入り口まで着くと前に行ったダンジョンと変わらない見た目だった。
「さっさと壊滅させるわよ。
「それは私も思ったからね。迷路は総当たりで行くよ」
こうして現状最強コンビによるRTAが始まった。
中に入ると早速分かれ道が出てきた。二人は左右に分かれて進んでいった。
雪梛の行った方は行き止まりでトラップが発動してしまった。
戻り道に壁ができて閉じ込められたようだ。
「ブレイク」
あまりの高負荷の技に壁が耐えきれず破壊された。
そして壁が崩れている最中に走り出し香澄の方へと向かっていった。
香澄もすでにトラップを破壊しているようだ。
ちょうど雪梛が通っていった後にすぐに出てきたようだ。
そんな調子で破壊して最初の階層を突破した。
階段を飛び降りていって次は大量の魔物たちとのバトルが始まった。
「私に任せて」
雪梛はそういうと近くの石を拾い上げてシールドを張って軽く上に投げて銃のように放った。
「ブレイキングショット」
雪梛の撃った石は何体もの魔物を貫いていった。
壁に当たる直前に
雪梛は潜在能力を解放して次の反射を作っていきその連鎖で一掃した。
雪梛は潜在能力を解除して準備をしながら次の階層へと向かっていった。
次の階層に行くとドラゴンが25体ほどいる部屋についた。
「宿れ。ライトミクスアイス」
雪梛がそういうと刀が透明に透き通った綺麗な氷に変化した。
「香澄は私の後ろにいてね」
雪梛はそういうと練った魔力を使用して空間の中央に超高密度の炎を生成した。
「マイ モウティッドメンショナル ブレイキング ソード」
刀を炎に向けて一振りした。
ブン ピカ ドカーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!
超高エネルギー爆発により辺りが真っ白に染まった。
光がやむと最終決戦場への扉のみのこっていた。
二人は前のダンジョンを思い出して嫌な予感がしたがとりあえず中に入っていった。
扉の中は亜空間のような世界になっているが性質は特に普通の場所と変わらないようだ。
中にいるのはこのダンジョンを守っている強そーなボス…ではなく予感が的中した人物だった。
二人はRTA中なのでいつもは一対一を大切にしているがそんなことを気にせず雪梛は潜在解放をして香澄は闇魔法に呪文も織り交ぜて超攻撃を開始した。
「二人同時は聞いてないわよ⁉︎」
朝月は本格的に焦りながらもシールドから呪文を展開して更に魔法を使ってきながら空破弾を使ってきた。
雪梛はシールドを瞬間的に張ったり体術で回避しながら高速で肉薄にして朝月に触れると同時に流体拳を発動した。
朝月は予想外の動きに反応が遅れて吹っ飛ばされてしまった。
その瞬間に香澄は脳内詠唱を開始してシールドで反射させながらの闇球体を放った。
雪梛は重心を低くして刀身に冷気を纏わせて狙いを定めた。
「マイゾーン:冷撃」
「なんでそんなに本気なのよ⁉︎」
事情を知らない朝月は出るタイミングを間違えたことにより瞬殺されてしまった。
そして二人は宝箱から装備を二つ受け取ると即座に魔王城へと向かっていった。
かかった時間20分
なお前回攻略挑戦者は5時間半かけてドラゴン戦にいき敗北したようだ。
魔王城の入り口で世無離に呼ばれたと嘘をついて待っていると中から出てきた。
「誰なのでしょうかって貴方たちでしたか。にしても随分とお早いお帰りですね。もしかしてもう攻略してきたのですか」
世無離は軽い冗談のつもりで言った。
「そうだよ。最後に知り合いが出てきたから少し手こずったんだけどね」
それを聞いて世無離はこの二人がどういう人なのかを思い出した。
「かかった時間を聞いても良いでしょうか?」
「もちろんよ。大体20分ぐらいね」
それを聞いてもはや驚くこともできなかったようだ。
「今度世無離もやってみたら?結構簡単だったよ。トラップは死なないし相手は弱いし」
一旦この話をやめにして三人は闘技場へと向かった。
闘技場に入り今回は雪梛と世無離が戦うようだ。
「疲労は大丈夫なのですか?」
「問題ないよ。本当は使いたくないんだけど強制的に回復させたからね」
二人は間合いをとって構えた。
世無離は今回は出し惜しみなしで簡易呪文と更に詠唱必須の中級程度の呪文も即時発動してきた。
「すごい技術だね。確かに時間が必要ならその時間を短縮すれば良いからね」
雪梛は魔力を展開して全攻撃の位置関係、速度、距離感を大まかに把握して基本的に全て体術による回避をしている。
世無離は攻撃が何かによって把握されていることを理解したため攻撃を中断させて刀を生成した。
「随分と面白いことを思いつくものだね。その刀は刀身が前に私と戦った時よりも僅かに長いね」
どうやら先に見通されてしまったようだ。
「ものすごい把握能力ですね。貴方の体力なら体力切れしなさそうでもはや最強に近づいてきている感じですね」
「このぐらいじゃあまだ無理だよ。まあここ最近の強化を経てようやっと懐かしのメンツと張り合えるぐらいかな」
雪梛はそういうと小さな氷を一つ生成して軽く上にあげた。
そして銃の形に手を構えて発射した。
「ブレイキングショット」
世無離は予想以上の速度だったがギリギリ刀で弾けたようだ。
そして周囲の気配を探ろうとすると雪梛がすでに接近してきていた。
雪梛は無焦点で世無離を吹っ飛ばして追撃をせずに様子を見ている。
「先ほどから気になっているのですがなぜ仕掛けてこないのでしょうか?いくら精神を使う技を使っているとはいえ戦えますよね?」
「そういう世無離こそなんでずっと本気を出さないの?ここは戦場。私はそれを待っているんだよ」
雪梛に鋭く突かれたのか少しだけ眉が動いたようだ。
「いや本気ですよ?何せ貴方と戦うのですから本気ですよ。」
「私は今制限をかけて全力で戦っているんだよ。どんな相手にも全力を尽くす。これは私が大事にしていることだからね。だからわかるんだよ。本気でこい」
最後だけいつもより低い声色になっていた。
「そこまで言うのであれば仕方がありませんね。それに失礼いたしました。確かに戦いで手を抜くには失礼に値しますからね」
世無離の雰囲気がガラッと変わった。
「全力で行きます。覚悟してくださいよ」
雪梛は観察眼を使用して世無離のレベルを確認すると満足気に頷いた。
雪梛が頷いた直後に世無離は動き出した。
己の脚力のみで高速接近しながら詠唱時間を短縮させた大型呪文を発動して更に刀に炎の特性を入れて雪梛の首を狙った。
雪梛は制限を解除して身体を全力で逸らしながらその勢いを利用してアゴを蹴り上げた。
そして蹴り上げた直後に背後から迫る氷には先ほど把握のためにばら撒いた魔力をつなげてネットのようなものを作り上げて威力をなくさせた。
世無離は半ば自分から上に飛び上がって大型呪文を二つに精霊を呼び出して更に簡易呪文の攻撃を開始した。
雪梛は見切りで可能な限り避けつつ回避負荷なものは手刀にシールドを張って受け流した。
そして巨大氷が二つ挟むかのように接近してきて雪梛は両手を氷に片方ずつ向けた。
接触と同時にベクトル調整をして一つは地面に、もう一つは上空へと動かして回避をした。
上空に流した氷を割って世無離が奇襲を仕掛けてきた。
雪梛は大体予想していたので身体に刀身を当てさせて受け流しをしながらその回転力を利用して攻撃をした。
「撃回」
世無離は刀を地面に刺して早めに止まりあまり距離を取られないようにした。
「なぜ抜刀をしないのですか?」
「どんなものを使おうと同じ実力を出せるからだよ」
雪梛は刀の技術力ではなく身体の技術力を基礎を常に大事にしているのだ。
つまり刀を持とうが木の枝を持とうがもはや関係ないのだ。
雪梛は簡易呪文を回避しながらもパターン化を済ませて行動を最適化し終えた。
「もう貴方に小さな攻撃は効きませんね」
世無離はそういうと簡易呪文をやめにした。
これだけやっておいて両者疲れが見えないようだ。
「他にどんな攻撃があるの?ぜひ見してほしいよ」
雪梛は久しぶりの高揚感を感じながらいった。
「お望みなら見せてあげましょう」
世無離はそういうと精霊を引き寄せてタイミングを合わせた。
「「暗く、暗く、黒い闇よ。今ここに集約せよ。この大戦に黒という色を添えようではないか!光を飲みこみ有を無にするこの力。強き少女で試そうではないか!二重をも超えるこの力を。世界で初のこの力を!これぞ我が最強呪文。闇をつくり、闇に染め上げるこの力。受けてみろ!ダークロスト!!!」」
詠唱を終えると世無離の頭上に超特大の闇球体が作り上げられた。
「これが世無離の全力?」
「そうですよ。受けてみなさい」
世無離はそういうと雪梛に手を振り下ろしそれと連動するように闇がおっこち始めた。
雪梛は潜在能力を解放して密かに詠唱をしていたことにより桜吹雪を抜刀した瞬間に刀身を黒くしかし明るい刀に変化させた。
雪梛は自分寄りに超高密度の光を生成して重心を低くして納刀した。
「マイ モウティッドメンショナル ライトムーン ソード」
そして眼を閉じて少し間をおき動き始めた。
動きはじめに流体を使い無駄をなくしつつ一瞬のみ無意識を発動させて軌道を修正して完璧な状態にしてから光と闇を切り裂きに向かった。
シュン
雪梛が確実に刀を振った。
それ以外の現象は全て消え去ったようだ。
「は?」
観戦していた香澄は意味がわからないものを見たと言った様子だった。
雪梛は納刀して亜空間に桜吹雪を投げ入れると同時にいつもの刀を受け取った。
「ありがとうね。久しぶりにもしかしたら死ぬかもなーとか思ったよ」
雪梛は疲弊している世無離に近づきそう言った。
「全く強すぎですね。目指す点はなんですか」
「最強だよ。それ以外でもなんでもない」
雪梛は少し笑いながらそう言った。