Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編   作:GMKゴジラ

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※起源弾の効果
・相手が全力で魔術を使っている時
・最大魔術に起源弾を当てることで
・術者の魔術回路を暴走させ破壊する
です



34話・桜救出編 最終作戦──“ボンあべし”作動!

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 壊れた家、集う者達

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──場面転換

──衛宮邸・離れ・夜

 

ツボテンダーの訓練と、“ツボ・ツッコミ”習得を終えた士郎とセイバーが戻ってきたとき、

衛宮邸の中は荒れ果てていた。

 

あちこちに蟲の死骸が散乱し、天井には大穴が開いていた。

衛宮邸離れで、戦闘があったことは明らかだった。

 

「……臓硯が、来たんだな……」(士郎)

 

「……遠坂邸に向かいましょう。無事だと信じるしかありません」(セイバー)

 

「……行きましょう、シロウ」(セイバー)

 

──そして、夜の遠坂邸へと急いだ。

 

* * *

 

──場面転換

──遠坂邸・地下

 

凛は桜のベッドの傍で膝をつき、そっと肩に手を置いていた。

 

「遠坂邸の結界は強力よ。臓硯なんかじゃ破れないわ」(凛)

 

「桜、安心して、ここはもう絶対に襲われない場所だから」(凛)

 

桜は、返事をしなかった。

ガタガタと震える手は、止まる気配がなかった。

その目は、誰にも焦点を合わせていない。

 

──ガタガタガタ(桜の震え)

 

「どうして……もう終わったと思ったのに……!」(桜)

 

「いや……いや……! あんなに、いっぱい……! 何千、何万も……っ」(桜)

 

凛は言葉を挟まず、桜を強く抱きしめた。

 

「さくら、さくら、大丈夫よ。何があっても、私たちが守る」(凛)

 

「ここは安全よ。臓硯の蟲は、もう桜には届かないわ」(凛)

 

「……こわい、姉さん……!」(桜)

 

「怖いのはわかるわ。解放された直後だもの」(凛)

 

「大丈夫。大丈夫。絶対に私たちが支えるわ」(イリヤ)

 

──凛は、震える桜を強く抱きしめ続けていた。

──パニックは少しずつおさまっていったが恐怖は消えなかった。

 

 

そんなとき──

 

「ただいま、戻りました」(セイバー)

 

「ツボテンダー、準備完了だ」(士郎)

 

「みんな……!」(イリヤ)

 

扉が開き、士郎とセイバーが姿を現した。

 

「よかった……全員、無事か」(士郎)

 

凛が立ち上がり、短く言った。

 

「桜は無事よ。安心して」(凛)

 

目が合った士郎と凛は、言葉なく頷きあう。

この日、桜を守るための全員が、ようやく一箇所に集まった。

 

──襲撃のあと。

寄り添う者たちは、決して──折れない。

 

しかし、桜の心は震えている。

 

それは怯えだった。

 

終わったと信じていた悪夢が、終わっていなかったという事実に、心がついてこない。

 

手術で解放されたと思った直後の襲撃が、絶望の心を何十倍にも引き上げてしまっていた。

 

 

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 作戦会議・ヒャッハー魔術

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──遠坂邸・地下・作戦室。

 

魔術式による完全防御結界が張られた地下の一室。

 

凛・士郎・セイバー・イリヤ、そしてベッドで震える桜の姿がある。

 

──テーブルには、1丁の銃が置かれていた。

切嗣の遺品、“トンプッコミ・ツボテンダー”。

 

「まず、私が先行して単騎で突撃する。蟲蔵の養殖槽を、片っ端から北斗剛掌波で破壊していく」(凛)

 

「臓硯の攻撃は、私には一切通らない、だから単独で先頭に立つの」(凛)

 

「士郎、あなたは“私を支援しているふり”をして、徹底的に防御に回って」(凛)

 

「了解。でも、どうして“ふり”なんだ?」(士郎)

 

「臓硯の最大攻撃を引き出すため。実際は、セイバーがあなたを護衛する」(凛)

 

「……セイバー、頼めるか?」(士郎)

 

「騎士の名に、いや、拳士の名に書けてシロウは私が守ります」(セイバー)

 

 

凛が静かに続ける。

 

「起源弾は“モヒカン回路”、いや、“魔術回路に打ち込む”ことで効果を発揮する」(凛)

 

「ただし、回路が“最大ヒャッハー状態”でなければ意味がない」(凛)

 

「“最大ヒャッハー魔術”って、具体的に何だ?」(士郎)

 

「最低でも、数万匹を同時操作する“蟲の海(むしのうみ)”。空間ごと包囲してくるのが“ヒャッハー魔術”よ……」(凛)

 

「でも、これより上の可能性もあるの」(凛)

 

「最大の瞬間まで誘い込めなければ、起源弾は無意味か……」(士郎)

 

「はい。“最大ヒャッハー魔術”でないと、魔術回路は壊せません」(セイバー)

 

「だから、“蟲の海(むしのうみ)”を繰り出してきたら、ギリギリ持ち堪えるように見せかけて」(凛)

 

「ギリギリのふりを続けるのか」(士郎)

 

「心得ました。真の“最大ヒャッハー”見極めます」(セイバー)

 

 

凛は続いて、全員の役割の指示をする。

 

「私が破壊、士郎が“ふり”、セイバーが士郎の護衛、この陣形を基本にするわ」(凛)

 

「……わかった」(士郎)

 

「もし、臓硯が“数千匹”の“中規模攻撃”、“蟲の群れ(むしのむれ)”を放ってきたら、即座に私が破壊を中断する。全員で防御を固めて、士郎だけは絶対に守る」(凛)

 

「セイバー、士郎は、絶対に傷つけちゃダメよ」(凛)

 

「了解しました。“私の拳は、士郎の盾”です」(セイバー)

 

「特に、士郎の頭部に注意して。“脳を完全破壊”されたら、それで終わり」(凛)

 

「リンは最強だから大丈夫よ!」(イリヤ)

 

「衛宮士郎、その拳に信念が灯る時!

皆の力が、お前の頭部を守り抜くだろう」(脳内ケンシロウ)

 

 

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 士郎の覚悟・作戦開始!

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──完璧な構成だった。士郎は攻撃のフリで防御。セイバーは士郎の護衛。凛は無敵の突撃。

 

だが──

 

「……ひとつだけ、考えがある」(士郎)

 

士郎がぽつりと呟いた。凛がぎょっとして振り向く。

 

「ちょっと待って。その声の出し方……嫌な予感しかしないんだけど」(凛)

 

 

士郎が、目を伏せて静かにツボテンダーを見つめる。

 

「起源弾でツボ・ツッコミできるのは、俺だけだ」(士郎)

 

「なら、俺が──最大の攻撃を受ける立場になるしかない」(士郎)

 

「俺が“狙われる役”になるってことで──」(士郎)

 

「待って!」(凛)

 

──ドガアァン(テーブル粉砕)

 

凛が立ち上がり、テーブルを叩いて叫ぶように言う。

凛の怪力でテーブルは粉砕された。

 

「それは、“自分が傷ついてもいい”って意味よね」(凛)

 

「士郎、それはダメ。絶対にダメ」(凛)

 

「攻撃をわざと受ける!? それ、死んでもいいってことじゃない!!」(凛)

 

「違う、違うんだ。死なないから言ってる」(士郎)

 

「アヴァロンがある。セイバーと接触すれば、どんな傷も一瞬で塞がる」(士郎)

 

「そういうことを言ってるんじゃないのよ!!」(凛)

 

「“死なないから傷ついていい”なんて考え方……そんなの、正気の沙汰じゃない!!」(凛)

 

 

セイバーが小さく目を閉じ、そして静かに言う。

 

「私の判断としても、賛同しかねます」(セイバー)

 

「シロウ、あなたは自分の命が最初から勘定に入っていないのです」(セイバー)

 

「でも、これが一番確実なんだ……」(士郎)

 

「油断させる最も適した手段は、俺の被弾なんだ」(士郎)

 

「でも、それでも……!」(凛)

 

 

──その時、全員の脳内に声が響き渡る。

 

「衛宮士郎!それは“覚悟”ではなく“愚かさ”だ!

“死ななければいい”では、仲間は救えん!」(脳内ケンシロウ)

 

「ケンシロウさん……」(桜)

 

「そうよ、シロウ、命を捨てたら桜は喜ばないわ」(イリヤ)

 

「俺は、絶対に死なない。怯えてるだけじゃ、何も守れない」(士郎)

 

 

士郎は静かに目を閉じて、言い切った。

 

「だから──俺がやる」(士郎)

 

「俺が、臓硯の“最大ヒャッハー”を引き出す。その瞬間に、全部終わらせる」(士郎)

 

凛は奥歯を噛み、セイバーは黙って目を閉じ、イリヤは小さく息をのんだ。

 

「……わかったわ」(凛)

 

「けど、頭だけは──“最強”の私が守る。そこだけは、譲れないわ」(凛)

 

「脳を完全破壊されたら、いくらアヴァロンでも回復できない」(凛)

 

「セイバー、あなたもいいわね?」(凛)

 

「はい。最強の凛師匠なら必ず頭部を守りきれます」(セイバー)

 

「桜、俺の脳は遠坂が守ってくれる!」(士郎)

 

「遠坂は最強だから安心してくれ」(士郎)

 

「先輩、姉さん……!」(桜)

 

「シロウ、そんなことをするなんて……」(イリヤ)

 

 

その時、桜が、ふるふると震えながら立ち上がった。

 

「……先輩、これ……前に私が頭を守ったヘルメットです」(桜)

 

──桜が震える手で差し出したのは、秘孔妄想爆発時のフルフェイスヘルメット。

 

「ちょ、ちょっと待って。これ被せるの? 本気で?」(イリヤ)

 

「だめよ。これは使えないわ」(凛)

 

「……なぜ……ですか!?」(桜)

 

「“頭を破壊されたら死ぬ”ってバレちゃうじゃないの。戦術上、致命的すぎるわよ」(凛)

 

「ありがとう桜。……これは使えないんだ」(士郎)

 

「すみません。でも、どうしても怖いんです」(桜)

 

──そっと、フルフェイスヘルメットは押し戻された。

 

 

けれど、桜の手の震えは、まだ止まっていなかった。

 

「……で、では……だったら……全身の防御をしてください……!」(桜)

 

──そう言って、桜が震えながら取り出したのは──

どこかで見覚えのある、あの赤と白の……

 

「あの時の、剣道着ね……」(イリヤ)

 

「…………っ!!!」(桜・顔を真っ赤にして俯く)

 

──場が一瞬で柔らかな空気に変わった。

 

「先輩の“頭”がダメなら……この剣道着で頭も一緒に防げば、弱点がバレませんっ!」(桜)

 

「ありがとう、桜。でも……重くて、動けなくなるんだ」(士郎)

 

「敵の攻撃を受けきる前提じゃない。避けるために動く方が、大事だからさ」(士郎)

 

──それは、断る言葉ではあったけれど、

彼女の“優しさ”をちゃんと受け止めた、やわらかな口調だった。

 

「本当にすみません、変なことばかり言って」(桜・小さく頷く)

 

──士郎の命を、なによりも守りたい。

──彼女の“心”は、誰よりも本気だと仲間たちは分かっていた。

 

 

凛は指揮官として、作戦をもう一度確認する。

 

「いい? 臓硯が数万匹の“蟲の海”を出した時──その瞬間が、起源弾の“的”よ」(凛)

 

「ただし、数万匹が最大じゃないかもしれないから、すぐには撃っちゃだめよ」(凛)

 

「数万匹で油断させて、“真の地獄”を出してくるかもしれないの」(凛)

 

「真の最大ヒャッハー魔術が出た瞬間、俺が撃ち抜く」(士郎)

 

「先輩……どうか無事でいてください」(桜)

 

「……ぜったい、全員揃ってね」(イリヤ)

 

「ああ、奴の最期を“あべし”にしてみせる」(士郎)

 

「はい!臓硯をツボテンダーで、“ボンあべし”です!」(セイバー)

 

 

──そのとき、再び声が頭に響いた。

 

「作戦開始だ!桜の敵を倒すのだ!

“ボンあべし作戦”を開始する!」(脳内ケンシロウ)

 

「何よ、そのダサい作戦名?」(凛)

 

──桜を守るため

“ボンあべし作戦”が、動き出した




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次回──

「運命を撃ち抜け──桜を救え!ラストバトル」

ツボテンダーが構えられる。
空間を満たす、蟲の奔流。

──起源弾、仲間の力、全てが集う時!
──最終決戦の時は、今!

──To Be Continued──
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