ありふれた世界で死が見える剣士が世界最強に 作:烙印バンザイ
作者「どうした◯◯」
◯◯「なぜ第一話で私が紹介されておらずお嬢様の近くにいる描写がなかったのでしょうか。」
作者「ごめん忘れてたわ。あのすみませんほんとうにゆるし、ああああああ」
○○とは一体
目を開けるとそこは、巨大な広間だったその中央には壁画があり。その壁画には、後光を背負い長い金髪を靡かせうっすらと微笑む中性的な顔立ちの人物が描かれていた。背景には草原や湖、山々が描かれ、それらを包み込むかのように、その人物は両手を広げている。美しい絵であったが俺はその絵はなぜか歪んでいるとおもった。近くを見ると南雲や遠野達、教室にいた全員がいた。それと同時に前に数十人この状況を説明できそうな人間がいた。まるで祈りを捧げるように跪き、両手を胸の前で組んだ格好で。彼等は一様に白地に金の刺繍ししゅうがなされた法衣のようなものを纏まとい、傍らに錫杖しゃくじょうのような物を置いている。
その内の一人、法衣集団の中でも特に豪奢ごうしゃで煌きらびやかな衣装を纏い、七十代くらいの老人が進み出てきた。その老人は目の前で落ち着いて話しかけてきた。
「ようこそ、トータスへ。勇者様、そしてご同胞の皆様。歓迎致しますぞ。私は、聖教教会にて教皇の地位に就いておりますイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後、宜しくお願い致しますぞ」
その老人は微笑みをみせていたが、俺はこの言葉の瞬間から危険な予感がして脳をフル活用しはじめた。
場所を移動して俺たちは十メートル以上ありそうなテーブルが幾つも並んだ大広間に通されていた。おそらく、晩餐会などをする場所なのではないだろうか。上座に近い方に畑山愛子先生と光輝達四人組が座り、後はその取り巻き順に適当に座っている。俺やハジメは最後方だ。ただ何故か遠野は自分のメイドとともに俺の隣に座っている。なにゆえ、そして雫から視線を感じるのは気のせいだと思う。ここまで騒がないかったのは天之河のカリスマ性があってこそだと思ったしかし性格がアレなので俺はこの局面でそのカリスマ性を危険だと思った。
着席と同時にメイドがカートを押しながら来ていた。メイドの容姿は美少女・美女で他の男子クラスメイトは凝視していたが俺は給仕してくれた紅茶を飲んだが隣の隣に座っているメイドの入れるお茶の方が美味い。そう思いながら飲んでいると。遠野がメイドに言った。
「琥珀、お茶を淹れて」
「かしこまりました。お嬢様」
琥珀・・・そういえば琥珀の事を紹介し忘れていた。彼女の名前は佐々目琥珀。なんか遠野春奈の専属メイドである。家事、料理なんでもできるまさに超人と呼ばれているらしい。武術も出来ってボーディーガードもしているらしい。遠野に近づく人間は琥珀がいるから近づきになれないというくらい睨みを光らせっているらしい。ただ何故か俺には信頼をしており。「私がいない時は頼みます」と言われるくらい信用している。
「春奈せっかく用意してくれたのになぜ琥珀に頼むんだ」
「私は琥珀が出した紅茶が一番なの。他の人まして信用していない人から出された紅茶をよく飲めるね。」
遠野は琥珀に信頼を寄せている。遠野はお嬢様でいろいろあり紅茶は琥珀が入れたものしか飲めなくなっていたそうだ。
そんな話をしているとイシュタルという老人から話が始まった。
「さて、あなた方においてはさぞ混乱していることでしょう。一から説明させて頂きますのでな、まずは私の話を最後までお聞き下され」
聴いていくかぎりテンプレな異世界転移だった要約するとまず、この世界はトータスと呼ばれている。そして、トータスには大きく分けて三つの種族がある。人間族、魔人族、亜人族である。
人間族は北一帯、魔人族は南一帯を支配しており、亜人族は東の巨大な樹海の中でひっそりと生きているらしい。
この内、人間族と魔人族が何百年も戦争を続けている。
魔人族は、数は人間に及ばないものの個人の持つ力が大きいらしく、その力の差に人間族は数で対抗していたそうだ。戦力は拮抗し大規模な戦争はここ数十年起きていないらしいが、最近、異常事態が多発しているという。
それが、魔人族による魔物の使役だ。
魔物とは、通常の野生動物が魔力を取り入れ変質した異形のことだ、と言われている。この世界の人々も正確な魔物の生体は分かっていないらしい。それぞれ強力な種族固有の魔法が使えるらしく強力で凶悪な害獣とのことだ。
今まで本能のままに活動する彼等を使役できる者はほとんど居なかった。使役できても、せいぜい一、二匹程度だという。その常識が覆されたのである。
これの意味するところは、人間族側の〝数〟というアドバンテージが崩れたということ。つまり、人間族は滅びの危機を迎えているのだ。
「あなた方を召喚したのは〝エヒト様〟です。我々人間族が崇める守護神、聖教教会の唯一神にして、この世界を創られた至上の神。おそらく、エヒト様は悟られたのでしょう。このままでは人間族は滅ぶと。それを回避するためにあなた方を喚ばれた。あなた方の世界はこの世界より上位にあり、例外なく強力な力を持っています。召喚が実行される少し前に、エヒト様から神託があったのですよ。あなた方という〝救い〟を送ると。あなた方には是非その力を発揮し、〝エヒト様〟の御意志の下、魔人族を打倒し我ら人間族を救って頂きたい」
イシュタルは信託の事を思い出していたが。その表情から俺は危機感を感じていた隣の南雲と遠野と琥珀も感じていそうだった。しかしこの老人よりもある一人のシスターのほが気になった。そう考えていると抗議の言葉が聞こえてきた。
「ふざけないで下さい! 結局、この子達に戦争させようってことでしょ! そんなの許しません! ええ、先生は絶対に許しませんよ! 私達を早く帰して下さい! きっと、ご家族も心配しているはずです! あなた達のしていることはただの誘拐ですよ!」
愛子先生だった。しかし次にイシュタルから変えてきた言葉で場は凍りついた。
「お気持ちはお察しします。しかし……あなた方の帰還は現状では不可能です」
場に静寂が満ちる。重く冷たい空気が全身に押しかかっているようだ。誰もが何を言われたのか分からないという表情でイシュタルを見やる。
「ふ、不可能って……ど、どういうことですか!? 喚べたのなら帰せるでしょう!?」
愛子先生が叫ぶ。
「先ほど言ったように、あなた方を召喚したのはエヒト様です。我々人間に異世界に干渉するような魔法は使えませんのでな、あなた方が帰還できるかどうかもエヒト様の御意思次第ということですな」
「そ、そんな……」
「うそだろ? 帰れないってなんだよ!」
「いやよ! なんでもいいから帰してよ!」
「戦争なんて冗談じゃねぇ! ふざけんなよ!」
「なんで、なんで、なんで……」
イシュタルはその様子を何も言わず見ていたがその目の奥に侮蔑が込められているような気がいた。まるで「エヒト様に選ばれておいてなぜ喜べないのか」と思っているように見えた。
未だパニックが収まらない中、光輝が立ち上がりテーブルをバンッと叩いた。その音にビクッとなり注目する生徒達。光輝は全員の注目が集まったのを確認するとおもむろに話し始めた。
いやな予感しかしてこなかった。あの天之河だ絶対に碌な事を言う。とそ様子を見てみた。
「皆、ここでイシュタルさんに文句を言っても意味がない。彼にだってどうしようもないんだ。……俺は、俺は戦おうと思う。この世界の人達が滅亡の危機にあるのは事実なんだ。それを知って、放っておくなんて俺にはできない。それに、人間を救うために召喚されたのなら、救済さえ終われば帰してくれるかもしれない。……イシュタルさん? どうですか?」
「そうですな。エヒト様も救世主の願いを無下にはしますまい」
「俺達には大きな力があるんですよね? ここに来てから妙に力が漲っている感じがします」
「ええ、そうです。ざっと、この世界の者と比べると数倍から数十倍の力を持っていると考えていいでしょうな」
「うん、なら大丈夫。俺は戦う。人々を救い、皆が家に帰れるように。俺が世界も皆も救ってみせる!!」
ギュッと握り拳を作りそう宣言する光輝。無駄に歯がキラリと光る。
(はい案の定ロクでもない言葉だったよ)
最悪である。そう考えていると同時に、彼のカリスマは遺憾なく効果を発揮した。絶望の表情だった生徒達が活気と冷静さを取り戻し始めたのだ。光輝を見る目はキラキラと輝いており、まさに希望を見つけたという表情だ。女子生徒の半数以上は熱っぽい視線を送っている。
「へっ、お前ならそう言うと思ったぜ。お前一人じゃ心配だからな。……俺もやるぜ?」
「龍太郎……」
「今のところ、それしかないわよね。……気に食わないけど……私もやるわ」
「雫……」
「え、えっと、雫ちゃんがやるなら私も頑張るよ!」
「香織・・・」
雫はストッパーでいてほしかったんだけどなぁ。俺は堪忍袋がきれており。それをさっしていた数人は黙っていた。そして次に俺は口を開けつぶやいた。
「聞きたいことがあるんだけど」
「どうした急に両儀聞きたいことて。」
天之河は尋ねてきてクラスメイトの視線がこちらに向けられてきた。様々な視線だったが口を開いて次のように言った。
「お前ら自殺志願者か」
長くて一話増えました。