Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編   作:GMKゴジラ

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今回はシリアスです。
次回、大爆笑の全裸ギャグが炸裂するのでぜひお読みください。



37話 (まだ全裸ではない) VSギルガメッシュ(前編)

柳洞寺に沈む夜の静寂は、今にも弾け飛びそうな緊張を孕んでいた。

士郎とセイバーは、聖杯降臨の兆しを探るべく慎重に境内を進む。空気は凍てつくほど重く、ひとつ息を吐くだけで闇に飲まれてしまいそうなほどだ。

 

二人はこの調査が全裸地獄の始まりであるとはまだ気づいていなかった。

 

「聖杯降臨の兆しは見えないな」(士郎)

 

「くまなく調査します」(セイバー)

 

張り詰めた闇の中、士郎とセイバーはゆっくりと足を進めていた。

士郎とセイバーは柳洞寺の調査を続けていく。

 

調査を開始してから十数分、特に異常は見られなかった。

 

「ここを調査しろって言峰は言っていたけど……」(士郎)

 

「しかし、私は何かを感じます。油断しないでください……」(セイバー)

 

調査を続ける二人、だがその静寂は突如として破られる。

重く張り詰めた空気を切り裂くように、静寂を裂く強烈な魔力が周囲に満ちた。

 

 

「このプレッシャーは」(士郎)

 

「サーヴァントの気配です」(セイバー)

 

まるで世界そのものが揺れる威圧を二人は感じる。

黄金の光を纏いながら英雄王ギルガメッシュが二人の前に現れる。

 

全裸地獄のプロローグ、前章が幕を開けようとしていた。

 

「あいつは!!」(士郎)

 

「まさか、あなたが!!」(セイバー)

 

二人はすぐに臨戦態勢を整える。

 

「見つけたぞ。せいぜい我を楽しませろ!雑種!」(ギルガメッシュ)

 

圧倒的な威圧感が柳洞寺を包み込む。

しかし、セイバーは一歩も引かない。剣を静かに構える。

 

「ギルガメッシュ……今日こそ決着をつける!」(セイバー)

 

 

ギルガメッシュはその宣言を鼻で笑う。

しかし、ふと何かを思いついたように顎に手を添えた。

 

「もう一度問おう。剣も(けん)も捨て、我が妻となれ!!」(ギルガメッシュ)

 

突如放たれた求婚に、空気がズレる。

 

「理解は出来なくても歓喜は出来よう。これは我が定めた決定だ!」(ギルガメッシュ)

 

「私は(こぶし)を極める。その求めに応じることはない!」(セイバー)

 

「そこはもう少し悩め! お前、女としての道を完全に踏み外してないか!?」(ギルガメッシュ)

 

「女の道は(こぶし)の道だ!」(セイバー)

 

「いや待て、どこの人生相談だそれは! 貴様、己の未来を冷静に見直せ! おまえは何を目指している!?」(ギルガメッシュ)

 

「北斗神拳伝承者を目指す!それが騎士の誓いだ(セイバー)

 

ギルガメッシュは額を押さえ、深々と息を吐いた。

 

「よく考えろ。我が妻になれば、最高の財宝と最高の暮らしを約束しよう。朝食は世界最高の蜂蜜とパン、昼食は万里を越えて届けられる極上の果実、夕食は王の食卓に相応しい美酒と料理の数々……どうだ?」(ギルガメッシュ)

 

(こぶし)は朝食、昼食、夕食、全てを賄う」(セイバー)

 

「待て待て、(こぶし)が食事とか、何の関係がある!? お前、まさか(こぶし)だけで腹を満たす気か!?」(ギルガメッシュ)

 

(こぶし)があれば、空腹は精神で克服できる」(セイバー)

 

「バカなのか貴様は!? 人間、食わねば死ぬのだぞ!? いや、英霊だから死なぬのか!? それとも(こぶし)が万能すぎるのか!? 我は混乱してきたぞ!」(ギルガメッシュ)

 

セイバーは小さく微笑んだ。

 

(こぶし)も食事も、私には必要だ。王の妻となるより、(こぶし)の道を進む方が魅力的なのだ」(セイバー)

 

「なぜだ! 我は世界の王ぞ!? 魅力の塊ではないか!」(ギルガメッシュ)

 

「あなたたは世界唯一の英雄王だ。しかし、私は(こぶし)で生きる」(セイバー)

 

「違う!!お前、王妃を目指す気はないのか!? どう考えても拳より幸せだろうが!」(ギルガメッシュ)

 

「王妃よりも(こぶし)が幸せだ!」(セイバー)

 

「くっ……! ならば貴様、今後一生、我の財宝での豪遊を蹴って己の(こぶし)で生きるというのか……? 黄金の湯船、宝石の枕、絹の寝床を捨てるというのか!?」(ギルガメッシュ)

 

(こぶし)があれば十分だ」(セイバー)

 

「何故貴様は(こぶし)ばかりなのだ……。理解不能だ、(こぶし)ごときが王の財宝に勝るなどありえぬ!」(ギルガメッシュ)

 

(こぶし)が至高であることは自明だ」(セイバー)

 

(こぶし)(こぶし)(こぶし)……どこまでも(こぶし)……! もういっそ拳が好きなら、(こぶし)そのものと結婚すればいいではないか!」(ギルガメッシュ)

 

「面白い提案です」(セイバー)

 

「血迷ったなセイバー!!」(ギルガメッシュ)

 

ギルガメッシュは頭を抱えて絶叫する。

 

「我の審美眼に問題があるのか……なぜよりによって、我は(こぶし)を極める女に惚れかけねばならぬのだ?」(ギルガメッシュ)

 

セイバーは構え直す。

 

「英雄王、(こぶし)を軽んじる者に、敗北の味を教えよう」(セイバー)

 

「ふざけおって……だが、その覚悟、良しとしよう。我が全力で相手してやる!」(ギルガメッシュ)

 

一瞬で空気が変わる。

 

ギルガメッシュは大きく手を広げ、天を仰ぎ、そして肩を落とした。

 

「……愚か者め。覚悟せよ」(ギルガメッシュ)

 

 

先ほどまで交わされた漫才のような求婚劇。

だが、それは唐突に終りを迎える。

 

「貴様、我の求婚を断るとは、命知らずが!」(ギルガメッシュ)

 

その言葉を合図に、背後に黄金の門が現れる。

無数の宝具が静かに浮かび上がり、それは死の雨となって降り注ごうとしていた。

 

次の瞬間、世界は殺意で満たされた。

黄金の王が笑みを消し、空間が歪んだ。

 

ギルガメッシュの背後に、黄金の門——《王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)》が展開される。

無数の宝具が、空を埋め尽くす。

 

セイバーはインビジブルエアを纏った剣を握り、目を細めた。

見えぬ剣が空気を震わせ、風圧が周囲を撫でる。

 

「来い、英雄王」(セイバー)

 

それは静かな宣戦布告だった。

 

次の瞬間——。

 

轟音が、夜を引き裂いた。

 

 

「——ッ!」

 

宝具の一斉掃射。

空気を切り裂く音がしたかと思うと、黄金の光が閃き、セイバーの正面へ放たれる。

 

「ッ……!」

 

セイバーは剣で薙ぎ払い、宝具を弾き飛ばす。

空間に激しい衝突音が鳴り響き、閃光が走った。

 

「見せてみよ、貴様の無駄な足掻きを」(ギルガメッシュ)

 

黄金の門がさらに開き、第二波の宝具が一斉に射出された。

 

空を覆う宝具の雨。

地を穿つ死の嵐。

 

柳洞寺の敷地は爆炎に包まれ、瓦礫が宙を舞う。

樹木は幹ごとへし折られ、空間が歪む。

 

それでも、セイバーは進む。

 

「はあああっ!」(セイバー)

 

高速の踏み込み。

切り上げ。

斬り下ろし。

 

その全てが、研ぎ澄まされた剣技だった。

 

一合、また一合。

ギルガメッシュとの距離が縮まるごとに、セイバーの剣閃は速さを増した。

 

——だが。

 

「この程度か? 所詮は(こぶし)に溺れた女。剣の道も忘れたか?」(ギルガメッシュ)

 

嘲笑と共に、宝具の放射は止まらない。

空間全てが攻撃範囲。

 

「……ならば、受けてみろ!」(ギルガメッシュ)

 

「おおおおおおおっ!」(セイバー)

 

爆風を裂き、インビジブルエアの剣が突き出される。

ギルガメッシュの放つ宝具を弾き飛ばし、さらに突き進む。

 

突き、払い、斬り上げ。

宝具の雨の中を縫うように進む姿は、まるで疾風。

 

ギルガメッシュはそれを見下ろすように、薄く笑った。

 

「良きかな、セイバーよ。だが、それもここまで」(ギルガメッシュ)

 

新たに黄金の門が、四方八方に展開される。

無数の宝具が同時に放たれる。

 

大地が裂け、空が悲鳴を上げる。

 

だが、それでも——。

 

「はあああああああ!」(セイバー)

 

瓦礫の隙間を抜け、宝具の間合いを読み切り、無数の死線を潜り抜ける。

 

だが、限界は見えていた。

 

宝具は尽きることがない。

ギルガメッシュの財宝は、無限に近い。

 

 

「……くそっ」(士郎)

 

後方で、士郎は両手を掲げた。

 

「投影開始(トレース・オン)……!」(士郎)

 

魔力が腕に満ち、剣が顕現する。

即座に、それを宝具へと向けて射出。

 

次の瞬間。——砕けた。

 

士郎の投影した剣は、ギルガメッシュの放つ宝具の前に次々と砕かれていく。

 

「クッ……!」(士郎)

 

士郎の投影はすべて消し飛ばされた。

 

ギルガメッシュは鼻で笑った。

 

「雑種の浅知恵など、我の財宝には通じぬわ」(ギルガメッシュ)

 

その間にも、セイバーは戦い続ける。

 

セイバーは汗を拭うこともなく、呼吸を整えることもせず、剣を構えたまま、次の一手を見据えていた。

 

「戯れは終わりだ」(ギルガメッシュ)

 

黄金の門が再び現れ、無数の宝具が夜空を埋め尽くす。

 

 

その時だった。

 

新たな光が放たれる寸前、士郎の脳内に、低く静かな声が響いた。

 

「南斗聖拳を使え」(脳内ケンシロウ)

 

「ケンシロウの声はここまで届くのかよ!?」(士郎)

 

「おまえの南斗聖拳、証明してみせろ……責任は取らん」(脳内ケンシロウ)

 

「何その責任の押し付け!?」(士郎)

 

「雑種が何を話している……?」(ギルガメッシュ)

 

士郎は静かに息を整える。

そして叫んだ。

 

「南斗投影拳!!」(士郎)

 

その叫びと同時に、士郎の周囲に闘気が満ち、剣が再び顕現する。

だが、今度は違う。

 

剣は薄く闘気を纏い、鋭利な刃先に南斗聖拳の斬撃が宿っていた。

そのまま士郎は宝具を連射するように射出。

 

南斗聖拳の斬撃を纏った剣が、ギルガメッシュの宝具へと襲い掛かる。

ギルガメッシュの宝具を南斗の斬撃が切り裂いていく!

 

「我が財宝を切り裂いただと……?」(ギルガメッシュ)

 

ギルガメッシュに本気の怒りが浮かぶ。

 

「フェイカーの分際で!!もはや肉片たりとも残さんぞ!!」(ギルガメッシュ)

 

怒号が夜空を裂いた瞬間、ギルガメッシュの猛攻が始まった。

 

無数の宝具が、凄まじい速度と角度で射出される。

 

だが、士郎の南斗投影拳は止まらない。

投影された剣は南斗の斬撃を纏って宝具の雨を切り裂き、軌道を逸らしていく。

 

「これが北斗と南斗の共闘か……!」(脳内ケンシロウ)

 

脳内ケンシロウは冷静にツッコミを入れる。

 

「何だよその無駄に胸熱な展開!」(士郎)

 

ギルガメッシュの宝具の雨を、南斗聖拳の斬撃で次々に切り裂いていく士郎。

空が煌めき、宝具の破片が流星のように舞い落ちる。

 

「セイバー、道は作った!」(士郎)

 

「シロウ、援護感謝します。ここからは……私が行きます!」(セイバー)

 

セイバーが一気に加速する。足元の地面が砕け、夜気を切り裂くようにギルガメッシュへ迫る。

 

「はぁっ!!」(セイバー)

 

 

だが、ギルガメッシュは余裕の笑みを崩さなかった。

 

「愚か者め」(ギルガメッシュ)

 

彼の背後で、空間が螺旋を描くように歪み始めていた。

 

「覚悟するがいい」(ギルガメッシュ)

 

柳洞寺の空が、赤黒く染まる。

世界を断ち切る剣、エヌマ・エリシュが目覚める合図だった。

 

刹那、ギルガメッシュが声を放つ。

 

「受けてみよ、セイバー!」(ギルガメッシュ)

 

天を穿つ赤黒の螺旋が顕現する。

天地崩壊の魔剣、エヌマ・エリシュがうねり、世界を裂こうとしていた。

 

セイバーは静かに目を閉じる。

彼女は足元を強く踏み込み、秘孔による筋力強化を解放する。

 

「……北斗神拳の力を見よ!英雄王!」(セイバー)

 

──ツボッ(秘孔音)

 

セイバーは鋭く筋力強化の秘孔を突く。

次の瞬間、セイバーの体内で何かが爆ぜた。

 

「うおおおおおおお!!!」(セイバー)

 

闘気が、爆炎のごとく全身を包み込む。

黄金の光を放ち、筋肉が肥大化し、魔力が奔流となって空間を引き裂く。

 

「エクスカリバー!!」(セイバー)

「エヌマ・エリシュ!!」(ギルガメッシュ)

 

次の瞬間——。

 

セイバーのエクスカリバーが閃光を放つ。

ギルガメッシュのエヌマ・エリシュが渦を巻く。

 

黄金の斬撃が、天地を貫いた。

それは、世界を終わらせるかのような衝撃だった。

 

地が割れ、空が裂ける。

 

光と魔力がぶつかり合い、押し戻され、また押し返し……それでも拮抗したまま、どちらも一歩も引かない。

 

完全な互角。

だが、時間は無情だった。

 

光と魔力が互いを打ち消し合い、やがて静かに消滅していく。

すべてが終わったかのような静寂が、柳洞寺を包んだ。

 

爆炎が収まり、夜風が瓦礫を吹き飛ばす。

煙の中から現れたのは、無傷のセイバーと、同じく無傷のギルガメッシュだった。

 

互いに一歩も譲らず、ただ静かに相手を見つめる。

エクスカリバーとエヌマエリシュの威力は完全に互角だった!

 

「フッ……やはり容易には倒せぬか。我を楽しませるとは、大したものだ」(ギルガメッシュ)

 

「あなたこそ……ここまでの力、流石です」(セイバー)

 

 

──次の瞬間!

 

「だが、ここまでだ」(ギルガメッシュ)

 

ギルガメッシュが指を鳴らした瞬間、空間が裂けた。

 

「王を忘れた貴様に相応しい枷だ。眠るがいい、セイバー」(ギルガメッシュ)

 

──ザシュッ!!(天の鎖の音)

 

空間から鎖が突如として無数に顕現し、セイバーへと襲いかかる。

いかなる宝具よりも強固な拘束具、エルキドゥ——天の鎖。

天の鎖はセイバーの四肢に絡みつき、瞬時に動きを封じた。

 

「っ……これは……!」(セイバー)

 

筋力強化で高めた身体能力を駆使しても、鎖はまるで微動だにしない。

闘気を放っても、魔力を爆発させても、鎖はびくともしない。

 

どんなに力を込めても、鎖は揺るがない。

まるで〝王の責務〟のように強くセイバーを縛り付ける枷だった!

 

士郎もすぐさま剣を投影し、南斗投影拳で鎖を切ろうと試みる。

 

「南斗投影拳!!はあああああっ!」(士郎)

 

しかし——。

 

刃は通らず、鎖は無傷のまま静かに光を放ち続けた。

 

「なっ……駄目だ……」(士郎)

 

 

ギルガメッシュは高らかに笑う。

 

「フハハハハハ! その鎖は貴様が決して逃れられない〝王の責務〟のようではないか!? 」(ギルガメッシュ)

 

 

天の鎖は王としての使命に縛られた彼女の過去を象徴するかのように、どれだけ力を込めようと決して解けることはなかった。

 

まるで彼女の運命が、この鎖となって押し寄せてきたかのように。

 

圧倒的な絶望感が、柳洞寺を覆い尽くした。

 

この戦いが全裸地獄の始まりであることに、今は誰も気づいていなかった。




次回、

全裸地獄!全裸同士の大決戦!

「セイバー!お前はもう全裸である!」

「セイバーもギルガメッシュもすっぽんぽんである!」



セイバー

真命:アルトリア
マスター:衛宮士郎

筋力 A+
耐久 B
敏捷 A
魔力 B
幸運 B
宝具 A++

保有スキル

北斗神拳(C)
習得率は見習い未満。筋力と敏捷が少し上昇している。
対魔力(A)
事実上、現代の魔術師が魔術で傷付けるのは不可能。
騎乗(B)
魔獣・聖獣ランク以外なら乗りこなす事が可能。
カリスマ(B)
一国を納めるのに十分な程度である。
直感(A+)
北斗神拳により直感力が高まっている

宝具
風王結界(インビジブル・エア)
ランク:C
風の鞘。幾重にも重なった空気の層により、不可視の剣へと変えている。

約束された勝利の剣(エクスカリバー)
ランク:A++
聖剣というカテゴリーの中において頂点に立つ最強の聖剣。
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