Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編   作:GMKゴジラ

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11話・桜救出編 ─制裁2回目、呼吸ができない制裁

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  ─秘孔・“喘破(ぜんは)”

  呼吸ができない制裁─

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──昼下がりの衛宮邸。

 

「震度7」の“中華地震”から数時間が経った。

ようやく、桜の中で感情が落ち着き始めていた。

 

凛と士郎の穏やかな声、あたたかい食事、やさしい気遣い。

何もかもが“優しすぎる”がゆえに、日常の恐怖は消えずに残っている。

 

 

(……逃げ出したいです……家に帰りたいです……出たいです……でも……)(桜・心の声)

 

 

そんなとき──玄関で、凛がさらりと告げる。

 

 

「……ちょっと、冬木教会に行ってくるわ」(凛)

 

「……なんでさ? 何しに行くんだ?」(士郎)

 

「新しい監督役、来たって連絡があったの。カレンっていうのよ」(凛)

 

「そうか……気を付けてな……桜のことは任せとけ」(士郎)

 

 

──スンッ……(何かが消える音)

 

 

(……え……ケンシロウさんの気配……消えました……?)(桜・心の声)

 

(……姉さ…んが……いなくなった瞬間……一緒に、いなくなりました……)(桜・心の声)

 

(……今なら……今だけは、“外”に出られるかもしれません……!?)(桜・心の声)

 

 

そして

その“奇跡のタイミング”は、さらに続く。

 

 

──ガチャ(玄関の開く音)

 

 

振り返ると、そこに――間桐慎二。

あの慎二が、平然と立っていた。

 

 

「……よぉ、桜。いるんだろ?」(慎二)

 

(………兄さん……!!?)(桜・心の声)

 

 

慎二は、恐怖が微塵もない状態で立っている。

表情には妙な自信がある。軽く手を広げる。

 

 

「ずっと衛宮邸の入口を見張ってだんだぜ!」(慎二)

 

「遠坂の外出見てから来たんだよ!」(慎二)

 

「桜、なあ、『七つ傷の女』は、“間桐邸”に戻るべきだろ?」(慎二)

 

 

(……戻る……?兄さんが私を……連れて帰ろうとしてる……)(桜・心の声)

 

(……逃げられるのは……今しかないです……っ!!)(桜・安堵)

 

 

桜はそう確信していた。

 

 

──遠坂先輩はいない。

──ケンシロウさんもいない。

──今だけは、出口が開かれている──!!

 

 

桜の胸に、一瞬だけ“救い”が灯った。

その“救い”は、慎二の登場で、一気に現実になった。

 

 

(……先輩も……遠坂先輩も……親切すぎて、怖くて……)(桜・心の声)

 

(……兄さんは、私を、怒鳴って、殴るけど、……それでもいいです……)(桜・心の声)

 

(……“優しい幽閉”より、兄さんの怒鳴り声の方が、まだ現実に近いです……)(桜・心の声)

 

(……兄さんと……この家から……“逃げ出せ”ます………今なら…っ!)(桜・心の声)

 

 

──だが、その一歩が、踏み出せなかった。

桜はピクリとも動けない。

 

 

(……あれ…なんで……?)(桜・心の声)

 

(……体が……動きません……?)(桜・心の声)

 

 

腕が震え、足が動かない。

桜の体は、“衛宮邸の恐怖”により硬直していた。

 

 

──ガシィッ!!(桜の腕を掴む)

 

 

慎二が桜の腕を掴み、無理やり引っ張る。

腕を引っ張られても、凍りついたように動かなかった。。

 

 

(……体が動かないです……声も……出ません……!?)(桜・心の声)

 

(……逃げる機会なのに……なんでですか……!?)(桜・心の声)

 

(…衛宮邸で“刻まれた”恐怖が……身体を縛ってます……!?)(桜・心の声)

 

(…まさか……私……衛宮邸の恐怖のせいで……一歩も“動けない”……!?)(桜・心の声)

 

 

“衛宮邸の恐怖”が、桜を完全に支配していた。

 

──動かない桜に、慎二が苛立ちを見せた。

慎二は再び勝手に、“まだ帰らない”と思い込む。

 

 

「気持ち悪い『七つの傷の女』は、ジメジメした間桐邸がお似合いなんだよ!!」(慎二)

 

「なんで来ないんだ? てめえの血は何色だ!?」(慎二・レイの声)

 

 

──パシィィィン!!(平手打ち)

 

 

慎二の手が、桜の頬を打った。

桜は、崩れるように玄関で倒れた。

 

 

──バタンッ!!(桜が倒れる)

 

 

「桜っ!慎二ぃぃぃっ!」(士郎)

 

 

──ドンッ!!(走り込む音)

 

 

士郎が走り込んでくる。

目の色が違った。怒りが、目に浮かび上がっていた。

 

「また桜を殴ったのか……!? 妹を殴るなんて……!!ふざけんな!!」(士郎)

 

 

士郎は迷わず慎二の胸倉を掴む。

拳を握り、今にも殴りかかりそうな勢い。

 

 

「離せよ衛宮!妹をどう扱おうが勝手だろ!!」(慎二)

 

「妹だから殴っていいってのか!?」(士郎)

 

「これは“しつけ”だよ!!」(慎二)

 

「それで桜を叩く理由になるか!?」(士郎)

 

 

(……兄さん……私を……連れて帰ろうとしてくれてたのに……)(桜・心の声)

 

(……先輩が……止めに入ってます……私を想って……)(桜・心の声)

 

(……でも……この家こそが、現実じゃないんです……!!)(桜・心の声)

 

 

──二人の争いの隙に、桜はよろよろと立ち上がる。

 

そして、玄関へと歩き出す。

足元がふらつく。

だが、彼女の目には――“玄関”がはっきり映っている。

 

 

(……兄さんと一緒に……すぐ……急いで……逃げなきゃ……!)(桜・心の声)

 

(やっぱり……この家は……私には地獄だったんです……!)(桜・心の声)

 

(この“異様な空気”に……もう……耐えられません……!!)(桜・心の声)

 

(……抜け出せます……! 自由になれます……! 今なら……!)(桜・心の声)

 

 

桜は、玄関に向かって歩く。 慎二と士郎が揉み合う背後で。

その足取りは重く、だが確かな“希望”を感じさせるものだった。

 

 

(……そうです……兄さんが迎えに来てくれました……! 私は……この恐怖から、解放されます……!)(桜・心の声)

 

 

(……遠坂先輩はいません……ケンシロウさんも……恐怖から脱出できます……)(桜・心の声)

 

 

桜は手を伸ばす。

希望を見つけて手を伸ばす。

 

桜が玄関という“希望”を掴んだ!

その瞬間! 一気に希望は絶望に変わる!!

 

 

“希望の取っ手”は、触れる前に死神に奪われた

 

──ガチャ(玄関が開く)

 

 

「──ただいま」(凛)

 

凛の声は、まるで死神の訪れ、絶望の再来だった。

玄関に立っていたのは、慈母のような穏やかな表情の──

 

──遠坂凛だった。

 

 

「うわああああああああああああああああっっっ!!??」(慎二)

 

 

「……と、とお…とおさか……なんで……なんで戻って……っ!!」(慎二・声が震える)

 

 

(……姉さ…ん……なんで……今、戻ってくるんですか……!?)(桜・心の声)

 

(……“今だけ”が、逃げられるチャンスだったんです……!)(桜・心の声)

 

 

凛は、桜の頬に残った“真っ赤な手形”を見つめる。

そして、重く低い声を出した。

 

 

「……慎二。あなたは、また、桜を殴ったの?」(凛・微笑)

 

「遠坂!? ちょ、ちょっと待って……いや、これは誤解で……あのな……っ」(慎二)

 

「誤解ね?……桜に手を上げたっていう“誤解”かしら?」(凛)

 

 

慎二の顔から血の気が引き、後ずさる。

その姿は、まるで死刑台に上がる直前の囚人。

 

 

「いや、ちがっ、これは……その、悪気はなかった、“ちょっと”した力加減で」(慎二)

 

「“ちょっと”ね。じゃあ、これは“ちょっと静かにさせる”だけよ」(凛)

 

 

「秘孔!“喘破(ぜんは)”! 息は吐けても、吸えないわ」(凛)

 

──ツボッ!(秘孔音)

 

 

「“喘破(ぜんは)”……息は吐けても吸うことはできぬ!!

呼吸という当たり前が、命の鎖に変わる!」(脳内ケンシロウ)

 

「っ……が……グッ……ゲボッ……!!う、うぐ……っっっ!!!」(慎二)

 

 

慎二の喉から異音が漏れ、身体がガクガクと痙攣する。

吸えない。苦しい。パニックが瞳に走る。

 

 

「グ……ッ!! 空気がっ……吸え…ない…ッ!!」(慎二)

 

「ぐっ……が……っ、は、吐けるのにっ……吸え……なっ……ッ!!」(慎二)

 

「吐けるだけマシでしょ? 吸えないだけで。私は優しいから」(凛・無表情)

 

 

慎二が地面に崩れ落ち、転げ回る。

手足をバタつかせ、喉を押さえ、目を見開き――

 

 

「…ぶごぼっ……っ!! ごっ……ゴボォ……!!」(慎二)

 

「ごぼぉ……!だ、だめっ……死ぬ……死ぬううう……っ!!」(慎二)

 

 

(…………ヒコウ……? ヒコウって……前に私の傷を治した……)(桜・心の声)

 

(ヒコウ……って何ですか!? 秘孔って、そんなに怖いんですか……!?)(桜・心の声)

 

(息を……止める!? そんなことできるんですか……!?)(桜・心の声・限界)

 

 

慎二は床に這いつくばり、仰向けのまま身体をのけぞらせた。

喉を押さえ、目を見開き、白目を剥きながら、酸素を求めてのたうち回る――

 

 

──ビチャァァァァァァァァァッ!!(嘔吐音)

 

 

次の瞬間、慎二の口から── 胃液が、滝のように噴き出した!!

 

 

「……慎二!桜に手を出したの、今世紀最大の失敗だって理解した?」(凛・低音)

 

 

(えええええええええええええええ!?!?!?)(桜・心の声・絶叫)

 

(なにこれ!? 嘔吐!?胃液!? 量が異常なんですけどぉぉぉ!?)(桜・心の声)

 

 

──慎二、泡と胃液をダブルで吹きながら、顔面蒼白でのたうちまわる。

 

 

「ぶごっ……ひゅ、ひゅうっ!! 死ぬ……し…ぬ……っ!!」(慎二)

 

「吐けるならまだマシでしょ?」(凛・淡々と)

 

「死なないように突いてるだけ、私は優しいのよ?」(凛)

 

 

(……言ってることとやってることが一致してませんからああああ!!)(桜・心の声)

 

(むりむりむりむりむりっ!!……この優しさの暴力、どっちに転んでも“詰み”なんですけどぉぉぉ!!)(桜・絶望)

 

 

──ガクガク(桜の全身震えMAX)

 

 

「ぜえ……ぜええっ……があああっ……!!」(慎二)

 

慎二は地面をのたうち回り、目を白黒させて泡を吹いている。

 

 

──しかし。

 

「桜、大丈夫だった?」(凛)

 

「桜、顔が赤くなってる……痛むか? すぐ手当てするからな」(士郎)

 

凛と士郎はまるで、慎二の存在などそこにないかのように、静かに桜に声をかける。

 

 

(な……何ですかこの空気……!?)(桜・心の声)

 

(兄さんが……目の前で……死にかけてるのに……誰も気にしていません……!?)(桜・心の声)

 

(これ……これが日常!?遠坂先輩たちにとっての“普通”……!?)(桜・限界)

 

 

──地面を転げ回る慎二は、声にならない声で、泡とともに何かを訴えていた。

 

 

「う……ぐぅぅ……あが……ぼっ……ぼふっ……っ!!」(慎二)

 

その様子を、誰も見ていなかった。

 

凛は桜の手をそっと握る。

 

 

「痛かったでしょう……桜、大丈夫? 私、もっと早く戻るべきだった」(凛・真剣)

 

「お前の頬、真っ赤じゃないか……! 気づけなくて……ごめん……」(士郎・悔しそうに)

 

 

(あ……あの……今、兄さん……死にかけて……)(桜・心の声)

 

(いや、これ完全に“窒息死”じゃ……っ!?)(桜・心の声)

 

(……なに…、なにこの光景!? 兄さんの姿、みんな見えてないんですか!?)(桜・極限状態)

 

 

──そのとき、慎二が震える息を吐き、喉から絞り出すような言葉を吐いた。

 

「ご……ごめんっ……なさい……!!僕が……ま、間違って……た……っ!!」(慎二)

 

「助け…て……僕が…悪かった……もう二度と来ないから……!!」(慎二・かすれ声)

 

 

慎二は汚れた顔を上げ、涙と泡でぐしゃぐしゃな表情を浮かべた。

その目に、理性はなかった。ただ“呼吸できない苦しさ”だけで限界だった。

 

 

「さっきも言ったでしょ。『今世紀最大の失敗』って」(凛)

 

「……ごめ…ん…なさ…い……僕が…全部…悪いから……っ!」(慎二)

 

 

凛は、慎二が窒息死する寸前で秘孔を解く。

 

「……次の“秘孔解除”はないと思いなさい、次は死ぬまで“秘孔”を突き続けるわ」(凛)

 

──ツボッ(解除音)

 

秘孔が解除される。

慎二の全身から一気に空気が入る。

 

「ガボォオオオオッッ!!!!」(慎二・一気吸い)

 

 

──ドサァッ!!(転倒)

 

 

力尽きて、完全に地面に崩れ落ちる慎二。

服は泥まみれ、体液まみれ、身体も精神もボロボロ。

 

 

「はぁっ!!……ハァッ!!……ハァッ!!……ゼエゼエ……!!」(慎二・泡混じり)

 

凛と士郎は、その苦しむ姿を、まるで何もなかったようにスルー。

 

 

慎二の肩が跳ね、顔が引きつる。

壁まで後退し、ガクガク震えながら靴も履かず――

 

 

──ダッ!!!(逃げ出す)

 

 

「ひいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃっっっっっっ!!」(慎二)

 

 

慎二が、玄関の扉を破るように飛び出して行った。

靴も履かずに、裸足で、転げるように、泣きながら。

 

 

──バターン!!!(裸足で全力逃走)

 

 

「遠坂。今の秘孔……“吸えないだけ”ってやつか?」(士郎)

 

「ええ、“喘破(ぜんは)”は、吐けるけど吸えない。シンプルな秘孔よ」(凛)

 

 

(……ヒコウ……秘孔……? 息が……吸えないって……)(桜・心の声)

 

(“吸えない”の見たんですけど!?“秘孔”って何ですか!?)(桜・混乱)

 

(それって突き間違えたら“死ぬ”ってことですよね……?)(桜・心の声)

 

 

――桜は、玄関に立ち尽くしていた。

 

慎二の背中は、すでに遥か彼方。

「ゲボオオオッ!!」という絶叫と共に、命からがら逃走していった。

 

 

「桜、大丈夫だったか?」(士郎)

 

「痛いところはない? 無理はしないでね」(凛)

 

 

凛も士郎も、慎二の逃走には一切触れなかった。

関心も感情も無く、桜だけを心配してくる。

 

 

(……兄さん……行っちゃいました……)(桜・ぼんやり)

 

(……私を助けに来てくれた兄さんが……あんな姿で……)(桜)

 

(……兄さんだけは、この家から“脱出”できました……)(桜・心の声)

 

(……でも、私は……“閉じ込められた”ままです……!!)(桜・震え)

 

 

──その時、静かに声が響いた。

 

「桜。安心していい!

どんなことがあっても、お前はもう“守られている”!」(脳内ケンシロウ)

 

「安心して。私たちが桜の“居場所”になるから」(凛)

 

「この家では、何が起きてもみんな味方だ」(士郎)

 

 

(な、なんで……!? 兄さん、今“胃液を噴水のように吐いて”逃げましたよね!?)(桜・動揺)

 

(誰も……見てなかったんですか!? “呼吸困難”も“滝のような嘔吐”も“死にそうな悲鳴”も……!!)(桜・心の声)

 

(私が見たもの、全部……なかったことにされてるぅぅぅっ!?)(桜・限界)

 

 

凛が桜の手を取る。士郎が背中に手を添える。

 

「ここにいれば、みんながあなたを“支える”わ」(凛・微笑)

 

「桜のことは、俺たちが“支える”から」(士郎)

 

 

(や、やだ……その“支える”って……ゲボゲボの兄さんを見なかったことにしてる空気で言われても!!)(桜・震え)

 

(あんなドロドロの胃液、噴水のように出して逃げた人間をスルーして、“支える”ってなんですか!?)(桜・混乱)

 

(なぜ、なぜ、気づかないんですか?……今この瞬間も、胃酸の川が玄関から廊下まで残ってますからぁぁぁっ!?)(桜・叫び)

 

(なんで……なんでです?……“支える”って気遣いが、世界一恐ろしいぃぃぃぃっ!!)(桜・ガタガタ)

 

 

──スッ……と、脳裏に静かな声が響いた。

 

「桜、安心しろ。ここには“悪”を許さぬ“力”がある

仲間を信じろ!“仲間の力”は何より強い」(脳内ケンシロウ)

 

 

(いやいや、秘孔の“力”がまさに悪の化身でしたよ!?)(桜・混乱)

 

(“仲間の力”が一番怖いんです!? 本当に気づかないんですか!?)(桜・絶叫)

 

(“悪を許さぬ力”?……もし、私に向けられたら、私は死ぬんですよ!!)(桜・恐怖)

 

 

桜は全身を震わせながら、言葉を漏らした。

それは悲鳴に近いつぶやきだった。

 

「……もし、私が……秘孔を突かれたら……私は……どうなるんですか……?」(桜・怯えながら)

 

「喘破だったら、呼吸できなくなるだけ、他には爆裂する秘孔もあるわ」(凛)

 

「いい秘孔もたくさんあるぞ。疲労回復とか、傷を治すとか」(士郎)

 

「知りたいなら教えるわ、回復秘孔は使うと便利なのよ」(凛)

 

 

──その時。

 

ふと、凛が桜の“ひたい”を柔らかく撫でる。

 

 

──トンッ(凛のふれあい)

 

 

(今の“トン”……まさか、私に“秘孔”を……!?)(桜・ビクッ)

 

(何の“秘孔”なんですか? 私はどうなっちゃうんですかぁ!!)(桜・絶叫)

 

(お昼にも私を“トンッ”ってしました。私は“何の秘孔”を突かれたんですか)(桜・狂乱)

 

 

──衛宮邸に、静けさが戻る。

ただ、その静けさは、桜の中では──悲鳴よりも、ずっと恐ろしい沈黙だった。

 

 

(ここ……自然な顔で……秘孔を突いてくる場所だったですかぁぁぁあ!!)(桜・崩壊)

 

 

──ガクガクガクガク(桜の震え)

 

 

桜の心の奥底で、何かが崩れ落ちたような音が響いた。

 

 

(……兄さんが来てくれて……助けてくれると思いました……この異常な日々から……)(桜・不安)

 

(……兄さんは“逃走”できました……吐きながら転がってでも……)(桜・心の声)

 

(……私は……“取り残され”ました……“秘孔の恐怖”という牢獄に……)(桜・絶望)

 

 

士郎と凛は、桜を慈しみ続けている。

 

桜は声も出せないくらい固まっていた。

その心は“秘孔”の恐ろしさで氷漬りついてた。




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次回──

「遺書─朝の挨拶が“遺書”ってなに?」

遺書を書き、覚悟を固める桜。
そして訪れるのは、笑えない誤解だった。

──遺書と共に迎える朝の挨拶。
──桜の心は、まだ救われない。

──To Be Continued──
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