ありふれた世界で死が見える剣士が世界最強に   作:烙印バンザイ

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 春奈「珍しく私、目線」
 琥珀「おめでとうございます。お嬢様」


三十話

 「でぇやぁああ!!」

 今、私はユエとシアの勝負を見ていた。シアにとってこの勝負は、絶対に物にしたいと思う。そこらかしこにクレーターが出来ていた。

 「……〝緋槍〟」

 「まだです!」

 高速で丸太が落ちてきて地面に突き刺さった。そしてその丸太を強烈な蹴りで丸太を爆発させ。その破片を散弾にした。

 「ッ! 〝城炎〟」

 「もらいましたぁ!」

 「ッ!」

 「・・・・・・・」

 シアは、大槌で奇襲をかけたが、

 「〝風壁〟」

 「〝凍柩〟」

 「ふぇ! ちょっ、まっ!」

 「づ、づめたいぃ~、早く解いてくださいよぉ~、ユエさ~ん」

 「……私の勝ち」

 二人は、訓練を始めて十日目の今日、最終試験として模擬戦をしていたのだ。内容は、シアがほんの僅かでもユエを傷つけられたら勝利・合格というものだ

 「・・・・・・・」

ユエは、気づいていなさそうだった。

 「うぅ~、そんな~、って、それ! ユエさんの頬っぺ! キズです! キズ! 私の攻撃当たってますよ! あはは~、やりましたぁ! 私の勝ちですぅ!」

 ユエに小さな傷がついていた。少しだけだが条件は、達成できていた。そしてこの勝負には、大事な約束が掛かっていた。その約束は、ユエにとって面白くないため。

 「……傷なんてない」

 「んなっ!? 卑怯ですよ! 確かに傷が……いや、今はないですけどぉ! 確かにあったでしょう! 誤魔化すなんて酷いですよぉ! ていうか、いい加減魔法解いて下さいよぉ~。さっきから寒くて寒くて……あれっ、何か眠くなってきたような……」

 「はいはいはい、ユエ、魔法解除してあげて」

 深々と溜息を吐くとユエは心底気が進まないと言う様に魔法を解いた。

 「ぴくちっ! ぴくちぃ! あうぅ、寒かったですぅ。危うく帰らぬウサギになるところでした」

 「まあまあ」

 「ユエさん。私、勝ちました」

 「………………ん」

 「約束しましたよね?」

 「……………………ん」

 「もし、十日以内に一度でも勝てたら……ハジメさんとユエさんの旅に連れて行ってくれるって。そうですよね?」

 「…………………………ん」

 「少なくとも、ハジメさんに頼むとき味方してくれるんですよね?」

 「……………………………今日のごはん何だっけ?」

 「ちょっとぉ! 何いきなり誤魔化してるんですかぁ! しかも、誤魔化し方が微妙ですよ! ユエさん、ハジメさんの血さえあればいいじゃないですか! 何、ごはん気にしているんですか! ちゃんと味方して下さいよぉ! ユエさんが味方なら、九割方OK貰えるんですからぁ!」

 「はは」

 ユエとシアの会話に苦笑いをした。

 「まあ、ユエ、約束だから」

 「……はぁ。わかった。約束は守る……」

「ホントですか!? やっぱり、や~めたぁとかなしですよぉ! ちゃんと援護して下さいよ!」

 「………………………ん」

 「何だか、その異様に長い間が気になりますが……ホント、お願いしますよ?」

 「……しつこい」

 「ははっ」

 また苦笑いをしてしまった。

  (まあ、ついてくるとなるとシアも二人の特訓が待っているんだけどね)

 「まあ、早く三人のところに行こうよ」

私達は、三人がいるであろう場所に向かった。

 「よっ、三人人共。勝負とやらは終わったのか?」

南雲は、いたが刀真くんと琥珀はいなかった。

 「ハジメさん! ハジメさん! 聞いて下さい! 私、遂にユエさんに勝ちましたよ! 大勝利ですよ! いや~、ハジメさんにもお見せしたかったですよぉ~、私の華麗な戦いぶりを! 負けたと知った時のユエさんたらもへぶっ!?」

 「で? どうだった?」

 「……魔法の適性はハジメと変わらない」

 「ありゃま、宝の持ち腐れだな……で? それだけじゃないんだろ? あのレベルの大槌をせがまれたとなると……」

 「……ん、身体強化に特化してる。正直、化物レベル」

 「……へぇ。俺達と比べると?」

 「……強化してないハジメの……六割くらい」

 「マジか……最大値だよな?」

 「ん……でも、鍛錬次第でまだ上がるかも」

 「おぉう。そいつは確かに化物レベルだ」

 「あの二人と比べたら」

「あの二人とは、まだ比べられないかな」

普通に本気で勇者を超えるくらいに強いがあの二人とくらべたら私達とあまり変わらないくらいだしかし、普通に化物である。

 「ハジメさん。私をあなたの旅に連れて行って下さい。お願いします!」

 「断る」

 「即答!?」

 「ひ、酷いですよ、ハジメさん。こんなに真剣に頼み込んでいるのに、それをあっさり……」

 「いや、こんなにって言われても知らんがな。大体、カム達どうすんだよ? まさか、全員連れて行くって意味じゃないだろうな?」

 「ち、違いますよ! 今のは私だけの話です! 父様達には修行が始まる前に話をしました。一族の迷惑になるからってだけじゃ認めないけど……その……」

 「その? なんだ?」

 「その……私自身が、付いて行きたいと本気で思っているなら構わないって……」

 「はぁ? 何で付いて来たいんだ? 今なら一族の迷惑にもならないだろ?それだけの実力があれば大抵の敵はどうとでもなるだろうし」

 「で、ですからぁ、それは、そのぉ……」

 「「……」」

 「ハジメさんの傍に居たいからですぅ! しゅきなのでぇ!」

 「……は?」

 「いやいやいや、おかしいだろ? 一体、どこでフラグなんて立ったんだよ? 自分で言うのも何だが、お前に対してはかなり雑な扱いだったと思うんだが……まさか、そういうのに興奮する口か?」

 (南雲くん…鈍感すぎでしょ)

 「誰が変態ですか! そんな趣味ありません! っていうか雑だと自覚があったのならもう少し優しくしてくれてもいいじゃないですか……」

 「いや、何でお前に優しくする必要があるんだよ……そもそも本当に好きなのか? 状況に釣られてやしないか?」

 「状況が全く関係ないとは言いません。窮地を何度も救われて、同じ体質で……長老方に啖呵切って私との約束を守ってくれたときは本当に嬉しかったですし……ただ、状況が関係あろうとなかろうと、もうそういう気持ちを持ってしまったんだから仕方ないじゃないですか。私だって時々思いますよ。どうしてこの人なんだろうって。ハジメさん、未だに私のこと名前で呼んでくれないし、何かあると直ぐ撃ってくるし、鬼だし、返事はおざなりだし、魔物の群れに放り投げるし、容赦ないし、鬼だし、優しくしてくれないし、ユエさんばかり贔屓するし、鬼だし……あれ? ホントに何で好きなんだろ? あれぇ~?」

 (なんで自分自身で疑問に思っているの?)

 「と、とにかくだ。お前がどう思っていようと連れて行くつもりはない」

 「そんな! さっきのは冗談ですよ? ちゃんと好きですから連れて行って下さい!」

 「あのなぁ、お前の気持ちは……まぁ、本当だとして、俺にはユエがいるって分かっているだろう? というか、よく本人目の前にして堂々と告白なんざ出来るよな……前から思っていたが、お前の一番の恐ろしさは身体強化云々より、その図太さなんじゃないか? お前の心臓って絶対アザンチウム製だと思うんだ」

 「誰が、世界最高硬度の心臓の持ち主ですか! うぅ~、やっぱりこうなりましたか……ええ、わかってましたよ。ハジメさんのことです。一筋縄ではいかないと思ってました」

 「こんなこともあろうかと! 命懸けで外堀を埋めておいたのです! ささっ、ユエ先生! お願いします!」

 「は? ユエ?」

 「……………………………………ハジメ、連れて行こう」

 「いやいやいや、なにその間。明らかに嫌そう……もしかして勝負の賭けって……」

 「……無念」

 「ははっ」

 私は苦笑いをした。

 「付いて来たって応えてはやれないぞ?」

 「知らないんですか? 未来は絶対じゃあないんですよ?」

 「危険だらけの旅だ」

 「化物でよかったです。御蔭で貴方について行けます」

 「俺の望みは故郷に帰ることだ。もう家族とは会えないかもしれないぞ?」

 「話し合いました。それでもです。父様達もわかってくれました」

 「俺の故郷は、お前には住み難いところだ」

 「何度でも言いましょう。それでもです」

 「……」

 「ふふ、終わりですか? なら、私の勝ちですね?」

 「勝ちってなんだ……」

 「私の気持ちが勝ったという事です。……ハジメさん」

 「……何だ」

 「……私も連れて行って下さい」

 「………………はぁ~、勝手にしろ。物好きめ」

 ついに南雲くんが敗北宣言をした。

 「よかったね。シア…あれ?そういえば南雲くん」

「なんだ」

「刀真くんと琥珀と他のハウリア族は?」

私は南雲くんが一人でいることが疑問だった。

「まあ、そろそろ戻って来るころだと思うぞ」

「「お〜〜い」」

噂をすれば二人の声がした。…琥珀は、サングラスをしていた。

「刀真、琥珀、ハウリア族は、どうだった?」

「まあ、ギリギリ及第点くらいですね」

「まあ、最低限は、出来るようにはなったな」 

 なんだろう私は、なんだかハウリア族がだいぶ仕込まれたと思うけどへんな予感を感じていた。




春奈の強化は、ライセンあたりでやろうとおもいます

ギャグ回か過去回みたいなの作るときにどういうネタにするか

  • 幼児化
  • 性別転換
  • 王様ゲーム
  • 先生との過去
  • 刀真のトラウマ
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