出して何か言いたいことがあるのか?」
「うん、私の気持ちをどうしても伝えたくて。朱藤くん…1回しか言わないからよく聞いてね?」
「えっ…」
蒼風は顔を赤くして俯く。男女で2人きりでこのパターンってまさか…俺、告白されるのか?いや、まだ出会って1ヶ月すら経ってねえぞ!?俺のことを好きなのは嬉しいけど、あまりにも急すぎる…俺のどこに惚れたと言うのだろうか?
「あの、私…朱藤くんと!」
(おい、やめろ…俺はまだうたに対するドキドキに決着が着いてねえんだ!そんな中で告白されたら俺、俺…!!)
「お友達になりたいです!だから、その…なってくれませんか?」
「えっ?」
蒼風が告白するかと思って身構えたその時、彼女は『お友達になりたい!』と告白しそうな展開からは考えられないお願いをしてくる。これには俺は思わず転けそうになってしまった…告白じゃねえのかよ!逆に俺がドキドキしちまったぜ…
「えっと…つまり、お前は俺と友達になりたいってわけだな?」
「うん。ごめんね…私、男の子とあまり話したことがないから緊張しちゃって。何か変なこと言ってないよね?」
「いや、大丈夫。言いたいことは分かってる…何だよ、それだけのことで呼び出したのか?だったら、うたやみことの前でも別に良かっただろ…」
「そ、そうだね…何を考えてたんだろう私?アハハ…」
蒼風はいつもの大人しい雰囲気からは想像できないぐらいに動揺する。いくら異性慣れしてないとてこれはちょっとヤバいんじゃねえかと思ってしまう。
「とりあえず、落ち着け…そんな緊張しなくたって俺は怖くねえからさ。」
「う、うん…それで、どうかな?」
「どうって…友達になってくれってか。お前、何言ってんだよ…俺達はもう友達だろ?」
「えっ、そうなの?」
「そうなのって言われてもな…まあ、俺は蒼風が仲間になった時点で友達になったと思ってたよ。おばあちゃんは言ってたんだ…『同じ志の者はみんな友達』って。俺はプリキュアとして世界の平和を守りたい…うたもそう、お前はどうなんだよ?」
「えっと、私もみんなを守りたい。朱藤くんやうたちゃんと同じだよ…」
「そうか。ならもう友達だ…よろしくな、蒼風。」
「よ、よろしくね…」
俺は蒼風と握手をしようと手を差し出すと、彼女は少し緊張した感じで手を握り返して握手を交わす。これでまあ友情の証はこいつに証明できたのではなかろうか…しばらく握手してからまた手を離す。
「そうだ…何かもう名字で呼び合うのもアレだしよ、下の名前で呼び合わねえか?俺は『なな』って呼ぶから、お前も名前で呼んでくれ。」
「分かった、蓮くん。」
「おうっ!まあ、くん付けはちょっとこそばゆいけど…こんな感じでよろしく、なな♪」
「うん!ありがとう…言いたいことが言えたらやっと緊張が解けたよ。本当に蓮くんには救われてばかりだね…今回もそうだし、ピアノの時も蓮くんは私に勇気を与えてくれた。努力すれば何でも上手く行く…この言葉でまた努力しようって思えたんだ。私、頑張るね!」
「そうか…じゃあ、そろそろ戻ろうぜ?みんなも待ってるし腹ぺこだしよ…」
「そうだね、行こっか。」
こうしてななの頼みたいことが解決したので、俺達は教室へ戻ることにした。しかし、彼女が本当に頼みたかったのは俺と友達になりたいということなのだろうか?何かそれ以上を求めてるようにも見えていたが、今の俺に全ての答えは出せない。今は友達として仲間として過ごすことにしよう…余計なことを考えてしまったらこの関係が崩れてしまいそうだからな。
side out
~~~~~~~~
sideなな
(失敗しちゃった…)
蓮くんの一緒に歩く道中、私は頭の中で自分の作戦の失敗を悔やむ…緊張のあまり自分の言いたいことを言えずに空回りしてしまった。実を言うとあの場面、私は蓮くんに告白するつもりでいた…そう、私は彼から勇気を貰った時から心臓のドキドキが止まらず頭から離れることなく恋に落ちていたのだ。出会って間もない男の子に恋するなんておかしな話だよね…でも、本当の話。最初は乱暴そうな人かと思ったけど、うたちゃんから紹介されて話した時は見た目のように優しい王子様のような男の子だったことが分かった。そして、ピアノのことで悩んでた時に私を励ましてくれたこと…これが好きになった決め手だ。あれから私は蓮くんのことを考えると心臓がドキドキして止まらない…その時気づいたんだ、これが恋なんだと。
(でも、私のことを前からお友達と思ってくれてたのは嬉しかった。この調子でもっと蓮くんと仲良くなりたいな…)
「なな、どうしたんだ?さっきから俺の方を見て…」
「ううん、何でもない。」
「変なやつ。」
私が蓮くんを見つめていたら彼は嫌な顔をせずに困った笑みを浮かべて『変なやつ』と呟く…この雰囲気、まるで学園ドラマのカップルみたいだ。蓮くんがまるで俳優さんのような感じだからそう思えてしまう…でも、緊張は不思議としていない。もう蓮くんと2人きりでも平気になった…ちょっと前までは緊張してたけど、『緊張しないで』という言葉が安定剤になったのかもしれない。
(とにかく、私はもっと蓮くんと仲良くなっていつの日かあなたに告白するね…その時まで待ってほしいな。プリキュアもピアノも頑張ってあなたに相応しい女の子になるから!大好きだよ、蓮くん…)
私は心の中で彼に『大好き』と伝え、一緒に歩いて教室へと戻るのであった。恋の道のりはまだまだ長いかもしれない…それでも私は負けないから!待っててね、蓮くん…私、努力して何もかも強くなるよ。そう心に誓うのであった…
いかがでしたか?キュアウインクも増えてプリキュアは3人になりました!彼女も結構好きですよ…うたちゃんとは違って清純派なヒロインでうたちゃんにない魅力を持っている子です。こころちゃんはまだ本格的な出番がまだありませんけど、暫定の推し争いはうたちゃんかななちゃんです。こころちゃんが戦線を乱して三つ巴も面白いですな…どんな展開になるのかは原作を追っていきますね。
そして、何と…ななちゃんがいち早く蓮に恋に落ちる展開になりました!ななちゃんの気持ちが恋と確定してヒロイン戦線はやや有利でしょうか?ただ、蓮はうたちゃんに気がありますので…横流れの三角関係という構図です。この三角関係は自分でも書いててもどかしいですね…とりあえず、原作の流れでなるようになってほしいです。
さて、次回は7話でアニメの4話相当になります。ついに前書きにも書きましたが…響カイト出ます!彼はこちらでも色々と乱すのやら?それは次回の投稿をお待ちください!
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