このアカデミアでは俺だけに翼がない   作:のりしー

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ジュート6

「せ、先輩!」

「タスケ!アンタ一体こんなところで何を!」

 

「…チッ!」

 

雄英高校から電車で1時間ほど離れた街。

とあるトラブルに巻き込まれ、やむなく個性を使っていたところ、背後から2人の女の声がかかる。

 

不味いな…兄貴とバカ兄貴の知り合いだなこりゃ。

 

「だりゃあああ!!!!」

 

「うるせぇ!今それどころじゃねーんだブッ殺すぞこのヤロウ!」

 

個性を強化する薬を使い、自分の個性を強化した男が、自分の体全体から多数の凶悪なトゲを伸ばしこちらを襲ってくる!

 

「先輩!危ない!」

「タスケ!早く下がりなさい!」

 

背後の声もうるせぇ!

2人がダッシュでこちらに駆け寄ってくる気配を感じる!

 

 

こちらを襲ってくる多数の凶悪なトゲを横に避けて躱す!

 

個性 重力拳!

 

「…シッ!」

 

躱したトゲのうち、狙いを定め一本のトゲの側面を思いっきりぶん殴る!

 

そのトゲは、男の頭部から伸びたトゲだ。

トゲを叩いた衝撃が伸びたトゲ自体を伝わり、男の頭部を揺らし、脳をシェイクする!

 

「ぐえ!」

 

男が、怯んだ!

 

「シャアオラァ!!」

 

一気に男と間合いを詰める。

ボクシングのフットワーク!

 

高速で移動し、ヤツを俺の間合いに捉え、トゲが生えてないヤツの側頭部に渾身のフックを叩き込む!

 

「ゲボ…」

 

さらなる頭部、脳へのダメージが入り、男が昏倒した。

「せ、先輩…?」

「タスケ?」

 

「…ヤレヤレだぜ」

 

近寄って来ていた女達に振り返る。

 

年下らしきサイドテールの女と、ヒーローらしき女。

 

「厄介なことになったぜ全く…」

 

何故こんなことになったのか…

 

このトラブルの発端。

話は、少し前に戻る。

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

『ジュート君元気ー予定空いてたら久々に遊ぼーよー』

 

前に遊んだ事のある女から連絡が来た。

予定の空いていた俺はすぐ連絡を返し、会いに行くことにした。

 

以前目にした素晴らしいおっぱいを思い出し、心弾ませながら電車に飛び乗った訳だ。

 

電車の中で何時頃着くとか、何処で待ち合わせるとか他愛もないメッセージでやり取りしながら連絡を取っていたのだが、

 

…急に、向こうの様子がおかしくなった。 

 

『めっちゃしつこいナンパされてて困っちゃう』

『男3人で1人ナンパとかマジないわー最悪』

『ちょっとコイツラまだ諦めないし強引過ぎんだけど。ジュート君まだー?ジュート君こっち着くまででもとかほんとにしつこい!』

 

…そして、メッセージが途切れた。

スマホには、そいつの居場所らしきGPSの位置情報が送られて来ている。

…確実にトラブルになってやがる!!

 

そのGPSの位置情報はゆっくりと移動していた。

元々待ち合わせしていた駅の近く。

 

待ち合わせの駅に着いた俺様はすぐに駅を飛び出し、GPSの指し示す場所へと向かったのだった。

 

辿り着くと3人の男が、嫌がる女を強引に車に引きずり込もうとしていた。運転席にもう1人。

 

治安の悪化は様々な犯罪を増やしていた。 

当然、性犯罪も。

 

周囲の人は見て見ぬふりをしている。 

懸命なヤツがヒーローや警察に通報したくらいか。

 

「おうこらテメエら!!俺様のツレに何してやがるブッ殺すぞこのヤロウ!!」

 

「ジュート君!!」

 

俺様の声を聞きこちらに振り向く集団。

 

「けっ!!いいトコ邪魔すんじゃーねーよ!!」

 

チンピラの1人がこちらに近づいてくる。

暴力で黙らせるつもりなんだろうが。

 

相手が悪いぜ!!

 

「イイコト邪魔してんのはそっちだクソが!!」

「グエ!!!」

 

個性は使わず、渾身のワンツーで叩きのめす!!

 

「やべぇ!あのガキ強えぞ!」

「足止めしろ!後で合流したらお楽しみだ!」

「貧乏くじ俺かよ!」

 

男達はそう言って、1人を足止めに残し、女を車内に連れ込むと車を急発進させた。

 

「ちっくしょー!!せっかくの上玉だったのによう!全部テメエの所為だ!」

 

足止めに残された男は個性増強の薬を使うと、俺に襲いかかって来た!!

 

そして冒頭のシーンに繋がるのである。

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

「先輩?…先輩、ですよね?」

「………」

 

怪訝気な女と、こちらを睨む女。

 

「悪い!事情は後で説明するからまずは手を貸してくれ」

 

2人を、正面から見る。

 

兄貴、バカ兄貴。すまん。

2人の知り合いにバレてしまった。

だが…

 

 

「知り合いの女がコイツの仲間に車で拐われた。助けるのに力貸してくれ。事情は絶対にその後話す」

 

GPSはそこそこの距離を進んでいた。

今は、時間がない。

 

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