──春の季節 二十四日
「ん……朝か」
ひんやり気持ち良いグロリアの胸に顔を埋めていたらしく、軽く頬を撫でてみれば胸の跡が。
昨日は燃え上がったからな。これもまた仕方なし。だから風呂場で〝火入れ〟した俺は悪くない。
◇──回想──前日・夜 温泉 ◇
「最初はグロリアからだ」
「えっと、自分で洗えますよ?」
「洗い方にコツがあるんだよ。それに雑な洗い方だと汚れを落とせず、石鹸を無駄にするからな」
まぁ、嘘だが。いや、本当でもある?
「なるほど。そういう理由なら分かりました。……えっと、お邪魔します」
「おう」
照れながら俺の前にぺたんと座ったグロリアが可愛い。流石、俺の筆頭奴隷だぜ。
そんな事を考えながら、上から覗き込んでも立派なグロリアの双球を揉みたくなる気持ちを堪えつつ、まず始めに髪の毛の汚れ落としから丁寧に行う。
今まで一度も石鹸を使用した事の無いグロリアの髪はそれなりに汚れており、何度か洗っては流してを繰り返し、三回目で漸く綺麗な白い泡が泡立つ様になった。
「よし、もう目を開けても良いぞ」
「はい。……凄い!」
「じゃ、次はメローな」
「はい。宜しくお願いします」
手で髪をすいて感動しているグロリアを取り敢えず放置して、ワクワクした瞳で待っていたメローの髪を同じように洗う。だがこちらは想像以上にドワーフの髪質が強敵だった。
「んー……グロリア。感動してるところ悪いが、櫛を持ってきてもらえるか?無理矢理やると切れちゃいそうだ」
「あ、はいっ!分かりました!すぐ取って参ります!」
布を巻いて出ていったグロリアが戻ってくる間に、メローの頭部を軽くもみ洗いしておく。
「……ぁ……ぁ……ぅん……」
口から飛び出る声が色っぽい。堪えようとするから尚更そう感じるのかね?
最終的にメローの髪はグロリアと二人掛かりで櫛と石鹸片手に頑張った。一度丁寧に洗ってしまえば、次からは楽だろう。簡単に櫛が通る様になったし。
最後に自分の髪を洗う。特に語ることは無い。
俺としてはここからが本番だ。まずは筆頭奴隷であり、偉大な山脈を所持しているグロリアに挑む。
最初に手をつけたのは、もちろん柔らかいグロリアの双子山だ。ずっしり手に重さを感じる山を丹念に揉み洗い。頂上は本人が求めるまで決して手を出さず、身体の他の部位を洗ってグツグツと弱火で煮込んでいく。
その火を消さない様に合間合間に手を入れつつ、メローは後ろから抱えて全身を丸洗いだ。
恥ずかしがって逃げようとするメローを両足で挟み、そのまま隅々まで手を入れていく。手や指の間からお尻やその先まで全部だ。
もちろん身長を考えればグロリア並の大きな胸も洗浄対象だ。むしろ最優先洗浄対象なまである。……まぁ、身体の方も三回ぐらい洗う必要があったせいで、
その後は三人で温泉に浸かり、仲良くベッドイン。綺麗な身体を汚すのって楽しいよな。思わず色魔付けて盛り上がっちまったぜ。
◇──回想終了──◇
「うん、最高だった」
これが一時の物では無く、毎日なのだから堪らない。
このまま本能に身を任せて、朝からグロリア達を貪るのも悪くない──っと、色魔を付けっぱなしだったか。危ない危ない。
キャラクター再設定を弄っていると、背後に動きを感じた。どうやらメローが起きたらしい。
「……おはようございます?」
「おはよう。俺はひとっ風呂行ってくるが、お前はどうする?」
「んー……ぐろりあさんをおこしてからむかいます」
「あいよ。それじゃまた後でな」
うちの奴隷達は朝に弱いな。まぁ、そこも可愛いんだが。
◇
昨日の情事の後始末を終えて温泉から出ると、丁度
いや、二人とも地球換算でも大人だし、グロリアに関しては寝起きが酷いだけで、意識がある時は年齢相応の落ち着きがしっかりある。
だがどうしてもそうにしか見えなかったのだ。ドワーフと竜人族の身長差のせいで、本気で子供と大人にしか見えなかった。だから俺は悪くない。
(そういや竜人族は夏場は冷たく、冬場はぐったりするほど発熱するんだったか)
今の内から防寒着の開発と布団の改造を考えておいた方が良いかね?冬になってから準備したんじゃ間に合わんし。
◇
「本日の目標は十一層到達だ。出来れば午前中にケリ付けて、午後は情報収集に時間を充てたい。だから最悪、昼飯を遅らせるかも知れん。覚悟だけはしておいてくれ」
「「はい」」
そんな訳で探索開始。十層に出現する敵はコラーゲンゲル五割、ミノ三割、エスケープゴート二割。
出現数は四体編成が六割、他は大体均等に現れるが、一体編成は気持ち少なめかも知れない。
まぁ、現れてもデュランダルでMP回収するだけなんだが。
戦闘狂の気配が漂っていたロクサーヌの案内だったから、原作だと単体編成の場所へ行かなかっただけな気もしている。
もしくはすぐに他の編成に合流する為、出会わなかっただけかも知れん。果たしてどれが正解やら。
「しっかしカード出ないな。牛のカードは要らんが、他の二枚ならどっちでも良いのに」
ファイヤーストームをクールタイム毎に連打する作業は楽だが飽きる。気質的に切った張ったの方が向いてるというのもあるが、
さらに強権のダマスカス鋼の剣にしてからグロリアが強引に敵陣へ突っ込み、敵後衛のスキルを止める事も多くなった。そのお陰で後衛はさらに安全になっている。
つまり、暇なのだ。集中力が切れて戦闘に関係無い事を考えてしまう程に。
「……あっ」
「お?」
「運が良いのか悪いのか。微妙な所ですね……」
「どうしたんだ?」
「えっと、たぶん牛のモンスターカードです。他の魔物のドロップは全部あるので……」
ドロップ品を纏めて持ってきた二人が申し訳なさそうにカードを差し出す。もちろん即座に鑑定。
「……牛だな」
どうして三分の一を引くんだ。ここはヤギか珊瑚の場面だろう。
「えっと、次はヤギか珊瑚が落ちると思います」
「そ、そうですね。次は牛以外が落ちますよ!」
「……そうだな」
意気消沈しながらボス部屋探索を再開する。最初の分岐で右へ進んだ方は探索し終えたので、そう遠くない内に見付かるだろう。──そう思っていたら。
『『『………………』』』
また牛のカードが落ちた。この後すぐに見付かったボス部屋で、コラージュコーラルに八つ当たりした俺は悪くない。