Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編   作:GMKゴジラ

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次回はついに最終回になるかも?
凛と仲間たちはどうなっていくのか?



49話 剣を手放す拳の未来!剣は風に、拳は明日に

衛宮邸の庭には、穏やかな陽射しが差し込んでいた。

 

その中心に、士郎とセイバーが静かに立っていた。

 

「遠坂に頼りっぱなしじゃ、ダメだと思ったんだ。俺自身の力を、ちゃんと身につけたい」(士郎)

 

「私も同じです、シロウ。過去にすがるのではなく、これからを戦う力を得たい」(セイバー)

 

2人は目を合わせ、無言のうちに強い決意を共有した。

 

 

そして、セイバーは静かにエクスカリバーを取り出した。

 

陽光を受けて輝くそれは、誇り高き聖剣──

幾多の戦場を共に駆け抜けた、"彼女の過去"そのものだった。

 

セイバーはそっと目を閉じ、その柄を両手で包み込むように握る。

 

指先が、わずかに震えていた。

 

「ありがとう……ずっと、共にあった剣……でも、私はもう、あなたの力に頼ることはできません」(セイバー)

 

その声は、風のように優しく、しかし決して揺るがぬ決意を宿していた。

 

静かに、筋力強化の秘孔を突く。

 

 

──ツボッ(秘孔音)

 

 

淡い闘気が静かに波紋のように広がり、セイバーの身体にわずかに力が宿る。

それは怒りや闘志ではなく、感謝と決別のための力だった。

 

目を開けるセイバーの瞳には、哀しみではなく、静かな覚悟が宿っていた。

 

彼女は両手でエクスカリバーを水平に持つ。

まるで、それがまだ彼女の手にあるうちに、最後の祈りを捧げるかのように──

 

「……あなたのこと忘れません……"剣士アルトリア"はここで旅を終えます……」(セイバー)

 

両手に、静かに、しかし確かな力が込められる。

 

 

──バキィッ!!

 

 

音が響く。

 

それはただの破壊ではなく、長い旅路の終わりを告げる音だった。

 

エクスカリバーは、ゆっくりと砕け、

その断片は黄金の粒子となって舞い上がる。

 

その光はあまりに美しく、あまりに儚くて──

見上げる者の胸に、言葉を奪う。

 

士郎も、凛も、イリヤも、ただその光に包まれ、立ち尽くしていた。

 

風が、優しく吹いた。

 

散った粒子のいくつかは、まるで導かれるようにセイバーの胸元へと吸い込まれていった。

 

それでも彼女は、何も言わなかった。

何も誇らず、何も訴えず、ただまっすぐに立っていた。

 

「私は、過去の象徴にすがるのではなく、自らの拳で歩んでいきます」(セイバー)

 

その言葉は、剣を失った者のものではなかった。

新たな道を歩み出す者の、静かで確かな第一歩だった。

 

イリヤは、ただ言葉を失ってその光景を見つめていた。

 

「……セイバー……」(士郎)

 

「……こんなにも静かに、こんなにも強く……」(凛)

 

イリヤは黙ったまま、セイバーの姿に目を奪われていた。

 

 

やがてセイバーは振り返り、静かに、しかし柔らかく微笑む。

 

「では、修行を始めましょう」(セイバー)

 

「しっかり教えるわ。次代伝承者はあなたよセイバー」(凛)

 

「はい、師匠!」(セイバー)

 

 

 

 

──こうして、聖剣を折り、過去に別れを告げたセイバーの“修行”が、静かに幕を開けた。

 

その場に立つ二人は、もはや迷っていなかった。

 

「私は、これからの戦いを──拳で生き抜きます」(セイバー)

 

静かな声が、風に溶けて広がる。

 

「剣ではなく、拳で語り、拳で守り、拳で未来を切り拓く……北斗神拳のすべてを受け継ぎ、極めてみせます」(セイバー)

 

その瞳に宿るのは、もはや騎士王セイバーのものではない。

それは、拳士アルトリアとして生きることを選んだ、ひとりの戦士の覚悟だった。

 

「俺も……」(士郎)

 

士郎が、そっと拳を握りしめる。

 

「俺は正義の味方になりたい。昔も今も、それは変わらない。

でも……今ならわかる。誰かに守られるんじゃなくて、自分の手で守りたいんだ」(士郎)

 

その手に宿るのは、無限の可能性と、優しさの力。

 

「だから、俺は南斗投影拳を極める。自分の力で、“正義の味方”として、全ての人を守れる技を──拳で正義を貫ける力を手に入れる」(士郎)

 

「それが、俺の……これからの“正義”だ」(士郎)

 

風が吹いた。

拳を握る二人の姿は、あまりにまっすぐで、あまりに眩しくて──

 

イリヤは、思わず言葉を失って見つめていた。

 

 

 

そして──

 

 

2人は無言で、服の裾に手をかけた。

 

 

── スルッ(士郎・服を脱ぐ)

 

── スルッ(セイバー・服を脱ぐ)

 

 

「………………………………は?」(凛)

 

凛は、目の前で同時に服を脱ぎ始めた2人を見てフリーズした。

 

「ちょっと待てええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」(凛)

 

イリヤはため息をしながら達観している。

 

「また“目覚め”が始まったわ……」(イリヤ)

 

「セイバー!!士郎!!なんでまた脱ぐのよ!?!?」(凛)

 

「修行には最適な姿です」(セイバー・全裸)

 

「"戦士の正装"だって、体に刻まれてるんだよ」(士郎・全裸)

 

「刻まなくていいから!!私が教えた覚え一切ないから!!」(凛)

 

「2人は完全に“目覚めて”いる……もう言葉では届かん……」(脳内ケンシロウ)

 

「なんでよ!!なんでそんなに深刻なのよ!!!」(凛)

 

離れた木陰から見守っていたところイリヤがぽつりと呟いた。

 

「セイバーって……本気で決意してるんだね。過去の自分と、剣と、服と、羞恥心も、全部捨てて……」(イリヤ)

 

「なんでそんなに達観してるのよ?」(凛)

 

 

再びの衝撃に、凛は絶叫した。

 

「もういいわ!!北斗繰筋自在脚!!」(凛)

 

 

──ヒュンッ!!ズバババババッ!!

 

 

凛が跳躍し、セイバーと士郎の頭部に超高速の往復蹴りを放つ!

 

 

──ツボッ!──ツボッ!

────ツボッ!──ツボッ!(秘孔音)

 

 

その瞬間、二人の秘孔に正確に命中し──

 

 

──ファサッ!(士郎・服を着る)

──ファサッ!(士郎・服を着る)

 

 

「……おかしい……服を……着てる……?」(士郎・着衣)

 

「……なんで……布が……?」(セイバー・着衣)

 

「着ろやああああああああああ!!!」(凛)

 

「凛の蹴り……秘孔を通して服を強制装着したのだ……」(脳内ケンシロウ)

 

「着ているのが普通なのよ!!」(凛)

 

「なんで?おかしい(だろ)(ですよ)」(士郎・セイバー)

 

こうしてようやく、士郎とセイバーは“服を着たまま”修行を開始した。

 

「はぁ…危なかったわ…次脱いだら記憶を消す秘孔を突くからね……」(凛)

 

「はい、師匠!次は師匠の秘孔をかわせるよう精進いたします」(セイバー)

 

「俺もな!…」(士郎)

 

「“俺も”じゃねえ!!」(凛)

 

その言葉が衛宮邸に響いた時、士郎とセイバーは拳を合わせ、真剣な表情で頷きあう。

 

「師匠のツッコミに負けない拳を……絶対に身につけてみせます」(セイバー)

 

「俺もツッコミで吹っ飛ばされない体を鍛える」(士郎)

 

「いい覚悟ね。ツッコミの拳は成長するわよ?」(凛)

 

笑いとツッコミが弾け、その空気に、春の風がそっと流れ込む。

 

誰かを守るために振るう拳。

迷いを断ち切るために伸ばす拳。

そして、ツッコミとして鍛え上げられた拳──

 

それは、もうただの拳ではない。

 

拳で語り、拳で笑い、拳で未来を切り拓く。

 

新たな修行の一歩が、静かに、力強く踏み出された。

 

拳は、未来を語るためにある。

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