Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編 作:GMKゴジラ
物語は一気に急変、解決に向けて加速します。
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慎二との再会と仲間の盾
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──カフェの奥にあるトイレ。
桜は静かに個室から出て、洗面台でそっと手を拭いた。
水の流れる音、淡い香りのハンドソープ、磨き抜かれた鏡。
すべてが明るく、清潔で、やさしかった。
(……なんだか、夢みたいです)(桜・心の声)
(……とても、楽しいです……)(桜・心の声)
──“普通”が、こんなにも愛おしく感じるとは思わなかった。
トイレの外──カフェの照明が見えはじめたときだった。
“偶然”、同じ店の、ショッピングに来ていた慎二の目に止まってしまった。
完全に不運な偶然だった。
「……見つけたぞ。桜」(慎二)
──その声に、桜は足を止めた。
そこにいたのは、間桐慎二。
薄く笑いながら、壁にもたれかかっていた。
「……兄さん……?」(桜)
「何考えてんだよ?“こんな場所”でのうのうと笑ってやがって」(慎二)
桜は反射的に半歩、後ずさる。
「帰るぞ。僕と一緒に、間桐の家に」(慎二)
「……いや、嫌です……私は……ここにいるって、決めたんです……」(桜)
「“決めた”? 誰に許されたつもりだよ」(慎二)
慎二は威圧的な態度のまま、ゆっくりと近づいてくる。
「じゃあ──“僕を愛してる”って、言ってみろ!」(慎二・シンの声)
──その言葉は、“聞き慣れた”ものだった。
桜の中に眠る、“痛みの記憶”が一瞬にして蘇る。
「……い、いや……」(桜)
「なぁに~~! 聞こえんんな~~~!」(慎二・シンの声)
──ぐいっ
「その程度で僕の心が動くと思っているのか~!?」(慎二・シンの声)
慎二は桜の腕をつかみ、引っ張る。
「汚い『胸に七つの傷を持つ女』が、明るいデパートなんか似合わないんだよ!!」(慎二)
「『刻印虫』……お前の『七つの傷』に潜り込む、蟲の音……
『蟲蔵』で“汚れた魔術師”が……“気持ち悪い”んだよ……」(慎二)
──そのとき。
静かすぎる声が、真後ろから落ちた。
通路の奥から、凛の声が響いた。
「……慎二……聞こえたわよ……“全部”ね…!」(凛)
その静かな声に、すべてが凍りついた。
「と……と・と・と・とお……とおさ……っ……!」(慎二・声が裏返る)
──言えない。
あまりの恐怖に、凛の名前が、言えない。
呼吸すら、できない、制裁の恐怖が蘇る。
「ひいいいぃぃぃ……」(慎二)
──その場に立ち尽くす慎二。
桜の腕を掴んだ腕すら──動かせなかった。
「…こ…これ…は……ちが…うん……だ……」」(慎二)
──凛の姿にかつての制裁の恐怖により、うまく言葉すら出てこない。
「アンタ、ほんっと懲りないわね……!」(凛)
「何が『刻印虫』に『蟲蔵』よ。桜に二度とそんな言葉を吐くんじゃないわよ」(凛)
桜の腕を掴んだまま──慎二は、震えていた。
「……ごめっ……さっきのは……そ、それで……でもぉ……」(慎二)
──慎二は、もう言葉にならなかった。
「トワッタッ!? ヒイッ……っ……っ!!」(慎二・舌がもつれて声が裏返る)
──その場にいる全員が、無言で慎二を見つめていた。
士郎、セイバー、イリヤ、そして──桜。
慎二は、桜の腕を掴んだまま、がくがくと震えている。
腕ですら、凍りついたように動かせない。
「………あやま…る………ごめ…んな…さい……命…だけ…はっ……命だけ…はぁぁ……!!」(慎二・泣き崩れる)
「桜、もういいわ。こいつは私が片づけるから」(凛)
「……はい……」(桜)
──次の瞬間。
「北斗神拳!残悔積歩拳(ざんかいせきほけん)!!」(凛)
──ツボッ!!(秘孔音)
「……ぶげっ!!!」(慎二・目を見開いたまま絶叫)
──慎二の足が、びくんと跳ね、後ろ向きに歩き出す。
そのまま、引きずられるように背後へ──
「なっ…なんだぁ!! 足が勝手に!!とっ…止めてくれ!!」(慎二・錯乱)
──ずりっ、ずりっ、ずりっ──
中華屋の入り口へと、慎二の体が吸い込まれるように進んでいく。
「はっ!! ああっ!! あは!! はっは!!」(慎二・半泣き)
──ドボォォン!!!(中華鍋に突っ込む)
「うわっ〜!うわぁ〜!」(慎二)
「うわらばあああぁぁぁぁっ!!」(慎二)
(慎二・絶叫とともに大鍋へ突入)
──ぶくぶくぶくぶくぶくぶく!!
中華屋の厨房から湯気が爆発的に立ち上がり、
鍋からは大量のスープと具材が跳ね飛ぶ。
「な、なんだお前!?鍋に突っ込むな!?」(中華屋店長・驚愕)
「勝手に入るな!!営業妨害だろっ!!」(中華屋店員・怒号)
「……さっきの、“バイト勧誘”が発端よ。反省しなさい」(凛・睨む)
「うわらばああああああっつつつつ!!鍋っ!!鍋にぃぃぃ!!!」(慎二・ぐらぐら湯気の中)
──悪質な勧誘を行った中華屋店長は引き気味に叫んでいる。
「私は優しいのよ、温度の低い鍋を選んであげたわ!」(凛)
「軽く火傷するくらいよ」(凛)
「悪党にふさわしい罰だ……
それでもまだ、生ぬるいかもしれん」(脳内ケンシロウ)
「……兄さん……」(桜)
──凛は、鍋に沈む慎二を一瞥して、くるりと背を向ける。
「だいじょうぶよ桜、こいつにはちゃんと謝罪させるわ」(凛)
「はい……ありがとうございます……姉さんっ……!」(桜・泣きそうな感動)
「まっ……待ってぇぇえぇえ!!鍋からだしてぇぇぇぇ!!!」(慎二・鍋から手だけ出して必死)
「ひ……っ、わ、わかった! 謝るよ!! 謝るからっ!!!」(慎二・後退)
「命だけはっ!! 命だけはっ!! お願いぃぃいい!!!」(慎二・泣き声)
──その様子を見て、凛は言い放った。
「大丈夫よ。こいつは、もう……ただの“ビビり人間”よ」(凛・冷たい瞳で)
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謝罪が目的?それは桜安心の方便
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──中華鍋から立ち上る湯気の中。
慎二は全身びしょ濡れで、ぐったりと鍋の中でうずくまっていた。
頬は引きつり、顔面は蒼白。
凛の影がわずかに動いただけで、肩がガタガタと震える。
「……立ちなさい」(凛・冷静に)
「……ッ、う……ぁ……」(慎二・震えながら)
「桜に──謝罪しなさい。誠心誠意、きちんと」(凛)
「衛宮邸に来なさい。桜が許すまで、何度でも謝ること。それが条件」(凛)
「ゆ、許して……くれるの……?」(慎二・かすれ声)
「桜が許すならね。私はその機会を“与えてあげる”だけ」(凛・静かに言い切る)
「……ッ、わ、わかった……謝る……なんでもする……命だけは……命だけはぁ……っ!」(慎二・泣きそう)
──凛は無言で手を振り払うように慎二の腕を掴み、立たせる。
「さあ、行くわよ。無様な格好だけど、そのままで十分」(凛)
「……ぅぁぁ……」(慎二・反論もできず引きずられる)
──桜は、その様子を見ていた。
驚きも、不安もある。けれど、今は──
「……姉さん……謝るなら……兄さん……許してあげてください」(桜・静かに)
「いいわよ、桜は優しいわね」(凛)
凛はその言葉にわずかに頷くと、慎二の腕をきつく引いた。
「行くわよ。衛宮邸で、続きをするわ」(凛)
「は……はい、なんでも……します」(慎二)
「サクラ、帰ろう。甘いものの続きは、お家でねっ!」(イリヤ)
「無事でよかったです……それだけで、今は十分です」(セイバー)
「じゃあ、俺たちは着いて行こう。遠坂にまかせれば大丈夫だ」(士郎)
──ひっくり返った鍋の香りを背に、全員たちは再び歩き出す。
陽が少し傾きはじめた街の通りを、
静かに、けれど確かに“それぞれの歩幅”で進んでいった。
──その背中に、どこまでも伸びる、優しい夕陽が差し込んでいた。
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次回──
「ワシを愛していると言ってみろ、地獄の始まり」
慎二から語られる地獄の真実
“愛している”と叫ばされた日々。
“何~聞こえんな~”と言われた拷問。
──愛を誓っても、
──“七つの傷”は刻まれた。
──To Be Continued──
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