【R18個性】も『クソナード』に掛かれば【強個性】   作:『代行さん』

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ー『ガントレット試作機』

隣の部屋には色々なものが保管、収納されていた。生活用品、家具を始めとする物から開発した物まで、雑貨店でも開けるのではないか?という程多くの物品がそこにはあった。言ってしまえば倉庫だ。

 

メリッサ

「みんなはくつろいでて大丈夫だからね」

 

そういうとメリッサは道具一式の並ぶ机に向かい作業を始めた。各々が部屋を見渡し本や機材に触れては"みた"ものの専門的なものであったり、そもそもどう扱えばいいか分からない物だったりと、手持ち無沙汰になるのにそれ程時間は掛からなかった。

 

携帯もアイ・アイランドのセキュリティにより外部との通信制限が設けられており独自のアルゴリズムにより稼働している為かネットの使用が極端に不便となっていた。必然的にメリッサの手元に注意が移動していった。

 

八百万百

「それは学校の課題ですの?」

 

メリッサが組み上げている物は限りなく液体に近い個体に見えた。伸縮性と効果性の2つの性質を持ち、淡く水色に発光していた。机に並べられた資料から『オールマイト』の事件関係がまとめられており、何らかの関連性が見て取れた。

 

メリッサ

「そうじゃないけど、次のアカデミーでの発表会で出す予定のものなの」

 

波動ねじれ

「鮮やかな赤で綺麗だけど、アクセサリー?」

 

メリッサ

「ん〜そうね、緑谷君、手を出してくれる?」

 

緑谷出久

「え?はい」

 

数と積まれている本の内、個性に関する記述だけを読んでいた緑谷はメリッサに呼ばれたことでソファーからメリッサ達のいるところまで移動した。

 

メリッサが組み上げていた物を緑谷の手首に巻いた。それは肌に吸い付く様な一体性を持っており、手首を逸らしたり、折っても手首から不意に外れる様子は見られなかった。

 

波動ねじれ

「やっぱりブレスレット?」

 

甲矢有弓

「でもそれだけじゃなさそうね」

 

メリッサ

「緑谷君、そこのパネル押してみて」

 

緑谷出久

「パネル、これかな」

 

緑谷はメリッサに言われるまま、着けられたブレスレットの中心にある淡く発光するパネルを押した。淡い発光はパネルからブレスレット全体に伝播すると

緑谷の腕を包む様にして広がり膝関節、前腕、手のひらを覆うとその発光を止め、鮮やかな赤のもと『ギプス』の様な形状へと変化した。

 

八百万百

「形状が変化しましたわ!」

 

甲矢有弓

「こんなサポートアイテムもあるんだ」

 

波動ねじれ

「ねぇねぇこれはどうやって使うの?」

 

メリッサ

「使い方としてはつけてるだけでインパクトの軽減、防御の側面が強いかしら」

 

緑谷出久

「防御?」

 

メリッサ

「打撃の時に発生する威力の反動を装着部位に変わって吸収、分散してくれるの」

 

メリッサが拳を突き出すジェスチャーを取り説明した。

 

八百万百

「具体的にはどれ程?」

 

八百万が興味深々に聞き返した。メリッサは机の資料を手で撫でながら言いづらそうに言った。

 

メリッサ

「…マイトおじ様を参考に作ったものでおじ様とぶつかっても3回までは耐えられる様設計してあるの」

 

八百万百

「3回も!?」

 

メリッサ

「えぇ」

 

『自嘲気味に笑うメリッサと目を輝かせる八百万』ー資料の中、オールマイトの戦闘スタイルを確認できたメリッサにとって3回とは『たった』であるのに対し、八百万にとって3回とは『も』と言えるほどの強度を感じていた

 

波動ねじれ

「おしゃれでコンパクトなのに不思議」

 

緑谷出久

「すごいですね、オールマイトの超パワーを3回も耐えれるなんて」

 

甲矢有弓

「何で実用化されないの?」

 

メリッサを除く周囲の反応も3回『も』であった。緑谷の装着しているギプスをそれぞれが興味深そうに観察する中、甲矢が疑問に思ったことをメリッサに投げかけると、メリッサは疲れた様な笑みを浮かべた。

 

メリッサ

「実用化するにはコストが掛かりすぎるの」

 

八百万百

「コストと言いますと?」

 

メリッサ

「劣化による諸々は前提として形状記憶の書き込みに関する物から材料費とか色々」

 

八百万百

「詳しく聞きたいですわ!」

 

『メリッサと八百万』ー八百万の押しにメリッサが応える形で交流が始まった。皆がギプスに夢中になる中、八百万はメリッサの持って来た『特殊な金属』に対して興味を持っていた。

 

 

 

外でのいざこざを忘れて皆が『この時間』を謳歌していた。

 

緑谷出久

「と、ところでこれってどうやって外すんですか?」

 

メリッサ

「パネルをもう一度押したら収縮するわ」

 

緑谷はギプスを今一度注意深く観察するも基節骨と中手骨の間『中手指節関節』をぐるりと包むパーツの腕側にそのパネルがあった。

 

緑谷出久

「えっと、パネル、パネル」

 

それを押し込むと淡い発光が全体へと伝播し、元のブレスレットへと形を戻した。

 

波動ねじれ

「次私!私!」

 

甲矢有弓

「メリッサさん、これに名前ってあるの?」

 

メリッサは少し考える素振りをして言った。

 

メリッサ

「名付けるならフル・ガントレットかしら」

 

波動ねじれ

「フル・ガントレット!素敵な名前」

 

『その後、皆がフル・ガントレットを回し回し装着していった』

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