Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編 作:GMKゴジラ
言峰の黒幕感が出てきて、最終話への伏線も張られます。
【地獄の講義 第二章:北斗宗家の血統とうっかりの進化】
冬木教会の静寂を破るように、言峰綺礼はゆっくりと語り始めた。
「さて、第一章では”北斗宗家の歴史”を語った。ここからは、その血統がどのように受け継がれ、そして遠坂家の計画へと繋がっていったかを話すことにしよう」(言峰)
言峰は腕を組み笑いを浮かべながら告げる。
「遠坂時臣は、魔術による根源到達の限界を悟った」(言峰)
「まあ、そろそろこの流れには慣れたわね」(凛)
「そして彼は考えた。『魔術が無理なら、拳で行けばいいのでは?』と」(言峰)
「慣れてないわ!! それは慣れる話じゃないわよ!!」(凛)
「だが、この発想にこそ重大な秘密がある。なぜなら、”拳の本質”は”ツッコミ”だからだ」(言峰)
「アンタの言ってることがすでに意味不明よ!!」(凛)
「拳とは矛盾を指摘する力。拳が進化し続けるのは、理不尽な現実に対し『お前はもう死んでいる』とツッコミを入れ続けた結果なのだ」(言峰)
「いやいやいやいや!! どうしてそうなるのよ!? 拳の進化ってそういう理屈なの!?」(凛)
「『お前はもう死んでいる』というツッコミが究極の進化をもたらすと言うことだ」(言峰)
「意味分かんないわよ」(凛)
「そしてうっかり時臣は、"うっかり"を極限まで昇華させることで、最強の矛盾突き=最強のツッコミを手に入れられると考えた」(言峰)
「うっかりはただの欠点でしょ!!」(凛)
「違うぞ、凛。うっかりとは、『お前はもう死んでいる』のように"世界の矛盾を無意識に発見する能力"だ」(言峰)
「どんな理屈よ!!」(凛)
「うっかりとは"自然発生するツッコミ"のことであり、それを極めれば根源に至ることが可能になるとうっかり時臣は理論づけた」(言峰)
「やめろおおおお!! そんな適当な定義付けをするんじゃない!!」(凛)
「そして、この理論に完全に納得したのが、ポテンシャル葵だった」(言峰)
「ちょっと待てぇぇぇぇぇ!? 母様も納得したの!?」(凛)
「ポテンシャル葵はこう言った。『確かに、世界の矛盾を見抜くことこそが最強のツッコミ……つまり北斗神拳の本質かもしれませんね』と」(言峰)
「母様ぁぁぁぁぁ!? 何を納得してるのよおおお!!」(凛)
「こうして、二人は決意した。”最強のツッコミ”を生み出すために子を成すことを」(言峰)
「はぁぁぁぁ!? 結婚の理由が”最強のツッコミ”を生むため”なの!?」(凛)
「素敵ね」(イリヤ)
「どこがよ!! 結婚って普通、愛とかそういうのが理由じゃないの!?」(凛)
「愛がないわけではない。むしろ、互いに計画を語り合い、その壮大なビジョンに感動し、二人の心はより深く結びついた」(言峰)
「いや、二人の愛が”最強のツッコミ”って、どういうラブストーリーなのよ!!」(凛)
「ある意味、最も純粋な愛かもしれんな」(脳内ケンシロウ)
「そんなわけあるかぁぁぁ!!」(凛)
「二人の目標は明確だった。"最強の北斗神拳"と"究極のツッコミ能力"を併せ持つ者を生み出すこと」(言峰)
「意味分かんないわよぉぉぉ!!」(凛)
「これこそがうっかり時臣の真の計画。そして、その計画の下に生まれたのがお前だ」(言峰)
凛は頭を抱えた。
「私、そんな計画のもと生み出されたの……?」(凛)
「その通り」(言峰)
「……ま、もうどうでもいいわ。問題はその先よね」(凛)
「よくぞ聞いた。次に話すのは……"北斗神拳・根源ツッコミ直行便"についてだ」(言峰)
「なんなのよその名前!? 説明不要! いや、逆に説明して!!」(凛)
「知るべきことだ。なぜなら、お前が生み出されたのは"北斗神拳・根源ツッコミ直行便"を実現するためだからだ」(言峰)
「おおおおおおおい!?!」(凛)
冬木教会に凛の絶叫が響き渡る。
──地獄の講義 第三章へ続く!!
【地獄の講義 第三章:北斗神拳・根源ツッコミ直行便】
冬木教会の冷たい空気の中、言峰綺礼の口元がわずかに歪む。
「さて、ここまで話したように、お前が生まれた理由、それはうっかり時臣とポテンシャル葵の壮大なる計画の一環だった」(言峰)
「……いいかんげんその二つ名やめてくれない?」(凛)
「いや、むしろここからが本題だ」(言峰)
言峰は祭壇の前に立ち、ゆっくりと手を広げた。
「"北斗神拳・根源ツッコミ直行便"とは、"無想転生の速度"と"北斗百裂拳の後方撃ち"を組み合わせ、限界を超えた拳の推進力を利用し、根源に突入する計画である」(言峰)
「ちょっと待て!! 拳の推進力って何!? 物理法則にケンカ売る気!?」(凛)
「そして、この理論を生み出したのは、遠坂時臣とうっかりポテンシャル葵の二人だ」(言峰)
「父様ぁぁぁ!?母様ぁぁぁ!?」(凛)
「二人はこう考えた。"魔術による根源到達"は非効率。ならば、"拳による推進力"を利用するべきではないか?」(言峰)
「推進力ってなによ!? なんで拳が推進するのよ!!」(凛)
「理論的にはこうだ」(言峰)
言峰は堂々と語りだす。
「第一段階。"無想転生の速度"を極限まで上げる」(言峰)
「いや、どうやって!?」(凛)
「"無想転生"とは、敵の攻撃を完全に見切り、最適な行動を選択する技。それを極限まで活用すれば、加速し続けることができる」(言峰)
「意味分かんないわよ!」(凛)
「第二段階。"北斗百裂拳の後方撃ち"を行う」(言峰)
「いやいやいやいや!! 百裂拳ってそういう使い方する技じゃないでしょ!?」(凛)
「通常、北斗百裂拳は前方に向かって無数の拳を叩き込む技だ。しかし、それを”後方”に向かって放ち続けるとどうなるか?」(言峰)
「いや、意味がわからない!! なんで拳を後ろに撃ち続けるのよ!!」(凛)
「その"反動で加速"するのだ」(言峰)
「……えっ……いや、まさか……」(セイバー)
「それって……?」(士郎)
「"ロケット"か私は!??」(凛)
「その通り!! "拳の爆発的な反動"を推進力に変え、"ロケットのように加速"し続けるのだ!!」(言峰)
「はあぁぁぁぁぁ!? 拳の推進力で根源まで突っ込むの!? 何よそのトンデモ理論!!」(凛)
「無想転生の速度に、百裂拳の後方撃ちを合わせることで、拳圧が限界を突破し、根源へと直行する。それが、“北斗神拳・根源ツッコミ直行便”だ」(言峰)
「いい加減にしなさいよぉぉぉ!!」(凛)
「ふむ……理論的には可能かもしれんな」(脳内ケンシロウ)
「納得するなぁぁぁぁぁぁ!!」(凛)
「では最後に、お前に問いかけよう。凛、お前はこの計画を実行する気はあるか?」(言峰)
「あるわけないでしょぉぉぉぉぉ!! 拳で根源とかありえないからぁぁぁぁぁ!!」(凛)
「なんでだよ遠坂!理に叶ってるだろ」(士郎)
「素敵!これなら第三魔法も簡単に実現できそうね」(イリヤ)
「素晴らしいです!完璧な理論です」(セイバー)
「3人ともどうしちゃったのよぉぉぉぉ!!」(凛)
凛の絶叫が冬木教会に響き渡る。
──地獄の講義、ついにクライマックスへ!!
士郎、セイバー、イリヤは感動で言葉を失っていた。
「……つまり、遠坂は根源に到達するための"ツッコミの伝承者"として生まれたってことか?」(士郎)
「二人はツッコミを信じていたのね……」(イリヤ)
「理論的には……ツッコミの勢いを極限まで高めれば……」(セイバー)
「乗るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」(凛)
「ポテンシャル葵も、この計画に全面的に同意していた」(言峰)
「母様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」(凛)
「"北斗神拳と拳の推進力"を融合させることで、"根源に到達する"」それが二人の夢だった」(言峰)
「二人とも、何考えてたのよぉぉぉぉ!?」(凛)
「しかし、残念ながら……うっかり時臣は計画の途中で命を落とし、実現には至らなかった」(言峰)
「それは、聖杯戦争だからね……」(凛)
「だが、計画は未だに生きている」(言峰)
「いや、死んでくれよ!! そんな計画、成仏してくれよ!!」(凛)
言峰は静かに微笑んだ。
「お前の中に、その可能性は眠っている」(言峰)
「寝てていい!! ずっと寝かせといていいから!!」(凛)
◆
──講義は終わりを迎えた。
そして、言峰が静かにイリヤのもとへ歩み寄った。
「魔術治療は終わった。あとは、"経絡"を突いて流れを整えれば治る」(言峰)
「本当によかった」(凛)
「大丈夫なんだな?」(士郎)
「当然だ」(言峰)
──
──シンクロを止める言峰とケンシロウ────
イリヤの治療が進み、魂の流れが安定していった。
魔術治療は完了し、イリヤの表情が一層楽になり、イリヤを包んでいた光が弱まっていく。
「これで魂の流れは正常だ。『やめてとめてやめてとめてやめてぇ、とめった!!』と叫びながら爆裂することは、もうない」(言峰)
「なんで断末魔まで分かるのよ『とめった』ってなによ!?」(凛)
「気にするな。治療準備が整っただけだ」(言峰)
「"
その言葉が告げられた瞬間──
「何故"
突如、空気が震えるほどの低い声で脳内ケンシロウが言峰を問い詰める。
その瞬間、シンクロしていた言峰と脳内ケンシロウの波長が完全に途切れた。
「え、何これ? なんか急に静かなんだけど?」(凛)
「貴様……何を隠している……」(脳内ケンシロウ)
言峰はちらりと私を見た。
「……今は治療に集中させろ」(言峰)
「…………」(脳内ケンシロウ)
そして──
言峰は自分の髪の毛を一本引き抜いた。
そして、髪の毛に"黒い闘気?"を込める。
言峰は"黒い闘気?"が込められた髪の毛を針のように強化すると、迷いなくイリヤの首筋の一点に突き刺した。
──ドフッ!!(破孔音)
メキメキメキメキ!!(謎の怪音)
「なにをぱらっ!!」(イリヤ)
(今の黒い闘気は北斗琉拳の"
言峰が"
「へうげ!!おべべ〜!!」(イリヤ)
ゴキゴキゴキゴキ!!(謎の怪音)
「あべしっ!ひでぶっ」(イリヤ)
「大丈夫か!!イリヤ!?」(士郎)
次の瞬間、イリヤの体がわずかに震え、まるで霧が晴れるように、彼女の体の周りから小さな光の粒が彼女の体から浮かび上がる。
「これは……?」(士郎)
「イリヤスフィールの中に溜まっていたサーヴァントの魂が抜け出しているのだ」(言峰)
小さな光の粒が次々とイリヤの体から舞い上がり、士郎、セイバー、凛の身体を通り抜け、天井へと消えていった。
「うわっ、なにこれ!? なんかスースーするぞ!」(士郎)
「くすぐったいです……これが魂の流れなのでしょうか」(セイバー)
「ちょっと!? 私まで通り抜けるの!? プライバシーの概念どこいった!?」(凛)
光の粒は教会の空気に溶けていく。その様子を見守る凛は、無意識に手を握りしめていた。
(よかった……本当に、よかった……)(凛)
「順調に排出されているな」(言峰)
言峰は淡々とした口調で説明を続ける。
「サーヴァントの魂は大聖杯へと回収される仕組みになっている。これでイリヤスフィールの負荷は取り除かれる」(言峰)
「大聖杯……?」(凛)
「気にするな。お前たちが知る必要はない」(言峰)
「いや、気になるわ!!」(凛)
その言葉に、私は僅かに眉をひそめた。
最後に、一際大きな光が言峰の身体を通り抜け、言峰の"黒い闘気?"が瞬間的に膨れ上がった。
しかし、私にはその魂が通り抜けたのではなく、吸収されたように思われた。
「なんか今、変な空気流れなかった?」(凛)
(今……魂が言峰に吸収された?……この闇、尋常ではない)(脳内ケンシロウ)
「それで、
「私も気になります」(セイバー)
「いや、俺も聞いたことないぞ?」(士郎)
「……時が来たら伝えよう」(言峰)
「貴様!」(脳内ケンシロウ)
("
その時、イリヤはが大きく目を開けて呟く。
「リン、みんな!」(イリヤ)
ゆっくりと手を動かし──やがて、身体を起こした。
イリヤは、すっと、床に足をつけた。
そのまま、ゆっくりと立ち上がる。
「立てる……立てるよ!」(イリヤ)
「イリヤ!」(士郎)
「よかった……本当に……!」(凛)
「本当によかったな、イリヤ」(士郎)
「ええ、問題は解決しましたね」(セイバー)
「ま、こんなものだ」(言峰)
凛もほっとした表情を浮かべると、強く頷いた。
「……何はともあれ、ありがとね。助かったわ」(凛)
「礼を言われるとはな……」(言峰)
こうして、イリヤの治療は無事に成功した。
「私、立てるわ」(イリヤ)
「うん、まだ爆発してないから大丈夫よ」(凛)
「良かった……このままお菓子食べたい……」(イリヤ)
「イリヤ、無理は禁物です」(セイバー)
「いやぁ、俺もお菓子で祝いたい気分だよ」(士郎)
「リン、私、なんか身体が一気に軽くなった気がする!」(イリヤ)
「よかった……ほんとに治ってるのね」(凛)
「イリヤ、無理せず休んでください」(セイバー)
「じゃあ、次はどうするんだ?」(士郎)
言峰は静かに口を開いた。
「だが、これで終わりではない。魂は排出されたが、イリヤスフィールの身体の負荷は完全に取り除かれたわけではない。引き続き、凛が秘孔での調整を続けねばならん」(言峰)
「え、私だけ家で看病役?」(凛)
「大切な役割だ。お前にしかできぬ」(言峰)
「いや、まあそうだけど……」(凛)
「リンがいてくれるなら安心!」(イリヤ)
「しょうがないわね。任されたわ!」(凛)
「凛が秘孔で治療を続ける間、夜になったら衛宮士郎は柳洞寺を再調査しろ。聖杯降臨の可能性はあの場所が一番高い」(言峰)
「士郎、セイバー……本当に気をつけてよ。あの寺、嫌な予感しかしないから」(凛)
「おう、任せとけ。何かあればすぐ戻る」(士郎)
「大丈夫です。シロウは私が守ります」(セイバー)
こうして、一行は役割を分担し、凛はイリヤの看護、士郎とセイバーは柳洞寺の調査へと向かう準備を進めるのだった。
しかし、脳内ケンシロウ中の中には疑念がくすぶり続けていた。
(言峰……奴はただの監督役ではない!)(脳内ケンシロウ)
北斗神拳・根源ツッコミ直行便に凛たちはツッコみまくるとともに、イリヤが回復。
しかし、言峰は一体何を企んでいるのか?
ぜひ最後までお楽しみください。