Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編 作:GMKゴジラ
・相手が全力で魔術を使っている時
・最大魔術に起源弾を当てることで
・術者の魔術回路を暴走させ破壊する
・ただし、最大魔術で無いと効果がない
です
──衛宮邸・離れ。昼下がり
──起源弾の正体が明かされた直後
士郎は、切嗣の遺した“ツボテンダー”を構え呟いた。
「……この武器を、使えるようにならなきゃダメだ」(士郎)
「練習するつもりなのね?」(凛)
「……ああ。切嗣が残した“ツボ・ツッコミ”専用銃だ。
俺がちゃんと撃てるようにならなきゃ意味がない」(士郎)
「シロウ、もし場所に困っているなら……アインツベルンの森を使って」(イリヤ)
「人は来ないし、結界もあるわ。射撃の練習でも音は漏れない、余計なツッコミも入らないわ」(イリヤ)
「……イリヤ、ありがとう、しっかり鍛えてくる」(士郎)
セイバーが士郎に気が進まない様子で申し出る。
「同行します、シロウ」(セイバー)
「切嗣が使っていたツボ銃、ツボテンダーではありませんが、私は何度も見ています」(セイバー)
「……切嗣は、私に“ツボ・ツッコミ”を耳元でささやき、枕元にはツボを並べてきました」(セイバー)
「最大の被害者として……あなたの修行に協力できるはずです……」(セイバー)
士郎はわずかに目を見開いたが、すぐに頷いた。
「俺にも……ツボ・ツッコミを頼むぞ、セイバー」(士郎)
「……切嗣のように、ツボ・ツッコミ……やってみます……不本意ですが……」(セイバー)
凛はその言葉に、静かに目を閉じて頷いた。
「……頼んだわ。士郎、セイバー、桜は私が守るから安心して」(凛)
「遠坂……臓硯なら、地上にも“罠”を仕込んでるかもしれない」(士郎)
「あいつの戦い方は、罠を張って待つタイプだ。気をつけてくれ」(士郎)
「気をつけるわ。桜は任せてあんたは訓練してきなさい」(凛)
──こうして士郎とセイバーは、
“ツボテンダー”と“起源弾”を扱えるようになるため、アインツベルンの森へと向かうことになった。
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ツボテンダー・修行の森
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──アインツベルンの森・奥地。
士郎はセイバーとともに、木々に囲まれた静かな場所に立った。
手には、切嗣の残した“ツボテンダー”。
セイバーの記憶と、手紙の言葉を頼りに、
士郎は静かに弾を込め、通常弾での射撃練習を始めた。
「切嗣、起源弾の意味がわかったよ」(士郎)
「起源弾とは──
肉体の魔術回路に衝撃を与え、表面の破壊よりも、
むしろ“内部の破壊”を目的とした、一撃必殺の弾丸!」(士郎)
「魔術回路を経絡秘孔を突くように爆裂させる。
“モヒカン魔術師”は、“ボンあべし”のダメージになる」(士郎)
「まるで北斗神拳ですね」(セイバー)
「俺は南斗。でも撃つ時は“北斗百裂拳”の気持ちだ!」(士郎)
「魔術を使った瞬間──
それが、臓硯の“ボンあべし”の瞬間だ!」(士郎)
「臓硯!お前はもう死んでいる!」(士郎)
そう言い終えると、士郎はセイバーの指示の元、通常弾をツボテンダーにセットする。
「これがあなたの、『お前はもう死んでいる理論』です!」(セイバー)
──切嗣の遺志を継ぐために。臓硯を“ボンあべし”させるために。
士郎は、通常弾を込めたツボテンダーで、練習を始めた。
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手術後・ツボマニア
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──衛宮邸・離れ
士郎とセイバーを送り出した後、凛とイリヤは桜を世話していた。
カーテン越しにやわらかな光が差し込み、空気は静かだった。
ベッドに腰かけた桜は、少しだけ背を伸ばし、凛とイリヤの会話に耳を傾けていた。
「……心配かけて、すみません。何から何までやっていただいて……」(桜)
「寝て休むのもリハビリの一部よ。だから、立って歩いたらダメよ」(凛)
「ふふ、シロウがいたらきっと“無理すんな”って何回も言ってるわ」(イリヤ)
桜がそっと笑う。短く、ほんの少しだけ。
穏やかで、壊れそうな団らんの時間。
「きりつぐ……さんって、どんな方でしたか……?」(桜)
「……キリツグ、よく言ってたの。“ツボがあると落ち着く”って……」(イリヤ)
「……ツボでいっぱいの、私たちの城に目をつけたのがキリツグなの……」(イリヤ)
「なんで、そんなにツボにこだわるの?」(凛)
「それに、ツボだけ異様に達筆だったのもおかしいのよ」(凛)
「それが、家族としてのキリツグ……お母様と結婚したのは……ツボ好き仲間……が理由なの」(イリヤ)
「アインツベルンが聖杯の器を適当に作ったのは、ツボマニアが原因なの?」(凛)
「そう、ツボに熱中するあまり、他に目がいかなかったの」(イリヤ)
「そして、アインツベルンが聖杯を求めた理由、第三魔法で魂を持ったツボを作ること」(イリヤ)
「イリヤは、ツボのために聖杯戦争に参加してたの?」(凛)
「そうよ、仕方なかったのよ」(イリヤ)
「イリヤさん、ツボッて大事なんですね」(桜)
「私には分からない、でも、私はツボに囲まれて育ったの」(イリヤ)
切嗣の性癖と、一族の悲願がツボで繋がっていたことが、いつの間にか団らんの話題になっていた。
不思議と、あたたかい時間だった。
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襲撃の刻!衛宮邸にも罠?
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──そのときだった。
凛が部屋の入口で立ち止まり、目を細めて言った。
「……来るわ。囲まれてる」(凛)
「ツボじゃなくて、蟲に」(凛)
桜の背筋が凍りついた。
それが“何”なのか、本能が先に反応した。
──ブブブ……ブン……ブブブブ……
外の静寂が、不気味な羽音にかき消されていく。
まるで“闇”そのものが音を立てて押し寄せるかのように。
次の瞬間、障子が一斉に破られた。
その羽音は聞こえるはずのない場所から、脳髄をなぞるように響いた。
──ギュギュギュギュギュギュギュギュッッ!!(羽音)
視界を埋め尽くす、ぬめりを帯びた“蟲”。
全方位から、南斗の斬撃をまとった飛行蟲が空間を切り裂いて突進してきた。
「……ここは蟲蔵じゃないのに!? なんでこんなに数がいるのよッ!?」(凛)
「“衛宮邸周辺”にワシ自ら、蟲の巣を築いておいたわい……いわば、“第二の蟲蔵”よ……!」(臓硯)
臓硯は、蟲蔵でなくても戦えるように、衛宮邸にも罠を張っていたと言う衝撃の事実が明らかになる。
「なっ……なんで……!?」(桜)
「そんな……私は……もう解放されたはずなのに……!」(桜)
「今より輝こうとする、桜の“あべし・ひでぶ”を奪い去ることは許さん」(臓硯・シュウの声)
「“桜の断末魔”がワシの心に光をもたらす」(シュウの声)
桜は絶望に染まりかけた。だが──
「心配しないで、桜」(凛)
「私がいるわ。あなたを奴には渡さない」(凛)
臓硯は構わずシンの声で桜の心の傷を抉りに来る。
「桜ぁ……“ワシを愛してる”と言ってみろ……?」(臓硯・シンの声)
「外道の“モヒカン魔術師”め!
桜に、二度とその言葉を使うな!!」(脳内ケンシロウ)
「“何~聞こえんな~!”“その程度でワシの心が動くと思ったか!?”」(臓硯・シンの声)
──次の瞬間。
凛の周囲に殺到した蟲が、彼女の肉体に到達した刹那、砕け散った。
──キンキンキンキンッ!!
触れた瞬間、南斗の斬撃をまとう蟲のほうが弾ける。
砕けた破片が紙クズのように飛び散る。
「さすがは北斗最強の女……肉体が鋼鉄を超えとるわい」(臓硯)
「だが、いくら“お主”が強くとも──」(臓硯)
「“仲間”すべてを守れるかな?」(臓硯)
臓硯の陰湿な笑い声が、闇から滴り落ちる。
凛は拳を構え、闘気を集中する。
「──行くわよ。桜の目の前で、負けるわけにはいかないんだから!」(凛)
「──北斗百裂拳!!」(凛)
──ドガガガガガガガッ!!
凛の拳が、目にも止まらぬ速度で打ち出される。
全方位へと放たれたその連打は、嵐となって無数の蟲を吹き飛ばした。
「桜……これが、遠坂凛の“本気”よ……!」(凛)
桜の目が見開かれる。
(……え……姉さん……これが……姉さん……!?)(桜)
(……姉さんの……戦い方……全然魔術師じゃない……!?)(桜)
「拳の極意は、“守るために放つ一撃”……
目の前の敵より──背後の友を守れ」(脳内ケンシロウ)
凛は360度から襲ってくる蟲を撃破し続ける。
──だが蟲は無数、攻撃は360度。
“約50匹”の翅刃蟲が凛の攻撃をすり抜けた!
そして、“桜”を目指して突入してくる。
── イリヤが一歩前に出る。
「サクラは、私が守るわっ!!」(イリヤ)
言い終えるより早く、イリヤは髪を結う。
金網の鳥と槍の使い魔が次々と具現化し、魔力の弾幕を形成する。
「いけっ! 守りなさいっ!」(イリヤ)
──キィィィン!(イリヤの使い魔)
鳥と槍の使い魔が、30匹、40匹と次々に撃墜していく。
だが、隙間を縫って、1匹がベッドへ突っ込んできた──
「ああああぁぁぁぁ!!」(桜)
「私は、負けないっ!」(イリヤ)
──キィィィン!(イリヤの使い魔)
イリヤは残り1匹も何とか処理し、対応を続ける。
桜は見た。
一瞬で全方位から空間を埋め尽くす“視界を覆う蟲の大群”と──その圧倒的な殺気を。
「……私は、開放されたのに……また……!」(桜)
(……また“あの部屋”に閉じ込められるの……?)(桜・心の声)
桜の体はガタガタと震え、手がシーツを握りつぶすほどに力を込めていた。
喉が絞られ、声にならない悲鳴だけが漏れる。
「阿修羅となって戦おう!!“桜のあべし”つきるまで!!」(シュウの声)
「南斗蟲拳奥義、“蟲の群れ(むしのむれ)”! 数千匹!」(臓硯)
「遠坂の娘よ、数千匹を味わってみよ」(臓硯)
──その言葉とともに、
床、天井からも次々と“数千匹”の“蟲の群れ(むしのむれ)”が現れ始めた。
爆音とともに、寝室の天井が砕け、蟲がなだれ込んでくる。
「前にも見たわ。耐えてみせる!」(凛)
「私もやられないっ!」(イリヤ)
2人の決意は緩がない!
「──“北斗千手壊拳”!!!」(凛)
凛の連撃が空間を震わせる。
“数千匹”の“蟲の群れ(むしのむれ)”にも凛は全力で対処する。
高速連撃を打ち続け、拳の連打で、桜を守り続ける。
凛をすり抜ける蟲が、50匹から80匹に増える。
しかし、イリヤは使い魔を増やし、切断され・失い・補充・対応、を繰り返し続ける。
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南斗蟲拳 極大奥義・蟲の海
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──そのときだった。
「面白い、“蟲の群れ(むしのむれ)”に対処するとはな……」(臓硯)
「次は“極大奥義”を味わってもらおうか」(臓硯)
「南斗蟲拳 極大奥義! “蟲の海(むしのうみ)!”
空間を埋め尽くすワシの“極大奥義”を味わってみろ!」(臓硯)
臓硯の叫びと共に蟲の濃度が一気に増す!
「くっ!……視界が閉まる!」(凛)
「黒い……?……これっ!?」(イリヤ)
「………あああああッ……?」(桜)
凛も桜もイリヤも目を見開いた。
ベッドの周囲、部屋の隅、天井の裂け目、窓の外──
あらゆる隙間から、“黒”が流れ込んできていた。
──ズズズズズズズズズズズズ……!
「いや……いや……っ……」(桜)
羽音は、もはや音ではなかった。
“振動”として空間全体を揺らし、耳の奥に響く不快音が、桜の脳を締めつける。
──ギュギュギュギュギュギュ!!(羽音)
──ギュギュギュギュギュギュ!!(羽音)
──ギュギュギュギュギュギュ!!(羽音)
──ギュギュギュギュギュギュ!!(羽音)
天井が黒い。壁も黒い。床も黒い。
照明の明かりは奪われ、部屋の境界すら消え──
(見えない……壁も天井も……境界すらも……!)(桜・心の声)
「くっ……!これが全力なの!?」(凛)
──それが、“数万匹”の“蟲の海(むしのうみ)”だった。
数万匹の蟲が、上下左右の区別もなく、
ただ「桜という一点」を目指して突進してくる──
“空間そのものが敵意を持って迫ってくる”
──ギュギュギュギュギュギュ!!(羽音)
──ギュギュギュギュギュギュ!!(羽音)
──ギュギュギュギュギュギュ!!(羽音)
──ギュギュギュギュギュギュ!!(羽音)
イリヤの使い魔が、対応限界をついに超え!
“バターのように”次々と両断される。
補充速度も追いつかなくなる!
「いや……いやああああああああっ!!!」(桜)
「舐めるなあああああぁぁぉぁぁ!!!」(凛)
凛の拳が響くたび、蟲が数百匹単位で粉砕され、
空間が切り裂かれ、一瞬だけ視界が戻る。
──だが、そのたびに、
また“黒”が塗り直してくる。
「この、“蟲の海(むしのうみ)!”に、逃げ道はない
さあ、間桐桜よ、再びワシの檻に帰ってくるがよい……!!」(臓硯)
「“桜の断末魔”、“桜のあべし”はワシのためのいけにえとなるのだあ~~!!」(臓硯・ユダの声)
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脱出!終わらなかった恐怖
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──守れない!減らすこともできない!
──凛は瞬時に判断する!
「……桜ごと、脱出するしかない……!」(凛)
──凛が桜とイリヤの乗るベッドの下へ飛び込む。
「北斗剛掌波ァァァ!!!」(凛)
──ドゴオオオンッ!!!
拳から真上に放たれた圧倒的な衝撃波が、天井を吹き飛ばす。
蟲数千匹以上が砕け、天井に穴が空き、包囲網に一点の突破口ができる。
「桜!イリヤ!私に捕まって」(凛)
「「えっ……!?」」(桜・イリヤ)
凛は一瞬で桜とイリヤを両腕に抱える。
2人を抱えたまま、足に力を込め──
「遠坂邸まで、ひとっ飛びよ!!」(凛)
──バシュウウンッ!!!(踏み込みの爆音)
跳躍と同時に、凛の足元にクレーターが刻まれた。
爆発した闘気が風となり、周囲の蟲を吹き飛ばす。天井の穴を突き抜け、空へと躍り出た。
──その光景を、臓硯が見上げていた。
臓硯は崩れた屋根の下で、凛の跳躍をただ呆然と見上げるしかなかった。
肉体や拳だけではない──あれは、災害そのものだった。
「なんじゃと……!? 空を……空を越えおったぁぁああああ!!!」(臓硯)
「空気圧で……蟲が……跳ね返される……闘気で吹き飛ばされるじゃと ……ッ!?」(臓硯)
──跳躍の軌道は一切ブレず
──わずか数秒で
──遠坂邸・庭
──ドスウウウウウウウン!!(着地音)
着地とともに、庭にクレーターが刻まれる!
凛は、遠坂邸に降り立った。
イリヤと桜を両腕に抱えた長距離ジャンプでも、凛の呼吸は乱れなかった。
「……いや、いや、いやあああああああ……!」(桜・パニック)
桜は完全にパニックになっている。
もはや、言葉すら届かない。
凛は素早く精神安定の秘孔を突く。
──トン(精神安定秘孔)
「カハッ……ね、ねえさん、ねえさん、怖い、怖い」(桜)
「ねえさん、私、でも……さっきのジャンプ……何なんですか……!? 空、飛んでました……!?」(桜)
「“街ひとつ”なら余裕で跳べるわよ。これが“北斗神拳”の力よ!」(凛)
──そのとき、桜の頭に静かな声が響いた。
「北斗神拳──
それは“経絡秘孔”を突くことで、
内側から肉体を破壊する暗殺拳だ」(脳内ケンシロウ)
「拳に闘気をまとわせ、触れただけで相手を砕く。
お前の姉は、“北斗最強伝承者”だ」(脳内ケンシロウ)
桜は目を見開き、しばらく沈黙したあと──
「……ケンシロウさん……“北斗……神拳”……?」(桜)
「……私の南斗……と何か関係が……?」(桜)
──襲撃からは逃げ切った。
だが、桜の心には、“絶望の恐怖”が刻まれた。
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次回──
「最終作戦──“ボンあべし”、作動!」
作戦会議は完了した。
臓硯を“あべし”にする。
──ツボテンダーよ、砕け!
──“起源弾”よ、炸裂せよ!
──To Be Continued──
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