あ、あと感想での質問についてですが、ヒロイン全員とか答えるの大変なので出来ればもっと絞ってもらいたいです。あと、一夏や他、物語の根幹や展開に関わるような質問…不明な点の設定の説明なら良いですが、それ以外はジュンチェ作品全てでお断りします。
結構、根幹にズバッとくる人がいるのでここで注意します。そろそろ、展開がばれそうなので怖いです。
苻礼一派からのセシリア入団テストを課せられてから翌日……
「ねえねえ、知ってる?2組さ、クラス代表が中国から来た転校生に替わったんだって!」
「聞いたよ、私たち1組に続いて専用機持ちラッシュで入ってきた娘らしいよね?本当、今回のクラス代表トーナメントは波乱の予感……」
「まあ、うちはセシリアに流牙くんもいるから大丈夫でしょ?」
クラスで女子たちが噂話と近づく大きなイベントにわいわいと騒いでいた。流牙とセシリアも話題にされているが、当の本人たちは……
「…大丈夫、セシリア?今夜だけど……」
「はい…。ですが、少し怖くもあります。」
「あらあら、特に気にしてないみたい……」
「…これは強者の余裕か……」
「まさに、他人事…」
完全に今宵についての打ち合わせに没頭していた。セシリアの席であるデスクの上に紙やら何やらを拡げて話をしているが、見る者が見ればまだ怯えるセシリアを流牙が気を使っていたことなどすぐに見抜けるがあいにく、今のこのクラスにそんな人間はいない。
「流牙く~ん、セシリア~~!今、貴方たちの話してたんだけど?」
「あ、そうなの……?ごめん、気がつかなかった…! 」
「…た、たち……!?い、いえ私は…!?」
「んもう、2人仲良くお勉強は良いけど……もうちょっと周り見なよ?」
「ははは……ごめんごめん! 」
セシリアは何やらあらぬ勘違いをしていたようだが、流牙の爽やかな笑顔で事なきを得た。ただ、流牙の全くこちらの胸の内を知らないリアクションに心の中で溜め息をつくセシリアであった。
一方……離れた席では箒が流牙を複雑な表情をして見つめている…。
(道外流牙……杞憂だと良いのだが………いや、考え過ぎか。たかが、夢だ。)
…脳裏から離れないあの謎の悪夢。屍の山の上に立ち、流牙が狼の鎧を纏うと自分の大切な存在である『彼』を斬り裂く光景………
でも、そんな非現実な夢を箒は信じない。彼女からすればたかが夢である。目の前にいる青年はどうみても、残忍さの欠片も無い。
(…夢だ、夢だ………忘れろ……)
…もうこんなこと考えていたって仕方ない。自分にひたすらこのおぞましい悪夢を忘却の彼方に葬ろうとするが………
「たのもー!」
「「「!」」」
その時、教室のドアを開け放つ音と共に響きわたる声。クラスで聞き覚えの無い……見ればリボンをつけたツインテールの小柄な少女が仁王立ちしているではないか……
「あれ……もしかして、鈴?」
「ハーイ、久しぶりね流牙!」
その顔をみて驚いたのは流牙。また、そのリアクションに驚いたのはセシリア……
まあ、セシリアのほうは気にも留めず少女は流牙に親しげに近づいていった。
「鈴、なんでここに?」
「ふふん、それはね…私が2組のクラス代表で、中国の代表候補生だからよ。今日はアンタたち1組に宣戦布告に来たんだから……!」
「あ、あああの……流牙さん?こちらの方は……?」
「ん?ああ、紹介するよ……凰鈴音(ファン・リンイン)。俺が昔、世話になった定食屋の娘さんだよ。それにしても、相変わらずちっちゃいなぁ~!」
「ちっちゃいは余計よ!」
(あ…あああ!?えぇええ!?!?)
セシリアは思った。『凰鈴音』…… 流牙と異様に親しげな彼女。明らかに自分より一歩先へ行くきょりかんな雰囲気。これはまずい…時間をかけてなんて悠長なことは言ってられないかもしれない………
「流牙ぁ~♪」
「!?」
訂正。言ってられない。
鈴音に続いて茶髪のロングヘアーにセシリアに負けず劣らずのプロポーションを持つ女子生徒が現れ、流牙にニッコリと笑いかけてきた。対する流牙も鈴音と同様のリアクションを彼女に向けた。
「…リアン!?お前、なんで………てか、苻礼法師は…!?」
「そんなことはどーでも、良いの!も~!流牙は目を離すとすぐに正妻を差し置いて危なかっしんだから。」
「「正妻!!?」」
え……しかも、爆弾発言しちゃったよこの娘。これにセシリアと鈴音は仰天したが、流牙は『あはは、違う違う…』と笑いながら正妻発言を否定して彼女を紹介しはじめる。
「…彼女は『リアン』。俺の仕事仲間さ。」
「んも~!流牙は釣れないんだから!」
「……だってまだ、リアンのことよく知らないし………こういうことはお互いにのことをよく知ってからだよ。」
リアン……甘い声にコルセットをつけたような改造を施してある制服がなんとも印象的な美少女だ。これにはセシリアと鈴音は穏やかではいられない。
「ちょっとなによ、アンタ!いきなり、流牙と親しそうに何なのよ!!」
「そうですわ!いきなり、本人に了承もなく正妻を名乗るなんて…流牙さんも迷惑この上ないですわよ!」
「あら?何よアンタたち?私のほうが流牙との付き合いが長いのよ~?この間までずっと一緒にいたんだから。」
「何よ!長さならこっちも負けてないわよ!」
「な、長さなんて問題じゃありませんわ!!」
バチバチと散る…乙女の火花。始業の鐘が鳴ろうとお構い無しで続ける彼女ら……
その夢中さがこの1組に座する鬼の担任のことを忘れさせていた。
スカン!!
「「「あぅ!?」」」
「貴様ら、もう始業ベルは鳴っているぞ。」
「お、織斑先生……!?」
「ち、千冬さん…!?」
「……誰?」
出席簿の角で殴られ、振り向いた3人の後ろには呆れた顔をした千冬が立っており、鈴音には『織斑先生だ。』と追撃がヒット。鈴音は涙目を浮かべ、セシリアはひきつった表情をし、リアンは初対面の千冬に怪訝な顔をする。
「…鈴、リアン……お前らは2組だろ。とっとと、クラスに戻れ。セシリアもさっさと席につけ!」
「は、はいー!」
「う……後で覚えてなさいよ流牙!」
「く……仕方ないわね。また後でね流牙。」
流石に先生には勝てない。3人は渋々退散していった。
やれやれ…と溜め息をつく千冬であったが、ふとあることに気がついた。
「篠ノ之?どうした、顔色が悪いぞ。」
「あ……いえ……なんでもありません。大丈夫です…」
「……そうか。よし、これから朝のホームルームを始めるぞ。静かにしろ。」
この時、千冬は気にも留めなかった。彼女、箒は疲れがたまっているか何かぐらいしか思わなかったからだ……
されど、平気だと偽っても不安定になっている心………
「……(苻礼…だと………!?)」
…誰も知らない物語の歯車を彼女は持っていた。
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時を同じくして、IS学園へ向かうモノレールの中に40代くらいのスーツを着た黒髪の男がぽつりと誰もいない車両の中にいた…。黒髪の……おそらくは日本人。冴えないというほどでもないが何処にでもいる普通のサラリーマンといった風貌だ。
「さて………わざわざ、フランスから来ましたが…」
彼は『鷲頭』……。ある仕事のためにIS学園に向かっている。バックから書類と写真を取りだし、ふぅ…と溜め息をつく。
「今回の交渉の相手………道外流牙。我が社の最高機密と同型を所持する謎の青年。出生や国籍を含めて全ての経歴が謎………。交渉に応じない時、場合によっては…」
すると、彼はじゅるりと舌なめずりをした。ただ、遠くから見るばかりでは普通のサラリーマンな彼…。ただ、どこかおかしい。微妙に人間性を欠いているような振る舞いなのだ。
「さて、そろそろ仕事の時間ですか………少し、腹ごしらえでもするか…」
そして、彼は懐から名刺ケースをだして赤い名刺を取り出すとそれをペロリと舐めた。すると、名刺から光何かがスルッと口の中へと消えていった…。
【大変、お待たせしました。IS学園・ターミナル………】
「さて、行きますか…よっころせと………」
………学園へ忍び寄る不吉な影……
その正体が流牙と少女たちの運命を大きく変えることになる。
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放課後………
それは生徒たちが1日の学業を終えた時間帯…
勿論、道外流牙も例外ではない。屋上で青空に目を向けて寝転がる彼はある苻礼とのやり取りを思いだしていた………。
【流牙………お前はIS学園に行け。そこにはお前の斬るべき奴等がいる。】
【…ホラーか?】
【そうだ。だが、ソイツらは陰我があるゲートから出現したわけではなく、夜になったら活動するわけでもない…。普段は人間として生活している。魔導火や魔導具で正体を見破ることが出来ないし、おまけに魔導火が効かない。】
【…なんだよ、それ?本当にホラーなのかよ?】
【ああ…。いずれ、お前が学園にいる限り出逢うはずだ。ソイツらを1人残らず斬れ…それがお前の定めだ!!!!】
「…とか言ってたものの、狩ったのはまだ陰我ホラー1体にゲートを1つ封印しただけ。本当にそんな奴等いるのかよ?」
まだ、大して経ってはいないが苻礼法師がいっていた『奴等』なる存在は影も形もない…。あのオッサン、口から出任せを言ってるのではないか。そんな疑いを持ちつつ、ゴロゴロと転がる流牙…。
「…全く、何が定めだよ?本当にうるさい、臭い、鬱陶しいだよ本当…」
「隙やり♪」
「!」
ーーシュバッ!!
その時、流牙は勢いよく飛び退いて身構えた。それから一瞬だけ遅れて流牙のいた場所に手刀が空をきる…!
みれば、お馴染みの水色の髪に顔……
「また君?楯無さん……」
「あら?これかわすなんて流牙くん、すっご~い♪」
更識 楯無……流牙が現状のところ、一番に学園の中で警戒しなくてはならない人物。人がゆっくりとしているところに勘弁してもらいたいものだが、帰れと言われて帰る彼女でらないだろう。それに、目的も察しがつく……
「やっぱり~……お姉さんの見込みは間違いなかったわね?」
「…だから、俺は生徒会には入りませんって!」
「いやん♪そんな釣れないこと言わないの♪今日こそは良い返事を聴かせてもらうわよ?」
生徒会長、自ら生徒会への勧誘。セシリアの一戦以降、他意はあるかはどうであれ流牙の腕に惚れ込んだとのことでつきまとってくるのだ…。
無論、流牙は入る気など更々無い……
「悪いけど、構ってる暇は無いんだ。じゃあね!」
「…ちょ!?」
ならば、ここはと流牙は屋上から飛び降りて逃走。楯無は驚いて手すりから見下ろしたが、下の階の窓に消えていく制服を見た…。どうやら、窓に飛び移る離れ業で楯無を撒いたようだ。
「ふ~ん、思った以上にやるわね道外流牙くん?お姉さんもそろそろ、火がついてきたわよ~?」
さて、流牙にとってはいい加減あきらめてほしいものだが、楯無は不敵に笑う。どうやら、流牙にとっては傍迷惑な鬼ごっこはまだまだ続きそうである。
それはまた後々として、流牙は下の入った教室で生徒たちに騒がれながらも脱出し、廊下に出るとふぅ…と溜め息をついた。
「やれやれ、臭くはないけど…うるさいし、鬱陶しいね。」
本当に勘弁してもらいたいが…そのうち、また仕掛けてくるだろうと思うと憂鬱になる………相手が相手なだけに…………
『全く、偉いのに目をつけられたな。お前さんは随分とそんな奴ばっかりに縁があるようだな……』
「…どういう意味だよ、ザルバ?」
……そのままの意味である。
流牙は文句ありげな顔をしたが…………ほぼ同時だった。
「……道外流牙くんですね…?」
「ん?」
かけられた声に振り向けば…サラリーマンらしき男。スーツ姿にネクタイを締め、営業スマイルをする彼……
……鷲頭だ。
「…少し、お話をさせて頂けませんか?」
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同時刻……
某学園内・廊下にて……
「織斑先生……まだ、私は信じられません。」
「ああ…流牙に続いて、フランスから2人目とはな。」
1組の担任である千冬と副担任である真耶は手元の書類を確認しながら、歩いていた…。どちらも神妙な顔つきで真耶に至っては何処となく落ち着きの無さを感じる。
「…この事実、世界はまた震えますよ。間違いなく………」
「うむ。そうだな……それが、1組のクラスに来るとなれば……面倒事が増えるぞ。」
「しかも、もし…どちらもフランスがとなれば………」
「世界は黙っていないだろう。あのISのことも含めてな……」
周りは能天気な生徒たちばかりだが、教師たちはこれから起こるであろう世界の動きに戦慄を覚える……果たして、その正体と流牙との関係は?
いずれ、物語が進むうちに明らかになる…
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IS学園1年1組にて……
「俺を、フランスの代表候補生に…?」
流牙は鷲頭からのだされた話に驚いていた。彼はフランスのIS会社デュノア社のスカウトマンで流牙を自社に所属するフランスの代表候補生スカウトにきたのであったのだ。
「はい。我々デュノア社が全面的にバックアップします。多少、こちらの要望は従ってもらいますがその恩恵は大きいものです。是非とも、前向きに考えて頂けませんか?」
鷲頭はニヤリと笑う。勿論、心の中でだ。営業スマイルの裏にはこんなチャンスに乗らないわけが無いという予想をしていた。
「えー……でもなぁ…」
「待遇は優遇させていただきます!白狼にこれから配備される貴方のISについてもこちらが専属で………」
代表候補生といえばエリートの証……会社との専属となれば学園内や経歴においても輝かしい称号となる………断らないはずがない。しかし、鷲頭の予想は……
「ごめんね。やっぱり、その話は断るよ。」
「!?」
…裏切られることになる。
思わぬ答に心中は動揺しながらも鷲頭は理由を問う。
「…な、何故!?代表候補生ならば国からの支援やそれ以外に待遇も………」
「…別に、俺は何処かの国の旗を背負うつもりは無いし、来たくてこの学園にいるわけじゃない。だから、代表候補生なんて肩書きは興味無いんだ…。悪いけど、他あたって……」
「ま、待って下さい!」
…しまった。自分としたことがミスをしてしまった。
されど、ここまで来て引き下がれない鷲頭。なんとか流牙に食い下がろうとするが………
「流牙さぁーん!」
「流牙、捜したわよ!!」
「ちょ、退きなさいよアンタら!?邪魔よ邪魔!あ、危な……!?」
丁度、セシリアにリアン…鈴音が待ち構えていた。3人はワチャワチャと押し合い、そのうちに一番小柄な鈴音が弾き出されてしまう。
「きゃ!?いったー…い……」
「鈴!大丈夫……!?」
「いたたた………や~ん、膝すりむいた…」
「!」
その拍子に転んで膝をすりむいてしまい、流牙が駆け寄る膝から血が滲むのを確認できた。すると、後ろにいた鷲頭が流れる赤い液体を見るや否やゴクッと生唾を呑む仕草をした…。
(美味そうだ……はっ!?いかんいかん!)
「?」
リアンはそれに気がつき、不思議そう…いや、直感的に危険性を感じて警戒をした。流牙は気がついていないようなので、彼の懐から魔導火ライターを抜き取ってカチッと火をつけた。
「流牙、借りるわよ。」
チュボ!!
「……?…なんでしょう?」
揺れる緑の魔導火の光……。照らされた鷲頭の眼には変化が無い。どうやら、ホラーではないようだ。
「いえ……ちょっとした手品ですよ。色んな人に試しているんです!凄いでしょ、この緑の火…!」
「…はぁ。そういうことでしたか………」
とにかく、愛想を振って適当にごまかしてその場をやり過ごすリアン。鈴音は『今のタイミングに何よそれ!?』と文句を言ったが、セシリアはあることを察した…。
(この人………もしかして、流牙さんと…)
リアンは流牙と同じ世界に生きる人間かもしれない。あの火は流牙が牙狼の烈火炎装に使っていたことは記憶に新しい。
その火を扱うことからして、可能性は高い。
「…流牙、鈴を保健室に…手当てしてあげて。」
「え、別に良いわよこれくらいなら自分の部屋で………」
「いや、そのままにしておくのは良くないよ。一緒に行こう。鷲頭さん、俺はこれで!」
「…そうですか。無理強いは出来ませんからね…気が変わったら名刺に書いてある連絡先にご一報下さい。何時までも、お待ちしてますよ。」
そして、リアンは流牙を随伴させて鈴音を保健室に送りこみ、流牙は鷲頭に別れを告げた。見送る鷲頭は笑顔であったが、リアンの顔は鋭い。
(この胸騒ぎ………当たらなきゃ良いんだけど…)
自分の予感が当たらないことを思いつつ、鷲頭を見る。その彼の心中は………
(やれやれ、食べるつもりは無かったのに………)
…ビンゴ。彼女の予感は的中していた。
To be continued………
ちなみに、さっきの前書きについてですが……
×一夏はどうなったの?
×一夏は敵?
×箒の夢の真実
×尊士はでてくるの?
などは完全にアウトです。
あと、要望も必ずしも全部答えられるとは限りません。
長々とすみません。各キャラの趣味くらいだったらOKです。では!