其の暴君個性にあらず   作:Danamon

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ちょい短めです。


祭儀 -弍-

 

 体育祭まで一週間を切った今日、同じクラスである青山と甚爾はとある教室へ向かっていた。目的の場所に着き扉を開けると、そこにはミッドナイトがいた。

 

「やっぱり貴方達だけなのね。ヒーロー科の申請は厳しいからねぇ。じゃあ青山くんからまた見せてもらえる?」

 

 そうしてまたあの時のことが始まった。体育祭の持ち込み申請である。青山はまた同じベルトを出していた。すぐにチェックが終わり甚爾の番となった時、抱えられていたのは入試の時とは違っていくつもの物が抱えられていた。

 

「先生これよろしく。」

「今回は複数個なのね。あの刀は?」

「釈魂刀っすか。あれなぜか没収されたんだよな。なんか届出がどうとかって言ってたけどもうジジイの時にやってたらしいし、なんでかわからん。」

「…まあ危険って判断されたのでしょう。あれを体育祭で使われると放送倫理がうるさくなりそうだし。」

「18禁ヒーローがそれ言います?」

 

 そうこうしているうちに武器が見られていった。今回出したのは、天逆鉾,遊雲,黒縄,この三つである。そして先生から返されたのは黒縄だけであった。

 

「ん?他の二つは?」

「ちょっとこの二つは殺傷能力が高すぎない?この三節棍は百歩譲っていいとするけど、この短刀は明らかに危ないわよ。」

「俺無個性っすよ。これくらいならいいだろ。」

「サポート科ならまだ許せたかもだけど、あなたはヒーロー科でしょ。身体能力が他の科とは違うの。戦う相手はヒーロー科以外のところだってあるのよ。」

 

 困ったことになった。流石に遊雲はともかく、天逆鉾を使えないとなると他の科の初見殺し個性が来た時に対応ができなくなる。どうにかしようと考えていた時、入試を思い出してある提案をしてみた。

 

「じゃあこれ入試の時と同じで短刀で危害を加えたら即刻失格でもいいですよ。」

「なるほどね〜、入試試験の時と同じにするってことね。確かにそれならはいいわね。ただ、もう一つ条件をつけさせてもらうわ。」

「なんだ?」

「無個性だろうとあなたはヒーロー科に入っているの。他の科とは運動神経や基礎の質と量が段違いだからね。よって予選は1個、最終選は2個まで同時使用可能とする。これならいいわね?」

「んーまあそれなら。じゃあ失礼して。」

 

 そう言って帰路に着く。この三つが使えるようになったのはいい感じではないかなと思う。だがやはり釈魂刀が使えないのは少し惜しい部分がある。中学時代から使っていたので少し愛着が湧いていた。なので少し相澤先生のやり方に怒りも感じていた。が、やはり疑問が湧く。合理主義な相澤先生があんな強引に没収するとは思えない。個性が宿っている物だからなんか研究でもされているのだろうか。そんな終わりのないことを考えながら歩いていった。

 

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