ベイラム・インダストリー所属パイロット『G7 レイヴン』   作:チームマッチUNRANKED

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反響ゼロを覚悟して投稿した作品だったので、予想以上に感想やここすきをもらえてちょっと感動していたりします。
皆さんありがとうございます。できるだけ失踪しないよう頑張ります。


壁防衛 ①

ベイラムによる「壁越え」成功から数日。「壁」駐留部隊の配置換えのタイミングで所属不明の機体が情報を漁りに来たらしい。

俺には見当がついた。「戦闘ログ回収」、大方アーキバスの差し金だろう。まさかベイラムと同じことをするとは。ただ、誰がやったかが問題だ。

今まではウォルターの猟犬、すなわち俺が受けていたミッションだが、今回新しい猟犬をウォルターが手に入れていたとしてもそいつにはまだ実績がない。つまり名指しの依頼を受けることは出来ないのだ。

嫌な予感がする…

 

さらに少しして、レッドによると新しくとある優秀な独立傭兵に名指し依頼を斡旋するようになったらしい。…ノーザークだ。

えーと…ハンドラー・ウォルターさん…そのライセンスで本当に良かったんですか…?

 

 

 

「全員揃ったな!?!?!?これよりブリーフィングを初める!!!!!」

キーン。毎回この声量だとアーキバスより先に俺の鼓膜が封鎖機構と共同声明を出してしまいそうだ。

ベイラム・インダストリーのベリウス調査拠点ブリーフィングルーム。結構な人数が集められてるが、いつものアーキバスの「壁越え」の日は過ぎてる。壁防衛ではないだろう。

「貴様らは貧乏くじを引いた!!!!!それも大凶だ!!!!!」

え?

「アーキバスが「壁」を奪いに来るとの情報が入った!!!しかも番号付きが2人だ!!!!!」

え?

 

…マジか。普段より遅れたのは情報収集のためだろうか?

わざわざ「壁」を奪いに来るのは「壁」を失ったベリウスの解放戦線よりベイラムを危険視してるから、と考えるのが妥当か?ベイラムの勝ち残りに一歩近づいたという意味では喜ばしいことだが、問題は…

「敵の戦力はV.Ⅰ、V.Ⅳ、そして有象無象のMT共が安いおまけとして付いてくる!」

そう、ウォルターの猟犬が「壁越え」に参加しないとフロイトが湧いて出てくるんだよな…。うぬぼれるつもりはないが、あいつと俺以外が交戦すれば甚大な被害が出るだろう。

さらにラスティ。今回のラスティはまだ不穏分子扱いされてない。解放戦線の生存のために、万が一にも殺すわけには行かない。

「奴らは我々がそうしたように北と南から挟撃してくる!!!どちらがどちらかはまだ判明していない!!!!」

「ケッ、使えねぇな。」

あ、イグアス。謹慎解けたんだな、今まさにもう一度謹慎喰らいそうな発言したが。

「無駄口を叩くなイグアス!!!!!」

「いってぇ!!!」

楽しそうだな。

 

「G4G5G6G7!!!貴様らは作戦開始まで壁上で待機だ!!!!!」

下位ナンバーとはいえ番号付きを4人も投入するとは。ベイラム上層部はよほど「壁」が大事らしい。「難攻不落の要塞を奪い取った」ほど単純明快な功績も無いし、現場を知らないお偉いさんが飛びつきたくなる気持ちも分かる。

だが、だからといって舐めたメンバー配分するのは許さないが。この作戦だって俺が7番手に相応しい強さだったら勝ち目はなかっただろう。

無能なベイラム上層部からレッドガンを切り離せたらいいが、そうすると"破綻"を止めるほどの優れた技術力の当てがなくなる。めんどくせーーー。

 

「識別信号で相手が判明し次第、壁上から出撃!!!G4G5!!!貴様らはV.Ⅰを出来るだけ食い止めろ!!!!!G6G7!!!V.Ⅳを可及的速やかに撃破し、G4とG5に加勢しろ!!!!!MT部隊!!!敵のMT部隊を潰しつつ、V.Ⅳが相手なら足止めしろ!!!!!V.Ⅰとは交戦するな!!!!!」

「所詮はACだろ?何をそんなに恐れることがあるのか。」

「無駄口を叩くなオールバニー!!!V.Ⅰは貴様らの数千倍は強い!!!」

おお、あいつがオールバニーか。なんか今やっと俺はレッドガンに居る、って実感を得た感じがするな。オオサワとポトマックはいないのか?

 

つまりだ。俺はレッドとオペレートのミシガンの目を欺きつつラスティを逃がし、さらにイグアスかヴォルタが殺される前に救援に入り、泣いて詫びる損害をフロイトに与えなきゃならんわけだ。

やってやろうじゃねえか。

 

 

 

機体だが、「ホークウィング」はお役御免だ。レガリア級ACの引き撃ちは強力で確実だが時間がかかりすぎる。イグアスもヴォルタも、それからMT部隊も共倒れだろう。コーラルミサイルが使えたなら話は別だが…。まあ要するに、AC DATAで眠っていてもらうことになる。

ACを素早く倒すことと、長距離移動に長けたアセンブルを組む必要がある。

襲撃予定の時刻まで時間がないし、なんならあいつ(フロイト)の性格じゃ時間を待たずに突っ込んでくる可能性だってある。なるべく早く機体を組まなくてはならない…。

 

 

 

完成した。機体名「パワープレイ」!そのまんま、無理難題をパワープレイでねじ伏せるための機体だ。命名までパワープレイ。そのまんますぎてメカニックにちょっと笑われた。クソ。

武装は両手にZIMMERMAN(重ショットガン)、左肩に我らがASHMEAD(パイルバンカー)(!)、右肩に衝撃値維持と牽制目的のP20MLT-04(4連ミサイル)。フレームは姿勢安定とパイルのための近接適性を考えて頭と腕はMELANDER(ベイラム基本フレーム)、残りは軽さに優れるMELANDER C3(ベイラムカスタムフレーム)だ。俺は教訓を得た。だから二度と姿勢安定は妥協しない。

 

BUERZEL(AB特化ブースター)はシュナイダー製なので使えなかったし、LING-TAI(大豊軽量ジェネレーター「霊台」)はMELANDERコアの出力補正が足りず、ENがカツカツになるから使えなかった。アーキバスに潜入したほうが良かったかも…

 

作戦開始時刻まで思ったところに貼れないレッドガンエンブレムと格闘し続けた。

 

 

 

『メインシステム 戦闘モード起動』

 

「これよりベイラムグループ専属AC部隊、レッドガンによる作戦行動を開始する!!!!!AC部隊!!!広域レーダーに敵影が映り次第出撃しろ!!!!!MT部隊!!!警戒を緩めるな!!!!!」

「また会ったな、「壁越え」の英雄さんよぉ!入隊してから挨拶もなしたぁ随分なご身分だな…!」

「今はもうお前と同じ飼い犬だぞ、「機密漏洩」の英雄さん。」

「っ!てめぇ!」

「公開回線でやめないかG7!イグアス先輩も!」

「るせぇ!!!俺はこいつみてぇな舐めた野郎が」

「イグアス、そこまでにしとけ。」

「…ちっ、わーったよ。」

ヴォルタ助けて良かった〜〜〜!!!!!

…待てよ?公開回線?

 

…ちなみに今日からしばらく、俺はMTパイロット達に見つかる度にヒソヒソされることになるのだが、それはまた別の話だ。

 

 

 

しばらくして。

「広域レーダーに敵性反応!!!識別は…北側にV.Ⅰ、南側にV.Ⅳだ!!!モニターにマークする!!!打って出ろ!!!!!」

「「「「了解!!!!」」」」

「イグアス、ヴォルタ。」

「あ?」「なんだ?」

「死ぬなよ。」

「たりめーだ!調子乗んな野良犬が!」「お前も死ぬなよ!レイヴン!」

だから野良犬じゃないってのに。

俺たちは壁上を後にした。

 

 

 

レッドが話しかけてくる。

「G7、「壁越え」では大活躍だったらしいじゃないか!!!」

「おう!今にG1だ、G7の内にサインかなんかしてやろうか?」

「ハハハ、いくら貴様でも総長には敵わないさ。」

こいつは本当にミシガンが好きだな。

「それに…」

「なんだ?」

「貴様には7が似合ってる。」

「それどーいう意味だよ。」

「いや、そうじゃなくてだな。13から7、アンラッキーからラッキー。ベイラムにも牙を剥く死神から勝利をもたらす守護神。ぴったりじゃないか?」

「何がだよ。というかこの前の『お前ならすぐ昇進できる〜』って話はお世辞か〜?」

「いや、本当にそういう意味じゃない!気分を害したならすまない…!」

「からかっただけだよ。お喋りは終わりだ、そろそろV.Ⅳが目視圏内だ。」

 

……………

 

「なんなんだこいつは!?」

「FCSじゃ捉えきれない!」

「グレネードだ!範囲攻撃できる武装で...なっ!機体が!!!」

「悪いな。私を捕まえられる人間はひとりも知らない...!」

「じゃあ俺が一人目だな。」

「! レッドガンのACか。それも二機...!」

レッドガン秘匿回線からの通信が来る。

『G7!!!貴様の機体は見る限り近距離戦闘を想定した機体のようだな!!!俺はミサイルとバズーカで中距離から援護する!!!』

G4G5コンビみたいな戦法だ。やっぱり総長だけじゃなく、強くてかっこいい先輩にも憧れてるんだろうな。あいつらがかっこいいかは別として。...嫌なもの(失踪)を思い出した。

『了解。とっとと終わらせよう。』

トラウマを振り払うように俺がABで突っ込むのに合わせ、スティールヘイズもAB!互いの機体がぶつかるのを合図に、バックQB!交戦開始だ!

挨拶代わりのW重ショットガン!だがレッドのミサイルごと華麗に躱される...!さらに反撃のプラズマミサイルとバーストハンドガンをもろに受ける。だが今度は頭部は皿じゃない。つまりACSと心に余裕があるのだ。

「なかなか速いな...!伊達にヴェスパー上位じゃないってわけか!」

『レッド!当たらなくてもいい!相手の動きを制限するつもりで撃て!』

『分かった!』

言うと同時にレッドはバズーカを発射!レッドのハーミットのFCSはABBOT(ベイラム近距離特化FCS)だ。しかし回避を誘発するという目的に限っては命中率を気にする必要はない!スティールヘイズがQBを吹いた瞬間に重ショットガンを射撃タイミングをずらしつつ射撃!

片方は外した。流石ALULA(シュナイダー軽量向けブースター)搭載、QBリロードがあまりにも早すぎる!

 

っと、感心してる場合じゃない。レッドのミサイルは再びほぼすべてが外れる。もちろん俺の四連ミサイルもさっきから全く当たらない。だが!

「そっちは壁際だ!」

ALULAの上昇推力は弱い!壁に追い詰めれば難易度の高い交差を強要できる!

「しまった...!」

逃げ場を失ったスティールヘイズにパワープレイのブーストキック!怯んだところにさらにレッドのバズーカが命中!!!スタッガー!!!

ハンガーからパイルバンカーを抜き出す!と同時に!!!

『俺も解放戦線のために動いている 急所を外すから逃げろ』

前の"周"でエアが解読し、コアに残してくれた解放戦線の暗号方式を使い秘匿通信!

そしてパイルバンカーの撃鉄を起こしマニュアルエイム起動!少し狙いを左に逸らす!!!

スティールヘイズの右腕が吹き飛ぶ!!!さらに目眩ましのアサルトアーマー!スティールヘイズも一拍遅れアサルトアーマー!

パルスの閃光が収まったころには、その場には真っ黒に焼け焦げたSAMPU(バーストハンドガン)と肩装甲に大穴の開いたNACHTREIHER(シュナイダー基本フレーム)の右腕だけが残されていた。

「逃がしたか...!」

と言いつつ、コアの中では満面の笑みでガッツポーズする。いてっ。ぶつけた。

「もう少しで勲章モノだったのだがな...クソ...」

レッドも気付いていないらしい。作戦大成功だ。ラスティとの今後のことは後で考えるとして、まずはフロイトをどうにかしなくては。

「ミシガン総長!北側の様子は!?」

...一瞬の間をおいて、返答。

 

「...急いで援護に向かえ…!!!G5が落とされた…!!!!!」







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