ありふれた世界で死が見える剣士が世界最強に 作:烙印バンザイ
「話は大体聞かせてもらいました。証人も大勢いる事ですし嘘はないのでしょうね。やり過ぎな気もしますが……まぁ、死んでいませんし許容範囲としましょう。取り敢えず、彼らが目を覚まし一応の話を聞くまでは、フューレンに滞在はしてもらうとして、身元証明と連絡先を伺っておきたいのですが……それまで拒否されたりはしないでしょうね?」
「ああ、構わない。そっちのブタがまだ文句を言うようなら、むしろ連絡して欲しいくらいだしな。今度はもっと丁寧な説得を心掛けるよ」
「俺も構わない」
「えぇ」
「どうぞ」
「ふむ、いいでしょう……〝青〟ですか。向こうで伸びている彼は〝黒〟なんですがね……そちらの方達のステータスプレートはどうしました?」
「いや、ユエもシアも……こっちの彼女達もステータスプレートは紛失してな、再発行はまだしていない。ほら、高いだろ?」
「ちなみに腕が切れてるコイツなんだけど繊維を潰さずに切ったから綺麗に戻ると思うよ」
俺が片腕を切り落とし蹴り飛ばしたを指さした。
「わかりました、しかし、身元は明確にしてもらわないと。記録をとっておき、君達が頻繁にギルド内で問題を起こすようなら、加害者・被害者のどちらかに関係なくブラックリストに載せることになりますからね。よければギルドで立て替えますが?」
「……ハジメ、手紙」
「? ああ。あの手紙か……」
そういえばキャサリンから手紙を渡されていた事を思い出した。
「身分証明の代わりになるかわからないが、知り合いのギルド職員に、困ったらギルドのお偉いさんに渡せと言われてたものがある」
「? 知り合いのギルド職員ですか? ……拝見します」
「この手紙が本当なら確かな身分証明になりますが……この手紙が差出人本人のものか私一人では少々判断が付きかねます。支部長に確認を取りますから少し別室で待っていてもらえますか? そうお時間は取らせません。十分、十五分くらいで済みます」
南雲達も同じことを考えているかもしれない。
((((((本当にキャサリン((さん))って何者なんだ))))))
「まぁ、それくらいなら構わないな。わかった。待たせてもらうよ」
「職員に案内させます。では、後ほど」
応接室に案内されて十分。
「初めまして、冒険者ギルド、フューレン支部支部長イルワ・チャングだ。ハジメ君、ユエ君、シア君、刀真君、春奈君、琥珀君……でいいかな?」
「ああ、構わない。名前は、手紙に?」
「その通りだ。先生からの手紙に書いてあったよ。随分と目をかけられている……というより注目されているようだね。将来有望、ただしトラブル体質なので、出来れば目をかけてやって欲しいという旨の内容だったよ」
「トラブル体質……ね。確かにブルックじゃあトラブル続きだったな。まぁ、それはいい。肝心の身分証明の方はどうなんだ? それで問題ないのか?」
「ああ、先生が問題のある人物ではないと書いているからね。あの人の人を見る目は確かだ。わざわざ手紙を持たせるほどだし、この手紙を以て君達の身分証明とさせてもらうよ」
「あの~、キャサリンさんって何者なのでしょう?」
「ん? 本人から聞いてないのかい? 彼女は、王都のギルド本部でギルドマスターの秘書長をしていたんだよ。その後、ギルド運営に関する教育係になってね。今、各町に派遣されている支部長の五、六割は先生の教え子なんだ。私もその一人で、彼女には頭が上がらなくてね。その美しさと人柄の良さから、当時は、僕らのマドンナ的存在、あるいは憧れのお姉さんのような存在だった。その後、結婚してブルックの町のギルド支部に転勤したんだよ。子供を育てるにも田舎の方がいいって言ってね。彼女の結婚発表は青天の霹靂でね。荒れたよ。ギルドどころか、王都が」
「はぁ~そんなにすごい人だったんですね~」
「……キャサリンすごい」
「なるほど」
「有能なのはわかったけどそんなにとは」
「只者じゃないとは思っていたが……思いっきり中枢の人間だったとはな。ていうか、そんなにモテたのに……今は……いや、止めておこう」
「それは考え無いようにしたほうがいいですよ」
南雲の言った言葉は…うん、やめておいた。
「実は、君達の腕を見込んで、一つ依頼を受けて欲しいと思っている」
「断る」
南雲は、一言いい立ち上がりユエとシアもそれに続いたが俺と琥珀は、座ったままだった
「刀真、佐々目、早く行くぞ」
「やめとけ、今ここで下手な事をした方が面倒くさいぞ」
「そうですね」
「ふむ、取り敢えず話を聞いて貰えないかな? 聞いてくれるなら、今回の件は不問とするのだが……」
「……」
南雲は、座り直した。
「聞いてくれるようだね。ありがとう」
「……流石、大都市のギルド支部長。いい性格してるよ」
「君も大概だと思うけどね。さて、今回の依頼内容だが、そこに書いてある通り、行方不明者の捜索だ。北の山脈地帯の調査依頼を受けた冒険者一行が予定を過ぎても戻ってこなかったため、冒険者の一人の実家が捜索願を出した、というものだ」
イルワの話を要約すると
最近、北の山脈地帯で魔物の群れを見たという目撃例が何件か寄せられ、ギルドに調査依頼がなされた。北の山脈地帯は、一つ山を超えるとほとんど未開の地域となっており、大迷宮の魔物程ではないがそれなりに強力な魔物が出没するので高ランクの冒険者がこれを引き受けた。ただ、この冒険者パーティーに本来のメンバー以外の人物がいささか強引に同行を申し込み、紆余曲折あって最終的に臨時パーティーを組むことになった。
この飛び入りが、クデタ伯爵家の三男ウィル・クデタという人物らしい。クデタ伯爵は、家出同然に冒険者になると飛び出していった息子の動向を密かに追っていたそうなのだが、今回の調査依頼に出た後、息子に付けていた連絡員も消息が不明となり、これはただ事ではないと慌てて捜索願を出したそうだ。
「伯爵は、家の力で独自の捜索隊も出しているようだけど手数は多い方がいいと、ギルドにも捜索願を出した。つい、昨日のことだ。最初に調査依頼を引き受けたパーティーはかなりの手練でね、彼等に対処できない何かがあったとすれば、並みの冒険者じゃあ二次災害だ。相応以上の実力者に引き受けてもらわないといけない。だが、生憎とこの依頼を任せられる冒険者は出払っていてね。そこへ、君達がタイミングよく来たものだから、こうして依頼しているというわけだ」
「「・・・・・・・」」
「前提として、俺達にその相応以上の実力ってやつがないとダメだろう? 生憎俺は〝青〟ランクだぞ?」
「さっき〝黒〟のレガニドを瞬殺したばかりだろう? それに……ライセン大峡谷を余裕で探索出来る者を相応以上と言わずして何と言うのかな?」
「! 何故知って……手紙か? だが、彼女にそんな話は……」
シアが手を上げていた。まさか…
「何だ、シア?」
「え~と、つい話が弾みまして……てへ?」
「……後でお仕置きな」
「!? ユ、ユエさんもいました!」
「……シア、裏切り者」
どうやらユエもらしい
「二人共お仕置きな」
「生存は絶望的だが、可能性はゼロではない。伯爵は個人的にも友人でね、できる限り早く捜索したいと考えている。どうかな。今は君達しかいないんだ。引き受けてはもらえないだろうか?」
「そう言われてもな、俺達も旅の目的地がある。ここは通り道だったから寄ってみただけなんだ。北の山脈地帯になんて行ってられない。断らせてもらう」
「報酬は弾ませてもらうよ? 依頼書の金額はもちろんだが、私からも色をつけよう。ギルドランクの昇格もする。君達の実力なら一気に〝黒〟にしてもいい」
「いや、金は最低限でいいし、ランクもどうでもいいから……」
「なら、今後、ギルド関連で揉め事が起きたときは私が直接、君達の後ろ盾になるというのはどうかな? フューレンのギルド支部長の後ろ盾だ、ギルド内でも相当の影響力はあると自負しているよ? 君達は揉め事とは仲が良さそうだからね。悪くない報酬ではないかな?」
「大盤振る舞いだな。友人の息子相手にしては入れ込み過ぎじゃないか?」
南雲の言葉にイルワは、後悔を含んだ表情になっていた。
「彼に……ウィルにあの依頼を薦めたのは私なんだ。調査依頼を引き受けたパーティーにも私が話を通した。異変の調査といっても、確かな実力のあるパーティーが一緒なら問題ないと思った。実害もまだ出ていなかったしね。ウィルは、貴族は肌に合わないと、昔から冒険者に憧れていてね……だが、その資質はなかった。だから、強力な冒険者の傍で、そこそこ危険な場所へ行って、悟って欲しかった。冒険者は無理だと。昔から私には懐いてくれていて……だからこそ、今回の依頼で諦めさせたかったのに……」
「「・・・・・・・」」
普通、異変みたいに何があるかわからない物を素人に薦めるのかよ。俺は、そんな事を考えていた。すると南雲は、
「そこまで言うなら考えなくもないが……二つ条件がある」
「条件?」
「ああ、そんなに難しいことじゃない。ユエとシアにステータスプレートを作って欲しい。そして、そこに表記された内容について他言無用を確約すること、更に、ギルド関連に関わらず、アンタの持つコネクションの全てを使って、俺達の要望に応え便宜を図ること。この二つだな」
どうやらイルワの立場を利用して動きやすくするみたいだ
「それはあまりに……」
「出来ないなら、この話はなしだ。もう行かせてもらう」
「何を要求する気かな?」
「そんなに気負わないでくれ。無茶な要求はしないぞ? ただ俺達は少々特異な存在なんで、教会あたりに目をつけられると……いや、これから先、ほぼ確実に目をつけられると思うが、その時、伝手があった方が便利だなっとそう思っただけだ。面倒事が起きた時に味方になってくれればいい。ほら、指名手配とかされても施設の利用を拒まないとか……」
「指名手配されるのが確実なのかい? ふむ、個人的にも君達の秘密が気になって来たな。キャサリン先生が気に入っているくらいだから悪い人間ではないと思うが……そう言えば、そちらのシア君は怪力、ユエ君は見たこともない魔法を使ったと報告があったな……その辺りが君達の秘密か…そして、それがいずれ教会に目を付けられる代物だと…大して隠していないことからすれば、最初から事を構えるのは覚悟の上ということか……そうなれば確かにどの町でも動きにくい……故に便宜をと……」
「面倒な事は、遠慮したいしな」
「犯罪に加担するような倫理にもとる行為・要望には絶対に応えられない。君達が要望を伝える度に詳細を聞かせてもらい、私自身が判断する。だが、できる限り君達の味方になることは約束しよう……これ以上は譲歩できない。どうかな」
「まぁ、そんなところだろうな……それでいい。あと報酬は依頼が達成されてからでいい。お坊ちゃん自身か遺品あたりでも持って帰ればいいだろう?」
「本当に、君達の秘密が気になってきたが……それは、依頼達成後の楽しみにしておこう。ハジメ君の言う通り、どんな形であれ、ウィル達の痕跡を見つけてもらいたい……ハジメ君、ユエ君、シア君、刀真君、春奈君、琥珀訓……宜しく頼む」
大都市のギルド支部長が一冒険者に頭を下げる…この人もいい人だと思った。
「あいよ」
「……ん」
「はいっ」
「はい」
「分かりました」
「分かった」
その後、支度金や北の山脈地帯の麓にある湖畔の町への紹介状、件の冒険者達が引き受けた調査依頼の資料を受け取り。俺達は、応接室から出て行った。
琥珀は、本当にどの要素をつけるのか考えている最中で春奈が某キャス○○○の要素を入れたいと思っているんですがこれ南雲達、特に雫とティオ強化や敵の強化も考えないといけないとこれを書いている時思いました。
ギャグ回か過去回みたいなの作るときにどういうネタにするか
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幼児化
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刀真のトラウマ