【R18個性】も『クソナード』に掛かれば【強個性】   作:『代行さん』

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ー『トリガー』

◇◆◇◆◇

 

甲矢有弓【オリエントアロー】ー波動ねじれの【波動】に似たエネルギーを具現化、投射することができる個性。投射した『矢』は着弾時に『ベクトル』を付与する。

 

『ベクトル』ー指向性をそのまま対象に与える。『弾き飛ばす』と言うイメージが1番近い。

 

通常時は『プラズマ状で揺らめきを続ける不鮮明な物』を身体に纏った状態を維持しているー発動した際、定型『矢の形』になって射出されるとのこと。本人曰く個性の使用が許容上限に近づけば近づくほど『冷静でいられなくなる』のだとか

 

◇◆◇◆◇

 

甲矢有弓

「恐らく個性の発動には明確なイメージが必要になると思う」

 

緑谷出久

「それは試してみたんですが」

 

『イメージトレーニング』ー緑谷は"いつかの"海岸にてイメージを持ってして『個性発動』の有無を確認していたことを『話した』。勿論のこと『それが不発に終わってしまっている』ことも含めての『不発』

 

甲矢有弓

「詳しくは分からないけど、もっと明確で強いイメージが発動が引き金になったんじゃないかな」

 

緑谷出久

「もっと強い」

 

有弓曰く『イメージ』はイメージでも『より根幹を成す』物が必要なのだとかー有弓もまた『投射』する際、弓を引くイメージを間に挟むことでより『矢』としての形を保ち続けていたことを緑谷に共有した。

 

甲矢有弓

「横断歩道でのことを思い出して」

 

緑谷出久

「横断歩道での」

 

◆◇◆◇◆

 

『緑谷の記憶』ー自分を心配して駆け寄ってくれた母親が事故に遭い"かねない"状況に陥り『助けなきゃいけない』と思い飛び出した。踏み込み1歩と勢いを殺す2歩目、飛び出した所で何ができる訳もなく、迫り来る車に対して咄嗟に手を前に出した緑谷の脳裏に残った言葉。

 

『困惑』『後悔』『憤怒』そして

 

◆◇◆◇◆

 

緑谷出久

『死にたくない』

 

緑谷の腕が『黒色化』を起こした。誰もが気づく暇も与えない速度で『エアロダイナミックフィールド』が空気を押し返し、広域に展開された。

 

甲矢有弓

「これは」

 

『エアロダイナミックフィールド広域展開』ー緑谷が引子と自分を守ろうとして広げた領域、それと同じ物が海岸に出現していた。甲矢有弓はその領域に『軽く押される』様にして緑谷との距離が開いた。

 

近くとも遠くとも言えない距離で見守っていた"ねじれ"はそんな有弓に寄り添う形で近寄り話しかけた。

 

波動ねじれ

「あれ、有弓の予想通りだったの?」

 

甲矢有弓

「そうだと思うけど」

 

『有弓は一瞬身構えた』ーエアロダイナミックフィールドに弾かれる直前、間近で緑谷が陽炎を纏い始めた姿は『異質』だった。存在ではなく『気配』ー先ほどまでの人懐っこさを塗りつぶす『圧倒的な違和感』、邪悪とも取れる気迫である『不自然で自然な存在』それは『黒色化』と同時に普段以上に溢れ出し緑谷を覆い隠した。

 

そんな様子に海岸の清掃をしていた通形ミリオと天喰環も駆け寄って来た。

 

緑谷出久

「…」

 

通形ミリオ

「あれ?個性戻ってるみたいだね」

 

緑谷出久

「こんなにもあっさりと」

 

緑谷が驚き固まる中、有弓は通形に耳打ちをした。

 

甲矢有弓

「通形、あれが普通なの?」

 

通形ミリオ

「あれも個性の一部なんだよ」

 

甲矢有弓

「まるで個性が複数あるみたいじゃない」

 

通形ミリオ

「まぁまぁ彼は悪い人じゃないよ」

 

甲矢有弓

「それは、そうだけど」

 

『甲矢有弓の不安』ー緑谷の裏表のない様子が酷く『演技』に見えて仕方がなくなった。それは【個性】の影響なのか、近寄り難い雰囲気を全身から放っている為だった。その空間に"居て当たり前"と錯覚させる程の『違和感』

 

通形が緑谷へと小走りで向かった。「危険だ」と言いかけ、目の前の光景に有弓自身も走り始めた。

 

『エアロダイナミックフィールドは縮小、消失していた』ー先に聞いていた話の通り、【個性】発動後に阻害を受ける状態ー非常に苦しそうにしている姿に不安より『心配』が勝った。

 

通形ミリオ

「大丈夫、ゆっくりと呼吸をしよう」

 

緑谷出久

「…は、い」

 

波動ねじれ

「お茶飲む?平気?」

 

天喰環

「どうしよう」

 

緑谷出久

「す、こし休めば、平気だと…思います」

 

甲矢有弓

「天喰はコンビニで水分と栄養になりそうな物を、通形は緑谷君を東屋まで運んで"ねじれ"は通形について、緑谷君は喋らなくていいからね」

 

お祝いの雰囲気から一変、慌ただしい雰囲気になってしまいー緑谷の回復を東屋の中で見守る先輩方だった。その後、巻原先生が容態確認のために呼ばれたが昼前には体調が回復し、本人の意向により清掃活動は継続された。

 

 

 

巻原包傭

「個性、使うなって言ったよな?」

 

緑谷出久

「も、申し訳ございません」

 

『緑谷が巻原に"こってり"叱られたことは言うまでもない』

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