Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編 作:GMKゴジラ
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診察・眠りの中の沈黙
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桜が眠りに落ちると、凛はすぐに士郎を部屋に呼び〝診察〟の準備を整えた。
「……桜の中に“別の誰か”がいる……」(凛)
「ああ…間違いない…」(士郎)
──そのとき。凛の脳裏に、静かな声が届く。
『凛……その気配は、桜を“内側から喰らい”、“蝕んでいる”存在だ。
必ず見つけ出せ。そして“救い出せ”……桜を、この闇から』(脳内ケンシロウ)
凛はそっと桜の背に手を添え、気の流れを探る。
意識を集中させ、一つ目の秘孔へ指を伸ばす。
──ピシィ(秘孔音)
突いた瞬間──
──ヌルヌル……ネチャ……ゾゾゾ……ッ!!(不快音)
「……っ!!」(凛)
得体の知れない“液体のようなもの”がまとわりつく感触。
それは、“濡れた肉の塊”が意思を持って体内を移動しているようだった。
「……気持ち悪い……まるで、〝生きたウジ虫〟が内側に巣食ってるみたい……」(凛)
「……感じた……まるで“俺の名を言ってみろ!”と叫んでいるようだ……」(士郎)
「確かに……“ひでぶ!”というより、“あべし!”に近いわね」(凛)
それは、明確な“悪意”と“生”を持っていた。
だが──
「もう一度、別の箇所を突くわ」(凛)
──ピシィ(秘孔音)
──……シン……(無音)
その瞬間、“邪悪な気配”はまるで最初からなかったかのように、沈黙した。
「……えっ……なんで……消えた……!?」(凛)
「……消えた……!? 闇に潜む……暗殺拳じゃないか……!?」(士郎)
凛と士郎は、信じられないという顔で見つめ合う。
「嘘……どこに行ったのよ……!?さっきまであんなに明確にいたのに……!」(凛)
凛は桜の身体に手を添え、気の流れを探る。
すべての意識を集中し、次の秘孔へと指を伸ばす。
──ピシィ(秘孔音)
──ピシィ(秘孔音)
──ピシィ……ピシィ……!(秘孔音)
だが──
どの秘孔を突いても、“最初から存在しなかった”かのように、何の反応も返ってこなかった。
「……ダメ、完全に消えた……まるで反応がなくなった……」(凛)
「……隠れたのか……? いや、どうしてこんな……っ」(士郎)
──凛の脳裏に、ケンシロウの声が重く響く。
『凛──それは逃げたのではない。潜んだのだ。
秘孔の刺激に反応し、姿を隠した。
“今は沈黙しているだけ”……だが、“確実にそこに在る”』(ケンシロウ)
「……潜伏した……まるで…闘気を捨てたみたい……」(凛)
「だから反応しないんだな……。ここまで徹底的に……っ」(士郎)
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『胸に七つの傷を持つ女』
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凛は、迷った末に決意する。
「……士郎、少し、服を脱がせるわ」(凛・低い声)
「……女でなければ胸を隠す必要は無い……」(士郎・決意)
「……違うか、……診察に必要だ……」(士郎・訂正)
凛と士郎は、桜の服をそっと開け──そして、息を呑んだ。
「……『 胸に七つの傷 』……! そんなの、まるで──っ」(凛)
「……北斗七星の形に並んでる……間違いなく、あの形だ……」(士郎)
──『胸に七つの傷を持つ女』!!
──それが、桜だった。
桜の胸元に並ぶ『七つの傷』。それはあまりに整っていた。
測ったかのような等間隔、完璧な角度、浮かび上がるように形成された“北斗七星”の軌跡。
「 『胸に七つの傷を持つ女』──そう名乗っても、おかしくないわね……」(凛)
「……“北斗七星”の形……間違いない……」(士郎)
二人の脳内に低い声が響く。
『その痕──俺に刻まれたものと寸分違わぬ“傷の形”だ。
桜は間違いなく北斗の意思につながっている』(脳内ケンシロウ)
「──ケンシロウの“傷の配置”と、一致してるなんて……どういうことよ……?」(凛)
「じゃあ……まさか桜も、“北斗の伝承者”なのか……?」(士郎)
脳裏には、ケンシロウの胸にある『七つの傷』が重なる。
桜の傷も──“ケンシロウの傷”と全く同じだった。
二人は悟る──桜のことを!
桜は、『胸に七つの傷を持つ女』であり、北斗の宿命を背負っていることを!
「......これ、どう見ても、“北斗神拳”に関係があるようにしか......」(士郎)
「でも、桜は北斗神拳を知らない。
だからこそ──この痕が“外部から”刻まれた証拠よ」(凛)
その傷はふざけて刻まれたものではない。
整いすぎたその“七つの傷”は、明らかに“意図”を持って存在していた。
「“北斗七死星点”の秘孔の位置……!?」(凛)
「まさか……北斗七星を“胸に”刻むなんて……」(士郎)
ケンシロウは静かに七つの傷の真実を指摘した。
『桜の『七つの傷』は“邪悪な気配”の“侵入経路”だ。
邪悪な気配は、そこから“潜り込んだ”のだ』(脳内ケンシロウ)
桜の胸元に視線を戻し、凛はその配置を確かめるように見つめて口を開いた。
「……あの異物、『七つの傷』から入ったのね……」(凛)
「“この傷”が、通路だったとすれば……」(士郎)
凛は改めて、その“北斗七星”の配列を見つめる。
「……ここから“中”へと何かが……」(凛)
「入ってるんだな……“この傷の奥”に……」(士郎)
「……こんなにも深く……“北斗の宿命”が桜に刻まれていたなんて……」など
「意図的に......誰かが“北斗七星”の形に経路を刻んだってことか......」(士郎)
「……並びすぎじゃない!?」(凛)
「北斗現れるところ乱あり、不吉な……違うか……」(士郎)
ケンシロウが静かに続ける。
『凛……七つの傷が“侵入経路”である以上、“邪悪な気配は”必ずここを通して動き出す。痕の深さ、形状、現れた順を記憶しろ。“拳”で見抜け。技で救え。それがお前の使命だ』(脳内ケンシロウ)
「......わかった。覚悟はできてるわ」(凛・即答)
「ああ……桜の“北斗の宿命”は、俺たちで終わらせる」(士郎・決意)
もはや彼らにとって、この事態はただの“異常”ではなかった。
「……桜……お前、こんなものを……」(士郎)
「さくらっ……誰にも見せずに……ただ普通のふりをして……」(凛)
凛は、『胸の七つの傷』を目に焼き付けるように見つめた。
それは、もはや「ただの傷」と呼べるものではない。
「……桜は、ずっと……何も言わずに苦しんでた。
こんなものを抱えて、それでも笑って、生きてたなんて……」(凛)
凛はそっと、桜の手を握りしめる。
眠るその顔は、あまりに静かで、あまりに無垢だった。
脳内ケンシロウは言葉を続ける。
“邪悪な気配”を見極める方法を導き出す。
『──“邪悪な気配”を探るには、桜を“日常”の中に置き、時間をかけて観察するしかない』(脳内ケンシロウ)
「……つまり、私たちが“普通”を演じる必要があるってことね」(凛)
「“普段通り”生活させて、気配を待つしかない、か……」(士郎)
『だが忘れるな!
桜を優しく包み、普通の生活をさせながら、“兆し”を決して見逃すな!』(脳内ケンシロウ)
凛と士郎は顔を見合わせ、ゆっくりと頷く。
眠る桜の姿は、苦しみを隠すように静かだった。
『胸に七つの傷を持つ女』の運命を忘れさせるように。
「……ごめんね、桜。でも、私たちが必ず“あなたの体の謎”を見切ってみせるわ」(凛)
その夜──
『胸に七つの傷を持つ女』は、静かに眠っていた。
しかし──
少女の内側では、“想像を絶する何か”が、“彼女を蝕んで”いる。
“邪悪な気配”は“桜の奥底”に潜み続けている。
二人には“悪魔が微笑む!”闇よりもなお深い闇──
ふと、彼らの耳元に──幻のような声が囁いた。
(……桜には、地獄すら、生ぬるいんじゃよ……)(幻聴・老人?)
そんな言葉を呟いて笑う、“気配の裏にいる老人”の声が…
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次回──日常編「優しすぎる日々、凶悪なまでに自然な笑顔」
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次回──
「優しい視線の悪霊」
朝の食卓に満ちる、完璧すぎる優しさ。
けれどその背には、震えが止まらぬ“何か”がいた。
──“優しい視線の悪霊”が、桜を見つめる。
──To Be Continued──
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