Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編 作:GMKゴジラ
是非、お読みください!
冬木の夜。戦いの爪痕を残した衛宮邸から、私たちはゆっくりと歩みを進めていた。
「……イリヤ、大丈夫?」(凛)
「ん……体が重い……」(イリヤ)
バーサーカーを失ったイリヤは、明らかに様子がおかしかった。時折足元がふらつき、まるで熱でもあるかのように額に汗を滲ませている。
「……仕方ないわね。ほら、私に掴まりなさい」(凛)
「え……?」(イリヤ)
私はイリヤの小さな体を抱え上げ、そのまま背負った。思ったより軽い……が、こんな小さな体であれだけの魔力を持ち、聖杯戦争に関わっていたことを考えると、やっぱり彼女は普通じゃない。
「なんで私が背負ってるのよ……本来なら士郎の役目じゃないの?」(凛)
「いや、俺はセイバーを……」(士郎)
振り返ると、衛宮くんはセイバーを背負っていた。セイバーはすでに意識がほとんどないようで、背中にぐったりともたれかかっている。
「セイバー……しっかりしろ!」(士郎)
「……すみません、シロウ……もう、身体が……」(セイバー)
「そっちも限界って感じね……嫌だけど冬木教会へ向かうわよ!」(凛)
「おお……なんという
「拳は関係ないからね!?!? ただの移動手段だからね!?」(凛)
こうして私たちは、二人を背負いながら冬木教会へと向かった。
教会の扉を開くと、そこには言峰綺礼が静かに立っていた。
「お前たちがここへ来ることは、容易に予想がついた」(言峰)
「じゃあ、話は早いわね。イリヤを助ける方法を教えなさい。セイバーの魔力も尽きかけてるわ。あんたなら、何か知ってるんでしょ?」(凛)
「もちろんだ」(言峰)
言峰はまるで当然のように頷いた。
「イリヤスフィールは“聖杯の器”なのだ。消滅したサーヴァントの魂を回収し、イリヤスフィールの体にサーヴァントの魂が貯まった時、イリヤスフィールは完全な聖杯になる」
「イリヤが聖杯!? サーヴァントの魂を……!?」(凛)
「イリヤスフィールの状態について説明しよう。彼女はサーヴァントの魂を多く取り込みすぎた影響で、負荷がかかりすぎている状態だ」(言峰)
「なっ……!?イリヤはどうなるのよ!?」(凛)
「このままでは北斗神拳をくらった時のように体が内部から破壊され、『はろはろ~~ひげ~~』と言いながらイリヤスフィールは爆裂しかねない」(言峰)
「イリヤが聖杯になる前に爆裂するの? アインツベルンは聖杯の器を適当に作りすぎじゃない!?」
言峰は堂々とした態度で語り、私はツッコミを入れる。
「大丈夫だ!彼女の秘孔を突けばいい」(言峰)
「……え?」(凛)
「体内の魔力を正常に循環させる秘孔がある。それを適切な強さと順序で刺激すれば、溜まりすぎた魔力を均一に分散できる」
「はぁぁぁぁぁ!?!?」(凛)
「遠坂凛、お前がやるのだ」(言峰)
「なんでよぉぉぉぉぉ!?!?」(凛)
「お前は北斗神拳継承の時から秘孔を見抜く力を持っている」(言峰)
「気づいているはずだ。その能力が高まっていることも」(言峰)
「そして、今見えている秘孔は北斗神拳伝承直後と同じ精度ではない、以前よりはっきり、輝くように見えているはずだ」(言峰)
「そんなわけ──」(凛)
言峰の言葉を否定しようとした、その瞬間だった。
──視える。
イリヤの小さな体に、光り輝く点が複数浮かんでいた。まるでそこを押せと言わんばかりに。
北斗神拳を伝承した時も秘孔は視えていたが、今は秘孔が輝くように、遥かにハッキリと見えてしまう。
「え……?」(凛)
「お前の拳法の技術は進化している。秘孔を見抜く能力が北斗神拳伝承時よりも遥かに向上しているのだ」(言峰)
「いやいやいやいや!? 私、魔術師よ!? なんで秘孔を見抜く力が勝手に成長してるのよ!?」(凛)
「拳とは、戦いの中で進化する……」(脳内ケンシロウ)
「だから拳の話はやめろぉぉぉ!!」(凛)
「お前ならできるはずだ」(言峰)
「やれって言われても……」(凛)
「ならばイリヤスフィールを死なせるか?」(言峰)
「っ……!」(凛)
私は覚悟を決め、イリヤの秘孔へと指を伸ばす。
「い、いくわよ……!」(凛)
──ツボッ!!(秘孔音)
「ひゃっ!?」(イリヤ)
──ドスッ!!(秘孔音)
「……んんっ!?」(イリヤ)
──ブスッ!!(秘孔音)
「ふあああっ!!??」(イリヤ)
「……これで秘孔は正常に働くはずだ」(言峰)
イリヤの体からスッと力が抜け、呼吸が安定する。
「はぁ……なんか……楽になった……」(イリヤ)
「バ、バカな……!!」(凛)
私は頭を抱えた。
「なにこれ!? なんで秘孔を突いただけで回復してるの!? おかしいでしょ!?!?」(凛)
「秘孔とは人体の生命力を制御する鍵……適切に扱えば、病すら治せる」(言峰)
「お前は拳を学んでいるのに、今さら何を驚く?」(脳内ケンシロウ)
「だって、これはただのインチキじゃない!? 魔術でもなんでもないわよ!!」(凛)
「次は、セイバーだな」(言峰)
「ま、まさか……」(凛)
「秘孔を突けばいい」(言峰)
「やっぱりかぁぁぁぁぁ!!」(凛)
私は観念し、セイバーを横たえる。そして、最初に戦ったときよりも遥かにハッキリと秘孔が視える──秘孔が輝くようだった。
「い、いくわよ……セイバー」(凛)
──ツボッ!!(秘孔音)
「──っ!!」(セイバー)
セイバーの身体が一瞬震え、ぼんやりと目を開く。
──ツボッ!!(秘孔音)
──ドスッ!! (秘孔音)
──ブスッ!!(秘孔音)
「シロウ、凛……! 私の身体が……回復している……!」(セイバー)
「バカな……そんな簡単に……!!」(凛)
「拳の秘孔……それは奇跡を生む」(脳内ケンシロウ)
「奇跡の安売りが過ぎるわよぉぉぉ!!」(凛)
『この程度の奇跡、
「えっ!? ちょっ……えええええ!?!?!?」(凛)
完全にハモってる。
しかもバッチリ合ってる。
音程、抑揚、間の取り方まで完璧に一致している。
「は!? いや待って待って待って!!」(凛)
思考が追いつかない。
なにこれ、なにこれ、どういうこと!?!?
『お前はもう、分かっている……』(言峰&ケンシロウ)
「!!」(凛)
私は絶叫した。
こんな奇跡、秘孔以上に信じられない。
「なんで言峰と脳内ケンシロウがシンクロしてるのよ!?!? 何その奇跡のハーモニー!!」(凛)
『秘孔とは人の運命を左右する力、拳こそが、神の導き』(言峰&ケンシロウ)
「やめてぇぇぇぇぇぇ!!だからなんで二人とも同じこと言うのよぉぉぉ!!」(凛)
私は頭を抱えた。
もうダメだ、こんなのツッコむだけ無駄だ……!!
「ねえこれ、誰か悪い夢って言って!!」(凛)
──誰も言ってくれなかった。
この時、私は言峰綺礼の地獄の講義が再び始まろうとしていたことに気づいていなかった──
次回は再び、言峰綺礼による北斗神拳の講義が始まります。
凛が戦いを繰り返し、ツッコミを繰り返すたびに強くなってきた理由が完全に明らかになります。
遠坂凛(地獄の講義前)
筋力:A+++++++++++++++++++++++++++++++++
耐久:A+++++++++++++++++++++++++++++++++
敏捷:A+++++++++++++++++++++++++++++++++
魔力:-
幸運:Z
固有スキル
北斗神拳 EX
人体を内部から破壊する無敵の暗殺拳である
進化 EX
次回の講義で成長の理由が全て明らかになる
ツッコミ ランク(???)
次回の講義で完全に明らかになるのだ!