Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編   作:GMKゴジラ

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★の話です。

講義はこれで最後になる予定です。
北斗宗家のツッコミどころ満載の歴史が語られます。
うっかり時臣の計画が凛達に語られます。



★34話 地獄の講義(前編)北斗宗家の歴史

冬木教会の祭壇前、言峰綺礼が静かに語り始めた。

 

イリヤの治療効果が出るまで時間がかかる。

待っている間、拳を極める者として知らねばならないことがあるというのだ。

 

【地獄の講義 第一章:北斗宗家(ほくとそうけ)の歴史】

 

「──北斗宗家(ほくとそうけ)の歴史を語ろう」(言峰)

 

北斗宗家(ほくとそうけ)、前にも聞いたわよ。一体何なのよ?」(凛)

 

凛、士郎、セイバー、イリヤが静かに言峰を見つめる。

 

荘厳な雰囲気を漂わせながら、言峰がゆっくりと語り出す。

 

北斗宗家(ほくとそうけ)とは、2000年前、中原に存在した天帝の盾……それが北斗宗家(ほくとそうけ)だ」(言峰)

 

「天帝の盾……?」(セイバー)

 

北斗宗家(ほくとそうけ)は、天帝を守るための集団であり、北斗神拳の源流となる"北斗宗家の拳(ほくとそうけのけん)"を用いてきた」(言峰)

 

「つまり、北斗神拳の大元ってことね」(凛)

 

「"北斗宗家の拳(ほくとそうけのけん)"が北斗神拳に進化したの?」(イリヤ)

 

『そういうことだ』(言峰&脳内ケンシロウ)

 

「なんでシンクロしてんのよ!! しかも完璧に!! どういうシステムなの!?」(凛)

 

『そういうものだ』(言峰&脳内ケンシロウ)

 

「だから納得すんなあああああ!!」(凛)

 

言峰は静かに頷くと、話を続けた。

 

「だが、北斗宗家の拳(ほくとそうけのけん)はあまりにも完成されすぎた」(言峰)

 

「極められた拳故に、受け身の技も極められ、実戦での戦闘力を無くしてしまった」(言峰)

 

「うんうん、なるほどね──って、待って待って待って!!」(凛)

 

「なんでそんな重要なことをサラッと流すのよ!? "実戦の戦闘力が無い"って、もうそれ拳法ですらないんじゃないの!?」(凛)

 

「もはや宗家全体が"拳法やってる気になってる組織"じゃない!?」(凛)

 

「凛、深く考えてはいけない……」(脳内ケンシロウ)

 

「いや、考えさせてよ!! これ、普通に歴史的大事件よ!!」(凛)

 

「"北斗宗家の拳(ほくとそうけのけん)"が強力な拳法であることに変わりはない。超一流同士の戦いにおいて戦闘力がなくなっただけだ」(言峰)

 

「分かったわよ。一流同士の戦いで役に立たなくなったのね」(凛)

 

『そういうことだ』(言峰&脳内ケンシロウ)

 

「またシンクロした!!しかも二人とも真顔!!いい加減やめなさいよ!!」(凛)

 

言峰は深く頷くと、腕を組み直して言葉を続ける。

 

「"北斗宗家の拳(ほくとそうけのけん)"とは最強すぎたがゆえに、拳を極めた結果、進化を止めたのだ……」(言峰)

 

『それ故、2000年前、"無敵の暗殺拳"が必要とされたのだ』(言峰&脳内ケンシロウ)

 

「だから進化する拳法として北斗神拳が必要とされたのね」(凛)

 

「そうだ、北斗宗家(ほくとそうけ)の者たちは"無敵の暗殺拳"を必要とし、"北斗宗家の拳(ほくとそうけのけん)"を源流として生まれたのが北斗神拳なのだ」(言峰)

 

 

──シュケンとリュウオウの誕生──

────狼による選別と暗黒の拳法────

 

言峰は腕を広げるようにして語った。

まるでが壮大な運命を示すかのようだった。

 

「そして、2000年前……北斗宗家(ほくとそうけ)に2人の乳児が生まれた」(言峰)

 

「シュメの子・シュケンと、オウカの子・リュウオウだ」(言峰)

 

「シュケン…前の講義で聞いた伝説の始まりですね!」(セイバー)

 

「……血を分けた兄弟だったの?」(イリヤ)

 

「いや、従兄弟だ」(言峰)

 

「ふーん、それで、どっちが後を継ぐか決めたの?」(イリヤ)

 

「そこが問題だった。覇者は一人しかいらない……」(言峰)

 

「まあ、後継者争いは歴史ではよくあるよな」(士郎)

 

言峰は愉悦を含んだ表情で語り続ける。

それは信じがたい歴史だった。

 

「だが、ここで高僧たちは、とんでもない方法で選別をしようとした」(言峰)

 

「何よ……」(凛)

 

「高僧たちは“飢えた狼”の前に2人を置き、”生き残った方”を”伝承者”にするという方法をとった」(言峰)

 

「聖地・光天台に2人の乳児を置き、”飢えた狼の群れ”に晒したのだ」(言峰)

 

「はああああああああ!?」(凛・士郎・セイバー・イリヤ)

 

「いやいやいやいや!! そんなの選別方法としておかしいでしょ!? 何その"命がけの赤ちゃんバトルロワイヤル"!!」(凛)

 

「赤ちゃんバトルロワイヤル……?」(イリヤ)

 

「いや、今の言葉に納得しないで!! どう考えても倫理的にアウトすぎるでしょ!!」(凛)

 

「なぜ赤ん坊を狼にさらすのが選別になるんですか!?」(セイバー)

 

「どこの鬼畜サバイバルよ!?赤ん坊の初試練が“狼とバトれ”とか無理ゲーすぎるわ!!」(凛)

 

「両方とも食べられたらどうするつもりだったんだ?」(士郎)

 

「どう考えても正気じゃないでしょ!! もうちょっと普通に考えなさいよ!!」(凛)

 

「神聖な儀式とはいえ、あまりに過激です!」(セイバー)

 

「普通に育てて強い方を選ぶんじゃダメだったの!?」(イリヤ)

 

「もうバトルロワイヤルじゃなくてただの処刑でしょ!!」(凛)

 

 

言峰は厳かに言葉を続ける。

 

「……確かに、今の時代の感覚ではそう思うのも無理はない」(言峰)

 

「いや、今の時代とか関係なく、最初からおかしいわよ!」(凛)

 

『それほどまでに天帝を守る"無敵の暗殺拳"を求めていたのだ』(言峰&脳内ケンシロウ)

 

「だから、シンクロすんなあああああ!!」(凛)

 

「"最強の覇者"を求める気持ちはわかりますが……赤ん坊を狼の前に置く必要はないのでは?」(セイバー)

 

「本当よ!! どういう理屈でそんな発想になるのよ!?」(凛)

 

「生き残ったほうが"天命を受けた覇者"になると高僧たちは考えたのだ……」(言峰)

 

「いや、ただの餌よね!? それ、狼の餌!!」(凛)

 

 

言峰は言葉を続ける。

 

「だが、ここで運命が変わる」(言峰)

 

「シュケンの母、シュメが"息子を狼に食わせるのはさすがにアホ"と思い、夜中にシュケンを連れて逃亡した」(言峰)

 

「そりゃ逃げるわ!! むしろ逃げないほうがおかしいわ!!」(凛)

 

「その結果、残されたリュウオウは狼に襲われることとなる」(言峰)

 

「ひどい話だな」(士郎)

 

「だが、リュウオウは死ななかった。密かに見守っていた高僧たちが彼を救った」(言峰)

 

「いや、だったら最初からこんな選別するのはやめなさいよ!!」(凛)

 

「その通りです……」(セイバー)

 

「しかし、シュメの行動を見たオウカは、自らの命を懸けてシュケンを跡継ぎにするよう高僧たちに訴えた」(言峰)

 

「え、そんな聖人みたいな人なの!?」(凛)

 

「命を懸けるって……?」(士郎)

 

「そして、"私の命を捧げる”ことで”天の意志を示す"と言い、崖から飛び降りた」(言峰)

 

「なんで北斗宗家(ほくとそうけ)の関係者はみんな過激な行動に走るのよ!?」(凛)

 

「オウカの壮絶な覚悟を目の当たりにした高僧たちは"シュケンこそがふさわしい"と決定した」(言峰)

 

「つまり……”オウカのダイブ”が決定打になったの……?」(凛)

 

「そうだ……高僧たちはオウカの覚悟に天命を見たのだ」(言峰)

 

「天の意志軽すぎない!?」(凛)

 

「この時代、天命とは命をかけることで証明されると信じられていたのだ」(言峰)

 

「どういう理屈なのか意味分かんないわよ」(凛)

 

 

言峰は言葉を続ける。

 

『こうして、シュケンは二人の女を母とし、”史上最強の拳”である”北斗神拳”を完全創始した』(言峰&脳内ケンシロウ)

 

「お前ら、最後にカッコつけてまとめようとするな!!」(凛)

 

「つまり、ポテンシャル葵は”シュケンの末裔”ということだ」(言峰)

 

「そこで母様の血筋に繋がるってことね」(凛)

 

「凛って凄い血筋なのね」(イリヤ)

 

「凄くないから。こんな頭のおかしい血筋だと思われたくないから」(凛)

 

「選ばれなかったリュウオウはどうなったの?」(イリヤ)

 

「愛を知らず育ったリュウオウは野に下り、愛に彷徨し続けたのだ」(脳内ケンシロウ )

 

「つまり、愛を知らないまま拳を極めようとしたってこと?」(イリヤ)

 

「その通りだ、愛を知らず育ったリュウオウは、"北斗琉拳(ほくとりゅうけん)"を創始した」(言峰)

 

 

士郎・セイバー・イリヤは神妙な顔で聞いている

言峰は微かに微笑んだ。

 

琉拳(りゅうけん)……?」(士郎)

 

北斗琉拳(ほくとりゅうけん)とは愛を知らず育った者が編み出した悪の拳法である」(言峰)

 

「悪の拳法ってそんな堂々と言うものなの!?」(凛)

 

「母の愛を知らぬ者は、己の拳を闇に染める……」(脳内ケンシロウ)

 

「いやいや、母の愛が無いからって即・悪堕ちって短絡的すぎない!? もっと選択肢あるでしょ!!」(凛)

 

北斗琉拳(ほくとりゅうけん)は、北斗神拳に似て非なる拳法。北斗の闇に埋もれし"暗黒の拳"」(言峰)

 

「つまり、完全な”悪の拳法”……ってこと?」(イリヤ)

 

「その通り。北斗神拳が"愛の拳"ならば、北斗琉拳(ほくとりゅうけん)は"憎しみの拳"……」(脳内ケンシロウ)

 

「母の愛がないと闇堕ち確定なの!? そんな極端な世界なの!?」(凛)

 

「フッ……そういうことだ」(言峰)

 

「そこは否定しなさいよ!!」(凛)

 

「シュケンとリュウオウ、光と闇……二人の道は決定的に分かたれた」(言峰)

 

「その結果、北斗神拳は"愛を纏う拳"となり、北斗琉拳(ほくとりゅうけん)は"悪に沈む拳"となったのだ」(言峰)

 

「えええ……こんな壮大な設定、今まで聞いたことないんだけど!?」(凛)

 

「それも当然だ。これは"知る者の限られた秘伝"なのだからな」(言峰)

 

「いや、今ここでバラしてるじゃない!!」(凛)

 

「フッ……”北斗神拳の運命”はここから始まる……!」(言峰)

 

「絶対なんか適当に話作ってるでしょおおおお!!」(凛)

 

 

言峰はゆっくりと頷く。

 

「次に語るのは……お前の父、我が師、うっかり時臣の話だ」(言峰)

 

「……はいはい、どうせまたアホみたいな話でしょ?」(凛)

 

言峰は静かに笑みを浮かべた。

 

「お前が生み出された究極の理由だ」(言峰)

 

「……!?」(凛)

 

こうして、北斗宗家(ほくとそうけ)の歴史が語られた第一章は幕を閉じた。

次は、うっかり時臣が考案した「北斗神拳による根源到達」の計画が語られる──!!

 

──地獄の講義 第二章へ続く!!




次回、

ついに、うっかり時臣の最終計画!
"北斗神拳・根源ツッコミ直行便"が凛たちに語られます。

そして、言峰綺礼の伏線が張られます。
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