Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編 作:GMKゴジラ
Fateシリーズでは、極めて稀であり異例です。
原作とは全然違うハッピーエンドになります。
次回最強ギャグが炸裂するので楽しみにしていて下さい。
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「遠坂邸に住もう」①
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──翌日・昼
──遠坂邸・リビング
士郎、セイバー、イリヤ、は、桜を連れ、地下室からリビングに上がってくる。
凛は桜に笑い掛けながら、その姿を迎える。
「衛宮邸、しばらく住めそうにないでしょ。蟲に荒らされてたし」(凛)
「まあ、修繕にはだいぶ時間が掛かりそうだ」(士郎)
「セイバーと士郎は、あとイリヤも遠坂邸に来なさい。一緒に住むのが一番よ」(凛)
「臓硯はもういない。けど……桜の中には、まだ“恐怖”が残ってるの。
心って、そんなにすぐには治らないものだから」(凛)
「だから──士郎、セイバー。
桜が安心できるように、あなたたちもここに泊まって」(凛)
「この家に、みんながそろってるだけで……あの子は、きっと、少しずつ落ち着いていけるわ」(凛)
「分かった。桜のためにもここに泊まらせてくれ」(士郎)
「心得ました。桜の恐怖はみんなで癒やしていきましょう」(セイバー)
「遠坂邸に住むのはすっごく意外ね」(イリヤ)
「本当に感謝します、凛師匠」(セイバー)
セイバーが一礼し、凛は少し照れたように顔を背けた。
「桜が“安心して地上にいられる”ように、絶対に“みんなが一緒にいる”ことが必要なのよ」(凛)
「……姉さん……」(桜)
「ここなら! リンのツッコミも毎日聞けるわ」(イリヤ)
「ツッコミは、どこにいても聞けるわよ」(凛)
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桜・遠坂邸の思い出
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桜は遠坂邸のあちこちを見回す。
その視線が、懐かしい建物に吸い寄せられていく。
柱。手すり。廊下の影──幼い頃、姉と一緒に並んで歩いた場所。
「私……昔、毎日ここで……」(桜)
「……手を繋いで歩いたわね、私たち」(凛)
「ここで姉さんと過ごしてた頃、たくさん思い出があるんです」(桜)
「私もよ……桜……忘れてないわ……ずっとあなたのこと想ってたんだから」(凛)
桜は、少しだけ懐かしそうに、部屋の壁を見回す。
「ここの柱……昔、背比べしたの覚えてます……」(桜)
「なにそれ、泣かせるじゃない」(凛)
「桜、お前は“家族”を取り戻したのだ。
お前の思い出……それが、幸福の証だ!」(脳内ケンシロウ)
「本当に……住めるんですね。ここに、みんなで……」(桜)
「もちろんよ。部屋は空いてるし、
衛宮邸じゃなく、こっちに拠点を移しましょう」(凛)
イリヤが駆け寄って桜の手を取る。
「サクラっ!今日からここで暮らすわ!みんな一緒なら、怖いものなしよ!」(イリヤ)
「ふふっ……それ、すごく心強いです」(桜)
「私と同じ普通の女の子として、一緒に遊ぼうねっ」(イリヤ)
「はいっ!」(桜)
「……姉さん、皆さんと一緒に住めるの、夢みたいです……」(桜)
「もちろんよ。今度はちゃんと、“家族”としてね」(凛)
「……うれしいです……っ」(桜)
「じゃあ決まりね。明日、荷物はそれぞれ衛宮邸から運んできて」(凛)
「助かる。あっち、もう生活できる状態じゃないからな」(士郎)
「屋根に大穴もありますし、しばらくは無理でしょう」(セイバー)
「……大穴は……私なの……本当に、ごめん。……あのとき、屋根を突き破って……」(凛)
「違います、姉さん。あれは、私のために飛び出してくれたんです。
だから……壊してしまったのは、私の責任です」(桜)
「誰も責めないよ。桜を守るためだったんだ。気にするな」(士郎)
「私も同感です。こうして今、皆で笑い合えるのは──凛師匠、あなたのおかげです」(セイバー)
「それに、こっちの家も豪華だし、安全だし、ツッコミも届くよ」(イリヤ)
「ツッコミも、基準に入ってるんですか……」(桜)
「あ、そうだ桜。剣道着とフルフェイス、地下室に置いてたわよね?」(凛)
「はい、剣道着とフルフェイスは、置きっぱなしです……」(桜)
「なぜ持ち込んだのか、考えると笑っちゃうわ」(イリヤ)
「変なことばっかりして、すみません、本当に……っ!」(桜)
「ははは、“防具”はもう不要になったんだよ」(士郎)
「それがいいわ、お風呂に剣道着で入ったら、私と剣道着混浴の刑よ」(凛)
「剣道着混浴ってなんですか?」(桜)
「桜、アンタが剣道着を来たまま、私と一緒にお風呂に入るのよ」(凛)
「ええ~!溺れ死んじゃいます」(桜)
「サクラ~、誰もあなたを責めないの。あの防具は不要でしょ?」(イリヤ)
「じゃ、じゃあ……封印しておきます。あの防具たちとは、お別れです……」(桜)
「それがいいわ。サクラも私と同じ普通の女の子なんだから」(イリヤ)
「はいっ!防具封印決定です!」(桜)
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「遠坂邸に住もう」②
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士郎はくすっと笑って、改めて言う。
「じゃあ、お世話になります」(士郎)
「ようこそ、遠坂邸へ。全室、蟲ゼロです」(凛)
「安全な家って……本当にありがたいです……」(桜)
「“普通の生活”って、最高なんですね……」(桜)
セイバーとイリヤは心から安堵した様子で顔を見合わせる。
それは、切嗣の〝ツボ恐怖〟を確認するようであった。
「遠坂邸って、本当にツボひとつないのね。……感動したわ」(イリヤ)
「……この家にはツボもなく、毎晩、耳元で聞かされる“ツボ・ツッコミ”もない……静かです」(セイバー)
「アインツベルンの城には皿が一枚も無かったの。あるのは、大量のツボだけ」(イリヤ)
「私も、ツボに盛り付けた食事を1日3食強要されて苦痛だったのです」(セイバー)
「切嗣が私に押し付けた、“睡眠スペースにツボを並べる”行為も……“ツボの残り香”すらないのは素敵です」(セイバー)
「……衛宮邸はね、ツボはなかったけど……キリツグの、“ツボの残り香”があったのよ」(イリヤ)
「“残り香”ってアンタら……?」(凛)
「切嗣の“ツボ収集”の趣味は俺も知らなかったんだよ」(士郎)
「……あの、私は、ツボがあっても全然……いいと思いますけど」(桜)
「「絶対、絶対! いや(よ・です!)」」(セイバー&イリヤ)
──こうして。
凛、士郎、セイバー、イリヤ、そして桜は、遠坂邸での“ツボの無い”、新しい生活を始めることになった。
士郎がふっと笑う。
「なんか……賑やかになるな。いや、前から賑やかだったけどさ」(士郎)
「──だが、ここからが“真の団らん”だ。
荒野を越えた先にしか、安住の地はない」(脳内ケンシロウ)
「先輩、姉さん……」(桜)
「ん?」(凛)
「どうした? 桜」(士郎)
「ここで……もう一度、生きていきます。姉さんと、みんなと一緒に」(桜)
「……ああ、そうだな。俺たち、やっと“帰ってこれた”んだな」(士郎)
──笑い声が部屋中に充満する。
遠坂邸が、新しい日常の幕を開けようとしていた。
だがこのとき桜には、翌日──あの男が、ナルシストとして蘇るなどとは──夢にも思っていなかった……。
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次回──
「震える夜──その後に見えた笑顔」
ナルシスト覚醒。兄の奇行。
まだ怖くても、仲間となら歩ける。
──桜にとって、眠れぬ夜。震える手。
──けれど朝、桜は笑った。心から。
──To Be Continued──
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