Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編   作:GMKゴジラ

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36話・桜救出編 “作戦完了”──帰還と安堵のとき

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 作戦完了──帰還と安堵

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──遠坂邸・地下の避難部屋

 

──カタンッ(ドア音)

 

重い鉄扉が音を立てて開く

 

「……ただいま」(凛)

「戻ったぞ」(士郎)

「作戦完了しました」(セイバー)

 

その言葉と共に、戦いを終えた三人が姿を見せた。

先頭に立つ凛。血まみれの士郎。肩口を押さえたセイバー。

 

桜が最初に駆け寄り、その後ろで、イリヤが続く。

 

「せ、先輩……っ!」(桜)

 

駆け寄りかけた桜の足が、ぴたりと止まる。

士郎の腹元、胸元、腕──どこもかしこも、服が裂け、乾いた血で真っ黒に染まっている。

 

右腕の部分に至っては、服そのものが消失している

 

「ま、待って……血……そんな、また……っ!」(桜)

 

「大丈夫だよ。ただの“血の汚れ”だよ。傷は全部、アヴァロンで治ってる」(士郎)

 

「でも……全部、先輩が血を流してっ……?」(桜)

 

「服だけだよ。あと、汚れには、蟲の飛び散った体液とかちょっと混ざってるかも」(士郎)

 

「世界一不衛生なヒーローってだけだ、心配するな」(士郎)

 

「先輩、よかったです、助かって良かったです」(桜)

 

士郎は桜に、にこっと笑って見せた。

その顔に、苦痛の色はまったくない。

 

「……でも、本当に……? 本当に、もう痛くないんですか……?」(桜)

 

「平気だよ。心配するなって」(士郎)

 

桜は、安堵と不安がないまぜになったような顔でうなずく。

その横で、セイバーの肩に目を留めた。

 

「……セイバーさん、その……肩も背中も腕も……!」(桜)

 

「ええ、傷を負いましたが、あなたを守るための傷なら、悔いはありません」(セイバー)

 

言葉が出ない。

震える手で、セイバーの袖に触れようとして──

 

そのとき。

 

「桜、もう大丈夫よ、最強の私が片付けたんだから」(凛)

 

 

凛が、まっすぐな声で、妹の名を呼んだ。

 

「臓硯はもういないの。士郎がツボテンダーで、トドメを刺したわ」(凛)

 

「起源弾を使った。奴の本体ごと、魔術回路を吹き飛ばしたんだ」(士郎)

 

「刻印虫も翅刃蟲も再生不能。全ての蟲は活動停止。完全勝利です」(セイバー)

 

 

桜の目が、見開かれる。

 

「……ほんとに……終わったんですね……?」(桜)

 

「ええ、そうよ」(凛)

 

凛はそう言って、静かにうなずいた。

 

「ほんとうに……もう、刻印虫も……臓硯も……戻ってこないんですか……?」(桜)

 

「うん。全部、消えた。もう、何も残ってない」(士郎)

 

「今流す涙は、弱さではない。お前の“強さ”の証だ!

桜は『お前はもう死んでいる理論』を体現した女だ……」(脳内ケンシロウ)

 

「え? わたし、死んでるんですか……?」(桜)

 

「『お前はもう死んでいる理論』っていうのは、進化するっていう意味よ、桜」(凛)

 

「また“秘孔妄想”の“遺書”、書いちゃうところでした」(桜)

 

「そう言えば、“訂正遺書”はまだだったな」(士郎)

 

「先輩、やめてください、黒歴史をほじくり返さないでください」(桜)

 

「ははっ。分かってるって」(士郎)

 

そう笑った士郎の顔は優しさに満ちていた。

 

 

イリヤが背後から抱きつき、そのまま桜を抱きしめた。

 

「サ~クラ!」(イリヤ)

 

「よかったね……よかったよぉ……サクラ……っ」(イリヤ)

 

イリヤが、そっと桜の肩に手を添える。

 

「あなたが救われて、本当に……よかったわ」(イリヤ)

 

 

桜は、その場に、崩れ落ちるように膝をつく。

涙が溢れ、嗚咽が混じり、声にならない声が漏れていく。

 

「私、私……怖かったんです……」

 

「蟲蔵に連れ戻されないか……皆さんが戻ってこないんじゃないかって……」

 

「よ、よかったです……っ……ほんとうに……っ……」(桜)

 

ぼろぼろと涙がこぼれる。

 

 

最後に、凛がゆっくりと歩み寄る。

そして、優しく桜を抱きしめた。

 

「……姉さん……っ……」(桜)

 

「ええ、姉さんが、ずっと一緒にいるわ」(凛)

 

その言葉に、桜は小さく、何度も頷いた。

 

 

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 作戦完了・モヒカン魔術師

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──遠坂邸の地下。

 

そこには、心の底から安堵する桜の姿があった。

 

桜の地獄は、全て──終わったのだ。

 

「桜、お前は完全に救われた。

“ボンあべし作戦”、これにて終了とする!

凛、士郎、セイバー、よくやった」(脳内ケンシロウ)

 

「俺達は“ボンあべし作戦”を完了した。俺達の勝利だ」(士郎)

 

「“ボンあべし作戦”コンプリートです」(セイバー)

 

「だから、そのダッサイ作戦名言うのやめなさい」(凛)

 

「“ボンあべし作戦”素敵な名前です」(桜)

 

「さ~くら~、アンタもそんなこと言うの~?」(凛)

 

「いいんじゃない“ボンあべし作戦”はみんなを幸せにした偉大な作戦名よ」(イリヤ)

 

「そうだ、“ボンあべし作戦”、により!

“悪党のモヒカン魔術師”、間桐臓硯は撃破された!

桜の心を救った作戦名だ」(脳内ケンシロウ)

 

「“モヒカン魔術師”ってアンタ」(凛)

 

「ゾウケンは、悪党よ、“モヒカン魔術師”がぴったりなのよ」(イリヤ)

 

「そうですね、私も“モヒカン魔術師”と呼ぶことにします」(桜)

 

「しょうがない、桜が言うならそれでいいわ」(凛)

 

「“ボンあべし作戦”指揮官、遠坂凛が作戦成功を宣言するわ」(凛)

 

「“ボンあべし作戦”──これにて終了とする!」(凛)

 

「「「おおおお~~~!!!」」」(士郎、セイバー、イリヤ、桜)

 

桜の涙は、ついに終わった。

涙のあとに残ったのは、希望だった。

 

桜の世界は変わった。

それは皆の力、“ボンあべし作戦”が変えたのだ。

 

泣くことも、叫ぶことも、もう必要なくなった

桜の命は、ようやく“誰にも脅かされないもの”になったのであった。




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次回──

「遠坂邸に住もう──新しい日常の扉を開けて」

かつて手をつないだ姉妹が、今は並んで立つ。
この家には、あたたかい仲間がいる。

──皆で築く、新しい一つの家族。
──思い出の家で始まる、幸せな日々。

──To Be Continued──
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