Fate/北斗の拳 世紀末聖杯戦争―私は北斗神拳伝承者? 桜救出編   作:GMKゴジラ

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この話は、遠坂邸でエンディングを迎えることになるのです。
Fateシリーズでは、極めて稀であり異例です。

原作とは全然違うハッピーエンドになります。
次回最強ギャグが炸裂するので楽しみにしていて下さい。



37話・桜救出編 遠坂邸に住もう──幸せは遠坂邸で

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 「遠坂邸に住もう」①

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──翌日・昼

──遠坂邸・リビング

 

士郎、セイバー、イリヤ、は、桜を連れ、地下室からリビングに上がってくる。

凛は桜に笑い掛けながら、その姿を迎える。

 

「衛宮邸、しばらく住めそうにないでしょ。蟲に荒らされてたし」(凛)

 

「まあ、修繕にはだいぶ時間が掛かりそうだ」(士郎)

 

「セイバーと士郎は、あとイリヤも遠坂邸に来なさい。一緒に住むのが一番よ」(凛)

 

「臓硯はもういない。けど……桜の中には、まだ“恐怖”が残ってるの。

心って、そんなにすぐには治らないものだから」(凛)

 

「だから──士郎、セイバー。

桜が安心できるように、あなたたちもここに泊まって」(凛)

 

「この家に、みんながそろってるだけで……あの子は、きっと、少しずつ落ち着いていけるわ」(凛)

 

「分かった。桜のためにもここに泊まらせてくれ」(士郎)

 

「心得ました。桜の恐怖はみんなで癒やしていきましょう」(セイバー)

 

「遠坂邸に住むのはすっごく意外ね」(イリヤ)

 

「本当に感謝します、凛師匠」(セイバー)

 

セイバーが一礼し、凛は少し照れたように顔を背けた。

 

「桜が“安心して地上にいられる”ように、絶対に“みんなが一緒にいる”ことが必要なのよ」(凛)

 

「……姉さん……」(桜)

 

「ここなら! リンのツッコミも毎日聞けるわ」(イリヤ)

 

「ツッコミは、どこにいても聞けるわよ」(凛)

 

 

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 桜・遠坂邸の思い出

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桜は遠坂邸のあちこちを見回す。

 

その視線が、懐かしい建物に吸い寄せられていく。

柱。手すり。廊下の影──幼い頃、姉と一緒に並んで歩いた場所。

 

「私……昔、毎日ここで……」(桜)

 

「……手を繋いで歩いたわね、私たち」(凛)

 

「ここで姉さんと過ごしてた頃、たくさん思い出があるんです」(桜)

 

「私もよ……桜……忘れてないわ……ずっとあなたのこと想ってたんだから」(凛)

 

桜は、少しだけ懐かしそうに、部屋の壁を見回す。

 

「ここの柱……昔、背比べしたの覚えてます……」(桜)

 

「なにそれ、泣かせるじゃない」(凛)

 

「桜、お前は“家族”を取り戻したのだ。

お前の思い出……それが、幸福の証だ!」(脳内ケンシロウ)

 

「本当に……住めるんですね。ここに、みんなで……」(桜)

 

「もちろんよ。部屋は空いてるし、

衛宮邸じゃなく、こっちに拠点を移しましょう」(凛)

 

 

イリヤが駆け寄って桜の手を取る。

 

「サクラっ!今日からここで暮らすわ!みんな一緒なら、怖いものなしよ!」(イリヤ)

 

「ふふっ……それ、すごく心強いです」(桜)

 

「私と同じ普通の女の子として、一緒に遊ぼうねっ」(イリヤ)

 

「はいっ!」(桜)

 

「……姉さん、皆さんと一緒に住めるの、夢みたいです……」(桜)

 

「もちろんよ。今度はちゃんと、“家族”としてね」(凛)

 

「……うれしいです……っ」(桜)

 

 

「じゃあ決まりね。明日、荷物はそれぞれ衛宮邸から運んできて」(凛)

 

「助かる。あっち、もう生活できる状態じゃないからな」(士郎)

 

「屋根に大穴もありますし、しばらくは無理でしょう」(セイバー)

 

「……大穴は……私なの……本当に、ごめん。……あのとき、屋根を突き破って……」(凛)

 

「違います、姉さん。あれは、私のために飛び出してくれたんです。

だから……壊してしまったのは、私の責任です」(桜)

 

「誰も責めないよ。桜を守るためだったんだ。気にするな」(士郎)

 

「私も同感です。こうして今、皆で笑い合えるのは──凛師匠、あなたのおかげです」(セイバー)

 

「それに、こっちの家も豪華だし、安全だし、ツッコミも届くよ」(イリヤ)

 

「ツッコミも、基準に入ってるんですか……」(桜)

 

 

「あ、そうだ桜。剣道着とフルフェイス、地下室に置いてたわよね?」(凛)

 

「はい、剣道着とフルフェイスは、置きっぱなしです……」(桜)

 

「なぜ持ち込んだのか、考えると笑っちゃうわ」(イリヤ)

 

「変なことばっかりして、すみません、本当に……っ!」(桜)

 

「ははは、“防具”はもう不要になったんだよ」(士郎)

 

「それがいいわ、お風呂に剣道着で入ったら、私と剣道着混浴の刑よ」(凛)

 

「剣道着混浴ってなんですか?」(桜)

 

「桜、アンタが剣道着を来たまま、私と一緒にお風呂に入るのよ」(凛)

 

「ええ~!溺れ死んじゃいます」(桜)

 

「サクラ~、誰もあなたを責めないの。あの防具は不要でしょ?」(イリヤ)

 

「じゃ、じゃあ……封印しておきます。あの防具たちとは、お別れです……」(桜)

 

「それがいいわ。サクラも私と同じ普通の女の子なんだから」(イリヤ)

 

「はいっ!防具封印決定です!」(桜)

 

 

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 「遠坂邸に住もう」②

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士郎はくすっと笑って、改めて言う。

 

「じゃあ、お世話になります」(士郎)

 

「ようこそ、遠坂邸へ。全室、蟲ゼロです」(凛)

 

「安全な家って……本当にありがたいです……」(桜)

 

「“普通の生活”って、最高なんですね……」(桜)

 

 

セイバーとイリヤは心から安堵した様子で顔を見合わせる。

それは、切嗣の〝ツボ恐怖〟を確認するようであった。

 

「遠坂邸って、本当にツボひとつないのね。……感動したわ」(イリヤ)

 

「……この家にはツボもなく、毎晩、耳元で聞かされる“ツボ・ツッコミ”もない……静かです」(セイバー)

 

「アインツベルンの城には皿が一枚も無かったの。あるのは、大量のツボだけ」(イリヤ)

 

「私も、ツボに盛り付けた食事を1日3食強要されて苦痛だったのです」(セイバー)

 

「切嗣が私に押し付けた、“睡眠スペースにツボを並べる”行為も……“ツボの残り香”すらないのは素敵です」(セイバー)

 

「……衛宮邸はね、ツボはなかったけど……キリツグの、“ツボの残り香”があったのよ」(イリヤ)

 

「“残り香”ってアンタら……?」(凛)

 

「切嗣の“ツボ収集”の趣味は俺も知らなかったんだよ」(士郎)

 

「……あの、私は、ツボがあっても全然……いいと思いますけど」(桜)

 

「「絶対、絶対! いや(よ・です!)」」(セイバー&イリヤ)

 

 

──こうして。

凛、士郎、セイバー、イリヤ、そして桜は、遠坂邸での“ツボの無い”、新しい生活を始めることになった。

 

士郎がふっと笑う。

 

「なんか……賑やかになるな。いや、前から賑やかだったけどさ」(士郎)

 

「──だが、ここからが“真の団らん”だ。

荒野を越えた先にしか、安住の地はない」(脳内ケンシロウ)

 

「先輩、姉さん……」(桜)

 

「ん?」(凛)

 

「どうした? 桜」(士郎)

 

「ここで……もう一度、生きていきます。姉さんと、みんなと一緒に」(桜)

 

「……ああ、そうだな。俺たち、やっと“帰ってこれた”んだな」(士郎)

 

──笑い声が部屋中に充満する。

遠坂邸が、新しい日常の幕を開けようとしていた。

 

だがこのとき桜には、翌日──あの男が、ナルシストとして蘇るなどとは──夢にも思っていなかった……。




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次回──
「震える夜──その後に見えた笑顔」

ナルシスト覚醒。兄の奇行。
まだ怖くても、仲間となら歩ける。

──桜にとって、眠れぬ夜。震える手。
──けれど朝、桜は笑った。心から。

──To Be Continued──
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