Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編   作:GMKゴジラ

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※起源弾の効果
・相手が全力で魔術を使っている時
・最大魔術に起源弾を当てることで
・術者の魔術回路を暴走させ破壊する
です



35話・桜救出編 運命を撃ち抜け──桜を救え!ラストバトル VS間桐臓硯③

──間桐邸・地上

 

凛が最終確認として、士郎とセイバーに作戦を説明する。

臓硯には“蟲蔵破壊”に来たと思わせることを簡潔に伝える。

 

「ツボテンダー、起源弾、装填完了」(士郎)

 

「いい? 私達は“蟲蔵破壊”、に来たと臓硯に嘘を言う」(凛)

 

「殺せなくても供給源を破壊しに来た体を取るのよ」(凛)

 

「心得ました、私も“蟲蔵破壊”、とブラフを言います」(セイバー)

 

「了解だ、起源弾を発射するまで、俺もそのプランで行動する」(士郎)

 

士郎はトンプッコミ・ツボテンダーをベルトに装着し、突入の準備を整える。

 

突入の目的を“蟲蔵破壊”と誤認させ、相手の最大の魔術攻撃にツボテンダーを撃ち込む準備は整った。

 

事前に練られた作戦は完璧。

三人は一瞬の迷いもなく、一糸乱れぬ動きで、完全に連携して突入する。

 

「行くわよ、士郎、セイバー……!」(凛)

 

「ええ、任せてください」(セイバー)

 

「了解だ、遠坂!」(士郎)

 

 

─────────────

 突入! 蟲蔵破壊、は嘘

─────────────

 

──間桐家・地下「蟲蔵」

 

──三人は息を合わせ、同時に蟲蔵へ突入する。

 

三人の動きに一切の迷いはなかった。全員が呼吸を合わせて、一気に侵入を果たす。

腐臭と湿気に満ちた空間を、凛・士郎・セイバーの三人が揃って突入した。

 

 

──ズズズズズズズズズ!!!

 

不気味な気配とともに、臓硯が姿を現す。

 

 

「今より輝こうとする“桜の断末魔”を奪い去ることは許さん」(臓硯・シュウの声)

 

「桜は、誰よりも強く激しく“あべしを叫ぶ”可能性を秘めている」(臓硯・シュウの声)

 

「“桜の断末魔”、“桜のあべし”はこのワシをより美しくするであろう」(臓硯・ユダの声)

 

 

凛、士郎、セイバー、3人は、「偽りの目的・蟲蔵破壊」を臓硯に告げる。

全てはツボテンダーでの“最大ヒャッハー魔術”を引き出させるため。

 

「アンタは殺せなくとも、蟲蔵は破壊させてもらうわ」(凛)

 

「蟲の供給源は全て壊す」(士郎)

 

「蟲蔵を壊し、蟲の養殖を止めます」(セイバー)

 

「聞け、臓硯!狙いはひとつ……“蟲蔵の殲滅”だ。

桜を救うためなら、蔵ごと吹き飛ばしてみせる」(脳内ケンシロウ)

 

 

臓硯は余裕の態度を崩さない。

 

「でかい口を、きくようになったな、小娘ども」(臓硯・サウザーの声)

 

「ワシの蟲蔵は生まれついての帝王の魔術、誰もワシを倒すことはできんのじゃ」(臓硯・サウザーの声)

 

凛は臓硯の言葉に一瞥もくれず、老人の人型にも見向きもせず、先頭に立って突撃する。

 

陣形は凛が前衛、士郎とセイバーが後衛。

三人は綿密に練られた構成を寸分違わず実行していた。

 

凛は蟲にまとわりつかれながらも一気に前に出る。

足元に、体中に、大量の蟲がまとわりつく。

 

──ギュギュギュギュギュ(羽音)

──キンキンキンキンッ(跳ね返し)

 

だが蟲たちの刃は凛に触れた瞬間砕け散っていく。

 

「北斗剛掌波!!」(凛)

 

──ズドォン!!

──ズドォン!!

 

凛が掌を突き出し、蟲蔵の培養槽を次々に粉砕していく。

壁もろとも、凄まじい音を立てて吹き飛ぶ。

 

「南斗投影拳!奥義!!

 無限剣製拳!!」(士郎)

 

蟲蔵の空中に、剣、剣、剣、剣

 

無数の剣が投影される。

全てが南斗の斬撃を纏い、切断特化の南斗聖拳!

ギルガメッシュのゲートオブバビロンをも貫く攻撃!

 

次々と剣を連射し、空中の“翅刃蟲”も引き裂きながら、

凛と同時に壁や培養槽を破壊する。

 

──ドドドドドドドドド!

 

だが、凛の破壊には及ばない。

士郎の剣は培養槽を一つ一つ引き裂く切断攻撃。

だが凛の北斗剛掌波は壁ごと広範囲の培養槽を薙ぎ払う。

 

誰が見ても、力の差は歴然。

 

それでも士郎は一切気に留めず、セイバーの護衛を受けつつ剣を連射し続けた。

 

「ほほう……娘は脅威だが、小倅は“支援役”……かの?」(臓硯)

 

 

臓硯が両腕を広げる。

 

「行けえぇぇい! 我が美しい“翅刃蟲”たちよ!!」(臓硯)

 

──ギュギュギュギュギュギュ!!(羽音)

 

「ワシの“南斗蟲拳”の前では、おまえの動きなど、止まって見えるわ」(臓硯・サウザーの声)

 

「南斗蟲拳の前ではてめえらごときゴミクズ同然」(臓硯・レイの声)

 

「貴様の南斗は“流派”ではない。

ただの模倣だ!偽物だ!

それを“拳”と呼ぶなど、冒涜だ!」(脳内ケンシロウ)

 

 

無数の翅刃蟲が、南斗の斬撃を纏い、あらゆる方向から迫ってくる。壁を這い、天井から落ち、床からも湧き出す。まさに360度包囲攻撃。

 

「来るぞ、 360度だ!!」(士郎)

 

「防御を固めて、セイバー!」(凛)

 

「了解っ!北斗百裂拳!」(セイバー)

 

──ドガガガガガガガガガガッ(衝撃音)

──グチャグチャグチャグチャ(蟲が潰れる音)

 

セイバーが北斗百裂拳で襲いかかる翅刃蟲を粉砕していく。

士郎は後方から剣を連射し、迫る蟲を薙ぎ払う。

 

──ズドォン!!

──ズドォン!!

 

凛は、士郎とセイバーを一瞥もせず、壁や蟲蔵の施設を北斗剛掌波で薙ぎ払い続ける。

 

臓硯は、凛に向かっていた翅刃蟲を一斉にセイバーや士郎に向け、邪悪な笑みを浮かべる。

 

「遠坂の娘、“お主”に通じぬのはわかっておるわ」(臓硯)

 

「よって、“仲間”の血と悲鳴を聞かせてもらおう」(臓硯)

 

「勝手に言ってなさい」(凛)

 

凛は一切怯まず、さらに破壊を続ける。

 

「北斗剛掌波ッ!!」(凛)

 

──ドガガガガァン!!

 

培養槽が爆砕される。だが、臓硯はにやりと口元を歪め、翅刃蟲の群れを士郎とセイバーに放ち続ける。

 

「おぬしとワシには致命的な違いがある、欲望・執念じゃ」(臓硯・シンの声)

 

 

セイバーは北斗百裂拳で士郎を護衛し続ける。

特に士郎の頭部への警戒は怠らない。

 

──ドガガガガガガガガガガッ(衝撃音)

──グチャグチャグチャグチャ(蟲が潰れる音)

 

(シロウ!頭部への防御は完璧です!着弾ゼロ!まだまだいけます!)(セイバー)

 

(感謝する、作戦通りやつの最大魔術を引き出す)(士郎)

 

(セイバー!士郎の護衛は任せるわ、サポートお願い)(凛)

 

(任せてください!)(セイバー)

 

無限に湧く翅刃蟲、臓硯の不敵な笑み──

だが、三人は一歩も引かない。

 

「行くわよ、臓硯……蟲蔵は、完全破壊させてもらうわ!」(凛)

 

「南斗投影拳!連射で蟲蔵は完全破壊する!」(士郎)

 

 

──蟲蔵・内部戦闘区域

 

凛の破壊、士郎の投影、セイバーの迎撃が織りなす三位一体の連携は、完全に成立していた。

 

──ギュギュギュギュギュギュッ!(羽音)

──グチャグチャグチャグチャ(蟲が潰れる音)

 

その中で──士郎が、わざと隙を見せ、攻撃を受ける。

 

(来る!……今だ!!)(士郎)

 

──ズバァァァッ!!(士郎出血)

 

──士郎の腹部を、翅刃蟲の一体が掠めた。

皮膚が裂け、肉が破れ、血が噴き出す。

 

「ぐああっ……!」(士郎)

 

「シロウ!!」(セイバー)

 

セイバーが即座に士郎に接触──その瞬間。

 

──スウウウウウ……!(士郎の傷が治る)

 

傷が塞がる。血が引き、肉が戻る。

まるで“時間が巻き戻るように”、完全に回復する。

 

「衛宮の小倅、それがお主の回復の秘密か!?」(臓硯)

 

「ああそうだ!お前に俺を殺す術はない!」(士郎)

 

 

─────────────

 中規模攻撃・「蟲の群れ」

─────────────

 

臓硯が、底意地の悪い笑いを漏らした。

 

「お主、“死なぬ”とでも思っておるのか? ならば……これを受けてみよ!!」(臓硯)

 

「南斗蟲拳 奥義、“蟲の群れ(むしのむれ)”、数千匹で溺れ死ね」(臓硯)

 

──ブワァッ!!

 

一斉に、“蟲の群れ(むしのむれ)”が姿を現した。

数は、通常時とは比べ物にならない、数千匹の“中規模”攻撃。

 

──ギュギュギュギュギュ!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュ!!(羽音)

 

「ワシは神がこの世に創りだした、最も美しく最も強い至上の男」(臓硯・ユダの声)

 

「美しいワシを愛する資格をあたえられるのは美しい“あべしを叫ぶ”ものだけだ」(臓硯・ユダの声)

 

「おまえには“あべし”を叫ぶ資格がなくなった。消えうせるがいい」(臓硯・ユダの声)

 

──ギュギュギュギュギュ!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュ!!(羽音)

 

 

「“数千匹”よ!!…… “中規模”の“蟲の群れ(むしのむれ)”が来るわ……!」(凛)

 

凛が瞬時に破壊を中止し、怒声を上げた。

 

「全員、防御ッッ!!!」(凛)

 

「「はいッッ!!!」」(士郎・セイバー)

 

凛は即座に破壊を中断!

セイバーと共に拳を構え、士郎を中心に防御陣形を形成。

そのまま──

 

「北斗百裂拳!!」(セイバー)

 

「北斗千手壊拳!!」(凛)

 

「南斗投影拳!」(士郎)

 

──ドガガガガガガガガガガガッ!!(凛・士郎・セイバーの攻撃)

 

──グチャグチャグチャグチャ(蟲が潰れる音)

 

無数の拳が空を穿ち、迫り来る翅刃蟲を一斉に打ち砕いていく。

士郎は絶え間なく剣を投影・射出し、蟲を切り裂く。

 

それでも……包囲は完全に止まらない。

翅刃蟲は、空間ごと殺す勢いで襲い来る。

 

──ズバァッ!ズバァッ!!(凛・士郎の頭部を防御)

 

(士郎の“脳”に向かってくる奴は! “最強”の私が潰す……!)(凛・心の声)

 

凛は、士郎の頭部に向かって一直線に飛来する翅刃蟲を狙い撃つ。

だが不自然にならぬよう、他の方向から来る蟲もある程度迎撃する。

 

──ギュン!!ズバァン!!バキィィ!!

──グチャグチャッ(蟲が潰れる音)

 

(“士郎の脳”だけは……絶対に、潰させない!)(凛・心の声)

 

士郎は、その間も防御を崩さず、セイバーと連携を維持する。

 

 

再び──士郎は隙を見せる、

わざと──突き出された身体に、“蟲の群れ(むしのむれ)”が突き刺さる。

 

「ぐはっ!!」(士郎)

 

──ズザアァァァッ!!

──ブシュウウウウウッ!!

 

1回目の負傷とは次元が違う。

内臓を抉られ、右腕を吹き飛ばされ、体をズタズタにされる激痛。

 

「ぐあああああああっ……!」(士郎)

 

「シロウ!! 接触します!!」(セイバー)

 

即座に、セイバーが跳び込む。

その手が士郎に触れた瞬間──

 

──パァアアッ……!!(士郎の傷が治る)

 

アヴァロンの光が、士郎の身体を包み込む。

次の瞬間──体が、完全に再生した。

切り落とされた──右腕も復活する。

 

「再生──完了。問題ありません!」(セイバー)

 

「臓硯、どうかしら? アンタは私達を殺せない!」(凛)

 

「今日の目的は蟲蔵の完全破壊です!」(セイバー)

 

「腕を失っても再生可能。俺は不死身だ!」(士郎)

 

「死なぬのは貴様だけでは無い!

衛宮士郎もまた不死身!

蟲蔵破壊は止められぬ!」(脳内ケンシロウ)

 

 

だが、“アヴァロン”での超回復と、“蟲蔵破壊”は完全なブラフ。

“見せつけるため”──強烈なカウンター情報操作。

 

「……おぬし、“接触することで再生”したつもりか……?」(臓硯)

 

「……ますます気に入ったわ、小倅……」(臓硯)

 

(アヴァロンの超回復、見せてやったぞ……臓硯!)(士郎)

 

(対策してこい!数万匹の“蟲の海(むしのうみ)”、繰り出してこい!)(士郎)

 

 

臓硯は勝利を確信する。

数千匹の蟲の“群れ”でも、“3人の防御”はギリギリに“見せかけられていた”。

 

以前、“凛だけ”でも、“数千匹を防御”されたことは、頭から消えていた。

 

臓硯は、数万匹の“蟲の海(むしのうみ)”なら士郎とセイバーを“余裕で殺せる”と“誤認した”。

 

凛には、攻撃が通らないが、仲間を殺された凛の “あ〜っ!あごがごが” を想像し、自然と笑みが込み上げてくる。

 

「面白い……では、次はもう少し──強くいこうかのぉ……」(臓硯)

 

「次は──“最大ヒャッハー魔術”を見せてやろうではないか……!」(臓硯)

 

──蟲が再び、蠢き始める。

 

(来るわ……“最大ヒャッハー”の“蟲の海(むしのうみ)”が……)(凛)

 

(シロウ……ツボテンダーの出番、もう少しです)(セイバー)

 

(最大ヒャッハー魔術で、来い……全てを──終わらせる!)(士郎)

 

 

─────────────

 最大? 魔術・“蟲の海”

─────────────

 

──臓硯の表情が歪む。

臓硯はにやりと口元を歪め、ゆっくりと言葉を吐いた。

その声音には、疑いようのない“勝利の確信”が宿っていた。

 

「南斗蟲拳 極大奥義! “蟲の海(むしのうみ)!!!”

終わりじゃあああああああああッ!!!!」(臓硯)

 

「ヒャハハハ! 切れろ切れろぉ」(臓硯・ユダの声)

 

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

 

 

──その瞬間

 

蟲が、空間を埋め尽くした。

天井から。壁から。床から。背後から。前方から。側面から。

視界の全てを、“蟲の海(むしのうみ)”が呑み込むように襲いかかる。

 

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

 

「うっ……遂にっ……来たかッ!」(士郎)

 

「来ます!数万匹です!“蟲の海(むしのうみ)”……“空間ごと殺す”魔術ですッ!!」(セイバー)

 

「全員、防御に切り替えて!! 士郎に一発も被弾させないで!!」(凛)

 

「でも、まだ全力じゃないかもしれない、発射は少し待って」(凛)

 

「分かった!」(士郎)

 

 

──凛が叫ぶ。

三人は即座に陣形を組み直し、“士郎の完全防衛”体制に移行した。

 

今回は今までとは真逆、士郎の被弾を見せつけたときとは真逆!

ツボテンダーで“起源弾”を撃つ士郎への被弾はなんとしても防ぐ陣形!

 

凛が前へ──

セイバーが後ろへ──

士郎は中央で、剣を連射しながら背を預ける。

 

凛は今までに無いほどの闘気を広範囲に放つ。

 

──ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ(地震音)

 

「受けてみなさい、この遠坂凛、無敵の拳!!」

「天将奔烈!! 前方制圧ッ!!!」(凛)

 

──ズドドドドオオオオオオオオオン!!(闘気発射)

 

闘気の衝撃波が放たれ、前方から迫る翅刃蟲、万を超える数が一気に消し飛ぶ。

 

「北斗剛掌波──魔力放出!!!」(セイバー)

 

──ドゴオオオンッ!!!(闘気放出)

 

セイバーの魔力放出で強化された北斗剛掌波が、背後の蟲を一掃する。

 

 

だが、上、下、横──全てが“同時”。全方位からの殺到。

 

「北斗千手壊拳── 360度!!!」(凛)

 

「北斗百裂拳── 防御全振り!!!」(セイバー)

 

拳の連打が士郎の周囲360度に振りまかれる。

一匹たりとも──“士郎”に届かせない。

 

「南斗投影拳──広角射撃──ッ!!!」(士郎)

 

──バシュン!バシュン!バシュンッ!!

 

士郎が連射する剣が、まるでバリアのように弾幕を形成する。

 

「ッ……守り切れるッ……絶対に、士郎に一発たりとも通させない!!!」(凛)

 

──キンキンキンキンッ(跳ね返し)

 

凛に大量の蟲が当たる、しかし凛の肉体強度の前に蟲は粉砕される。

 

 

──ズバァズバッ

 

しかし、セイバーには攻撃が通ってしまう。

 

「くううううう」(セイバー)

 

数体が直撃し、背中や腕が鮮血に染まる。

セイバーは、血を流しつつも士郎の防御に集中し、自身のダメージは顧みず、士郎への攻撃だけを防ぎ続ける。

 

──ドシュゥッ!!(蟲、弾かれる)

──ズバアッッ!!(斬撃が拡散)

──ドガァァン!!(衝撃波が直撃)

──キンキンッ!!(凛に触れた瞬間、全て砕け散る)

 

数万の蟲が、空間そのものを切り裂いて襲い続ける。

 

しかし──

 

一撃たりとも、士郎に届かない。

 

「まだ……まだだ!守れてる!」(士郎)

 

「ゼエゼエ……シロウは絶対に守ります!!!」(セイバー)

 

「ここで勝てなきゃ、意味がない!!!」(凛)

 

 

──圧倒的な包囲。圧倒的な数。

臓硯の“魔術の全力?”が解き放たれている。

 

だが──

士郎の頭部も、身体も、かすり傷ひとつ許さない。

 

それは、“最大魔術?”を“見極める”ための誘導!

そして、“最大魔術の中でも、守り切れる”という、勝利の証明だった。

 

「「「うおおおおおおおおッ!!!」」」(三人)

 

──その叫びが、嵐のような蟲の波を吹き飛ばす。

 

「クク……2度も失敗したわしではないぞ……!」(臓硯)

 

「見よ、これが強化された“ワシの罠”!貴様らを確実に仕留めるために編み出した、完璧な対策じゃあッ!!」(臓硯)

 

 

──────────────

 真の最強奥義・天翔蟲字鳳

──────────────

 

──しかし、臓硯は2回の失敗により、蟲蔵の罠を更に倍増させていた。

──南斗最強“サウザー”のような口調でトドメを刺しにくる。

 

「フフ・・きかぬなあ、ククク、なぜきかぬかわかるまい」(臓硯・サウザーの声)

 

「退かぬ!媚びぬ!省みぬ! 帝王に逃走はないのだ!!」(臓硯・サウザーの声)

 

「南斗蟲拳 最終奥義!!〝天翔蟲字鳳(てんしょうちゅうじほう)!!〟」(臓硯・サウザーの声)

 

 

その時だった。

“蟲の海(むしのうみ)”の濃度が更に増える!!

 

その数は〝数百万匹!!〟

2回の襲撃が失敗したことで、更に罠を重ねた臓硯の〝最大ヒャッハー水だ~!攻撃〟だった!!!

 

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

 

「──今よ!これが、真の〝最大ヒャッハー水だ~攻撃〟!!」(凛)

 

「この瞬間……全てを終わらせる!!」(士郎)

 

──士郎の視線が、ベルトに装着されたトンプッコミ・ツボテンダーに向けられる。

 

(次の一手で、全てを終わらせる──!)(士郎)

 

──脳内に最後の決意、終わらせる言葉が響く!!

 

「ツボテンダーに宿るは最後のツボ・ツッコミ!

衛宮士郎。放て、貫け、終わらせろ!

桜を救う“ボンあべし”だ!」(脳内ケンシロウ)

 

 

─────────────

 ツボテンダー・起源弾!

─────────────

 

「南斗蟲拳最終奥義!!〝天翔蟲字鳳(てんしょうちゅうじほう)!!〟」(臓硯・サウザーの声)

 

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

──ギュギュギュギュギュギュ!!!(羽音)

 

──蟲の数が、〝数百万匹!!〟にまで激増する!!

──蟲蔵に増量されていた、ありとあらゆる罠から蟲が湧き出してくる!

 

視界は黒に染まり、音は羽音で掻き消える。

壁も天井も、空間そのものが“切断の魔術”と化していた。

 

「っ……これが……最大濃度……!」(士郎)

 

 

──その瞬間だった。

 

士郎が、ベルトから静かにトンプッコミ・ツボテンダーを引き抜く。

 

その動きに、凛もセイバーも、言葉を呑んだ。

 

──ガチャッ……(銃を構える)

 

「ツボテンダー、起源弾の一撃だ!!」(士郎)

 

「臓硯!!お前はもう──死んでいる!!!」(士郎)

 

──ズドオオオオオオオオオンッッ!!!(ツボテンダー・起源弾・発射)

 

銃声が鳴り響いた。

その一撃は、空間を震わせ、重力すら歪めた。

 

起源弾が、“天翔蟲字鳳”の最も濃い中心に命中。

 

──ゴバアアアアアアアアアアン!!!!(命中音)

 

その瞬間、蟲たちが──止まった。

 

──その直後

 

 

──────────────

 冬木市郊外・本体の居場所

──────────────

 

──場面転換

──冬木市郊外(臓硯の本体の隠れ家)

 

 

“臓硯の本体”は臓硯の隠し持つ、“別の拠点の地下”に潜んでいた。

 

しかし、地中深くに隠れた本体の蟲が痙攣し、体液を撒き散らし、ひび割れ、暴れまわっている。

 

 

「なにをぱら?……なにが起きた……!?」(臓硯)

 

「ワシの……“本体”の魔術回路が、暴走しておるッッッッッ……!!!」(臓硯)

 

「う・・生まれて初めて、他人を美しいと!!」(臓硯・ユダの声)

 

「ワシの本体に傷がぁ~!!こっ・・この美しい本体に傷がぁ~~!!」(臓硯・ユダの声)

 

 

“臓硯の本体”は断末魔の痙攣を起こし、秘孔を突かれたように全身がボコボコと膨らんでいた。

 

本体の蟲がひときわ大きく痙攣したかと思うと、

 

──ドゴオオオオオオオオオン!!(臓硯の本体爆裂)

 

地下、誰にも知られない、地の底で爆発四散した!!

 

 

───────────

 臓硯の断末魔と崩壊

───────────

 

──場面転換

──蟲蔵・内部

 

 

──ボンボンボンボン(蟲達の破裂)

 

臓硯の老人の身体を構成する蟲達、一体一体が痙攣し、血を流し、次々と破裂していく。

ツボテンダーから放たれた、“起源弾”による、ツボ・ツッコミは全ての蟲の魔術回路をデタラメにつなぎ直し、魔力を暴走させ、内側から破壊していく。

 

臓硯の老人の身体が断末魔の叫びを上げる。

 

「ぐああああああああああ、ぐああああああああああ」(臓硯)

 

「へいべ!ごでりば〜! “ひょんげ〜”」(臓硯)

 

「ばつびっぷっぱぽぉ!!!!」(臓硯)

 

 

──ボンッッッッッッッッッッ!!!!(老人体爆散)

 

「──あべしっ!!!!!」(臓硯・ボンあべし)

 

 

その断末魔と共に、臓硯、老人の人型が、蟲蔵で爆散した。

“どこにいたか”すら分からぬ場所で、本体が完全に“ボンあべし”したその証。

 

 

臓硯の絶命とともに、蟲蔵にいた全ての蟲が内部から破壊され爆散し落下していく。

 

──ズドボボボボボボボッ!!!(蟲の落下)

 

蟲たちは、“死”の指令を内側から受けたように次々と砕けていく。

全ての蟲が、落下し続ける。

 

「……やった……!」(士郎)

 

──ズルンッ……ズドンッ……。

 

数百万匹の“天翔蟲字鳳”の無数の蟲が、力なく落下していく。

もはや一匹として、動かない。

 

「動きが……止まりました……」(セイバー)

 

「完全に……終わったのね……」(凛)

 

「切嗣、やり遂げたよ、起源弾とツボテンダー、ありがとう」(士郎)

 

「“ボンあべし作戦”コンプリートだ!

よくやった!桜は救われたのだ!」(脳内ケンシロウ)

 

──闇の蔵に、静寂が戻る。

 

かつてあれほどまでに“うるさく”“気色悪かった”蟲たちの羽音も、

いまや──完全な沈黙。

 

──残されたのは、無数の蟲の死骸と、

わずかに立ち込める魔力の残り香だけだった。




───────────────
次回──
「“作戦完了”──帰還と安堵のとき」

涙が終わった。
心からの安堵が、ようやく桜を包む。

──“モヒカン魔術師”は過去になり──
──未来は、皆の笑いと共に!

──To Be Continued──
───────────────
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