IS×GARO《牙狼》~闇を照らす者~   作:ジュンチェ

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闇照の二期がはじまるそうですね。
2015年は今年以上にガロが大忙しですなぁ……

あと、ゴジラの日本版の製作も決定したし…ああ、何でこんな時に就活(涙)


ちっくしょう!



試~Test~ 後編

 

 

 

 

「うおぁ!?つぅッ!」

 

ホラーに連れ去られたタケルは鉄パイプが幾つも通った地下道らしきエリアに出た…。いや、放り出された。

いたたた……と魔法衣を払いながら魔戒剣を担ぐと自分を連れ去った腕……もとい、ホラーを睨みつける。

 

『あははは…!!』

 

「ちっ……この俺を舐めんなよ?」

 

さあ、やられてばかりでいてたまるものか……

剣を逆手に持ちオラオラと距離を詰めていくタケル。そこから、学園の生徒に擬態したホラーを殴り、蹴って頭突き……さらに、身体にスピンをかけて斬り裂く!

流牙とは違い、荒々しく相手の反撃を許さない攻撃。彼とて伊達な魔戒騎士ではないのである。

 

『ギィィ…!?』

 

「…どうした?こんなもんかァ!」

 

 

『ギシャアアア!!!!』

 

「!(……もう1体!?)」

 

されど、攻勢のタケルの背後から襲いかかる新たなホラー……背中に組みつき動きを封じようとするが力任せに振りほどかれ、もう1体のところまで吹っ飛ばされしまう。

 

『『うぅぅ……アァ!!』』

 

「!……おい、待て!?」

 

さあ、追い詰めたと思ったタケルだったが2体とも彼を連れ去った時のように次元の裂け目を形成して逃げてしまう。こうなっては流石の魔戒騎士であろうとそう簡単には追うことが出来ない。

 

「ちっきしょう……クソが…」

 

やれやれ、大して強くもないのに面倒くさいホラーだ。こうなったら地道に足を使って捜すしかない……

悪態をつきながら彼は魔戒剣を再び担いで何処まで続くかわからないパイプの暗いトンネルを進んでいくのであった。

 

 

 

 

 

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時を同じく、学園の中庭では鈴音を背負う流牙の姿があった。彼はベンチに彼女を座らせると懐から札を取り出した…。

 

(鈴……俺はお前に言えない罪がある。ごめん、巻き込みたくないんだ…君だけは………)

 

恐らく、目を覚ませば先程のディアーボとの戦いを思い出す。そして、自分の正体を問い詰めて……自分も戦うと言い出すだろう。

そうなる前にと札を握りしめる流牙……そして………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待て、道外流牙…」

 

 

 

「!」

 

 

 

 

 

しかし、流牙を引き留める声に手が止まる。振り向けば、黒い魔導衣へと身を包んだ箒の姿があった…。

 

「箒、どうして……というより、その格好…」

 

リアンとは違った和をイメージしているようだが、魔導筆を持つ彼女の姿はまるで魔戒法師…

 

「その点はお前の察している通り…私は魔戒法師だ。ついさっき復帰したばかりだがな……。それはまあ、良い…。私が訊きたいのは彼女の気持ちを貴様は無視するのか?お前と共に立ちたいという願いを……」

 

「……訊いていたのか…」

 

そうか……苻礼法師が客といっていたのは箒のことかと理解した流牙。正体がまさか魔戒法師とは思わなかったが、鈴音のこととなると顔が険しくなる……

 

「俺は鈴を……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…逃げるな、道外流牙。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「え……」

…巻き込みたくない。そう言おうとした瞬間に口を封じるように放たれた言葉に面食らってしまう。逃げる?何から自分が逃げていると……

 

「さっきと今の反応でよく解った。お前は親しい人間性を失うのをただ恐れているだけに過ぎん…。お前はただの臆病者だ。」

 

「俺は……!鈴に俺たちと関わって……」

 

「なら、何故セシリアは受け入れた?キッカケなら同じはずだ…。」

 

「箒………君に何がわかる?俺のことや、鈴のことが何が解る!?」

 

箒は彼を臆病者と言い、流牙は彼女に自分の思いの何が解るかと声を荒げて詰め寄る…。

 

 

「……全く…人の動けないうちに勝手に話を進めるんじゃないわよ。」

 

 

「!…鈴!?」

 

そんな時だった……。おもむろに身体を起こして少女…鈴音が置いてきぼりにしていく2人を責めたのは……

しまった…と思った流牙だがもう遅い。

 

「目は覚めてたけど……動けないうちに随分と好き勝手言ったりやったりしてたみたいね?ついでに、他にも色々なことを思い出したわ……アンタのことも、昔のことも……」

 

「……り、鈴?」

 

 

思いだしたこと……脳裏をよぎる罪の記憶。流牙の顔はこわばるが鈴音は彼をまっすぐ見据えて目を離さない。

 

「私が今…一番、気にくわないことはなんだと思う?それは、記憶を消したことでも…父さんを救えなかったことでもない………。アンタが全部、背負いこんでる事よ。」

 

「…」

 

「…私はそんなに弱い?隣にいてアンタ1人支えることも出来ないの?」

 

 

 

「……俺は巻き込みたくない…」

 

「なら、私の気持ちはどうでも良いってわけ!?」

 

「お前を死なせたら、親父さんにあわせる顔が無い!」

 

お互いにぶつけ合う言葉…それは互いに想いあうが故…

鈴音は流牙の全てについて受け入れたいが、巻き込めば命の危機は免れない。命を落とせば流牙は更なる十字架を背負う…

勿論、彼女にだってこのことは充分に承知している…。だけど…

 

「……流牙…父さんが死んだことは確かに悔しい。でも、私にとってはアンタも家族同然よ。アンタが笑顔で誤魔化して、傷だらけになっているのを見ない振りはもっと悔しい!父さんは死んだ…もう、いない……帰ってこない。だけど、生きてるのよ流牙は…生きて、目の前にいる!もう家族が傷つくのを黙って見送るのは嫌!」

 

「鈴…」

 

流牙は今、手の届く場所にいる肉親同然の存在なのだ。他人ではない……

 

その気持ちは本気にまさに値するものだ…。

 

「流牙……私を置いていかないで…。突き放しても、絶対についていくから!」

 

「…」

 

…少女の切なる願い。突き放すなど流牙には出来はしない。彼は苦悩する……何が正しいのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やれやれ…やはり、相変わらず甘いな。道外流牙…」

 

 

 

 

 

「「!」」

 

 

そんな甘さをこの男……苻礼法師はつく。

 

「苻礼法師…なんで……」

 

「それは、コイツ(箒)がどうせ、セシリアの所より先にこっちにくると思ってな。」

 

「…」

 

箒はなんともバツの悪そうな顔をしたが突然に現れた父親は気にすることなく、鈴音に問いかけた。

 

「鈴音……お前には流牙と何があっても付き添っていける覚悟があるか?」

 

「勿論よ。」

 

「お前の信じて疑わなかった日常が無くなるのと同義だ……記憶を消したほうが楽に生きれる。」

 

「私は…楽に生きたいんじゃない!流牙と一緒に生きたい…!」

 

「…」

 

苻礼法師は考える…。まだ、魔の影を知らぬ少女の瞳を見ながらじっと……

流牙と箒も緊張の面持ちだったが、しばらくすると重い声で彼は口を開いた。

 

「ならば、お前もセシリアと同じく試す。影に向き合って尚、その気持ちが揺るがぬなら…考えよう。流牙、アグリたちの所へ行きコイツの目の前でホラーを狩れ!」

 

「!……苻礼法師!?」

 

流牙は耳を疑う…

セシリアと同じく鈴音も試すだと?馬鹿な、自分の過去なら苻礼法師だって知っている。だからこそ、であった……

 

「流牙……お前もいい加減、過去とその娘に向き合え。そして、決着をつけろ…!」

 

「!」

 

 

 

 

 

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「おりゃあ!!」

 

 

ドゴッ!!

 

『ギャアアア!?』

 

再び、ホラーを見つけたタケルは壁のパイプが変形するまでのキックを見舞っていた。後ろからきたもう1体も魔戒剣で斬り裂き、そのまま制服の襟首を掴んで壁にめり込む片割れに投げつけて勢いよく、纏めて貫く!

 

 

ズブゥゥ!!!!

 

『『ギャアアア!?!?』』

 

「うおおおおお!!!!!!」

 

血肉がグロテスクな音を立てて貫かれ、激痛に悶えるホラー。このままいけば、タケルが勝つのは時間の問題だろう……

しかし、奴等は逃れようと姑息な手段をとる…。

 

『お願い……やめて…』

 

「!」

 

突然にこの場にはそぐわない少女の声。見れば、タケルの目の前にはIS学園の制服を着たいたいけな少女の姿……。ホラーの擬態能力だが、思わずこれには彼も勢いが………

 

「なーんつってな!オラァ!!」

 

 

ガンッ!!

 

『ぎゃあああああ!!!!』

 

止まる事なく、躊躇なく頭突き。新たに与えられるダメージにまた醜い悲鳴が響き、少女の顔が虫のようにパックリと異形の口が開いた。

 

「人間だったら、放っておかないところだが…あいにく様、俺はホラーはお断りだぜ?」

 

『…ゥゥ!!!!』

 

見た目こそチャラチャラしている彼だが、しつこいようだがこれでも苻礼法師の仲間の魔戒騎士。こんな子供騙しにやられるほど甘くはない。

 

『『フシャアアアアアア!!!!!!』』

 

「おっと、同じ手を何度も喰うかよ!」

 

最早、手段は選ばないと腕形態に変異するホラー。寸前でタケルは身を翻して避けると魔戒剣を床に打ちつけ……

 

「…さあ、今ぶった斬ってやるよ!」

…ギュイイィィン!!!!

 

自らを回転させ、火花を散らさせながら円を描き…その軌跡が赤い光を放つ。そう…彼の鎧の召喚である……

 

 

しかし……

 

 

 

 

 

 

 

 

……

 

 

「…ん?」

 

 

 

鎧が出てくるどころか、軌跡は消え失せ両腕を拡げたポーズでフリーズ…

端からみたらこれは恥ずかしいが気にしていられる状況じゃない…

 

「…はぁ……嫌~な、予感………」

 

魔戒騎士は鎧を召喚できるのは基本であるが、特定の条件下では召喚が不可能になることが幾つかある。1つは特殊な結界の中か、もう1つはホラーなどの邪気が強すぎて空間が支配下に置かれている場合。

 

『グルルル……』

 

振り向けば……ブヨブヨと気味が悪い肉壁。通路を塞ぐほどのこの物体に鋭い目に口があるのを確認するとタケルは溜め息をつく…

 

「そんな気がしたんだ……うん…」

 

 

ちょっと、下がって見てみればパイプにつっかかって動けないほどの芋虫のような巨体。ホラー『パルケイラ』は目前に来た新鮮な獲物に汚ならしい涎をたらす……

 

『『フシャアアアアアア!!!!!!』』

 

すると、浮遊していたホラーがパルケイラへとくっつき、その腕となる。この時、タケルはあることを察した。

 

「成る程、デカくて動けねぇから腕だけとばしてたわけか……顔に似合わず、お利口なヤロウだぜ…」

 

『フシャアア!!!!』

 

 

ビチチ!!!!

 

「うわ!?汚ねぇッ!?」

 

言葉を理解しているからは謎だが、彼の発言が気にくわないといわんばかりに唾液を飛ばしてくるパルケイラ。危うく、かかるとこだったタケルはあわてながらも、魔戒剣を担ぎながら考える……

鎧が使えない今では腕はともかく、パルケイラ本体の撃破は骨が折れる。何処か鎧を使える場所に誘き出せればいいが、当のパルケイラがパイプに挟まって動けないのに加え動きは鈍重…おまけに、自立する腕が邪魔。まず、逃げるしても現在地の正確な場所が把握出来ていないため助けを呼ぶのも難しいが……

 

「タケルさん!」

 

「タケル、大丈夫!?」

 

 

「…お、オルコットに、リアン!?お前らなんで……」

 

そんな危機にかけつけたのはリアンにティアーズのみを部分展開したセシリア…。セシリアはパルケイラを見た瞬間、驚愕した……

 

「こ、これもホラー……なんて、大きさ…………」

 

「ボサッとしない!来るわよ!!」

 

 

『『フシャアア!!!!』』

 

リアンがすかさず、一喝したとほぼ同時に再び人間態にして腕を放つパルケイラ。タケルとリアンがこれを相手にかかり、セシリアがティアーズでビームを撃ちまくりパルケイラ本体を牽制する。

だが……

 

「…おい、リアン……ここじゃ、鎧は呼べねぇぞ。」

 

「知ってる!アグリが策はあるって言ってたわ…!この札、貼って!」

 

決定打に欠けると危惧していたタケル。そんな彼にパルケイラの腕を蹴りとばしリアンは札を投げ渡す。

 

「そうか……そういうことか…!」

 

タケルは作戦の意図を理解し、渡された札を戦いの合間を縫って各所に貼りニタリと笑う。

 

「はあああああ!!!!」

 

 

パンパンパンパン!!!!

 

『ギャアアアア!!!!!?』

 

次いで、リアンが魔戒銃でパルケイラの腕の1体を撃破してセシリアに指示を出した…。

 

「セシリア!」

 

「…わかりましたわ!」

 

受けたセシリアはティアーズのうち2基に札をつける彼方の方向へと飛ばしていく……

 

その向かう先は……

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「よし、予定どおりだ…」

 

アグリは自ら射て縫い止めた次元の裂け目からティアーズが出てくるのを確認した。今、彼が何処にいるかというと学園の搭らしき建物の頂上…

弓に弦を貼り、ビーンと弾いて調子を確かめると眼鏡を外し、弓を振り回して両サイドに2つの光る円を形成……

 

ーーーギュオオオ!!!!

 

ーーグルルルッ!!

 

そこから、鎧を召喚してその身に纏った…。

 

 

「さて……そろそろ、時間か…」

 

青みががった銀色の鎧……意匠は牙狼とは違い、射手に近く眼も赤く光るバイザーアイ……

 

これが、楠神の誇り高き魔戒騎士の血を引く者だけが使える鎧であり、弓を標準武装とする珍しい騎士。

 

 

『 天 弓 騎 士 ・牙 射《GAI》 』

 

 

……ギチチチ!!

 

牙射が弓を引き絞ると勝手に光が収束され、矢が聖なる光を帯び精製…刻を同じく、青白い満月が夜の空へと上がり牙射を照らす…

 

その時……

 

 

 

 

 

ギュオオオオオオ!!!!!!

 

 

彼の背後から閃光のように破邪の力を帯びた月光がティアーズの札に当たり、そこから次元の裂け目へ…続いて中の通路に貼られた幾つもの札を屈折し、光の道となりパルケイラへと当たる……!

 

【準備は良いですわ!】

 

「…わかった。なら、後は当たらないようにしろ。」

 

そして、セシリアからの通信を受けた牙射は矢を限界まで引き絞り狙いをつけ……

 

 

 

そして……

 

「!」

 

 

バシュ!!!!

 

渾身の力を込め、放つ!

矢は光の道を伝い、次々と屈折していきながら獲物の場所へ向かい飛んでいき…

 

 

ズドオオォォ!!!!

 

 

『ギャアアアアァァァァあああ!!!!!!』

 

パルケイラを貫き、跡形を無く消しとばしたのであった。

 

「よっしゃあ、作戦成功!又は勝利だぜ!!」

 

「やりましたわ!」

 

「…本当、今回は冷や汗だったわ。」

 

勝利……一時は不利すぎる条件に危機へと陥ったが見事に勝ち取ってみせたセシリアにタケルたち。しかし……

 

『『フシャアアァァ!!』』

 

「「「!」」」

 

本体は撃破したが、まだ腕だけは動いているではないか…!どうやら、本体を倒したら死ぬというより、切り離されている限りは生命活動も含めてほぼ独立しているのだろう。パルケイラの腕たちはこのまま分が悪いと逃走を開始する……

 

「待ちやがれ!」

 

…逃がすものか!タケルは自らの魔戒剣を投げつけて1体には当てて滅することが出来たが、残る1体には次元を跳躍されてにげられてしまった。

 

 

 

「くそ!!」

 

悪態をつくタケル……

最後の最後で爪が甘かった。悔やんでも仕方ないことだが、感情が溢れてくる……。このままでは奴はまた人を襲うだろう。

 

 

とんだ失態だったが、このあと意外な結末が待つことをこの場の者たちは知らない……

 

 

 

 

 

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『シィィ……』

 

 

さて……逃げ切ったパルケイラ…正確にはその腕だが、負ったダメージは大きく苦しげに生徒に擬態した人間態になりながら足を引きずる。まず、今は身を隠して目立たないようにしなくては本体の再生どころではない……

 

しかし、哀れな魔獣の前に黒い魔法衣をなびかせあの男が立ちはだかる。

 

 

「…こんばんは。ホラーさん?」

 

『!』

彼……道外流牙は魔戒剣を携え、鋭い視線でパルケイラを睨む。その背には箒と戸惑う顔をした鈴音の姿があった。

 

「こ、これが、ホラー?」

 

「…黙ってみてろ。」

 

鈴音は人間態に擬態するパルケイラの姿が化物にはみえず、首を傾げていたが箒が前に立って静かにするように告げる…

 

『……クソォ!!シャアアァ!!!!』

 

「!」

 

すると、本性を露にして異形の口を開けて鈴音に襲いかかるパルケイラ。勿論、流牙が許すわけなく魔戒剣を首筋に突きつけながら後ろから彼女の目の前で羽交い締めにする……

 

「鈴、これがホラーだ…!」

 

 

ズビュ!!!!

 

『ギャアアアア!』

 

続いて、後ろから魔戒剣で貫くと地面へ蹴とばし……

「…ホラーは人間に化け……!」

 

 

斬!!

 

追撃に一閃……

 

 

「…人を喰らう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そして、ソイツらを狩り、人を護るのが…俺たち、魔戒騎士だ!」

 

 

ーーギュオオオ!!…ガルルッ!

 

 

この技の流れのまま、魔戒剣で円を描き牙狼へと変身する流牙。腕に牙狼剣の刃を滑らせ、烈火炎装を発動させると滑るように動きながら素早く一撃……

 

 

 

 

ー斬!!

 

「……これが、俺の生き方だ。」

 

 

「…」

 

爆散し、今度こそ完全に息の根を止められたパルケイラ…

思わず、息を呑む光景に鈴音は声も出なかった……。

 

「…これでも、俺とついてくる?」

 

カチャリと音を鳴らし、鈴音を見据える牙狼。あえて、鎧は解除しない……自分がどれだけ常識から外れているか印象づけるために……

 

「私は……」

 

目の前の異形の鎧を前に彼女は立つ…

 

そして………告げた…。

 

「…それでも、私は流牙と行く!忘れて生きるよりだったら、痛みも苦しみも一緒に受ける!だって、アンタは家族だもの!」

 

血は繋がってはいない。されど、共に時を過ごしてきて…いつしか、想う存在になっていた。『家族』としても、また別の意味合いでの親しい存在になりたいとしても……。だからこそ、退けない。

 

「…」

 

牙狼は黙った。まだ、心の中では葛藤している…。危険な目にはあわせたくない…だけど、彼女の意志を尊重したい。迷う彼に箒の後ろにいた苻礼法師が言い放つ…

 

「守ってやれ。それでこそ、『守りし者』だろ?」

 

「!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふん……」

 

その様子を見つめていたのは鎧を解除したアグリ……

物珍しそうにしばらく眺めていたが、すでに飽きたのか背を向けてその場を後にする……

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

IS学園付近の何処か……

 

誰もいないバーでスーツ姿の男がいた…。暗い夜なのに、サングラスをかけて威圧的な雰囲気を出す彼はある人物と連絡をとっていた……

 

 

「…主、黄金騎士を見つけました。名は道外流牙……どうなさいますか?先に亡国企業《ファントム・タスク》を……?了解しました。では、後日…フランスから遭えるのを楽しみにしています。」

 

彼は無機質に微笑すると電話を切り、ポツリと呟くとフヨフヨと浮遊してきた目玉を掴み自らの左目が入るべき穴に押し込み溜め息をつく……

 

「やれやれ……あのお方は人使いが荒い…」

 

やがて、彼は去る……

 

 

その背は流牙とあまり年齢差を感じさせないものだったが何か静かな恐ろしさがあった。

少し崩れた黒髪を直しながら彼は歩く……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………着実に流牙たちに闇は手を伸ばしていた…。

 

…来るべき戦いは近い。

 

 

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 





★次回予告

ザルバ『クラス代表対抗戦、いよいよ開幕!気を引き締めろ、流牙。相手の鈴お嬢ちゃんもそうだが…どうやら、真似かねざる客の予感がするぜ…。次回・【刺客~Unknown~】!お前は誰に背中を預けられる…?』




やっと、追いついてきた……

鈴音と流牙のやりとりを加筆しました。


感想まってます。


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