Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編 作:GMKゴジラ
講義はこれで最後になる予定です。
北斗宗家のツッコミどころ満載の歴史が語られます。
うっかり時臣の計画が凛達に語られます。
冬木教会の祭壇前、言峰綺礼が静かに語り始めた。
イリヤの治療効果が出るまで時間がかかる。
待っている間、拳を極める者として知らねばならないことがあるというのだ。
【地獄の講義 第一章:
「──
「
凛、士郎、セイバー、イリヤが静かに言峰を見つめる。
荘厳な雰囲気を漂わせながら、言峰がゆっくりと語り出す。
「
「天帝の盾……?」(セイバー)
「
「つまり、北斗神拳の大元ってことね」(凛)
「"
『そういうことだ』(言峰&脳内ケンシロウ)
「なんでシンクロしてんのよ!! しかも完璧に!! どういうシステムなの!?」(凛)
『そういうものだ』(言峰&脳内ケンシロウ)
「だから納得すんなあああああ!!」(凛)
言峰は静かに頷くと、話を続けた。
「だが、
「極められた拳故に、受け身の技も極められ、実戦での戦闘力を無くしてしまった」(言峰)
「うんうん、なるほどね──って、待って待って待って!!」(凛)
「なんでそんな重要なことをサラッと流すのよ!? "実戦の戦闘力が無い"って、もうそれ拳法ですらないんじゃないの!?」(凛)
「もはや宗家全体が"拳法やってる気になってる組織"じゃない!?」(凛)
「凛、深く考えてはいけない……」(脳内ケンシロウ)
「いや、考えさせてよ!! これ、普通に歴史的大事件よ!!」(凛)
「"
「分かったわよ。一流同士の戦いで役に立たなくなったのね」(凛)
『そういうことだ』(言峰&脳内ケンシロウ)
「またシンクロした!!しかも二人とも真顔!!いい加減やめなさいよ!!」(凛)
言峰は深く頷くと、腕を組み直して言葉を続ける。
「"
『それ故、2000年前、"無敵の暗殺拳"が必要とされたのだ』(言峰&脳内ケンシロウ)
「だから進化する拳法として北斗神拳が必要とされたのね」(凛)
「そうだ、
──シュケンとリュウオウの誕生──
────狼による選別と暗黒の拳法────
言峰は腕を広げるようにして語った。
まるでが壮大な運命を示すかのようだった。
「そして、2000年前……
「シュメの子・シュケンと、オウカの子・リュウオウだ」(言峰)
「シュケン…前の講義で聞いた伝説の始まりですね!」(セイバー)
「……血を分けた兄弟だったの?」(イリヤ)
「いや、従兄弟だ」(言峰)
「ふーん、それで、どっちが後を継ぐか決めたの?」(イリヤ)
「そこが問題だった。覇者は一人しかいらない……」(言峰)
「まあ、後継者争いは歴史ではよくあるよな」(士郎)
言峰は愉悦を含んだ表情で語り続ける。
それは信じがたい歴史だった。
「だが、ここで高僧たちは、とんでもない方法で選別をしようとした」(言峰)
「何よ……」(凛)
「高僧たちは“飢えた狼”の前に2人を置き、”生き残った方”を”伝承者”にするという方法をとった」(言峰)
「聖地・光天台に2人の乳児を置き、”飢えた狼の群れ”に晒したのだ」(言峰)
「はああああああああ!?」(凛・士郎・セイバー・イリヤ)
「いやいやいやいや!! そんなの選別方法としておかしいでしょ!? 何その"命がけの赤ちゃんバトルロワイヤル"!!」(凛)
「赤ちゃんバトルロワイヤル……?」(イリヤ)
「いや、今の言葉に納得しないで!! どう考えても倫理的にアウトすぎるでしょ!!」(凛)
「なぜ赤ん坊を狼にさらすのが選別になるんですか!?」(セイバー)
「どこの鬼畜サバイバルよ!?赤ん坊の初試練が“狼とバトれ”とか無理ゲーすぎるわ!!」(凛)
「両方とも食べられたらどうするつもりだったんだ?」(士郎)
「どう考えても正気じゃないでしょ!! もうちょっと普通に考えなさいよ!!」(凛)
「神聖な儀式とはいえ、あまりに過激です!」(セイバー)
「普通に育てて強い方を選ぶんじゃダメだったの!?」(イリヤ)
「もうバトルロワイヤルじゃなくてただの処刑でしょ!!」(凛)
言峰は厳かに言葉を続ける。
「……確かに、今の時代の感覚ではそう思うのも無理はない」(言峰)
「いや、今の時代とか関係なく、最初からおかしいわよ!」(凛)
『それほどまでに天帝を守る"無敵の暗殺拳"を求めていたのだ』(言峰&脳内ケンシロウ)
「だから、シンクロすんなあああああ!!」(凛)
「"最強の覇者"を求める気持ちはわかりますが……赤ん坊を狼の前に置く必要はないのでは?」(セイバー)
「本当よ!! どういう理屈でそんな発想になるのよ!?」(凛)
「生き残ったほうが"天命を受けた覇者"になると高僧たちは考えたのだ……」(言峰)
「いや、ただの餌よね!? それ、狼の餌!!」(凛)
言峰は言葉を続ける。
「だが、ここで運命が変わる」(言峰)
「シュケンの母、シュメが"息子を狼に食わせるのはさすがにアホ"と思い、夜中にシュケンを連れて逃亡した」(言峰)
「そりゃ逃げるわ!! むしろ逃げないほうがおかしいわ!!」(凛)
「その結果、残されたリュウオウは狼に襲われることとなる」(言峰)
「ひどい話だな」(士郎)
「だが、リュウオウは死ななかった。密かに見守っていた高僧たちが彼を救った」(言峰)
「いや、だったら最初からこんな選別するのはやめなさいよ!!」(凛)
「その通りです……」(セイバー)
「しかし、シュメの行動を見たオウカは、自らの命を懸けてシュケンを跡継ぎにするよう高僧たちに訴えた」(言峰)
「え、そんな聖人みたいな人なの!?」(凛)
「命を懸けるって……?」(士郎)
「そして、"私の命を捧げる”ことで”天の意志を示す"と言い、崖から飛び降りた」(言峰)
「なんで
「オウカの壮絶な覚悟を目の当たりにした高僧たちは"シュケンこそがふさわしい"と決定した」(言峰)
「つまり……”オウカのダイブ”が決定打になったの……?」(凛)
「そうだ……高僧たちはオウカの覚悟に天命を見たのだ」(言峰)
「天の意志軽すぎない!?」(凛)
「この時代、天命とは命をかけることで証明されると信じられていたのだ」(言峰)
「どういう理屈なのか意味分かんないわよ」(凛)
言峰は言葉を続ける。
『こうして、シュケンは二人の女を母とし、”史上最強の拳”である”北斗神拳”を完全創始した』(言峰&脳内ケンシロウ)
「お前ら、最後にカッコつけてまとめようとするな!!」(凛)
「つまり、ポテンシャル葵は”シュケンの末裔”ということだ」(言峰)
「そこで母様の血筋に繋がるってことね」(凛)
「凛って凄い血筋なのね」(イリヤ)
「凄くないから。こんな頭のおかしい血筋だと思われたくないから」(凛)
「選ばれなかったリュウオウはどうなったの?」(イリヤ)
「愛を知らず育ったリュウオウは野に下り、愛に彷徨し続けたのだ」(脳内ケンシロウ )
「つまり、愛を知らないまま拳を極めようとしたってこと?」(イリヤ)
「その通りだ、愛を知らず育ったリュウオウは、"
士郎・セイバー・イリヤは神妙な顔で聞いている
言峰は微かに微笑んだ。
「
「
「悪の拳法ってそんな堂々と言うものなの!?」(凛)
「母の愛を知らぬ者は、己の拳を闇に染める……」(脳内ケンシロウ)
「いやいや、母の愛が無いからって即・悪堕ちって短絡的すぎない!? もっと選択肢あるでしょ!!」(凛)
「
「つまり、完全な”悪の拳法”……ってこと?」(イリヤ)
「その通り。北斗神拳が"愛の拳"ならば、
「母の愛がないと闇堕ち確定なの!? そんな極端な世界なの!?」(凛)
「フッ……そういうことだ」(言峰)
「そこは否定しなさいよ!!」(凛)
「シュケンとリュウオウ、光と闇……二人の道は決定的に分かたれた」(言峰)
「その結果、北斗神拳は"愛を纏う拳"となり、
「えええ……こんな壮大な設定、今まで聞いたことないんだけど!?」(凛)
「それも当然だ。これは"知る者の限られた秘伝"なのだからな」(言峰)
「いや、今ここでバラしてるじゃない!!」(凛)
「フッ……”北斗神拳の運命”はここから始まる……!」(言峰)
「絶対なんか適当に話作ってるでしょおおおお!!」(凛)
言峰はゆっくりと頷く。
「次に語るのは……お前の父、我が師、うっかり時臣の話だ」(言峰)
「……はいはい、どうせまたアホみたいな話でしょ?」(凛)
言峰は静かに笑みを浮かべた。
「お前が生み出された究極の理由だ」(言峰)
「……!?」(凛)
こうして、
次は、うっかり時臣が考案した「北斗神拳による根源到達」の計画が語られる──!!
──地獄の講義 第二章へ続く!!
次回、
ついに、うっかり時臣の最終計画!
"北斗神拳・根源ツッコミ直行便"が凛たちに語られます。
そして、言峰綺礼の伏線が張られます。