Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編 作:GMKゴジラ
次回(32話)で、桜救出編・最大のギャグが炸裂するのでお楽しみに。
──冬木教会・一室
手術が終わったあと、凛はすべての経緯をカレンに説明した。
カレン・オルテンシア
手術器具、手術室を貸してくれた恩人は、桜が目覚めるまで安静にするように告げて、教会の奥へと戻っていった。
結果として、手術は成功した。
桜の中の刻印虫は、完全に取り除かれた。
──そう、これからは。
桜はようやく、“普通の女の子”として、笑って生きていけるのだ。
桜は、冬木教会の一室で、穏やかに眠っている。
手術を終え、疲労しながらも仲間たちは桜を見守っている。
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解放?・ツッコミーズセカンド
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──数時間後
──桜はゆっくりと目を覚ます
目を覚ました桜に、凛が泣きそうな顔で声をかけた。
「手術は、成功したわ。桜、あなたの中の刻印虫は……全部、取り除けたわ」(凛)
「刻印虫はいなくなった。桜は救われたんだ」(士郎)
「痛みに耐えることは、終わったのです」(セイバー)
「サクラも、私と同じ普通の女の子よ」(イリヤ)
──桜はそっと胸元に手を当てて、小さく笑った。
桜は目を見開き、そっと息をのんだ。
「本当に、夢みたいです。ありがとうございます。皆さん」(桜)
しかし、士郎の胸には罪悪感が残っている。
桜を鎮めるためとはいえ、臓硯と同じ拷問をしてしまったことに……
「あの時、俺は桜に“俺を愛していると言ってみろ”と言ってしまった」(士郎)
「桜に、“聞こえんな~”と聞かせてしまったんだ……、聞いてくれ……」(士郎)
「本当にすまなかった、桜、許してくれ」(士郎)
「先輩は私の命を助けてくれたんです。謝らないでください」(桜)
桜は満面の笑みで士郎に微笑む。
──そのとき、士郎の脳裏に、静かに響く声があった。
「衛宮士郎、お前の“桜ぐりぐり”は、桜の命を助けたのだ!
お前は罪を背負っていない。お前の“聞こえんな~”は誰も聞いていない」(脳内ケンシロウ)
冬木教会の空気が、暖かくなっていく。
そんな中、カレン・オルテンシアは桜に告げた。
「“あべし・ひでぶ”の回数で言えば、あなたは誰よりも生きる努力をしていた」(カレン)
「……あなたが本当に“救われた”のなら、私は口出ししないわ」(カレン)
「……私が言えることはひとつだけ。
“ツッコミーズセカンド”の座は、きっとあなたのものでしょうね」(カレン)
“虚数ツッコミ”の名を知らぬカレン、しかし皮肉の中に助かったことへの祝福があった。
桜は一瞬きょとんとしたが、それでも素直に、こくりと頷いた。
「ありがとうございます。カレンさん」(桜)
「“ツッコミーズセカンド”って……何その称号」(凛)
──冬木教会の部屋は、やがて静けさを取り戻した。
けれど、誰もが知っていた。
この穏やかな時間が、いつまで続くのかは──まだ、誰にも分からないことを。
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逃亡「本当の事、全部話す」
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──衛宮邸・離れ。深夜
冬木教会での摘出手術を終えた桜は、無事に帰宅していた。
手術は成功──体内に巣食っていた「刻印虫」はすべて除去されたはずだった。
だが──。
その裏で、仲間たちはある事実に直面していた。
それは、間桐臓硯の本体が、ずっと桜の体の中に潜んでいたという衝撃の事実。
そして、その本体は“逃げた”。
二度と探し出すことはできない。倒す方法が消えた。
──これから、桜にその真実を伝えなければならなかった。
「桜、今から大事な話を聞ける?」(凛)
「……はい。……どうしたんですか……?」(桜)
士郎、セイバー、イリヤが静かに席を整える。
ベッドに横になる桜は、小さく頷いた。
「桜……お前の体の中に、“臓硯の本体”が潜んでいたんだ」(士郎)
「……え……?」(桜)
「それは、たった一匹の小さな蟲だった。けれど──それが臓硯の“本体”、つまり“本当の体”だったの」(凛)
「臓硯は肉体を壊されても、“本体”が無事なら復活できるんだ」(士郎)
桜の喉が音を立てて鳴る。信じられないものを聞いた顔だった。
「その蟲は、“神経に同化”していたの。私達は逃亡を阻止できなかった」(凛)
「脳破壊で絶命、心臓は再生可能と知らず、脳と心臓を同時攻撃したんです」(セイバー)
「摘出寸前に、桜の脳と心臓を貫いて、俺達は脳の救命措置で動けなかったんだ」(士郎)
「脳の修復に全力を注いで、動けない隙を狙って逃げるほど狡猾だったの」(凛)
「……に、逃げた……?」(桜)
「そう。あの“本体”は今、世界のどこかに潜伏している。
あまりにも小さく、姿も気配も消しているから──探知は不可能なの」(凛)
「“臓硯の本体”はもう、目には届かない場所にいます」(セイバー)
「そして──その“本体”を潰さない限り、臓硯は絶対に死なない」(士郎)
「だから、私たちは……臓硯を倒す方法を、完全に失ったのよ」(凛)
──静まり返る部屋。
桜は、目を見開いたまま動けなかった。
自分の中に、そんなものがいた。
しかも、それを倒せる“たった一度の機会”を──失ってしまった。
「今は“完全な手詰まり”なの」(凛)
「臓硯の本体は、自分から現れる理由はない。
隠れてさえいれば、不死に等しい」(脳内ケンシロウ)
「このまま何十年でも、何百年でも、潜み続けられます」(セイバー)
──ようやく、桜がかすれた声で言った。
「……そんな……私、全然知らなくて……ずっと……」(桜)
「私達も知りようがなかった。あんな潜伏をするなんて想像もできなかったの」(凛)
「でも、今は桜も知るべきなんだ、桜自身の意志で考えられるように」(士郎)
「……はい……。ちゃんと、聞けてよかったです……」(桜)
──士郎が、静かに微笑む。
「たとえ臓硯がまた現れても──俺たちは、絶対にお前のそばにいる」(士郎)
「何があっても、“あなたを守る”。その決意は、変わらないわ」(凛)
「私は、あなたの拳士です。すべての力をあなたに捧げます」(セイバー)
「サクラ! わたしも、普通の女の子として、一緒にいるからねっ!」(イリヤ)
──桜の目に、涙が浮かぶ。
「……ありがとうございます、みなさん。……そして、姉さん」(桜)
──凛は、そっと桜の手を握った。
「桜。あなたは“守られるだけの存在”じゃない。
あなたは──“私たちの、大切な仲間”よ」(凛)
「……はい。私、生きていきます。がんばって」(桜)
──夜の静寂に包まれながら、確かな絆だけが残った。
未来に何が待ち受けていても、もう彼女は独りではない。
間桐桜
真命:遠坂桜
保有スキル
虚数ツッコミ (EX)
ツッコミが起こってもおかしくない時、
全てのツッコミを吸収してツッコミ不在の空気を作り出す。
桜本人は恐怖からツッコミをできなくなっても、
周囲の人間は誰も異常に気づかない。
会話が成立しない、と桜が感じることも起こり得る。
ツッコミーズワンである、凛のツッコミだけは吸収しきれないことも稀にある。
「ツッコミーズセカンド」は、真名を知らずにカレンが付けた通称である。
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次回──
「“起源弾”と“ツボテンダー”、壺(ツボ)の中の希望」
衛宮切嗣の、遺品は壺(ツボ)?
切嗣の暗殺銃──《ツボテンダー》
そして、“回路をボンあべし”の最終兵装──《起源弾》
──ツボ・ツッコミは、受け継がれた。
──臓硯を倒す“ボンあべし”が、いま、起動する──!
──To Be Continued──
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