ジオン崩れ野郎、狂犬系幼馴染にボコされる   作:ゆうぐれ

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ジークアクスが面白過ぎて衝動書きしちゃいました。後悔はしてません。



プロローグ

「俺もジオン軍に入る!」

 

そう言ってサイド6『リーア』の『イズマ・コロニー』を飛び出したのは15歳の時だった。

 

きっかけは当時、サイド3『ムンゾ』のジオン共和国を中心に流行っていたスペースノイドの地球からの独立運動。

 

ザビ家の唱える言葉、いわゆるプロパガンダは感情多感な思春期真っ盛りの自分へ見事なまでに突き刺さった。

 

スペースノイドの独立に携わった宇宙の戦士という肩書きは唯一無二の特別さを感じさせたのかもしれない。

 

サイド6の中でも裕福な暮らしをしていた脳みそお花畑のボンボンだったということも理由のひとつと言える。

 

とにかく、ジオンへ行く決意は揺るぎないもので、家を出ることなんて全く苦に感じていなかった。

 

まあ、唯一の心残りは隣に住む幼馴染の、赤ん坊からの付き合いで実の妹のような存在であった彼女の静止を振り払って来たことだろう。

 

「ひびき、あしたもあそべるよね?」

 

「……ごめんね、マチュ。もう遊べない。俺はこれから遠い場所に行くんだ。」

 

「どこ?いつかえってくるの?」

 

「すごくすごく遠い場所、簡単には帰って来られないかも。」

 

「………ぐすっ。」

 

しゃがみ込んだこちらの服の裾を握る小さな手。

 

目の前の幼馴染は人の感情をすぐに理解することが出来る頭の良い子だと、前々から思っていた。

 

しかし別れを告げる場面ではマイナスに働いたようで、異変を察知したと同時にギャンギャンと泣き始めてしまう。

 

結局、彼女の母親が押さえている間、逃げるように父の車へ乗り込んだことをよく覚えている。

 

「サイド6から来ました!ヒビキ・ムトウです!よろしくお願いします!」

 

士官学校に入ってからは鬼のような座学と訓練の毎日だった。

 

しかし辛くても苦だとは思わなかった。

 

何故なら自分は将来、誇り高いスペースノイドの戦士になる特別な存在だから。

 

普通の人間とは違う、人に胸を張れる存在になれるから。

 

そんな『特別』への憧れを原動力に努力し続けた。

 

カリキュラムがそれぞれ専門分野へ移った時、当時出たばかりの新兵器『モビルスーツ』を志望したのも、その特別さが理由だった。

 

「やったぞ!合格だ!」

 

そして気付けばピカピカのカーキ色の軍服を見に纏い、首元の襟には曹長の階級バッジが光っていた。

 

これからは見習いパイロットとして実際の航宙艦に乗船し、ベテランの隣で現場を学ぶのだ。

 

しかし状況はここで大きく変化を迎える。

 

時は宇宙世紀0079年1月3日、ジオン共和国改め、ジオン公国が地球連邦政府へ宣戦を布告。

 

人類史において最も悪名高い一年戦争、その先駆けである一週間戦争が始まったのだ。

 

ジオン公国は総動員体制に入り、使えるものは使うということから、軍人として卵の殻を被ったままの自分も戦場へ出る羽目に。

 

その時の自分は上官から出征のことを告げられると、同期の仲間達と肩を組んで狂喜乱舞した。

 

遂に戦場に出れると、遠足に行く気分でワクワクしていた。

 

同じモビルスーツ隊の隊長も、座乗艦のパプア級の艦長も、食堂の主計科のおじさんも、皆んな笑顔だった。

 

これから行く先は地獄よりも酷い場所とも知らずに。

 

叶うことなら9年前のサイド6へタイムスリップしたい。

 

そして当時、ギレン・ザビの演説に陶酔していた15歳の自分を思いっ切りグーで殴り飛ばして目を覚まさせてやりたい。

 

アイツらの言うことなんて信じるな、スペースノイドの独立なんて上辺だけの嘘っぱちだと、心も身体もボロボロになるまで使い潰されて終わりだと、良いことなんて何も無かったと。

 





取り敢えず映画と同じパートまでは進ませる予定です。


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