このアカデミアでは俺だけに翼がない   作:のりしー

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ヒーロー公安委員会報告書

「はい先輩、あーん」

「あーん」

 

ここは京都の病院。

特別に個室を用意してもらった俺は、見舞いに来てくれた一佳が切ってくれた果物をあーんしてもらっていた。

 

「美味しいですか先輩」

「うん、美味しいよ。ありがとう一佳」

 

「でも、無事で良かったです…本当に心配しましたから」

「お互いに、な。お互い無事で良かったな一佳」

 

「はい…」

 

俺はハイエンドと呼称される脳無との戦いで、体の何か所かに穴が空くまあまあな負傷を負っていた。

ミルコほどでは無かったが、一佳の心配も当然の事だ。 

一佳は一佳で大変だったようだが。

本当に、お互い無事で良かった。

 

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

後に、ヒーロー公安委員会報告書でこの件の全貌を知る。

 

蛇腔病院を担当したエンデヴァー班は、負傷者多数ながら無事作戦を成功させた。

先行したミルコが中心となり、死柄木弔を調整していた円柱を破壊。死柄木弔はその影響で死亡。

殻木を捕らえる事に成功した。

その後、起動した5体のハイエンド脳無との死闘が行われ、多くの負傷者を出しながらエンデヴァー班は勝利を納めることに成功した。

 

対して、エッジショット率いる群訝山荘攻略班。

 

まず、奇襲には成功した。

敵幹部の強力な個性を封じながら、戦況は優位に進んでいた。 そのヒーロー側に有利な流れを阻止したのがトガヒミコだった。 

トガヒミコはいつの間にか入手していたヒーロー側の強力な個性を駆使し、ヒーロー側有利な流れを変えた。  

 

状況は拮抗。

その中で、死柄木弔の死亡推定時刻と同じタイミングでギガントマキアが暴走を始める。

敵味方全てを殺し尽くすと言わんばかりのその圧倒的暴力。

 

ヒーロー側は超常解放戦線への対応を諦め、ギガントマキアへの対応を優先する他無かった。 

暴走したギガントマキアを人の住む街に行かせる訳には行かないからだ。

 

結果、全戦力を投入しギガントマキア攻略戦を行う事になる。

 

最終的に、強力な麻酔と復帰したベストジーニストの活躍もあり、ギガントマキアの制圧に成功する。

 

しかし、この混乱の中で多くの超常解放戦線の主力メンバーの逃走を許してしまった。

 

特に、荼毘、トガヒミコ…そして、瀕死の重症を負わせたそうだがトゥワイスの逃走は後の展開に大きな禍根を残す事になった。

 

ホークスからの報告によれば、致命傷は負わせる事は出来なかったが、まともな病院に月単位での入院は必要なダメージは与えたとのこと。

 

本来、ここでトゥワイスは殺すべきだったかもしれないが、トガヒミコの個性によって邪魔され殺しきれなかったそうだ。

 

現在、ヒーロー達は逃走した超常解放戦線メンバーへの対応と、街の治安維持の両方を行っている。

超常解放戦線のメンバーは、捕まる者もいれば、暴れる者、陰に潜伏する者、密かに連絡を取り集結する者と多様に別れていた。

 

1度目の全面戦争は終わった。  

そして誰もが、次なる全面戦争を予感していた。  

 

そんな時、公共の電波がジャックされ、とある動画が世間を騒がせる事になる。

 

荼毘。

 

本名、轟燈矢。

 

この男の告発が、事態を更なる混乱へと導こうとしていた。

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